2018年12月7日の情報マイニング特論で発表。
4.4 詳細釣り合い条件稲岡 夢人
View Slide
前回は・・・ 遷移核から定常分布を求めた実際は・・・ 事後分布に従う乱数が欲しい→ 事後分布が定常分布になるような遷移核を導く2
マルコフ連鎖モンテカルロ法(Markov chain MonteCarlo methods; MCMC)サンプリングしたい分布が定常分布となるようなマルコフ連鎖を構成する方法(遷移核を見つける)サンプリングしたい分布を目標分布という今回の目標分布は事後分布(既知)3
遷移核の導出において● 遷移核によっては定常分布をもたない● 今回は定常分布を持つような遷移核が欲しい→ どのような条件下だと定常分布に収束するか4
詳細釣り合い条件マルコフ連鎖が定常分布に収束する十分条件標本空間の全ての事象の組i, jに関して 式(4.13)が満たされるときマルコフ連鎖は定常分布に収束ネクタイ問題はこれを満たす 式(4.14) ~ (4.16)5
詳細釣り合い条件マルコフ連鎖が定常分布に収束する十分条件○ 詳細釣り合い条件を満たすように遷移核を 選べば必ず定常分布に収束する× 定常分布に収束するような遷移核は必ず詳細釣り合い条件を満たす6
詳細釣り合い条件の意味両辺を添え字iに関して和を取る左辺シグマ内の総和は17
詳細釣り合い条件の意味式(4.11)と見かけ上は同じだが、式(4.11)は遷移の途中であっても成り立つ恒等式上式は目標分布 と が同一の分布である制約の下で遷移核に成り立つ条件式8
連続型確率変数での詳細釣り合い条件離散型の場合は全ての事象の組i, jで成立を確認連続型の場合は任意の2点θ, θ’で成立を確認する必要がある9
詳細釣り合い条件のイメージf(θ’) : f(θ) = 1:a とすると f(θ|θ’) : f(θ’|θ)=a:1100 50.5θ θ’f(θ’|θ)f(θ|θ’)f()
詳細釣り合い条件結果としてθに移動してくる確率密度f(θ)は、11発射地点θ’からθに飛んでくる確率密度のあらゆる発射地点に関する平均確率密度がθの確率密度となる→ f(θ)の大きさに比例してθに飛んでくる
詳細釣り合い条件初期状態を中心部から遠くにとっても、乱数列は中心部へ急速に引き寄せられる120 500.5θ θ’f(θ’|θ)f(θ|θ’)f()