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2024年度春学期 応用数学(解析)第8回 2階線形微分方程式(2) (2024. 5. 30)

2024年度春学期 応用数学(解析)第8回 2階線形微分方程式(2) (2024. 5. 30)

関西大学総合情報学部 応用数学(解析)(担当・浅野晃)
http://racco.mikeneko.jp/Kougi/2024s/AMA/

Akira Asano

May 20, 2024
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  1. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式 3 一般には x′′ + P(t)x′ +

    Q(t)x = R(t) ここが恒等的に0なのが[斉次] そうではないのが[非斉次] 一番簡単なのは x′′ + ax′ + bx = 0
  2. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式 3 一般には x′′ + P(t)x′ +

    Q(t)x = R(t) ここが恒等的に0なのが[斉次] そうではないのが[非斉次] 一番簡単なのは x′′ + ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式
  3. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式 3 一般には とりあえず, x ≡ 0

    は解[自明解] x′′ + P(t)x′ + Q(t)x = R(t) ここが恒等的に0なのが[斉次] そうではないのが[非斉次] 一番簡単なのは x′′ + ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式
  4. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式 3 一般には とりあえず, x ≡ 0

    は解[自明解] x′′ + P(t)x′ + Q(t)x = R(t) ここが恒等的に0なのが[斉次] そうではないのが[非斉次] 一番簡単なのは x′′ + ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 それ以外には?
  5. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式の解 4 x′′ + ax′ + bx

    = 0 x(t) = eλt とりあえず に を代入すると λ2eλt + aλeλt + beλt = 0 λ2 + aλ + b eλt = 0
  6. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式の解 4 x′′ + ax′ + bx

    = 0 x(t) = eλt とりあえず に を代入すると λ2eλt + aλeλt + beλt = 0 λ2 + aλ + b eλt = 0
  7. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式の解 4 ここが 0 になるような λ については

    x = eλt は解,その定数倍も解 x′′ + ax′ + bx = 0 x(t) = eλt とりあえず に を代入すると λ2eλt + aλeλt + beλt = 0 λ2 + aλ + b eλt = 0
  8. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式の解 4 ここが 0 になるような λ については

    x = eλt は解,その定数倍も解 x′′ + ax′ + bx = 0 λ の2次方程式だから,みたす λ はたいてい2つ λ1, λ2 x(t) = eλt とりあえず に を代入すると λ2eλt + aλeλt + beλt = 0 λ2 + aλ + b eλt = 0
  9. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式の解 4 ここが 0 になるような λ については

    x = eλt は解,その定数倍も解 x′′ + ax′ + bx = 0 λ の2次方程式だから,みたす λ はたいてい2つ λ1, λ2 x(t) = eλt とりあえず に を代入すると λ2eλt + aλeλt + beλt = 0 λ2 + aλ + b eλt = 0 一般解は x = C1eλ1t + C2eλ2t
  10. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式の解 4 ここが 0 になるような λ については

    x = eλt は解,その定数倍も解 x′′ + ax′ + bx = 0 λ の2次方程式だから,みたす λ はたいてい2つ λ1, λ2 x(t) = eλt とりあえず に を代入すると λ2eλt + aλeλt + beλt = 0 λ2 + aλ + b eλt = 0 一般解は x = C1eλ1t + C2eλ2t x ≡ 0 を含む
  11. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式の解 4 ここが 0 になるような λ については

    x = eλt は解,その定数倍も解 x′′ + ax′ + bx = 0 λ の2次方程式だから,みたす λ はたいてい2つ λ1, λ2 x(t) = eλt とりあえず に を代入すると λ2eλt + aλeλt + beλt = 0 λ2 + aλ + b eλt = 0 一般解は x = C1eλ1t + C2eλ2t x ≡ 0 を含む
  12. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2階線形微分方程式を解く 5 定数係数の 斉次形2階線形微分方程式 特性方程式の解の形によって,3パターン x′′ +

    ax′ + bx = 0 λ2 + aλ + b = 0     をみたす λ について x = eλt は解 特性方程式という 異なる2つの実数解の場合 異なる2つの虚数解の場合 重解の場合
  13. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 虚数解が2つの場合 7 さらに計算すると 一般解は   x(t) =

    C1e(α+iβ)t + C2e(α−iβ)t       x(t) = C1e(α+iβ)t + C2e(α−iβ)t = eαt C1eiβt + C2e−iβt = eαt (C1(cos(βt) + i sin(βt)) + C2(cos(βt) − i sin(βt))) = eαt ((C1 + C2) cos(βt) + i(C1 − C2) sin(βt))  
  14. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 虚数解が2つの場合 7 さらに計算すると 一般解は   x(t) =

    C1e(α+iβ)t + C2e(α−iβ)t       x(t) = C1e(α+iβ)t + C2e(α−iβ)t = eαt C1eiβt + C2e−iβt = eαt (C1(cos(βt) + i sin(βt)) + C2(cos(βt) − i sin(βt))) = eαt ((C1 + C2) cos(βt) + i(C1 − C2) sin(βt))   オイラーの式 による eiθ = cos θ + i sin θ
  15. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 虚数解が2つの場合 7 さらに計算すると 一般解は   x(t) =

