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AI の進化によるパラダイムシフト ~ プログラミング、コスト効率化、 新たなビジネスの可能性 ~

AI の進化によるパラダイムシフト ~ プログラミング、コスト効率化、 新たなビジネスの可能性 ~

このプレゼンテーションでは、AI技術の進化がもたらす組織変革と新たなビジネスチャンスについて詳しく解説します。エンジニアであり起業家でもある株式会社和談 代表取締役社長の吉崎亮介が、AIと協働するための具体的なプロセスや効果的な活用方法を紹介します。AIの費用対効果、プログラムの自動化、採用プロセスの改善、起業家精神など、幅広いテーマをカバーします。

主な内容:
・AI の進化によるパラダイムシフト
・AI の費用対効果がもたらす変化
・新たなビジネスチャンスの発見
・AI を人と協働できるレベルへ育成
・起業という選択肢

キーワード:
AI技術, パラダイムシフト, 組織変革, ビジネスチャンス, プログラム自動化, 採用プロセス, 起業家精神

詳細は 株式会社和談 の公式ウェブサイトをご覧ください。

Ryosuke Yoshizaki

June 14, 2024
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Transcript

  1. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved 2 ⾃⼰紹介・経歴

    P r o f i l e 吉崎 亮介 よしざき りょうすけ エンジニア 起業家 その他 2007~2014 2014~2016 舞鶴⾼専(専攻:ロボット、システム制御) 京都⼤学⼤学院(専攻:機械学習) 2017~2023 2024~ 株式会社キカガク 代表取締役 株式会社和談 代表取締役社⻑ 2022~ 2024~ 株式会社エイチーム 社外取締役(東証プライム) 株式会社RY Capital 代表取締役(ベンチャー投資) 2024~ ⽂部科学省アントレプレナーシップ推進⼤使
  2. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved SERVICE 3

    対話の再定義による 組織変⾰の実現 Empowering organizational transformation through redefining communication 和談はテクノロジーの⼒を使って 対話のあり⽅を根本から⾒直し、 組織変⾰を実現することを ⽬指しています。 M I S S I O N AIを活⽤したプレ⾯接サービス Wadan Match を提供
  3. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved COMPANY 会社概要

    会社名 株式会社和談 (Wadan, Inc.) 住所 〒150-0002 東京都渋⾕区渋⾕2-19-15 宮益坂ビルディング609 代表者 代表取締役社⻑ 吉崎 亮介 設⽴ 2024年4⽉ 資本⾦ 10,000,000円(資本準備⾦含む) 事業内容 AIを活⽤したコミュニケーション⽀援 組織変⾰コンサルティング ミッション 対話の再定義による組織変⾰の実現 会社HP https://www.wadan.co.jp
  4. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved はじめに 5

    AI の進展が⽬まぐるしい時代。 私が⼤学院⽣の頃は、論⽂を調査をして、⾃前で実装して検証することに価値がありました。 膨⼤な時間がかかりましたが、その試⾏錯誤の経験が今の私を作っています。 今や調査から実装まで AI がほとんど⾏えるどころか、論⽂を書くことすら任せられます。 私の頃のような⾮効率であれ貴重であった経験はできませんが、ここは時代に適応すべきです。 私の時代の前には Google 検索がなかった頃もありましたが、 これが使えるようになった後の世代の能⼒が下がったわけではありません。 まだ AI 登場前の学び⽅しか世の中にはなく、みなさんは新しい時代の学びを模索する世代。 そんな今の理系の⼤学⽣や⼤学院⽣向けに、今の AI との向き合い⽅と私の考えをまとめました。 今後の学び⽅や就職活動の参考にしてもらえると嬉しいです。 また、⼀起業家として、これが新しい世代の起業家に繋がることも願っています。
  5. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved ⼈間がボトルネック問題 AI

