Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
【僕はこれでハードシングスを乗り越えた。 ~空のコアバリュー「LiveDirect」の正体~】...
Search
Hironori Tanaka
January 10, 2020
Technology
0
1.3k
【僕はこれでハードシングスを乗り越えた。 ~空のコアバリュー「LiveDirect」の正体~】「10名、50名、100名規模それぞれのB2B SaaS技術組織に聞く、フェーズ別ハードシングス」 〜組織拡大中の3社が向き合うエンジニア組織デザイン〜
Hironori Tanaka
January 10, 2020
Tweet
Share
More Decks by Hironori Tanaka
See All by Hironori Tanaka
ビジネスサイドと共創し、チーム連動性を高める「Tech2Biz」
hirontan
0
170
【ちょっとしたカスタマイズが大事なエンジニア採用】CTO・CPOが語る!エンジニア採用を成功させる採用オペレーション【LAPRASxHERP】
hirontan
1
800
【自己流 Lambda(SAM)活用のTips】スタートアップ×AWS オンラインLT大会 Coral Developers Night
hirontan
1
470
【AWS Lambda(SAM)でつくるクローラー】Crawler Night 2020 Winter
hirontan
0
2.7k
株式会社空紹介_SIer脱出を語る_SIerで働くU30エンジニア限定イベント_kiitokMeetUp___配布用_.pdf
hirontan
0
200
【「不足している箇所はないか」を考えてきた結果】プロダクトマネージャーがキャリアを語る。U35のPdM志望エンジニア限定【kiitokMeetup】
hirontan
1
930
【プロダクトから顧客や様々な職種へ】CTO of the year 2018【株式会社空】
hirontan
0
300
Other Decks in Technology
See All in Technology
podman_update_2024-12
orimanabu
1
270
非機能品質を作り込むための実践アーキテクチャ
knih
5
1.3k
マルチプロダクト開発の現場でAWS Security Hubを1年以上運用して得た教訓
muziyoshiz
3
2.3k
DUSt3R, MASt3R, MASt3R-SfM にみる3D基盤モデル
spatial_ai_network
2
110
Opcodeを読んでいたら何故かphp-srcを読んでいた話
murashotaro
0
230
コンテナセキュリティのためのLandlock入門
nullpo_head
2
320
re:Invent をおうちで楽しんでみた ~CloudWatch のオブザーバビリティ機能がスゴい!/ Enjoyed AWS re:Invent from Home and CloudWatch Observability Feature is Amazing!
yuj1osm
0
120
AWS re:Invent 2024で発表された コードを書く開発者向け機能について
maruto
0
190
GitHub Copilot のテクニック集/GitHub Copilot Techniques
rayuron
36
13k
サービスでLLMを採用したばっかりに振り回され続けたこの一年のあれやこれや
segavvy
2
420
Amazon Kendra GenAI Index 登場でどう変わる? 評価から学ぶ最適なRAG構成
naoki_0531
0
110
レンジャーシステムズ | 会社紹介(採用ピッチ)
rssytems
0
150
Featured
See All Featured
It's Worth the Effort
3n
183
28k
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1030
460k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
243
12k
Side Projects
sachag
452
42k
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
159
15k
Reflections from 52 weeks, 52 projects
jeffersonlam
347
20k
The Language of Interfaces
destraynor
154
24k
KATA
mclloyd
29
14k
Navigating Team Friction
lara
183
15k
Writing Fast Ruby
sferik
628
61k
Raft: Consensus for Rubyists
vanstee
137
6.7k
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
PRO
10
810
Transcript
僕はこれでハードシングスを乗り越えた ~空のコアバリュー「LiveDirect」の正体~ 株式会社空 ⽥仲 紘典
⾃⼰紹介 2 2012年〜2016年 ヤフー アドテクのインフラエンジニアや社内システムの開 発・保守を主に担当。 その他に、新卒研修のメンター・次世代リーダー育成 Yahoo!アカデミアにも参加をし、育成⼒とリーダーシ ップ⼒を向上させる。 2013年頃から副業も⾏い、AWSや開発などの技術サ
ポートを経験。 2016年〜 空 ホテル向け料⾦設定サービス「MagicPrice」の⽴ち上 げ期からエンジニアとして携り、2016年6⽉取締役兼 エンジニアとして参画。現在はプロダクト責任者 (Chief Production Officer)。
会社紹介 3
4 社名︓株式会社空 代表者︓松村⼤貴 設⽴︓2015年 従業員︓30名(⾮正規社員含む) URL︓https://www.sora.flights/
Vision 5 ⾰新的なサービスをつくりながら、幸せな働き⽅を世界に広めます
6 世界中の価格を最適化し、売り⼿も買い⼿も嬉しい世界を作る Mission
7 CoreValues Live Direct Overachieve Backcasting 本⾳・本質・真実で⽣きる ⾃分も周りも成功させる 実現したい未来から今を決める ︓
︓ ︓
8 「MagicPrice」ホテルの料⾦設定をとことんシンプルに Service
できるだけ Live Direct にお伝えします 9
10
スタートアップ初期 から振り返ってみた 11
「ビジョン・ミッション・コアバリュー」は共に考える • 経営者同⼠で最低限決めた⽅が良い • ミッションは共に作り上げているサービスだから、そこまで齟齬は出ないか もしれない。 • ビジョンは将来の⾒えている景⾊の⼀致 ◦ ビジョン
≒ 会社・事業を通して実現したいこと • コアバリューは⼀緒に働くメンバーとの価値基準の⼀致 ◦ コアバリュー ≒ 迷った時に行動して欲しいこと(価値や行動の基準) 12
技術選択の考え⽅ • メンバーの構成「フルタイム < パートタイム」 • メンバーの技術スタックでより良い⽅法を選択が必要 ◦ フルタイムメンバーが使いたい技術があっても、 パートタイムメンバーが扱えない技術を利⽤すると
開発効率は損なわれる ◦ 特に、プログラミング⾔語・OS・データベースは合わせる 13
コストと隣り合わせ 14 • キャッシュとコストとのバランスを考えた意志決定(キャッシュフロー) • 主に意識するコスト ◦ サーバ ◦ サービス
◦ ⼈件費
コストと隣り合わせ(例) 15 • 5⼈以下の時、プライベートリポジトリで、Gitフローを意識して開発したい vs.