    C1e(α+iβ)t + C2e(α−iβ)t       x(t) = C1e(α+iβ)t + C2e(α−iβ)t = eαt C1eiβt + C2e−iβt = eαt (C1(cos(βt) + i sin(βt)) + C2(cos(βt) − i sin(βt))) = eαt ((C1 + C2) cos(βt) + i(C1 − C2) sin(βt))   オイラーの式 による eiθ = cos θ + i sin θ     x(t) = eαt (C1 cos(βt) + C2 sin(βt))   定数を置き直して,一般解は
  16. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 虚数解が2つの場合 7 さらに計算すると 一般解は   x(t) =

    C1e(α+iβ)t + C2e(α−iβ)t       x(t) = C1e(α+iβ)t + C2e(α−iβ)t = eαt C1eiβt + C2e−iβt = eαt (C1(cos(βt) + i sin(βt)) + C2(cos(βt) − i sin(βt))) = eαt ((C1 + C2) cos(βt) + i(C1 − C2) sin(βt))   オイラーの式 による eiθ = cos θ + i sin θ     x(t) = eαt (C1 cos(βt) + C2 sin(βt))   定数を置き直して,一般解は 振動を表している
  17. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 虚数解が2つの場合 7 さらに計算すると 一般解は   x(t) =

    C1e(α+iβ)t + C2e(α−iβ)t       x(t) = C1e(α+iβ)t + C2e(α−iβ)t = eαt C1eiβt + C2e−iβt = eαt (C1(cos(βt) + i sin(βt)) + C2(cos(βt) − i sin(βt))) = eαt ((C1 + C2) cos(βt) + i(C1 − C2) sin(βt))   オイラーの式 による eiθ = cos θ + i sin θ     x(t) = eαt (C1 cos(βt) + C2 sin(βt))   定数を置き直して,一般解は 振動を表している (次の第3部で)
  18. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 重解の場合 8 これと1次独立なもうひとつの解は ふつうにやると,微分方程式の解は しか出て来ない C1 eλ1

    t   teλ1t       (teλ1t)′ = λ1teλ1t + eλ1t = (λ1t + 1)eλ1t (teλ1t)′′ = λ1(λ1t + 1)eλ1t + λ1eλ1t = (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t     確かめるため,解を微分して,微分方程式に代入してみる
  19. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 重解の場合 8 これと1次独立なもうひとつの解は ふつうにやると,微分方程式の解は しか出て来ない C1 eλ1

    t   teλ1t       (teλ1t)′ = λ1teλ1t + eλ1t = (λ1t + 1)eλ1t (teλ1t)′′ = λ1(λ1t + 1)eλ1t + λ1eλ1t = (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t     確かめるため,解を微分して,微分方程式に代入してみる 微分方程式の左辺に代入すると
  20. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 重解の場合 8 これと1次独立なもうひとつの解は ふつうにやると,微分方程式の解は しか出て来ない C1 eλ1

    t   teλ1t       (teλ1t)′ = λ1teλ1t + eλ1t = (λ1t + 1)eλ1t (teλ1t)′′ = λ1(λ1t + 1)eλ1t + λ1eλ1t = (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t     確かめるため,解を微分して,微分方程式に代入してみる (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t + aλ1teλ1t + bteλ1t = {λ2 1 + aλ1 + b}teλ1t + (2λ1 + a)eλ1t 微分方程式の左辺に代入すると
  21. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 重解の場合 8 これと1次独立なもうひとつの解は ふつうにやると,微分方程式の解は しか出て来ない C1 eλ1

    t   teλ1t       (teλ1t)′ = λ1teλ1t + eλ1t = (λ1t + 1)eλ1t (teλ1t)′′ = λ1(λ1t + 1)eλ1t + λ1eλ1t = (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t     確かめるため,解を微分して,微分方程式に代入してみる (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t + aλ1teλ1t + bteλ1t = {λ2 1 + aλ1 + b}teλ1t + (2λ1 + a)eλ1t 微分方程式の左辺に代入すると
  22. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 重解の場合 8 これと1次独立なもうひとつの解は λ1 は特性方程式の解 だから0 ふつうにやると,微分方程式の解は

    しか出て来ない C1 eλ1 t   teλ1t       (teλ1t)′ = λ1teλ1t + eλ1t = (λ1t + 1)eλ1t (teλ1t)′′ = λ1(λ1t + 1)eλ1t + λ1eλ1t = (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t     確かめるため,解を微分して,微分方程式に代入してみる (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t + aλ1teλ1t + bteλ1t = {λ2 1 + aλ1 + b}teλ1t + (2λ1 + a)eλ1t 微分方程式の左辺に代入すると
  23. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 重解の場合 8 これと1次独立なもうひとつの解は λ1 は特性方程式の解 だから0 ふつうにやると,微分方程式の解は

    しか出て来ない C1 eλ1 t   teλ1t       (teλ1t)′ = λ1teλ1t + eλ1t = (λ1t + 1)eλ1t (teλ1t)′′ = λ1(λ1t + 1)eλ1t + λ1eλ1t = (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t     確かめるため,解を微分して,微分方程式に代入してみる (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t + aλ1teλ1t + bteλ1t = {λ2 1 + aλ1 + b}teλ1t + (2λ1 + a)eλ1t 微分方程式の左辺に代入すると
  24. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 重解の場合 8 これと1次独立なもうひとつの解は λ1 は特性方程式の解 だから0 ふつうにやると,微分方程式の解は

