Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
コンテナセキュリティ関連OSSの紹介〜今すぐ始める無料の脆弱性検査〜
Search
濱田孝治
July 16, 2019
Technology
8
17k
コンテナセキュリティ関連OSSの紹介〜今すぐ始める無料の脆弱性検査〜
濱田孝治
July 16, 2019
Tweet
Share
More Decks by 濱田孝治
See All by 濱田孝治
ObservabilityCON on the Road Tokyoの見どころ
hamadakoji
0
290
製造現場のデジタル化における課題とPLC Data to Cloudによる新しいアプローチ
hamadakoji
0
500
可視化プラットフォームGrafanaの基本と活用方法の全て
hamadakoji
3
1.8k
20分で完全に理解するGrafanaダッシュボード
hamadakoji
5
3k
GuadDutyによるコンテナランタイム脅威検知にすべて〜その凄さと設定注意点と検知の様子をまるっとお届け〜
hamadakoji
4
1.4k
re:Invent2023で体験したIoT面白ワークショップ〜お絵描き2Dロボットの構築〜
hamadakoji
0
800
今改めて見直してみるラズパイの真価
hamadakoji
1
650
40分1本勝負 VPoE ハマコーvs20人の悩めるエンジニアリングマネージャー
hamadakoji
0
85
AWSの次世代プロセッサ Graviton2(Arm64)をLambdaとFargateで使うために考えるべきこと
hamadakoji
3
2.1k
Other Decks in Technology
See All in Technology
人はなぜISUCONに夢中になるのか
kakehashi
PRO
6
1.6k
Classmethod AI Talks(CATs) #16 司会進行スライド(2025.02.12) / classmethod-ai-talks-aka-cats_moderator-slides_vol16_2025-02-12
shinyaa31
0
100
RECRUIT TECH CONFERENCE 2025 プレイベント【高橋】
recruitengineers
PRO
0
140
Platform Engineeringは自由のめまい
nwiizo
4
2k
君も受託系GISエンジニアにならないか
sudataka
2
420
5分で紹介する生成AIエージェントとAmazon Bedrock Agents / 5-minutes introduction to generative AI agents and Amazon Bedrock Agents
hideakiaoyagi
0
240
オブザーバビリティの観点でみるAWS / AWS from observability perspective
ymotongpoo
8
1.4k
Culture Deck
optfit
0
400
Helm , Kustomize に代わる !? 次世代 k8s パッケージマネージャー Glasskube 入門 / glasskube-entry
parupappa2929
0
240
ハッキングの世界に迫る~攻撃者の思考で考えるセキュリティ~
nomizone
13
5.1k
一度 Expo の採用を断念したけど、 再度 Expo の導入を検討している話
ichiki1023
1
160
次世代KYC活動報告 / 20250219-BizDay17-KYC-nextgen
oidfj
0
240
Featured
See All Featured
Automating Front-end Workflow
addyosmani
1368
200k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
33
2.8k
Designing for humans not robots
tammielis
250
25k
I Don’t Have Time: Getting Over the Fear to Launch Your Podcast
jcasabona
32
2.1k
Building Applications with DynamoDB
mza
93
6.2k
Site-Speed That Sticks
csswizardry
4
380
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
251
21k
Why Our Code Smells
bkeepers
PRO
336
57k
Statistics for Hackers
jakevdp
797
220k
Facilitating Awesome Meetings
lara
51
6.2k
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
790
250k
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
114
50k
