シャレイア語入門 9 : 動詞の助動詞的用法

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October 30, 2017

シャレイア語入門 9 : 動詞の助動詞的用法

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  1. 9 第 課 動詞の助動詞的用法 文法書 35, 37

  2. 1 通常の kin 節を用いた文 (パターン 1) kil ricam 可能になる 泳ぐ

    kil は 「(e 句の内容が) 可能になる」 という意味です。 継続相 で使うことで 「~できる」 という意味になるので、 可能や能力 を表現することができます。 kil を修飾する kin 節句の中の動詞は、 ただの行為のみを表 すため、 通時時制になります。 上の文は kil を使った文の一例です。 主節の動詞 kilat を修 飾する助詞句が、 kin 節句 (青い部分) の他には a 句 (緑の 部分) しかないことに注目してください。 kilat a tel 私は泳ぐことができる。 . e kin ricamos a tel
  3. 2 動詞の助動詞的用法 (パターン 1) 一部の動詞に関しては、 2 つの条件 • 主節の動詞を修飾する助詞句が kin

    節句以外に 1 つしか ない • そのような助詞句と同じものが kin 節内の動詞を修飾して いる が両方とも満たされているとき、 kin 節句以外の助詞句と kin 節句を形成している助詞と kin そのものを省略できます。 これは 「動詞の助動詞的用法」 といいます。 kilat 私は泳ぐことができる。 . ricamos a tel kilat a tel e kin ricamos a tel .
  4. 3 助動詞的用法にできない例 fetek 連絡する 上の例文では、 主節の動詞 kiles を修飾する助詞句が、 kin 節句の他に

    2 つあります。 このような場合は助動詞的用法に することはできません。 kiles a tel 私は昨日泳ぐことができるようになった。 . e kin ricamos a tel te tazîk rafat a tel e kin fetekis a ces e nîl i tel . この例では、 主節の rafat を修飾する kin 節句以外の助詞句 は a tel の 1 つしかありませんが、 それと同じものが kin 節内 に存在しないので、 助動詞的用法にはできません。 私は彼に私の兄と連絡をとってほしい。
  5. 4 助動詞的用法をとれる動詞 zîd xedfet zed sohiz 場所 静かな しようとする 勉強する

    rafat 私は静かな場所に住みたい。 keqilic a tel vo zîd axedfet. 助動詞的用法をとれる動詞は限られており、 そのような動詞 以外が主節に使われている場合は、 条件を満たしていても助 動詞的用法にはできません。 助動詞的用法をとれる動詞は、 最初に挙げた kil の他に、 raf や zed などがあります。 zed は 「(e 句の内容を) しようと思う」 という意味で、 意志を 表します。 上の例文では、 助動詞的用法で使われて e と kin が省略されています。 zedat 私はシャレイア語を勉強しようと思っている。 sohizis a tel e qilxaléh.
  6. 5 通常の kin 節を用いた文 (パターン 2) dozat e kin semisaf

    a loc . doz は 「(e 句の内容を) しなければならなくする」 という意味 をもち、 継続相で使うことで 「~しなければならない」 というよ うな義務を表現することができます。 通例、 doz は a 句を伴わずに使われます。 したがって、 上の 例文のように、 doz を修飾する助詞句は kin 節句のみになる ことがほとんどです。 あなたは黙ることをしなければならない。 doz semis しなければな らなくする 黙る
  7. 6 動詞の助動詞的用法 (パターン 2) 条件 • 主節の動詞を修飾する助詞句が kin 節句のみである が満たされているときも、

    動詞を助動詞的用法にすることが できます。 すなわち、 kin 節句を形成している助詞と kin その ものを省略できます。 前のパターンと同様に、 このパターンの助動詞的用法もとれ る動詞が決まっています。 doz はその一例です。 dozat あなたは黙らなければならない。 . dozat e kin semisaf a loc . semisaf a loc
  8. 7 可能表現 I qif は 「(e 句の内容を) 可能にする」 という動詞です。 doz

    と 同じように a 句を伴わずに使われ、 e 句の内容が可能な状況 であることを表します。 qif は助動詞的用法をとれるので、 上のように kin を省略する ことができます。 qifet 私は泳ぐことができた。 . qifet e kin ricamos a tel . ricamos a tel qif 可能にする
  9. 8 可能表現 II kilet 私は泳ぐことができた。 ricamos a tel. 可能を表現する動詞として kil

    というものもあったことを思い 出してください。 kil は、 行為者に能力があったためにその行為ができたことを 表します。 一方 qif は、 周りの状況が良かったためにその行 為ができたことを表します。 上の例の 1 文目では kil が使われているので、 「私」 に泳ぐ 能力があって、 その能力のおかげで泳げたことを表します。 2 文目は qif が使われているので、 例えば水が浅かったなど、 その場の状況が良かった結果うまく泳げたことを表します。 qifet 私は泳ぐことができた。 ricamos a tel.
  10. 9 反復表現 I vomac 私はこの本を読んでいる途中だ。 lîdos a tel e xoq

    afik. vom は 「(e 句の内容を) 繰り返す」 という意味をもち、 動作 の反復を表現することができます。 例えば経過相で用いれ ば、 「~している途中である」 という、 動作を何回か反復する うちの途中であることを表せます。 vom とともに使われる動詞は、 普通は通時時制になります。 上の例文は、 すでに助動詞的用法にした後の形です。 これ は、 「この本を読む」 という動作を何度か繰り返すことの途中 であることを表しています。 vom 繰り返す
  11. 10 反復表現 II vomac lîdos 私はこの本を読んでいる途中だ。 a tel e xoq

    afik. 動作の途中を表すには、 単に経過相を使うだけでも良いと思 うかもしれません。 しかし、 反復の途中と継続相は意味が異 なります。 上の 1 つ目の文では反復表現が用いられています。 この場 合、 「この本を何度か読む」 ことを反復する途中であることを 意味するので、 今現在その本をまさに読んでいるかどうかは 分かりません。 一方で、 2 つ目の文では lîd が経過相になって いるので、 今まさに 「この本を読む」 という 1 つの動作が行わ れている最中であることを表します。 lîdac 私はこの本を読んでいるところだ。 a tel e xoq afik.
  12. 11 命令表現 ditat 扉を開けてください。 fôvis a loc e téd. 命令を表現するには

    dit という単語を用います。 ditat e kin ~ という形で 「~してください」 という意味になります。 ditat 以 外の活用形にはなりません。 この dit 単独には特に意味はな く、 kin 節内の内容が命令であることを表すマーカーのような 働きをします。 dit は基本的に助動詞的用法をとって使われます。 したがっ て、 ditat の後にそのまま節が続く形になります。 命令された内容が行われるのは命令より後の時間なので、 ditat に続く節の動詞は未来時制になります。 もしくは、 「今す ぐやれ」 という意味を込めて、 現在時制開始相にすることもあ ります。 なお、 命令対象の loc は省略できません。 dit fôv téd * 開ける 扉