    しか出て来ない C1 eλ1 t   teλ1t       (teλ1t)′ = λ1teλ1t + eλ1t = (λ1t + 1)eλ1t (teλ1t)′′ = λ1(λ1t + 1)eλ1t + λ1eλ1t = (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t     確かめるため,解を微分して,微分方程式に代入してみる (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t + aλ1teλ1t + bteλ1t = {λ2 1 + aλ1 + b}teλ1t + (2λ1 + a)eλ1t 微分方程式の左辺に代入すると 特性方程式の 解と係数の関係により0
  25. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 重解の場合 8 これと1次独立なもうひとつの解は λ1 は特性方程式の解 だから0 ふつうにやると,微分方程式の解は

    しか出て来ない C1 eλ1 t   teλ1t       (teλ1t)′ = λ1teλ1t + eλ1t = (λ1t + 1)eλ1t (teλ1t)′′ = λ1(λ1t + 1)eλ1t + λ1eλ1t = (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t     確かめるため,解を微分して,微分方程式に代入してみる (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t + aλ1teλ1t + bteλ1t = {λ2 1 + aλ1 + b}teλ1t + (2λ1 + a)eλ1t 微分方程式の左辺に代入すると 特性方程式の 解と係数の関係により0 C1eλ1t + C2teλ1t 一般解は
  26. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 重解の場合 8 これと1次独立なもうひとつの解は λ1 は特性方程式の解 だから0 ふつうにやると,微分方程式の解は

    しか出て来ない C1 eλ1 t   teλ1t       (teλ1t)′ = λ1teλ1t + eλ1t = (λ1t + 1)eλ1t (teλ1t)′′ = λ1(λ1t + 1)eλ1t + λ1eλ1t = (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t     確かめるため,解を微分して,微分方程式に代入してみる (λ2 1 t + 2λ1)eλ1t + aλ1teλ1t + bteλ1t = {λ2 1 + aλ1 + b}teλ1t + (2λ1 + a)eλ1t 微分方程式の左辺に代入すると 特性方程式の 解と係数の関係により0 見つけ方は前回のテキストで (定数変化法) C1eλ1t + C2teλ1t 一般解は
  27. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 非斉次形2階線形微分方程式 11 今回は [非斉次]tの式 前回のは x′′ +

    ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 x′′+ax′+bx = R(t) 結論からいうと 非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい)
  28. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 非斉次形2階線形微分方程式 11 今回は [非斉次]tの式 前回のは x′′ +

    ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 x′′+ax′+bx = R(t) 結論からいうと 非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい)
  29. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 非斉次形2階線形微分方程式 11 今回は [非斉次]tの式 前回のは x′′ +

    ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 x′′+ax′+bx = R(t) 結論からいうと 非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい) + 対応する斉次形の一般解
  30. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 非斉次形2階線形微分方程式 11 今回は [非斉次]tの式 前回のは x′′ +

    ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 x′′+ax′+bx = R(t) 結論からいうと 非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい) + 対応する斉次形の一般解
  31. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 非斉次形2階線形微分方程式 11 今回は [非斉次]tの式 前回のは x′′ +

    ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 x′′+ax′+bx = R(t) 結論からいうと 非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい) + 対応する斉次形の一般解
  32. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 12 を, とおいて x′′ + P(t)x′

    + Q(t)x = R(t) x1 = x, x2 = x′ x′ 1 = x2 x′ 2 = −Q(t)x1 − P(t)x2 + R(t) と表す x′ 1 x′ 2 = 0 1 −Q(t) −P(t) x1 x2 + 0 R(t)   行列で
  33. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 12 を, とおいて x′′ + P(t)x′

    + Q(t)x = R(t) x1 = x, x2 = x′ x′ 1 = x2 x′ 2 = −Q(t)x1 − P(t)x2 + R(t) と表す x′ 1 x′ 2 = 0 1 −Q(t) −P(t) x1 x2 + 0 R(t)   行列で x′ = A(t)x + b(t)
  34. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 12 を, とおいて x′′ + P(t)x′

    + Q(t)x = R(t) x1 = x, x2 = x′ x′ 1 = x2 x′ 2 = −Q(t)x1 − P(t)x2 + R(t) と表す x′ 1 x′ 2 = 0 1 −Q(t) −P(t) x1 x2 + 0 R(t)   行列で x′ = A(t)x + b(t)
  35. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 12 を, とおいて x′′ + P(t)x′

    + Q(t)x = R(t) x1 = x, x2 = x′ x′ 1 = x2 x′ 2 = −Q(t)x1 − P(t)x2 + R(t) と表す x′ 1 x′ 2 = 0 1 −Q(t) −P(t) x1 x2 + 0 R(t)   行列で x′ = A(t)x + b(t)
  36. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 12 を, とおいて x′′ + P(t)x′

    + Q(t)x = R(t) x1 = x, x2 = x′ x′ 1 = x2 x′ 2 = −Q(t)x1 − P(t)x2 + R(t) と表す x′ 1 x′ 2 = 0 1 −Q(t) −P(t) x1 x2 + 0 R(t)   行列で x′ = A(t)x + b(t)
  37. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 12 を, とおいて x′′ + P(t)x′

    + Q(t)x = R(t) x1 = x, x2 = x′ x′ 1 = x2 x′ 2 = −Q(t)x1 − P(t)x2 + R(t) と表す x′ 1 x′ 2 = 0 1 −Q(t) −P(t) x1 x2 + 0 R(t)   行列で x′ = A(t)x + b(t)
  38. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 12 を, とおいて x′′ + P(t)x′