Transcript
コンテナセキュリティ 関連OSSの紹介 今すぐ始める 無料の脆弱性検査
スライドは後で⼊⼿することが出来ますので 発表中の内容をメモする必要はありません。 写真撮影をする場合は フラッシュ・シャッター⾳が出ないようにご配慮ください Attention
3 ⾃⼰紹介 濱⽥孝治(ハマコー) •AWS事業本部コンサルティング部 シニアソリューションアーキテクト •好きなAWSサービス •Fargate、ECS、EKS •@hamako9999
4 ここしばらくの業務 • ECS(⾃社メディアサイトのマイクロサービス化) • ECS(⾃動⾞向けコネクテッドサービスのECS構 築) • ECS(Docker運⽤店舗向けサービスのマルチテ ナント→ECS化)
• EKS(位置情報分析サービスのEKS化) • ECS(⾃社運⽤k8sからECSへの移⾏)
5 ここしばらくは コンテナまみれ
6 コンテナジャーニー
7 コンテナ環境徹底⽐較
8 皆さん コンテナを運⽤する上でセキュリティ上の 不安を感じていることと思います
9 コンテナセキュリティについて 具体的な対策を⽴てている⽅は︖
10 有⼒解 10
11 こう思っている⽅は︖ 実際試してみるにしても なんか⼤変そう…
12 私が今⽇お伝えしたいこと まずは気軽に試してみることで コンテナセキュリティの必要性を 肌で感じてもらいたい
13 本⽇紹介するもの • ドキュメント • Google Cloud コンテナセキュリティ • NIST
Application Container Security Guide • CIS Docker Benchmarks • OSS • aqua MicroScanner • Clair • Trivy • Dockle • aqua kube-hunter
14 何故ドキュメントを読んだほうが良いか︖ 各コンテナセキュリティ製品やOSSが できることできないことの 全体を把握するため
15 ドキュメント編
16 Google Cloud コンテナセキュリティ https://cloud.google.com/containers/security/?hl=ja
17 Google Cloud コンテナセキュリティ • Google Cloudが提唱するコンテナ環境を保護するための 考え⽅の概要をまとめたもの • コンテナ実⾏時は、根本的に異なるセキュリティモデルが
必要 • 以下の3つの分野で、それぞれどういった対処が必要か 紹介されている • インフラストラクチャのセキュリティ • ソフトウェアのサプライチェーン • ラインタイムセキュリティ コンテナ環境において、セキュリティの考慮事項が コンパクトにまとめられている
18 (参考)Google Cloud コンテナセキュリティ
19 NIST Application Container Security Guide https://www.nist.gov/publications/application-container-security-guide
20 NIST Application Container Security Guide • NISTがまとめた、アプリケーションコンテナテクノロジのセキュ リティ上の問題に関する報告書 •
全63ページ、英語 • 抜け⽳を回避するためにセキュリティ対策を実施すべき領域として 5つの分野を指摘、それぞれの対応策も提⽰ • イメージリスク • レジストリリスク • オーケストレーターリスク • コンテナリスク • ホストOSリスク ベンダーニュートラルなコンテナセキュリティ対応の 原理原則を幅広く俯瞰するのに良い
21 (参考)NIST Application Container Security Guide
22 (参考)NIST Application Container Security Guide
23 CIS Docker Benchmarks https://www.cisecurity.org/benchmark/docker/
24 CIS Docker Benchmarks • Dockerについてのセキュリティ診断を実施する 「Docker Bench for Security」の診断項⽬のド
キュメント • 診断項⽬はおおよそ70項⽬ • Docker社から公式提供されているセキュリティ診断 ツールの解説となるもの • 実際のセキュリティ診断はツールを使って実施 ホストOSにおけるDocker環境の診断ツールとして利⽤可能
25 (参考)CIS Docker BenchMarks
26 OSS編
27 aqua MicroScanner https://github.com/aquasecurity/microscanner
28 aqua MicroScanner • aqua社が提供するOSSのコンテナイメージ静的脆弱性診 断ツール • 利⽤は簡単 • Dockerワンライナーで利⽤に必要なトークンを取得
• Dockerfileに4⾏追加(脆弱性スキャン⽤バイナリを取得 して実⾏) • Dockerfileを書き換える必要があるので、⽇常的なス キャン設定やCI/CDパイプラインへの組込は不適 ⼀回試してみるには良いが定期的なスキャンの実⾏を 組み込むのは難しい