    の処理速度と品質の向上により、⼈間がボトルネックに 8 • AI の処理速度と品質が向上しすぎて、⼈間の認知負荷を圧倒的に超えた • ⼈間がレビューをしきれないため、使いきれないという⼈間がボトルネックになっている AI がどれだけ進展しても ⼈間の性能に成果物が依存 AI は短時間で⼤量のプログラムを⽣成 ⼈間が全然捌けない コードレビュー 成果物
  6. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved AI と⼈間が担当するための役割分担

    9 • 従来はコンピュータに指⽰を出すためのプログラミングであったが、そのプログラムを AI が書いている • ⼈間は AI のスピードをなるべく邪魔しないために、何をどこまで確認すると品質を担保されるかを検討 AI に任せつつも品質を保証するための実装フロー(Web API での例) 仕様書の作成 OpenAPI 形式 エンドポイントと ⼊出⼒を明確に ステータスコードも 処理の設計 フローチャート mermaid.js や eraser.io で 視覚的に確認し 認知負荷を下げる スキーマの設計 スキーマ定義と検証 関数の⼊出⼒の型や 値の範囲を明確に絞る Next.js なら Zod, Python なら Pydantic テストの設計・実装 前のフローまでの 情報を与えて明確に テストスイート ↓ テストケース ↓ テストコード 処理の実装 AI に任せ テストの要件を 満たすかを ⾃動で確認 ⼈が注⼒したい領域
  7. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved 利便性のトレードオフとしてブラックボックス化を受け⼊れる覚悟 10

    • テストによって品質を担保しているとは⾔えど、AI が書くプログラムの内容が把握できない不安が⽣じる • 歴史を振り返ると、技術が進展するときはある⼀定のブラックボックス化を受け⼊れてきた ブラックボックス化をある⼀定は受け⼊れてきた歴史 * ブラックボックス化はされてきたが、それぞれの責務で品質保証はされてきたため、AI によるソフトウェア開発でも品質保証は必要 半導体とか中⾝を 全て把握してる? コンピュータ コードの意味を 全て理解してる? OS プロトコルを 全て理解してる? インターネット 中のコードを 全て理解してる? ライブラリ ライブラリの仕様を 全て把握してる? 実装 New
  8. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved AI を

    JSON 変換器として飼い慣らす(例. スライド資料作成の効率化) 11 • 今の⾼度な AI を実ビジネスに導⼊するために JSON への変換器として利⽤するのが初⼿ • JSON などのデータ形式でやりとりできると従来のアプリケーションやワークフローに組み込める • 今後は AI Agent 駆動のワークフローにも発展するが、まずは想定の範囲内で飼い慣らすところから パワーポイントの テンプレートと 仕様書を準備 (⼈⼒での地道な作業) スライド資料の原稿 スライド仕様書から データ形式を合わせる (AI) テンプレートから レイアウトを選択 (AI) プレースホルダーに データを埋め込み { “title”: “AIと協働する⼈材...”, “subtitle”: “AI の性質を知る...”, “items”: [ “desc”: “これからの時代は...”, “desc”: “そのためには...”, ]... } JSON ⼿直し 完成! 最後の⼿直しは発⽣するため、⽇頃使っているツールに編集を寄せられるかが鍵 だから、Illustrator や Figma でなく、多くの⼈が使える PowerPoint の⽅が良い python -pptx 準備フェーズ 使⽤フェーズ
  9. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved AI の性能向上と同時にコストが下がっていることが驚愕

    13 • AI は GPT-4o などモデルが刷新された時の性能の⾼さで驚かれることが多い • ⼀⽅でビジネスの観点ではその性能に対するコストが劇的に向上していることが⼤切な視点 OpenAI は AI の⺠主化を掲げているため、モデルの性能が向上してもコストを上げないのが筆者の感じる本当のやばさ 業界のリーダーがそうしている以上、他社も同じ原理で追随せざるを得ない GPT-4 Turbo GPT-4o ⽐較 性能 (MMLU) 86.6% 88.7% +2.1% コスト (Input 1M tokens) $10 $5 -50% OpenAI が提供しているモデルとコストの⽐較
  10. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved プログラムを書く単価が激減するとツールへの⾒⽅も変わる 14