    + Q(t)x = R(t) x1 = x, x2 = x′ x′ 1 = x2 x′ 2 = −Q(t)x1 − P(t)x2 + R(t) と表す x′ 1 x′ 2 = 0 1 −Q(t) −P(t) x1 x2 + 0 R(t)   行列で x′ = A(t)x + b(t) 1階線形微分方程式の形になる
  39. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 12 を, とおいて x′′ + P(t)x′

    + Q(t)x = R(t) x1 = x, x2 = x′ x′ 1 = x2 x′ 2 = −Q(t)x1 − P(t)x2 + R(t) と表す x′ 1 x′ 2 = 0 1 −Q(t) −P(t) x1 x2 + 0 R(t)   行列で x′ = A(t)x + b(t) 1階線形微分方程式の形になる 何階線形微分方程式でも,この形にできる
  40. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 13 非斉次形 n 階線形微分方程式 の一般解 x′

    = A(t)x + b(t) の任意の特殊解 xp(t) と xs(t)は 対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x x′ = A(t)x + b(t)   非斉次形方程式 の一般解 xh(t) の 和で表される。 xs(t) = xh(t) + xp(t)
  41. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 13 非斉次形 n 階線形微分方程式 の一般解 x′

    = A(t)x + b(t) の任意の特殊解 xp(t) と xs(t)は 対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x x′ = A(t)x + b(t)   非斉次形方程式 の一般解 xh(t) の 和で表される。 xs(t) = xh(t) + xp(t)
  42. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 13 非斉次形 n 階線形微分方程式 の一般解 x′

    = A(t)x + b(t) の任意の特殊解 xp(t) と xs(t)は 対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x x′ = A(t)x + b(t)   非斉次形方程式 の一般解 xh(t) の 和で表される。 xs(t) = xh(t) + xp(t)
  43. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 一般的にいうと 13 非斉次形 n 階線形微分方程式 の一般解 x′

    = A(t)x + b(t) の任意の特殊解 xp(t) と xs(t)は 対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x x′ = A(t)x + b(t)   非斉次形方程式 の一般解 xh(t) の 和で表される。 xs(t) = xh(t) + xp(t) 何階微分方程式でも 定数係数でなくても
  44. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 まず
  45. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 まず
  46. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 まず
  47. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) まず
  48. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) まず
  49. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) まず
  50. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) = (xh(t))′ + (xp(t))′ まず
  51. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) = (xh(t))′ + (xp(t))′ まず
  52. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) = (xh(t))′ + (xp(t))′ まず 斉次形 x′ = A(t)x
  53. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) = (xh(t))′ + (xp(t))′ まず 斉次形 x′ = A(t)x
  54. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) = (xh(t))′ + (xp(t))′ まず 斉次形 x′ = A(t)x
  55. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) = (xh(t))′ + (xp(t))′ まず 斉次形 非斉次形 x′ = A(t)x x′ = A(t)x + b(t)  
  56. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) = (xh(t))′ + (xp(t))′ まず 斉次形 非斉次形 x′ = A(t)x x′ = A(t)x + b(t)  
  57. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) = (xh(t))′ + (xp(t))′ = (xs(t))′ まず 斉次形 非斉次形 x′ = A(t)x x′ = A(t)x + b(t)  
  58. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) = (xh(t))′ + (xp(t))′ = (xs(t))′ (左辺) まず 斉次形 非斉次形 x′ = A(t)x x′ = A(t)x + b(t)  
  59. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 14 x′ = A(t)x + b(t)

      の解であることを確かめる 非斉次形方程式 xs(t) = xh(t) + xp(t) 本当に一般解か? どんな初期値に対する特殊解でも表せるか? が 右辺に xs(t) = xh(t) + xp(t) を代入 A(t)xs(t) + b(t) = A(t) (xh(t) + xp(t)) + b(t) = (A(t)xh(t)) + (A(t)xp(t) + b(t)) = (xh(t))′ + (xp(t))′ = (xs(t))′ (左辺) まず 斉次形 非斉次形 x′ = A(t)x x′ = A(t)x + b(t)  
  60. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 15 x′ = A(t)x + b(t)

      非斉次形方程式 の一般解 xs(t) について どんな初期値に対する特殊解でも表せるか?
  61. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 15 x′ = A(t)x + b(t)

      非斉次形方程式 任意の初期値 xs(t0) = x0     を考える の一般解 xs(t) について どんな初期値に対する特殊解でも表せるか?
  62. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 15 x′ = A(t)x + b(t)

      非斉次形方程式 任意の初期値 xs(t0) = x0     を考える の一般解 xs(t) について このとき,対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x の一般解 xh(t) について どんな初期値に対する特殊解でも表せるか?
  63. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 15 x′ = A(t)x + b(t)

      非斉次形方程式 任意の初期値 xs(t0) = x0     を考える の一般解 xs(t) について このとき,対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x の一般解 xh(t) について 初期値を にとれば xh(t0) = x0 − xp(t0)     どんな初期値に対する特殊解でも表せるか?
  64. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 15 x′ = A(t)x + b(t)