29 (参考)aqua MicroScanner https://dev.classmethod.jp/tool/docker/microscanner/
30 Clair https://github.com/coreos/clair
31 Clair • CoreOS社開発のコンテナイメージ脆弱性スキャンツー ル • ビルトインデータソースが豊富 • Debian Security
Bug Tracker, Ubuntu CVE Tracker, Red Hat Security Data, Oracle Linux Security Data, Amazon Linux Security Advisories, SUSE OVAL Descriptions, Alpine SecDB, NIST NVD • Driverの追加も可能 • 別途脆弱性情報格納⽤にDB(PostgreSQL)が必要 ある程度本格的な脆弱性スキャン実⾏が可能 その分導⼊のハードルが⾼い
32 (参考)Clair https://github.com/jawsug-container/scan-image-vulnerabilities JAWS-UGコンテナ⽀部の 超丁寧なハンズオン
33 (参考)Clair https://aws.amazon.com/jp/blogs/publicsector/detect-vulnerabilities-in- the-docker-images-in-your-applications/ • AWS環境上で脆弱性診断環境⼀式を構築するOSS • Terraformで環境⼀式を構築 • Dockerイメージ格納︓ECR
• 脆弱性データベース︓RDS(PostgreSQL) • 中間処理データの格納︓DynamoDB • ECRプッシュのイベント検知︓CloudTrail、CloudWatch • レポートの作成︓AWS Glue、Athena、S3
34 Trivy https://github.com/knqyf263/trivy
35 Trivy • シンプルで実⾏が簡単なイメージの脆弱性スキャン ツール • インストール、脆弱性スキャン共にワンライナーで 実⾏可能 • $
trivy <your_container_image> • Clairと同様、多様な脆弱性データベースに対応 • OS packages, Application dependencies ワンライナーで実⾏可能、かつ対応データベースが豊富なため ⾮常にオススメ
36 (参考)Trivy https://dev.classmethod.jp/etc/trivy_poc/
37 (参考)Trivy https://github.com/jawsug-container/scan-image-vulnerabilities JAWS-UGコンテナ⽀部の 超丁寧なハンズオン
38 dockle https://github.com/goodwithtech/dockle
39 dockle • イメージ名指定だけで脆弱性検出が可能なOSS • 作者は @tomoyamachi さん • プライベートレジストリのスキャンにも対応
• Docker Bench for Security、Dockerfileベストプ ラクティスに対応 ワンライナーで実⾏可能なためこちらも⾮常にオススメ (パッケージ脆弱性診断のTrivyとの併⽤が良い)
40 (参考)dockle https://qiita.com/tomoyamachi/items/bb6ac5788bb734c91282 • CIS Benchmarkに 対応しているのが特 徴
41 (参考)dockle https://qiita.com/tomoyamachi/items/e0e69da521505e73237b • DockerHub上位800個に対 して実施した脆弱性試験の 結果の⼀覧 • dockleとTrivyそれぞれでの 診断結果を全て視認可能
42 aqua kube-hunter https://github.com/aquasecurity/kube-hunter
43 aqua kube-hunter • kubernetes環境の脆弱性試験ツール • kubernetesクラスターやワーカーノードに対して、 ワンライナーで30項⽬以上の脆弱性試験が可能 ⾃前でKubernetes環境を構築したり、ワーカーノードを作成 している場合に、⾮常にオススメ
44 (参考)aqua kube-hunter https://dev.classmethod.jp/cloud/aws/kube-hunter/
45 最後に これらのツールだけで あなたのコンテナワークロードの全てを 守ることができるでしょうか︖
46 まとめ • コンテナの脆弱性の考慮範囲は多岐におよぶ • OSSのツールも⾮常に充実してきている • 組織として本番運⽤するときに、不⾜項⽬はないか を必ず考える •
まずは、TrivyやDockleなどを利⽤して、⾝近なイ メージに含まれる脆弱性の有無を検知するところか ら始めてみる
47 コンテナを楽しく使いましょう 濱⽥孝治(ハマコー) @hamako9999