今日の講演の趣旨:
ソフトウェアアーキテクチャというと、もしかしたら技術的で高度に専門的な事柄であるように聞こえる。
そのため、「要素技術」に詳しい人が「アーキテクチャ」を作るという誤解をしているケースがある。
また、プロジェクトマネジメント・プロダクトマネジメント・ピープルマネジメントのそれぞれが
アーキテクチャとは無関係であると誤解されているケースがある。
今回の公演では、
これらは有機的に絡み合っていて、不可分であるという点を強調したい。
そのために、
「アーキテクチャ」という概念を次のように定義したい
何かをしやすくしたり、しにくくしたりする構造。
この何かをしやすくしたり、しにくくしたりする力を「権力」と呼ぶ。
この権力は、「他の選択肢」を選べないという時に生まれる。
この選択肢と依存のネットワークから生まれる権力の構造を「アーキテクチャ」と規定すると、
ソフトウェアの交換可能性や依存関係のことをソフトウェアアーキテクチャと呼ぶことがイメージしやすくなる。