      非斉次形方程式 任意の初期値 xs(t0) = x0     を考える の一般解 xs(t) について このとき,対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x の一般解 xh(t) について 初期値を にとれば xh(t0) = x0 − xp(t0)     xs(t0) = xh(t0) + xp(t0) = (x0 − xp(t0)) + xp(t0) = x0 どんな初期値に対する特殊解でも表せるか?
  65. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 15 x′ = A(t)x + b(t)

      非斉次形方程式 任意の初期値 xs(t0) = x0     を考える の一般解 xs(t) について このとき,対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x の一般解 xh(t) について 初期値を にとれば xh(t0) = x0 − xp(t0)     xs(t0) = xh(t0) + xp(t0) = (x0 − xp(t0)) + xp(t0) = x0 どんな初期値に対する特殊解でも表せるか?
  66. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 15 x′ = A(t)x + b(t)

      非斉次形方程式 任意の初期値 xs(t0) = x0     を考える の一般解 xs(t) について このとき,対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x の一般解 xh(t) について 初期値を にとれば xh(t0) = x0 − xp(t0)     xs(t0) = xh(t0) + xp(t0) = (x0 − xp(t0)) + xp(t0) = x0 どんな初期値に対する特殊解でも表せるか?
  67. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 15 x′ = A(t)x + b(t)

      非斉次形方程式 任意の初期値 xs(t0) = x0     を考える の一般解 xs(t) について このとき,対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x の一般解 xh(t) について 初期値を にとれば xh(t0) = x0 − xp(t0)     xs(t0) = xh(t0) + xp(t0) = (x0 − xp(t0)) + xp(t0) = x0 だから,これで 非斉次形方程式の解で初期値を xs(t0) = x0 としたことになっている どんな初期値に対する特殊解でも表せるか?
  68. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 15 x′ = A(t)x + b(t)

      非斉次形方程式 任意の初期値 xs(t0) = x0     を考える の一般解 xs(t) について このとき,対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x の一般解 xh(t) について 初期値を にとれば xh(t0) = x0 − xp(t0)     xs(t0) = xh(t0) + xp(t0) = (x0 − xp(t0)) + xp(t0) = x0 だから,これで 非斉次形方程式の解で初期値を xs(t0) = x0 としたことになっている この斉次形方程式は一意だから, 斉次形方程式でこの初期値の特殊解はひとつ どんな初期値に対する特殊解でも表せるか?
  69. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 証明は,割と簡単 15 x′ = A(t)x + b(t)

      非斉次形方程式 任意の初期値 xs(t0) = x0     を考える の一般解 xs(t) について このとき,対応する斉次形方程式 x′ = A(t)x の一般解 xh(t) について 初期値を にとれば xh(t0) = x0 − xp(t0)     xs(t0) = xh(t0) + xp(t0) = (x0 − xp(t0)) + xp(t0) = x0 だから,これで 非斉次形方程式の解で初期値を xs(t0) = x0 としたことになっている この斉次形方程式は一意だから, 斉次形方程式でこの初期値の特殊解はひとつ 非斉次形方程式の特殊解もひとつ どんな初期値に対する特殊解でも表せるか?
  70. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 非斉次形2階線形微分方程式 17 今回は [非斉次]tの式 前回のは x′′ +

    ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 x′′+ax′+bx = R(t) 結論からいうと 非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい)
  71. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 非斉次形2階線形微分方程式 17 今回は [非斉次]tの式 前回のは x′′ +

    ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 x′′+ax′+bx = R(t) 結論からいうと 非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい)
  72. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 非斉次形2階線形微分方程式 17 今回は [非斉次]tの式 前回のは x′′ +

    ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 x′′+ax′+bx = R(t) 結論からいうと 非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい) + 対応する斉次形の一般解
  73. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 非斉次形2階線形微分方程式 17 今回は [非斉次]tの式 前回のは x′′ +

    ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 x′′+ax′+bx = R(t) 結論からいうと 非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい) + 対応する斉次形の一般解
  74. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 非斉次形2階線形微分方程式 17 今回は [非斉次]tの式 前回のは x′′ +

    ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 x′′+ax′+bx = R(t) 結論からいうと 非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい) + 対応する斉次形の一般解
  75. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 非斉次形2階線形微分方程式 17 これを見つけるには,右辺の形に注目 今回は [非斉次]tの式 前回のは x′′