    • エンジニアの単価が⾼いがゆえに、プログラムを書く単価が⾮常に⾼かった • 従来はプログラムを書いて「⾃動化することに単価的に⾒合う仕事」でないと取り掛かれなかった • アプリごとに API の仕様を調べて...と実装するならば何⼗時間もかかり、相当な頻度で起こる処理以外、 プログラムを書いて⾃動化することは適⽤しなかった • そのため、⼈間が直感的に GUI で操作できるツールが豊富に誕⽣し、SaaS 含めたツールブームであった • これが AI の登場で⼀変し、プログラムを書く単価が激減する(体感的には 1/100~1/1000 以上) • そうなると、これまで楽だった GUI で操作していたサービスの「操作コスト」が “割⾼” に⾒えてくる • ⼀度の作業でも API 経由で処理する⽅がコスト的にも下がる⼤変⾰がひっそりと起きている 実装 エンジニアが 仕様を調査 コスト 100万円 期間1ヶ⽉ ⼈間が確認 AI が 仕様調査 & 実装 コスト 1万100円 期間2時間 Before After 100 円 1万円
  11. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved AI がツールを操作する前提でこれからのサービスは作られる(べき)

    15 • 最後の仕上げは⼈間側で⾏う必要性は残るも、多くの⼯程を AI が処理する時代になり始めている • これからは⼈間が操作するインターフェースだけでなく、AI が操作するためのインターフェースが重要 • 代表的なものでは Web API であり、JSON 形式での⼊出⼒で操作ができるため AI と相性が良い • Step1 は Web API 経由でサービス利⽤ができるように • Step2 は⾃分⾃⾝が Web API で⼊出⼒を管理したサービスを開発できるようになること ただ AI と協働するためのプログラムなどの習得は すぐにできる話ではなく短期的には効率が落ちる ツールで⼿直し (2時間) AI で初期の操作 (1時間) ツールで全ての操作 (10時間) Before After
  12. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved おすすめの学びのロードマップ 16

    具体的に何を学べば良い?の疑問もあると思うので、Step ごとにおすすめの学び⽅を紹介 プログラムをすぐに書きがちだが、まずは効率化したい ものがないと⾼度な技術も意味がない Power Automate や Zapier を使って、AI を使わずに ⾝の回りのメールやファイル管理などの⾃動化を⾏う (必須の過程、これで95%ぐらい⽚付きそう) Step1 で⽤意されている処理では⾜りない状況に 遭遇した処理を書き出す OpenAI の API を Python 経由で request を送る Pydantic と LangChain の withStructuredOutput で 指定したスキーマの JSON を得る Python, VScode (ipynb 推奨), ChatGPT など Azure Functions などでプログラムで書いた処理を Web API 経由で利⽤できるように (これが結構難易度⾼いけど慣れていきたい) Azure, GitHub Actions での CI/CD ワークフロー内の処理の⼀環として利⽤ ⾃分⾃⾝のワークフロー⾃動化を超えて、多くの⼈に サービス提供が視野に⼊って初めて着⼿ Webサービスは Python よりも TypeScript (JavaScript) ベースの Next.js の⽅が型が標準で本格的 な開発がしやすい Auth や外部のデータベース連携も⾏なう Step 1 ワークフロー⾃動化に慣れる Step 2 API 経由で AI を利⽤ (Python / JavaScript) Step 3 リモートでプログラムを実⾏ Step 4 API をベースとしたサービス化
  13. AI 活⽤ ワークフロー⾃動化 iPaaS Power Automate, Zapier, ... プログラミング⾔語 Python,

