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シャレイア語入門 2 : 基本語順

Ziphil
October 21, 2017

シャレイア語入門 2 : 基本語順

Ziphil

October 21, 2017
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  1. 1 注意 シャレイア語では、 多くの単語が活用した形で文中に現れま す。 例文として実際に使われる文を用いる以上、 本来は活用形態 を説明した後で具体的な文法を説明すべきかもしれません が、 まずはシャレイア語の文構造の雰囲気を掴んでもらいた

    いため、 初めに根本となる構造を説明します。 以降出てくる例文には活用した後の単語が現れますが、 活用 についてはまだ深く考えず、 どのような品詞の単語がどの位 置に置かれるかに注目してください。 単語の活用については、 第 3 課以降で扱います。
  2. 2 動詞が文頭 vilises . 走った。 シャレイア語の文には必ず動詞が必要になります。 この動詞 が中心となって文が作られます。 vilis a

    tel vo sod 走る ~は 私 ~で 家 vilises a tel vo sod. 私は家で走った。 動詞は原則的に文頭に置かれます。 vilises は vilis という単語が活用した形です。 活用について は今後扱うので、 現段階では vilises で 1 つの動詞だと思っ てください。
  3. 3 助詞 + 名詞 a 私は 主語や目的語のような、 名詞の文中での役割は、 シャレイア 語では

    「助詞」 と呼ばれる単語によって示されます。 助詞 (上図の赤い単語) の後に名詞 (上図の青い単語) が置 かれます。 助詞と名詞から成る 1 つのまとまりは 「助詞句」 と呼ばれま す。 助詞の名前を明示して、 「a 句」 や 「vo 句」 と呼ぶことも あります。 fe refet ~と一緒に 友達 tel vo sod fe refet 家で 友達と一緒に 助詞句
  4. 4 主な助詞 シャレイア語で用いられる主な助詞には以下のようなものがあ ります。 e ca zi te i ~を

    ~へ, ~に ~から ~に ~の a ~は, ~が (主語) e ~を (目的語) ca ~へ, ~に (対象, 到達点) zi ~から (起点) te ~に (時刻) vo ~で (場所) i ~の
  5. 5 助詞 i i 彼の i 句は名詞を修飾します。 このとき、 修飾する名詞の後に i

    句 が置かれます。 上の図では、 「彼の」 という意味のまとまり i ces が refet を後 ろから修飾し、 全体で 「彼の友達」 という意味になっていま す。 ces 彼, 彼女 ces i ces refet 彼の友達 a refet i ces 彼の友達が i 句と i 句が修飾する名詞 (上の例では refet i ces) で 1 つの 名詞の塊ができるので、 これにさらに助詞をつけることができ ます。
  6. 6 名詞 + 形容詞 sod この家 fik jôm xodol この

    黒い 高価な afik 形容詞 (上図の赤い単語) はそれが修飾する名詞 (上図の青 い単語) の後ろに置かれます。 1 つの名詞を修飾する形容詞が複数ある場合は、 それらの形 容詞を名詞の後に順に並べます。 afik, ajôm, axodol はそれぞれ fik, jôm, xodol の活用形で す。 これについては今後扱います。 sod 高価な黒い家 ajôm axodol
  7. 7 形容詞 + 副詞 axodol とても高価な家 bam とても ebam 形容詞を修飾する副詞

    (上図の赤い単語) は、 形容詞が名詞 を修飾する場合と同様に、 修飾する形容詞 (上図の青い単 語) の直後に置かれます。 上の例では、 「とても」 という意味の副詞 ebam が後ろから 形容詞 axodol を修飾しています。 ebam は bam の活用形です。 sod
  8. 8 被修飾語 + 副詞 ces 彼だけ tut だけ etut 副詞は形容詞を修飾するものだけはなく、

    名詞などを修飾す るものもあります。 etut はその典型例です。 この場合でも、 形容詞を修飾する場合と同様に、 副詞は被修 飾語 (上図では青い単語) の直後に置かれます。 なお、 etut は tut の活用形です。
  9. 9 動詞 + 助詞句 vilises 私は家で走った。 feg xoq 買う 本

    助詞句は動詞の後に並べられます。 例えば上の 2 番目の文では、 「買った」 という意味の feges の後ろに、 「彼は」 を意味する助詞句 a ces と 「この本を」 を 意味する助詞句 e xoq afik が並べられることで、 全体で 「彼 はこの本を買った」 という意味になっています。 このように、 シャレイア語の文は、 動詞が文頭でその後に助 詞句を並べることで作られます。 a tel vo sod . feges 彼はこの本を買った。 a ces e xoq afik .
  10. 10 助詞句の順番 動詞の後に並べる助詞句の順番には特に制約はありません が、 一定の傾向は存在します。 これについては第 11 課で詳 しく解説します。 それまでの間は、

    まず動詞の直後に主語 (a 句) が置かれ、 その後に各種の目的語 (e 句や ca 句) が来て、 さらにそれ以 外の助詞句が続くという順番で並べると考えてください。 また、 日本語では主語がよく省略されますが、 シャレイア語で は a 句を省略すると意味が変わってしまう場合があります。 基本的に a 句は省略しないと考えてください。 feges a ces e xoq afik . 主語 目的語
  11. 11 動詞を修飾する副詞の位置 mêl ゆっくり omêl は 「ゆっくり」 という意味の副詞で、 動詞を修飾します。 このような副詞は、

    動詞の直後が文末に置かれます。 それ以 外の場所に置くことは基本的にできません。 vilises a tel vo sod . omêl vilises omêl a tel vo sod. 私は家でゆっくり走った。 omêl は mêl の活用形です。