    + ax′ + bx = 0 定数係数の斉次方程式 x′′+ax′+bx = R(t) 結論からいうと 非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい) + 対応する斉次形の一般解
  76. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 18 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 特殊解を, x = at2 + bt + c と見当をつける これを元の方程式に代入して整理すると
  77. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 18 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 特殊解を, x = at2 + bt + c と見当をつける これを元の方程式に代入して整理すると
  78. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 18 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 特殊解を, x = at2 + bt + c と見当をつける これを元の方程式に代入して整理すると −(3a + 3)t2 + (4a − 3b − 3)t + (2a + 2b − 3c + 2) = 0      
  79. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 18 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 特殊解を, x = at2 + bt + c と見当をつける これを元の方程式に代入して整理すると −(3a + 3)t2 + (4a − 3b − 3)t + (2a + 2b − 3c + 2) = 0       これが t に関係なくなりたつから ⎧ ⎪ ⎨ ⎪ ⎩ 3a + 3 = 0 4a − 3b − 3 = 0 2a + 2b − 3c + 2 = 0    
  80. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 18 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 特殊解を, x = at2 + bt + c と見当をつける これを元の方程式に代入して整理すると −(3a + 3)t2 + (4a − 3b − 3)t + (2a + 2b − 3c + 2) = 0       これが t に関係なくなりたつから ⎧ ⎪ ⎨ ⎪ ⎩ 3a + 3 = 0 4a − 3b − 3 = 0 2a + 2b − 3c + 2 = 0     これを解くと a = −1, b = − 7 3 , c = − 14 9
  81. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 18 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 特殊解を, x = at2 + bt + c と見当をつける これを元の方程式に代入して整理すると −(3a + 3)t2 + (4a − 3b − 3)t + (2a + 2b − 3c + 2) = 0       これが t に関係なくなりたつから ⎧ ⎪ ⎨ ⎪ ⎩ 3a + 3 = 0 4a − 3b − 3 = 0 2a + 2b − 3c + 2 = 0     これを解くと a = −1, b = − 7 3 , c = − 14 9 x = −t2 − 7 3 t − 14 9 非斉次形の方程式の特殊解(のひとつ)は
  82. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 19 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 x = −t2 − 7 3 t − 14 9 非斉次形の特殊解(のひとつ)は 対応する斉次形の方程式は x′′ + 2x′ − 3x = 0 解 定数
  83. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 19 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 x = −t2 − 7 3 t − 14 9 非斉次形の特殊解(のひとつ)は 対応する斉次形の方程式は x′′ + 2x′ − 3x = 0 解 定数 特性方程式は λ2 + 2λ − 3 = 0
  84. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 19 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 x = −t2 − 7 3 t − 14 9 非斉次形の特殊解(のひとつ)は 対応する斉次形の方程式は x′′ + 2x′ − 3x = 0 解 定数 特性方程式は λ2 + 2λ − 3 = 0 その解は λ = 1, −3
  85. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 19 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 x = −t2 − 7 3 t − 14 9 非斉次形の特殊解(のひとつ)は 対応する斉次形の方程式は x′′ + 2x′ − 3x = 0 解 定数 特性方程式は λ2 + 2λ − 3 = 0 その解は λ = 1, −3 異なる2つの実数解なので,斉次形方程式の一般解は x = C1et + C2e−3t
  86. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 19 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 x = −t2 − 7 3 t − 14 9 非斉次形の特殊解(のひとつ)は 対応する斉次形の方程式は x′′ + 2x′ − 3x = 0 解 定数 特性方程式は λ2 + 2λ − 3 = 0 その解は λ = 1, −3 以上から,与えられた非斉次形方程式の一般解は 異なる2つの実数解なので,斉次形方程式の一般解は x = C1et + C2e−3t
  87. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 19 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 3t2 + 3t − 2 x = −t2 − 7 3 t − 14 9 非斉次形の特殊解(のひとつ)は 対応する斉次形の方程式は x′′ + 2x′ − 3x = 0 解 定数 特性方程式は λ2 + 2λ − 3 = 0 その解は λ = 1, −3 以上から,与えられた非斉次形方程式の一般解は 異なる2つの実数解なので,斉次形方程式の一般解は x = C1et + C2e−3t x = C1et + C2e−3t − t2 − 7 3 t − 14 9
  88. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 20 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = e2t 特殊解を, と見当をつける x = ae2t これを元の方程式に代入して整理すると 4ae2t + 2 · 2ae2t − 3ae2t = e2t 5ae2t = e2t
  89. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 20 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = e2t 特殊解を, と見当をつける x = ae2t これを元の方程式に代入して整理すると 4ae2t + 2 · 2ae2t − 3ae2t = e2t 5ae2t = e2t これが t に関係なくなりたつから a = 1 5
  90. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 20 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = e2t 特殊解を, と見当をつける x = ae2t これを元の方程式に代入して整理すると 4ae2t + 2 · 2ae2t − 3ae2t = e2t 5ae2t = e2t これが t に関係なくなりたつから a = 1 5 非斉次形の方程式の特殊解(のひとつ)は x = 解は C 1 5 e2t
  91. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 20 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = e2t 特殊解を, と見当をつける x = ae2t 対応する斉次形の方程式は x′′ + 2x′ − 3x = 0 解 定数 一般解は x = C1et + C2e−3t これを元の方程式に代入して整理すると 4ae2t + 2 · 2ae2t − 3ae2t = e2t 5ae2t = e2t これが t に関係なくなりたつから a = 1 5 非斉次形の方程式の特殊解(のひとつ)は x = 解は C 1 5 e2t
  92. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 20 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = e2t 特殊解を, と見当をつける x = ae2t 対応する斉次形の方程式は x′′ + 2x′ − 3x = 0 解 定数 一般解は x = C1et + C2e−3t これを元の方程式に代入して整理すると 4ae2t + 2 · 2ae2t − 3ae2t = e2t 5ae2t = e2t これが t に関係なくなりたつから a = 1 5 非斉次形の方程式の特殊解(のひとつ)は x = 解は C 1 5 e2t 以上から,非斉次形方程式の一般解は x = C1et + C2e−3t + 1 5 e2t
  93. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 21 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 2 cos t       特殊解を, と見当をつける x = A cos t + B sin t これを元の方程式に代入して整理すると (−4A + 2B − 2) cos t + (−2A − 4B) sin t = 0
  94. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 21 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 2 cos t       特殊解を, と見当をつける x = A cos t + B sin t これを元の方程式に代入して整理すると (−4A + 2B − 2) cos t + (−2A − 4B) sin t = 0 cos, sinは独立(あとで説明)
  95. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 21 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 2 cos t       特殊解を, と見当をつける x = A cos t + B sin t これを元の方程式に代入して整理すると (−4A + 2B − 2) cos t + (−2A − 4B) sin t = 0 cos, sinは独立(あとで説明) −4A + 2B − 2 = 0 −2A − 4B = 0
  96. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 21 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 2 cos t       特殊解を, と見当をつける x = A cos t + B sin t これを元の方程式に代入して整理すると (−4A + 2B − 2) cos t + (−2A − 4B) sin t = 0 cos, sinは独立(あとで説明) −4A + 2B − 2 = 0 −2A − 4B = 0 A = − 2 5 , B = 1 5
  97. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 21 の一般解を求めよ。 x′′ + 2x′ −

