Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
アーキテクチャを明文化して臨んだ新規アプリ開発戦略
Search
akkiee76
September 26, 2023
Programming
0
230
アーキテクチャを明文化して臨んだ新規アプリ開発戦略
「After DroidKaigi LT Night」2023/09/25の登壇資料です。
akkiee76
September 26, 2023
Tweet
Share
More Decks by akkiee76
See All by akkiee76
Graph Art with Charts API – Beyond Data Visualization
akkie76
0
160
Meet the Translation API
akkie76
0
400
コードレビューで開発を加速させるAIコードレビュー
akkie76
1
650
Android Target SDK 35 (Android 15) 対応の概要
akkie76
0
5.9k
コードレビューを支援するAI技術の応用
akkie76
5
1.2k
オブジェクト指向コードレビューの新しいアプローチ
akkie76
3
9.2k
Jetpack Compose で Adaptive Layout に対応しよう
akkie76
0
980
Observationではじめる値監視
akkie76
4
4.7k
TextField 表示スタイル変更の 有効活用例 5 選
akkie76
0
710
Other Decks in Programming
See All in Programming
Zendeskのチケットを Amazon Bedrockで 解析した
ryokosuge
3
300
アセットのコンパイルについて
ojun9
0
120
Laravel Boost 超入門
fire_arlo
3
210
HTMLの品質ってなんだっけ? “HTMLクライテリア”の設計と実践
unachang113
4
2.8k
ぬるぬる動かせ! Riveでアニメーション実装🐾
kno3a87
1
210
🔨 小さなビルドシステムを作る
momeemt
4
670
RDoc meets YARD
okuramasafumi
4
170
Cache Me If You Can
ryunen344
2
680
Amazon RDS 向けに提供されている MCP Server と仕組みを調べてみた/jawsug-okayama-2025-aurora-mcp
takahashiikki
1
110
Testing Trophyは叫ばない
toms74209200
0
860
Navigation 2 を 3 に移行する(予定)ためにやったこと
yokomii
0
140
testingを眺める
matumoto
1
140
Featured
See All Featured
Learning to Love Humans: Emotional Interface Design
aarron
273
40k
Large-scale JavaScript Application Architecture
addyosmani
512
110k
Testing 201, or: Great Expectations
jmmastey
45
7.7k
The MySQL Ecosystem @ GitHub 2015
samlambert
251
13k
For a Future-Friendly Web
brad_frost
180
9.9k
A Modern Web Designer's Workflow
chriscoyier
696
190k
No one is an island. Learnings from fostering a developers community.
thoeni
21
3.4k
Site-Speed That Sticks
csswizardry
10
810
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
PRO
23
1.4k
Git: the NoSQL Database
bkeepers
PRO
431
66k
The Success of Rails: Ensuring Growth for the Next 100 Years
eileencodes
46
7.6k
Gamification - CAS2011
davidbonilla
81
5.4k
Transcript
©2023 RAKUS Co., Ltd. アーキテクチャを明文化して臨んだ 新規アプリ開発戦略 After DroidKaigi LT Night
2023/09/25 @akkiee76
Akihiko Sato 株式会社ラクス 楽楽精算開発 iOS / Android / バックエンド @akkiee76
自己紹介
既存アプリのリプレース案件で 実際に行なった開発戦略 😃
リプレースの背景 弊社1アプリのフレームワークとして Cordova を使用 • Cordova Android の開発が遅延 ◦ 新バージョン、API
への対応の遅れ • Cordova 自体の EOL リスク ネイティブアプリとしてリプレースすることに
開発に向けてのチーム課題 • Android ネイティブアプリのナレッジが少ない • 新規アプリ開発の経験がない リプレース案件の苦戦が明らか・・・ 😕
アーキテクチャを確立し ガイドラインとして明文化しよう😃
アーキテクチャ選定にあたって • モダンなアーキテクチャは学習コストが大きい • 開発のスケジュールもタイト オーソドックスな MVVM アーキテクチャを採用 (Compose の採用は見送りに)
https://developer.android.com/jetpack/guide
設計の基本原則 ガイドライン作成にあって以下を基本原則に • 「関心の分離(単一責任の原則)」を重要原則とする • クラスの責務をできるだけシンプル/コンパクトに保つ • 責務の細分化により、テスト容易性を向上させる
では、明文化した内容を一部紹介します😃
レイヤー構造 3層レイヤー構造を採用し定義を記載 • Presentation Layer • Domain Layer • Data
Layer https://developer.android.com/jetpack/guide
Presentation Layer の定義 プレゼンテーション層は、ユーザーに情報を表示し、入力を受け付ける機能を 持っています。具体的には、ユーザー操作や外部入力(レスポンス)によって データが変更されるたびに、変更された情報を反映するよう UI を更新する必要 があります。 主にプレゼンテーション層は、Activity、Fragment、ViewModel
や BindingModel に変換するための Converter などを配置します。また、 RecyclerView を用いる場合、 Adapter や ViewHolder などもプレゼンテーショ ン層に配置します。
Domain Layer の定義 ドメイン層は、複雑なビジネスロジックや複数の ViewModel で再利用される単 純なビジネスロジックが隠蔽(カプセル化)されたレイヤーです。 ビジネスロジックの複雑さに対処する場合や再利用性を優先する場合、対象の ロジックをこのレイヤーに実装します。また、各ユースケースでは異なるビジネ スロジックが集約されるため、それぞれのユースケースクラスは疎であることが
アーキテクチャとして重要です。
Data Layer の定義 データ層は、アプリで扱うデータに関連するロジックが集約されます。具体的に は、アプリで使用するデータの作成、保存、変更方法(APIに関するものを含 む)を決定する実際のロジックで構成されることがこのレイヤーの期待です。 データ層は、それぞれが 0 から複数のデータソースを含むことができるリポジト リで構成されます。また、アプリで処理するデータの種類ごとに
Repository を 作成する必要があります。
Package 構成を定義
基本クラスの各ルールを記載 ・Activity ・Fragment ・ViewModel ・UseCase ・Repository ・責務 ・命名規則 ・ルール(制約) ・実装例
・テストで確認すること ・テスト実装例 明文化 各ルールを適用したサンプルプロジェクトも用意
開発完了後に 振り返ってみると・・・
良かったこと ✅ チームの技術力が向上 ・オブジェクト指向の成長 ✅ 設計の議論をすることが少なく、開発に注力できた ・チームの生産性が 20% 向上 ✅
クラスの責務を小さくしたため、テストが実装しやすかった ・テスト品質の担保
イマイチだったこと 🚫 アプリ規模に対してファイル数が多くなる ・責務を細かく分けすぎてしまった 🚫 メンバーにより理解度の乖離が出てしまった ・ガイドラインを作成しても実践するための学習コストは必要 🚫 package 構成を各レイヤーで限定しすぎてしまった
・レイヤーを跨いで使用するクラスの置き場に困る(後述)
package 構成の技術的課題 「NetworkError」のようにレイヤーを跨いで使用するクラスが複数登場 package private が望ましい
課題へのアプローチ • アプリ本体はドメイン駆動の package 構造に変更 • マルチモジュールを採用し、どのドメインからも参照可能に
まとめ アーキテクチャの明文化により以下の恩恵を受けることができます • チームの技術力向上 • 開発の生産性アップ • 品質担保 チームでぜひトライしてみてはいかがでしょうか
Thank you !