    JavaScript (TypeScript), ... Web API 化 Azure Functions, FastAPI, ... アプリケーション開発 Web アプリケーション フレームワーク Next.js, Django, ... Auth Microsoft Entra External ID, Auth0, ... データベース PostgreSQL, MySQL, SQLite, ... @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved 17 ⽤語の関係性 おすすめの学びのロードマップ プログラミング⾔語の使い分け 筆者はなるべく TypeScript (JavaScript) を 主流で API 化やアプリケーション化まで⾏っている Python は最適化など⾼度な計算が必要な⽤途のみに限定 理由:Python は⼿元で検証するには最⾼の相棒だがチーム開発や 本番環境への適⽤には JavaScript エコシステムに軍配が上がるため Step 1~3 Step 4 具体的に何を学べば良い?の疑問もあると思うので、Step ごとにおすすめの学び⽅を紹介
  14. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved どんなところに AI

    を使うべきか? 19 投資家から調達を受ける期間と相性が良かった • ⼀般的には⾝の回りの「顕在化」した課題に AI が適⽤できないかと考える(性能の観点) • ⼀⽅、コスト的に取り組めていなかった「潜在的な課題」にも適⽤できる可能性も(費⽤対効果の観点) 半歩先のビジネスを考えよう! (意訳:顕在化している課題を解決しよう) 今より楽に課題解決できる⽅法を提供(SaaSなど) ⼈件費を抑えられる分、費⽤をもらえいやすい 買い⼿も顕在化しているため短期間に売りやすい 投資家から資⾦を受ける期間と相性が良かった (キーワード:償還期限) 従来の新規事業の考え⽅
  15. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved AI は⼈に⽐べると圧倒的にコストが安い

    20 • ⼈間に依頼すると⽉30~50万円は少なくとも必要(社会保険料などの福利厚⽣もさらに必要) • 「⼈間が 8 時間 × 22営業⽇稼働したら 30~50万円⽀払うべき仕事 = 仕事」と認識しているバイアスが存在 • ビジネスを考える時にはこの枠組みを前提として思考している この紙の書類を Excel へ⼊⼒して欲しい 1枚1時間 時給 1,500 円 この紙の書類を Excel へ⼊⼒して欲しい 1枚 20 秒 5 円/枚 ⽉に対応可能な枚数:196 枚 (スケール不可 / 採⽤が必要) ⽉に対応可能な枚数:129,600 枚 (スケール可 / 採⽤が不要) 速度 ⇧660倍 ⇩ コスト 1/300 ⼈間でも間違いは起こる AI に任せられる仕事は限られるが範囲は広がっている ⼈間に依頼する場合 AI に依頼する場合
  16. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved 安いならお願いしたい仕事はいっぱいある 21

    投資家から調達を受ける期間と相性が良かった • ビジネスではお願いしたい仕事は無限にあるが、それをコストの制約条件で整理する必要がある • ⼈件費は⾮常に⾼く、その結果、依頼したいが依頼できる仕事は全体のほんの⼀部であった • ⼈との仕事が当たり前になりすぎて、このコストの制約フィルターを常にかけてしまっていることに注意 • AI はコストの制約が緩まり、解の探索空間が⼀気に広がるため、新たなビジネスチャンスが到来 現状の スコープ コスト的に⼈にお願いできるレベルの仕事 コスト的に AI にお願いできるレベルの仕事 お願いしたい仕事 ⼈に依頼するというスコープだけで考えていないか? AI 時代の仕事のスコープ
  17. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved 和談が注⽬したのは採⽤プロセスで AI