    3x = 2 cos t       特殊解を, と見当をつける x = A cos t + B sin t これを元の方程式に代入して整理すると (−4A + 2B − 2) cos t + (−2A − 4B) sin t = 0 cos, sinは独立(あとで説明) −4A + 2B − 2 = 0 −2A − 4B = 0 A = − 2 5 , B = 1 5 非斉次形の方程式の特殊解(のひとつ)は x = − 2 5 cos t + 1 5 sin t
  98. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 21 の一般解を求めよ。 対応する斉次形の方程式は x′′ + 2x′

    − 3x = 0 解 定数 一般解は x = C1et + C2e−3t x′′ + 2x′ − 3x = 2 cos t       特殊解を, と見当をつける x = A cos t + B sin t これを元の方程式に代入して整理すると (−4A + 2B − 2) cos t + (−2A − 4B) sin t = 0 cos, sinは独立(あとで説明) −4A + 2B − 2 = 0 −2A − 4B = 0 A = − 2 5 , B = 1 5 非斉次形の方程式の特殊解(のひとつ)は x = − 2 5 cos t + 1 5 sin t
  99. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 例題 21 の一般解を求めよ。 対応する斉次形の方程式は x′′ + 2x′

    − 3x = 0 解 定数 一般解は x = C1et + C2e−3t x′′ + 2x′ − 3x = 2 cos t       特殊解を, と見当をつける x = A cos t + B sin t これを元の方程式に代入して整理すると (−4A + 2B − 2) cos t + (−2A − 4B) sin t = 0 cos, sinは独立(あとで説明) −4A + 2B − 2 = 0 −2A − 4B = 0 A = − 2 5 , B = 1 5 非斉次形の方程式の特殊解(のひとつ)は x = − 2 5 cos t + 1 5 sin t 以上から,非斉次形方程式の一般解は x = C1et + C2e−3t − 2 5 cos t + 1 5 sin t
  100. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 関数の1次独立とWronskian 23 関数 x1(t)     と

    x2(t)       が1次独立とは, C1x1(t) + C2x2(t) = 0     が どんな t についてもなりたつなら,C1 = C2 = 0
  101. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 関数の1次独立とWronskian 23 関数 x1(t)     と

    x2(t)       が1次独立とは, C1x1(t) + C2x2(t) = 0     が どんな t についてもなりたつなら,C1 = C2 = 0 ところで C1x1(t) + C2x2(t) = 0     を t で微分すると
  102. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 関数の1次独立とWronskian 23 関数 x1(t)     と

    x2(t)       が1次独立とは, C1x1(t) + C2x2(t) = 0     が どんな t についてもなりたつなら,C1 = C2 = 0 ところで C1x1(t) + C2x2(t) = 0     を t で微分すると C1x′ 1 (t) + C2x′ 2 (t) = 0
  103. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 関数の1次独立とWronskian 23 関数 x1(t)     と

    x2(t)       が1次独立とは, C1x1(t) + C2x2(t) = 0     が どんな t についてもなりたつなら,C1 = C2 = 0 ところで C1x1(t) + C2x2(t) = 0     を t で微分すると C1x′ 1 (t) + C2x′ 2 (t) = 0 まとめて行列で書くと x1(t) x2(t) x′ 1 (t) x′ 2 (t) C1 C2 = 0 0
  104. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 関数の1次独立とWronskian 23 関数 x1(t)     と

    x2(t)       が1次独立とは, C1x1(t) + C2x2(t) = 0     が どんな t についてもなりたつなら,C1 = C2 = 0 ところで C1x1(t) + C2x2(t) = 0     を t で微分すると C1x′ 1 (t) + C2x′ 2 (t) = 0 まとめて行列で書くと x1(t) x2(t) x′ 1 (t) x′ 2 (t) C1 C2 = 0 0 解が C1 = C2 = 0 だけになるのは,この行列に逆行列が存在する時
  105. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 関数の1次独立とWronskian 23 関数 x1(t)     と

    x2(t)       が1次独立とは, C1x1(t) + C2x2(t) = 0     が どんな t についてもなりたつなら,C1 = C2 = 0 ところで C1x1(t) + C2x2(t) = 0     を t で微分すると C1x′ 1 (t) + C2x′ 2 (t) = 0 まとめて行列で書くと x1(t) x2(t) x′ 1 (t) x′ 2 (t) C1 C2 = 0 0 解が C1 = C2 = 0 だけになるのは,この行列に逆行列が存在する時 x1(t) x2(t) x′ 1 (t) x′ 2 (t) ̸≡ 0 つまり
  106. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 関数の1次独立とWronskian 23 関数 x1(t)     と

