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生成AI: ホワイトカラーの産業革命ツール ~ 業務効率化から創造的イノベーションまで

Hide Ogawa
August 14, 2024

生成AI: ホワイトカラーの産業革命ツール ~ 業務効率化から創造的イノベーションまで

この資料は、生成AIの業務活用に焦点を当てた講演資料です。主な内容は以下の通りです:

1. 生成AIの生産性向上への貢献
2. 生成AIの仕組みと活用方法
3. 具体的な企業での活用事例
4. 今後の展望と課題

資料では、生成AIが企業の生産性向上に寄与し始めていることや、使い慣れるほどより大きな効果が期待できることが強調されています。また、AIアシスタントからAIエージェントへの進化や、RAG(検索・拡張・生成)技術の重要性についても言及しています。

さらに、日本企業における生成AI活用の現状や、セキュリティ、ハルシネーション(幻覚)などの課題についても触れられています。最後に、生成AIの活用が企業の競争力向上につながる可能性を示唆しつつ、従業員教育の重要性を強調しています。

この資料は、生成AIの業務活用に関心のある経営者やIT担当者にとって、現状理解と今後の戦略策定に役立つ内容となっています。
#GenAI #Business

Hide Ogawa

August 14, 2024
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Transcript

  1. ⾃⼰紹介 ⼩川 英幸(X: @ogawahideyuki) 合同会社長目 Founder & CEO 専門: ITコンサルティング、データ分析、AI活用、金融、位置情報分析

    経歴・実績 - 金融機関でトレーダー・アナリストとして10年以上の経験 - 40歳で合同会社長目を設立 - 浜松市実証実験サポート事業(第4期)に採択 著書・資格・登壇実績 著書: 「Pythonデータ分析ハンズオンセミナー」(2023/8 日経BP) 「Pythonインタラテクィブ・データビジュアライゼーション入門」 (2020/12 朝倉書店) 資格: 証券アナリスト、ITパスポート、G検定、Google Cloud Digital Leader 登壇: PyConJP 2019/2021/2023, PyCon China 北京 2019 など 2 モナリザ⾵ 発表者近影
  2. 世界と⽇本は? - BCG AI at Work 2024 16 BCG AI

    at Work 2024の データを基に長目が作成
  3. 世界と⽇本は? - BCG AI at Work 2024 - 58%の回答者が⽣成AIの利⽤により週5時間節約できていると回答 -

    10%強の⽣産性改善 - その時間を別の労働に使っているそうな(早く帰れるわけでもなさそ う) 17
  4. ⽇本の先⾏事例: パナソニックコネクト - もう少しかみ砕くと - これまでのITが提供していたのは、簡易な業務効率化だった - ⽣成AIを活⽤することで、複雑な業務効率化+創造的作業でもITが活 躍できる -

    効率化 => 効率化+付加価値の向上: ⼤幅な⽣産性の向上へ - つまり、ツールを使うことになれることで、より⼤きな⽣産性向上につな がる可能性 - これを考慮すると早く⽣成AIを使い慣れた⼈材を育てることで、他社 を⼤きく引き離せる可能性。 19
  5. ⽇本の先⾏事例: パナソニックコネクト - 次のステップとして挙げていること - ⾃社データの整備が⾮常に重要であると改めて認識 - AIアシスタント => AIエージェントへ

    - AIエージェント: ⽬標を与えられるとそれを達成するために⾃律的 に⾏動し、⽬標を達成する(例: 洗濯物が濡れてしまうような⾬が 降る場合、洗濯物を回収してくれるエージェント) - 細かく指⽰を出さなくとも複雑な仕事をやり遂げてくれるような 仕組み(その仕事、AIエージェントがやってきました(⻄⾒公宏  技術評論社)) - ⾃律的な企業形態「オートノマスエンタープライズ」 20
  6. ⼀⽅で - ⽇本は案外ITが苦⼿な⼈が多い - 従業員の教育をどうするか?というのはテーマです - ⻑⽬でも教育コンテンツ提供してます!(お声がけください) - ⼊れて満⾜な⽇本企業の傾向が続くと、⽣産性が上がらない状況はもうや めましょう(例:

    セールスフォース) - ⼤企業は導⼊事例を公開はじめているので、使い始めている。これま で同様、中⼩企業が負かされる可能性。 - AIエージェントとか⾃動化のための様々な知識が必要‧‧ - ガラッと変わるというよりも、いままでの延⻑線上に存在する世界が 早く動くイメージ 21
  7. なぜ使うべきか? - ⼈よりも良い⽂章を作れる - コードは特に - メール‧レポート作成なども - 論理的に考えられる+コードも書けるので、データ分析もできる(多 くの⼈にとって難しい)

    - ⽅針の策定、要件定義などより困難な作業も可能かも - 現状はサポート - 上よりも時間を短縮できる(このような作業でも、⼈間のみより、良 いアウトプットができるとのレポートも) 25
  8. ちょっと動かしてみましょう - Claude: Anthropicという会社が作ってる、ChatGPTみたいなアプリ - かなり⾯⽩いので使っている - プロンプト: あなたは京都旅⾏のプロフェッショナルです。京都のおす すめの観光スポットを3つ紹介してください。

    - プロンプト: Reactを使って、UIUXを考慮した、個⼈向けの宿泊予約サ イトのサンプルを作ってみてください。 - プロンプト: 夜空に星がきらめく姿を作成してください - はい。⽉を加えて、流れ星も流れるようにしてください。 - プロンプトでうまく指⽰を出して、求める回答を得る 27
  9. どう使うか? - 最も⼤きな課題: ハルシネーション - 分からないことをあたかも分かるように⽣成してしまう。 - ハルシネーション対策 最近注⽬の的; RAG(検索‧拡張‧⽣成) -

    ⾃社データをそろえて、⾃社の欲しい出⼒を作る - データ検索‧プロンプト拡張‧データ⽣成 - 技術要素: プロンプトエンジニアリング - 新たな技術導⼊ - スモールスタート - 企業⽂化の変⾰ - セキュリティ 28
  10. 具体事例 - ChatGTP/Claude/Geminiなどのアプリを使って - teamプランなどを使っていない場合、個⼈情報を⼊⼒しない(学習 データに利⽤される可能性) - ⽂章の作成 - アイデアつくり

    - 情報調査 - デスクワークの多くのことに対応できるため、⾃社のワークフローに 合わせて考えたい。 - 有料プランで使える機能を使うべき。 33
  11. 具体事例 - 三菱グループの資料が役⽴つ - ⽇本郵船: 会社規則検索アプリ - 東京海上⽇動: ⽂書のたたき台作成や、各種アイデア出し、検討の壁打 ち、営業でのロールプレイ作成など、さまざまな場⾯で活⽤

    - 三菱UFJ銀⾏: 検索、⽂章⽣成、要約、翻訳、校正、アイデア創出、 コード⽣成など各⼈の業務 - 注⽬点としては、対顧客ではなく、従業員向けになっていること - ハルシネーションを従業員が防ぐ形にして、⽣産性の向上を図っている 34
  12. ⽣成AI: まとめ - 業務でも使い始められ、⽣産性の向上に寄与し始めている - 使い慣れるほど、より⼤きな⽣産性向上に役⽴つ可能性 - より賢く、より安くなっている。将来賢くなることが明確であり、使いこ なせる⼈の⽣産性がより⼤きくなるのは明らか -

    従業員の教育が重要!! - AIアシスタント的な使い⽅が第⼀歩 - 作業の⾃動化を⽬指すAIエージェント的な使い⽅に進み始めている - この時に雇⽤がどうなるかというのは、難しい判断ですが、⼈⼿不⾜ JAPANの中⼩企業には⼀先ず朗報となる可能性は⾼い 37
  13. 参考資料 - BCG AI at Work 2024: Friend and Foe

    - https://www.bcg.com/ja-jp/publications/2024/ai-at-work-friend-foe - パナソニックコネクト - https://news.panasonic.com/jp/press/jn240625-1 - 三菱グループ「⽣成AIを相棒のように使いこなせ!三菱グループ各社の社内活⽤事 例、最前線」 - https://www.mitsubishi.com/ja/profile/csr/mpac/monthly/special_feat ure/2024/06/1.html - IPAテクニカルウォッチ「AI利⽤時のセキュリティ脅威‧リスク調査報告書」 - https://www.ipa.go.jp/security/reports/technicalwatch/20240704.html 38