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EdTech導入補助金事例発表セミナー:「やってみました」 プログラミングの授業~「やってよか...
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アシアル情報教育研究所
March 27, 2021
Education
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EdTech導入補助金事例発表セミナー:「やってみました」 プログラミングの授業~「やってよかった」 Monaca で学ぶはじめてのプログラミング~
プログラミング教育実践事例研究会2021春での茨城県立下妻第二高等学校の塩野雅代先生の発表資料。
アシアル情報教育研究所
March 27, 2021
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Transcript
「やってみました」 プログラミングの授業 ~「やってよかった」Monacaで学ぶはじめてのプログラミング~ 茨城県立下妻第二高等学校 情報科・家庭科 教諭 塩野雅代
[email protected]
自己紹介
2002年 情報科免許取得 2004年 「情報A」担当 2007年 「情報C」担当 2012年 「社会と情報」担当 現在に至る
• 「情報B」 & 「情報の科学」は教えたことがない • HTMLは指導経験少々&学校Webページ担当 • TTとして、JavaScriptの授業 →→→ 「質問されたらどうしよう」
• 年1回程度、都内専門学校のプログラミング入門講座出席 ※出席の目的:部活動生徒に入手テキストを還元 →→→ 部員は習得して引退 →→→ 顧問は未習得 ※C言語、HTML5、Python • 知識 & 技術 & 経験 すべて不足 →→→ 「何もないから、何でもできる」 • 学ぶほど 不安感 & 恐怖感 増大 →→→ 「それでも、とりあえずやってみました」
学校紹介
None
茨城県立下妻第二高等学校 • 全日制 普通科 • 創立112年 創立時は女子校 • 男子348名(42%) 女子482名(58%)
• 各学年7クラス • 文武二道 • 部活動が活発 • 多様な進路先 http://www.shimotsuma2-h.ibk.ed.jp/?page_id=13 地図引用元 https://www.sozai- library.com/sozai/3408 https://illust- stock.com/hakuchizu- todoufuken-name
※回答ミス 全生徒がスマホを所有
キーボード所有 2年生は 20.7% (57人/276人 )
Monacaとの出会い
• 2016年12月 茨城県立竜ケ崎第二高等学校に於いての研修会 • 2018年7月 「教科『情報』におけるCBTを活用した試験の開発に向けた問題素案の作 成」に活用! 「Monacaプログラミング」との出会い。
• 2020年4月 EdTech導入補助金事業メールが届く 経済産業省「EdTech導入実証事業」の実証校および自治体の募集について • 2020年5月 【増席案内】プログラミング教育実践事例研究会(オンライン)のお知らせ (他社との比較、検討後・・・申込) • 2020年8月末
【ご報告】EdTech導入補助金交付決定 →→→ 9月の授業から導入決定
Monacaに決定した理由 ブラウザ上で動くことはもちろん 〇 スマホで動作確認可能 →→→ 実習作品としての醍醐味 〇 JavaScriptはWebサイトに対話性を付加する(ことができるそうです。) 〇 HTML,CSSも学べる
→→→ 自分でも何とかなりそう・・・ 〇 社員の対応がよい(気がした) →→→ 後日、それは確信に変わり・・・ 〇 馴染みのある教材 & 実践事例 →→→ 安心感 成城高校 実践事例発表より 生徒同士の教えあいOK / 進度がばらばらでもOK / 授業するというより教師が見守る感じ / 教師はMonaca操作方法とテキストの内容を事前に学習しておけばよい / 生徒と一緒に学べばよい/生徒と悩むのも楽しい・・・ 勇気がわきました。でも自分にできるのか?