    x2(t)       が1次独立とは, C1x1(t) + C2x2(t) = 0     が どんな t についてもなりたつなら,C1 = C2 = 0 ところで C1x1(t) + C2x2(t) = 0     を t で微分すると C1x′ 1 (t) + C2x′ 2 (t) = 0 まとめて行列で書くと x1(t) x2(t) x′ 1 (t) x′ 2 (t) C1 C2 = 0 0 解が C1 = C2 = 0 だけになるのは,この行列に逆行列が存在する時 x1(t) x2(t) x′ 1 (t) x′ 2 (t) ̸≡ 0 つまり Wronskianという
  107. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 関数の1次独立とWronskian(例) 24 関数 x1(t)     と

    x2(t)       が1次独立とは, C1x1(t) + C2x2(t) = 0     が どんな t についてもなりたつなら,C1 = C2 = 0 と は? cos t sin t
  108. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 関数の1次独立とWronskian(例) 24 関数 x1(t)     と

    x2(t)       が1次独立とは, C1x1(t) + C2x2(t) = 0     が どんな t についてもなりたつなら,C1 = C2 = 0 と は? cos t sin t Wronskianは cos t sin t −sin t cos t
  109. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 関数の1次独立とWronskian(例) 24 関数 x1(t)     と

    x2(t)       が1次独立とは, C1x1(t) + C2x2(t) = 0     が どんな t についてもなりたつなら,C1 = C2 = 0 と は? cos t sin t Wronskianは cos t sin t −sin t cos t で,Wronskianが0でないので, と は1次独立 cos t sin t −sin t cos t = cos2 t + sin2 t = 1 cos t sin t
  110. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 今日のまとめ 25 定数係数・非斉次形の 2階線形微分方程式 x′′+ax′+bx = R(t)

    非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい) + 対応する斉次形の一般解 x′′ + ax′ + bx = 0
  111. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 今日のまとめ 25 定数係数・非斉次形の 2階線形微分方程式 x′′+ax′+bx = R(t)

    非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい) + 対応する斉次形の一般解 x′′ + ax′ + bx = 0
  112. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 今日のまとめ 25 定数係数・非斉次形の 2階線形微分方程式 x′′+ax′+bx = R(t)

    非斉次形の一般解 = 非斉次形の特殊解なにかひとつ(何でもいい) + 対応する斉次形の一般解 これを見つけるには右辺の形に注目 x′′ + ax′ + bx = 0
  113. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 演習問題(3) 27 の一般解を求めよ。 特殊解を, と見当をつける x =

    A cos 2t , なので, を元の方程式に代入すると x′ = − 2A sin 2t x′ ′ = − 4A cos 2t x′ , x′ ′ x′′ + x = cos 2t     このように「勘」をはたらかせる
  114. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 演習問題(3) 27 の一般解を求めよ。 特殊解を, と見当をつける x =

    A cos 2t , なので, を元の方程式に代入すると x′ = − 2A sin 2t x′ ′ = − 4A cos 2t x′ , x′ ′ x′′ + x = cos 2t     このように「勘」をはたらかせる −4A cos 2t + A cos 2t = cos 2t
  115. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 演習問題(3) 27 の一般解を求めよ。 特殊解を, と見当をつける x =

    A cos 2t , なので, を元の方程式に代入すると x′ = − 2A sin 2t x′ ′ = − 4A cos 2t x′ , x′ ′ x′′ + x = cos 2t     このように「勘」をはたらかせる −4A cos 2t + A cos 2t = cos 2t (−4A + A − 1)cos 2t = 0
  116. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 演習問題(3) 27 の一般解を求めよ。 特殊解を, と見当をつける x =

    A cos 2t , なので, を元の方程式に代入すると x′ = − 2A sin 2t x′ ′ = − 4A cos 2t x′ , x′ ′ これが t に関係なくなりたつから, A = − 1 3 x′′ + x = cos 2t     このように「勘」をはたらかせる −4A cos 2t + A cos 2t = cos 2t (−4A + A − 1)cos 2t = 0
  117. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 演習問題(3) 27 の一般解を求めよ。 特殊解を, と見当をつける x =

    A cos 2t , なので, を元の方程式に代入すると x′ = − 2A sin 2t x′ ′ = − 4A cos 2t x′ , x′ ′ これが t に関係なくなりたつから, A = − 1 3 非斉次形の方程式の特殊解(のひとつ)は x = − 1 3 cos 2t x′′ + x = cos 2t     このように「勘」をはたらかせる −4A cos 2t + A cos 2t = cos 2t (−4A + A − 1)cos 2t = 0
  118. 27 2023年度秋学期 応用数学(解析) / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 演習問題(3) 27 の一般解を求めよ。 特殊解を, と見当をつける x =

    A cos 2t , なので, を元の方程式に代入すると x′ = − 2A sin 2t x′ ′ = − 4A cos 2t x′ , x′ ′ これが t に関係なくなりたつから, A = − 1 3 非斉次形の方程式の特殊解(のひとつ)は x = − 1 3 cos 2t x′′ + x = cos 2t     このように「勘」をはたらかせる −4A cos 2t + A cos 2t = cos 2t (−4A + A − 1)cos 2t = 0 あとは,対応する斉次形の方程式 の一般解を求めてください。 x′ ′ + x = 0