    にお願いしたいこと 22 • 採⽤は成⻑中の会社にとって⽋かせない業務であり、⼈は組織の根幹となる • ⼤切な作業である⼀⽅、全ての⼈と⾯接をすることは時間の制約上、現実的ではない • ⼀次⾯接では相⼿の情報を聞き出したり、会社の情報を伝える定型的なやり取りが多い • 採⽤担当者の時間は有限であるため、事前に AI にお願いすることで代わりにリサーチとすり合わせを⾏う 1次⾯接 2次⾯接 〜最終⾯接 応募 ⽇程調整 従来の採⽤プロセス AI と協働する採⽤プロセス 志望動機会社の情報を 伝えるも30~60分では 聞ききれない 業務能⼒などを 深掘りする 意外と時間と ⼿間がかかる ⽇程調整 1次⾯接 〜最終⾯接 応募 プレ⾯接 業務能⼒などを 深掘りする 志望動機を聞いたり 会社の情報を伝える ギャップがあれば候補者から 事前リクエスト可能
  18. 転職活動時に企業情報の 不⾜を感じた⽐率 アンケート調査 不⾜を感じた 85% 特になし 15% 転職活動時に 企業情報の不⾜を 感じたか?

    独⾃オンラインアンケート調査、調査対象:転職活動経験者、調査期間: 2024年5⽉、サンプルサイズ: 400⼈ 転職活動時に提供される企業側からの情報に 不⾜を感じた という⼈が圧倒的⼤多数であった @2024 wadan inc. copyright All Rights Reserved 23
  19. 事前にプレ⾯接があれば 利⽤を希望するか? アンケート調査 積極的に利⽤したい 13% やや利⽤したい 65% どちらでもない 17% やや利⽤したくない

    5% 全く利⽤したくない 1% プレ⾯接の 利⽤希望 転職活動経験者の 78%がプレ⾯接を 利⽤したい と選択し、候補者体験としても メリットが⼤きいと予想できる @2024 wadan inc. copyright All Rights Reserved 24 独⾃オンラインアンケート調査、調査対象:転職活動経験者、調査期間: 2024年5⽉、サンプルサイズ: 400⼈
  20. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved AI と⾔えども、まだまだシステムの⼀部

    27 3C8FA9 • AI の性能も向上し、利⽤コストも下がってはいるが、仕事で利⽤する上でのギャップはまだまだ存在 • AI が⽐較的多くのことをブラックボックス化してくれるが、まだまだ仕事⼈としては育成が必須 • ⼈と同じく当然失敗があったり、置かれている環境のことを最初教えてあげたり差分を埋める必要がある AI プロンプト 情報 API ユーザー 詳しい⼈間 評価を向上させるため 定期的に再学習 状態 答えられない場合に 新規回答 仕事と AI の間に存在すること AI が引き出しやすく 使いやすい形式に変換
  21. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved ⼈も AI

    も最初から万能にあらず 28 投資家から調達を受ける期間と相性が良かった • 従来のエンジニアのようにシステムに詳しいだけでなく、KGI や KPI といったビジネスに おける⾏動への報酬原理も理解しておく必要があり、この差分が埋められるエンジニアが求められる • AI の原理は⼀部の研究者を除き、詳細な理解が必須でなくなった分、求められるスコープは広がっている • ⼀⽅で、機械学習周辺のアルゴリズムは⼈や AI を育てる上で⾮常に役⽴つため、確実に押さえておきたい 最適化 ベイズ最適化 メタヒューリス ティクス 機械学習 教師あり学習 強化学習 制御⼯学 状態の 観測と推定 AI だけでなく、⼈間相⼿の仕事で役⽴つアルゴリズムや考え⽅
  22. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved 投資家から調達を受ける期間と相性が良かった 状態の観測と推定

    ~ ⽬の前で起きていることだけが全てなのか? ~ 29 • 「お元気ですか?」と質問して「元気です」と返答があったら、その相⼿は絶対に元気だと思うか • ⼈間には本⾳と建前があり、⾔っていること、直接「観測」できることが真実とは限らない • 会話をしながら相⼿の不安な点は何か、本⾳は何かと相⼿の「状態」を推定しているはず 質問 回答 観測 転職に不安な点はありますか? いえ、ありません。 間に受ける 状態 新しい職場の⼈間関係が知りたい 給与や福利厚⽣は現在と⽐較してどうか 必要なスキルを満たしているか 推定 コミュニケーションが上⼿い⼈はここを⾒て話す 次の質問へ 状態の観測と推定(ポイント:状態の構成要素の分解と定量化)
  23. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved 教師あり学習 ~