プログラミング授業を開始する前に
教材研究 〇 オンライン研修への参加 2020年5月~2021年2月 20回以上参加 →→→ アシアル主催は19回参加 →→→ JavaScriptで学ぶプログラミング超入門編1~4は2回ずつ参加 △
「情報Ⅰ」に向けたプログラミング研修会 ~モデル化とシミュレーション演習~ →→→ 途中で挫折 退室 ☆☆☆は無理でした。 〇 プログラミング学習サービス「Progate」で自主練 〇 きのくにICT教育 冊子の活用 超入門:中島先生の 説明はすべてメモ
1~5組 文系 6~7組 理系 生徒も教師も、同じ気持ちで始まっていた
授業開始後に直面したこと
~うまくいったこと 工夫したこと~ 〇 授業7クラス分の指導用アカウント発行 →→→ クラス別にプロジェクト画面が表示可能 〇 メイン画面(Googleクローム)に該当クラスのプロジェクト(生徒授業用) 〇 サブ画面(Microsoft
Edge)に教師用プロジェクト(教師確認用) 〇 各プロジェクトのタイトルは「第〇章 ・・・・」 →→→ テキスト参照が容易 〇 もなかこみフォント →→→ 全角・半角の判別が容易 〇 465行、ブロック崩しには触れない →→→ 触らぬ神に祟りなし
~大変だったこと(実技編)~ △ 生徒のタイピングがとにかく遅い →→→ 5分間で200文字入力できない生徒が大多数 △ ”、<>、!、{ }等の記号が入力できない →→→ 板書してキー操作を教える
△ 英文字スペルミスの生徒続出 →→→ b と d 、i と l 、I と l 、「getElementById」はS難度 △ 表示レイアウトを変更する生徒続出 →→→ レイアウトリセットの指示は1人ずつ △ デバッグ作業で授業が終わる虚しさ →→→ 「今日も私は人間デバッガー♪泣」 △ 予定では1章あたり授業1時間 →→→ 遅々として進まず 「うまくいきませ~ん」 「なんでこんなことやらされるの」が教室内に充満 毎時間の雰囲気が↓↓↓ 教師のモチベーションも↓↓↓
授業が進むにつれて
~うまくいったこと 工夫したこと~ 〇 疑問や応用問題は非常勤の先生が解決 →→→ 面積を求める問題や小数点表示等 〇 教師の入力間違いを教えてくれる生徒の出現 →→→ 生徒デバッガー微増
〇 進度が速い生徒にはCSSを充実させる指導 →→→ 生徒は嬉々として取り組む 〇 BMI計算結果と小数点桁数についての指導 →→→ 家庭科の知識も生かせた 〇 第8章 DOM以降は、微細な手直し可能に →→→ 第10章 BMI計算の応用 「消費税計算アプリ」 →→→ 第12章 繰り返し問題は 非表示ボタン追加
2020年9月~2021年1月 20時間かけて、全章終了 ※2020年度1クラスあたり総授業時数は平均55時間
プログラミング授業を終えて
~大変だったこと(理論編&実技編)~ △ 教師側の知識・経験不足 →→→ なぜこのように入力するのかを的確に生徒に伝えられない →→→ 生徒がわかりやすいように、例を出して解説できない △ パソコン操作に馴染みのない生徒が多数派 →→→
例:絶対パスと相対パス・・・ フォルダ階層構造も知らない生徒多数 △ 生徒が用語や使い方を、ある程度暗記していないと理解が進まない →→→ 何度もページを戻って説明、テキストに記入させた。「一歩進んで二歩下がる♪」 △ 入力ミスには、色分け表示が欲しいです! 全12章を学年末考査として出題 〇 試験対策配布(非常勤の先生自作) →→→ 指導書の必要性を痛感
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力量の差が! 4組~7組の皆さん
情報科の授業は タイピング能力必須 (重複回答あり)
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Monacaテキストについて
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社会に出てプログラミングをすることにな ったときに、完璧に覚えていなくても仕組み をなんとなく理解しているので、0から始め なくて済むと思う。 授業前「やや自信あり」だった生徒 授業前「不安」だった生徒 Minecraftにおいて、今回習った JavaScriptを使って遊び方が拡張されたと 思う。 プログラミングはどうしたら、自分が思う
ように動いてくれるのかを常に考えながら、 ミスのないように打つことの大切さを学ん だ。自分も生活するうえで、次の動作を考 えながら生活したい。 自分が将来、プログラミングを使う道に 進むとは到底思いませんが、もし使う時 があったら、授業で学んだ基礎知識が少 しでもあればなと思います。 今回のプログラミングの授業で学んだことは、どのような点が(今後も含めて)役立つと思い ますか。
授業前 不安だった生徒 今回のプログラミングの授業で学んだことは、どのような点が(今後も含めて)役立つと思い ますか。 授業前 やや自信ありだった生徒 教師が身近な例を 紹介できていない。
最後に
授業開始時はできなかったこと、わからなかったことが、現在では「多少できるようになった」、「少 しならわかるようになった」ことは何ですか。「プログラミング 57.4%」
反省点 学んだこと 今後に向けて 〇 教師側に余裕のない授業 →→→ 生徒に迷惑をかける 猛省 例)スーツ縫製技術がなくても被服実習は可能 →→→
スーツまで縫えると笑顔で実習 →→→ 解説できる、緊急対応可能 〇 各自のゴールへ、スモールステップで →→→ 失敗→修正→失敗→修正の繰り返し →→→ 生徒がわかるまで待つことの難しさ →→→ 多様なレベルへ対応する指導 〇 なぜこれを学ぶのか、実生活にどう役立てていくのか →→→ 生徒の意欲喚起不足 →→→ 生徒は少しでも問題解決力が身についただろうか 〇 授業中に教師が間違えてもOK、という貴重な体験 →→→ でも、多すぎると評価は↓ 「研修を重ね、授業を進めてまいりたいと思います。」が、情報Ⅰはどうしたものか・・・
ご清聴ありがとうございました。