    間違ってしまうものをどう育てるか? ~ 30 投資家から調達を受ける期間と相性が良かった • ⼊⼒値と⽬標値を1セットで与えて、その教師データに近付くようにモデルを学習させる • 教師データからどのぐらい間違っているか?を測るために⽬的関数(損失関数)を設定し、誤差を定量化 • AI ⾃体のパラメータ調整をしなくても、その AI に与えるプロンプトの調整が必要である • ⽬的関数を定めて誤差を測る、誤差を最⼩化に向けパラメータを調整するといった考え⽅は多くに通じる パラメータ w 予測値 y ⽬標値 t ⽬的関数:誤差 ⼊⼒値 x 誤差が減るように パラメータを調整 ••• ••• 教師あり学習(ポイント:学習コスト、⽬的関数の微分可能性)
  24. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved 強化学習 ~

    ⾃由に動けと⾔われて何を基準に動くのか? ~ 31 投資家から調達を受ける期間と相性が良かった • JSON 形式でのデータのやり取りで型にはめた AI の使い⽅に慣れると、次に判断⾃体も AI に任せたくなる • ここで参考になるのが強化学習であり、主⼈公となるエージェントとその周辺にある環境で構成される • エージェントが環境の状態を観測し、⾏動を決定、⾏動が環境に作⽤してエージェントへ報酬が与えられる エージェント 強化学習の⾏動設計は初⼼者には⾃由度が⾼すぎるため、前提に制御⼯学を学び、システマティックな⾏動の決定を理解すると良い 強化学習はその制御⼯学の延⻑線上にある印象 環境 状態 ⾏動 報酬 強化学習(ポイント:報酬・⾏動の設計、観測が困難な状態の推定法)
  25. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved メタヒューリスティクス ~

    現実の問題をどう最適化するか? ~ 32 投資家から調達を受ける期間と相性が良かった • 現実問題では評価の値⾃体はわかっても、そのロジックを正確に定式化できない問題にたくさん遭遇する • 最適化の授業で習うような⽬的関数が凸関数で制約式が凸集合で表される綺麗なケースは少ない • ブラックボックス関数は微分の可否も不明であり、勾配降下法など代表的な⾮線形最適化⼿法も使えない • メタヒューリスティックはこのような問題設定にも適⽤できる実⽤性の⾼い⼿法(最適性の保証はない) SciPy の Optimize モジュールにも遺伝的アルゴリズム (GA)、差分進化法 (DE)、粒⼦群最適化 (PSO)も含まれている 評価値が良くなるように⼊⼒値を調整 ⽬的関数 f(x) (ブラックボックス) ⼊⼒値 x ••• 評価値 f(x) メタヒューリスティクス(ポイント:⽬的関数・制約条件・⼊⼒変数の設計、アルゴリズムの選択)
  26. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved ベイズ最適化 ~

    事業の⽴ち上げも成⻑後もずっと同じ⾏動原理なのか? ~ 33 投資家から調達を受ける期間と相性が良かった • ⽴ち上げ、成⻑や成熟といったようにフェーズによって⾏動原理は変わってくる • この考え⽅の参考になるのがベイズ最適化で「探索」と「活⽤」の2つで説明している • まだ調べていない領域を重視する探索と、結果が良かった領域を重視する活⽤を組み合わせる • ⽴ち上げ期には探索を重視し、成熟してくると活⽤に重きを置くように組み合わせの重みを変えていく 単なるブラックボックス関数の最適化とは異なり、ベイズ最適化は Sequential Model based Optimization (SMBO) の⼀種で この逐次的な最適化という問題設定が探索と活⽤という実践的な考え⽅を⽣んでいる ベイズ最適化(ポイント:⽬的関数・制約条件・⼊⼒変数の設計) モデル化 (ベイズ過程回帰, TPE, ...) 試⾏条件 x の決定 獲得関数の最⼤化 (探索と活⽤のトレードオフ) ⽬的関数 f(x) (ブラックボックス) 評価コストが⾼い 評価コストが低い
  27. 起業家精神 ⼤きなお⾦の流れ 作り切る⼒ 売り切る⼒ 定年まで従業員をしても 理解できない資本主義の 本質を理解できる 35 起業を通して得られること @2024

    wadan inc. copyright All Rights Reserved 企画から実装、本番環境へ の適⽤、改修など学校では 経験できない機会は多い リード顧客の創出からナー チャリング、クロージング まで開発以外の側⾯も知る ビジネスアイディアを ⽇々試⾏錯誤することで 視野が圧倒的に広がる • 本気で起業してビジネスに取り組めば、圧倒的に多くの経験が⼿に⼊る • 特に理系出⾝は「⼀部を作る」に閉じがちであるため、全てを作り切る経験やその製品を売る経験は⼤事
  28. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved ⾃⼰実現を⽬指すも安全欲求が満たされない場合に注意 36

    • 起業とは⾃⼰実現やその先にある社会の成⻑に向けた⾼尚なレベルの欲求な⾏為 • マズローの欲求五段階説にある⾃⼰実現の欲求以上であるが、その前提の欲求が満たされていることが重要 • 前提となる欲求を満たす前に⾃⼰実現に取り組むと、必要なことと求めることが乖離してとにかく⾟い • 起業家はこのジレンマもある程度乗り越える必要があるが、ここを乗り越えられずに終わる⼈も多い 投資家から調達を受ける期間と相性が良かった マズローの欲求五段階説 ⾃⼰実現欲求 承認欲求 所属と愛の欲求 安全欲求 ⽣理的欲求 精神的欲求 物質的欲求 利他欲求 利⼰欲求 ⾃⼰超越欲求
  29. 起業家精神(△) ⼤きなお⾦の流れ(×) 作り切る⼒(◯) 売り切る⼒(△) 定年まで従業員をしても 理解できない資本主義の 本質を理解できる 37 起業しなくても経験する場所を選べば得られることもある @2024

    wadan inc. copyright All Rights Reserved 企画から実装、本番環境へ の適⽤、改修など学校では 経験できない機会は多い リード顧客の創出からナー チャリング、クロージング まで開発以外の側⾯も知る ビジネスアイディアを ⽇々試⾏錯誤することで 視野が圧倒的に広がる • 起業は⾃由な発想で取り組めるが「課題」を明確に決める必要があり、訓練なくできる⼈は多くない • 特に学⽣は社会の構造を⾒ずして、社会の課題を特定するのは視野が狭いことが多い 当事者以外 経験しがたい 下⼿に起業して資⾦繰りばかり苦労して肝⼼のプロダクト開発が全然できないこともあるため 明確な課題がない場合は上記の経験ができる場所を探して最初は訓練するのも良い
  30. @ 2024 Wadan, Inc. copyright All Rights Reserved それでも起業を経験してみたい⼈へ 38

    • 学⽣でも起業する⼈が増えているし、⽇本政府も 2022 年をスタートアップ創出元年として⼒を⼊れている • ChatGPT など AI の⺠主化によってアイディアさえあれば実現のハードルは下がっている • Microsoft for Startups などの機会を積極的に活⽤すればサーバー代などの問題も解決できる 投資家から調達を受ける期間と相性が良かった 起業のリアルを知りたい⼈は起業家や VC をフォロー https://x.com/yoshizaki_91 fwywd radio 起業家育成に取り組む ⽇々をリアルに綴った Podcast Apple Music や Spotify の Podcast で 新規事業のリアルを 無料で配信中