コストと隣り合わせ(例) 16 • GitLabやBitbucketを選択します vs. Free 9$/User
経営 x 資⾦調達 17 • 弊社ではCEOが中⼼に⾏っている • 経営者は事業を信頼しているからこそ、資⾦調達も⼒を合わせる ◦ 持っている人脈は共有
◦ 人脈を紹介することはコストかからない ◦ 事業・チームを知ってもらえる接点だけは作れる
予測可能 当たり前 18
ハードシングス 19
採⽤ 20
21 プロダクト組織⼈数の遷移
22 メンバー増やすときの失敗 2017年から2018年にかけて失敗してきました
23 初期の採⽤プロセス ⾯談のみ︕
24 ある ない 低 ② ④ ⾼ ① ③ カルチャーマッチ
ス キ ル 採⽤の意識(弊社では)
カルチャーマッチしていると判断する⽅法 • ミッション・ビジョン・コアバリューへの共感 • サンデーテスト ◦ 休みの⽇も会いたいと思えるかどうか 25 ビジョン ミッション
コアバリュー
26 ある ない 低 ② ④ ⾼ ① ③ カルチャーマッチ
ス キ ル カルチャーマッチ◦ スキル× の採⽤
カルチャーマッチ◦ スキル× の採⽤ • 採⽤前 ◦ 会社のメンバーにはすごく馴染んでいる → コアバリューマッチ ◦
試用期間の設定(3ヶ月):必死になれば、一緒に開発できるレベルまで成長する ◦ 入社前、伸ばして欲しいスキルの期待値調整 • 採⽤後 ◦ 定期的にレビュー ◦ 1on1を行って、マインドセットとスキルのフィードバック 27
カルチャーマッチ◦ スキル× の採⽤ • 結論 ◦ 試用期間での終了 ◦ 拡大期にあるフェーズに育成できる時間が確保できる場合のみ 採用すべき(スキル高いエンジニアが3〜4人いるとワークするイメージ)
• 問題 ◦ ソースコードのレビューが長くなったり、アーキテクチャの細かい説明になったり、 コア開発ができるなくなる → 開発の鈍化 28
カルチャーマッチ◦ スキル× の採⽤ • 学べること ◦ メンバーの成長は、自らの軸で勝手に期待しない ◦ スキルの成長はコントロールできない。メンバー次第 ◦
1年以上かけて育成すべき ◦ 事前にスキルチェックすべき ▪ プレワークを実践し始めるきっかけ 29
30 第⼆段階の採⽤プロセス ⾯談 + プレワーク
31 ある ない 低 ② ④ ⾼ ① ③ カルチャーマッチ
ス キ ル カルチャーマッチ× スキル◦ の採⽤
カルチャーマッチ× スキル◦ の採⽤ • 採⽤前 ◦ プレワークで週末一緒働いていた → コアバリューマッチできてる?スキル◦ ◦
試用期間の設定なし:プレワークしたことと、スキルがあるから正式入社にした • 採⽤後(前回の失敗と変わらず) ◦ 定期的にレビュー ◦ 定期的に1on1を行って、マインドセットとスキルのフィードバック 32
カルチャーマッチ× スキル◦ の採⽤ • 結論 ◦ カルチャーマッチと本人がやりたいと思えることへの不一致で退社 • 問題 ◦
限定的に実行することに問題はなかった。 スタートアップは会社全体で最適化していくことが大切だが、 「その他のメンバーは最適考えているのに・・・」と少しずつカルチャーとのズレが見えた。 ◦ 事前に期待値を調整することができていなかった ◦ 1人浮いていると気になり考えてしまって時間が奪われる(脳内シェア奪われる) 33
カルチャーマッチ× スキル◦ の採⽤ • 学べること ◦ スキルがあったとしても、入社前に期待値調整することが大切 ◦ 定期的な1on1は大事。特にコアバリューが外れていると、是正することへのコミュニケーシ ョンをとる。
◦ カルチャーマッチは、経験してきたこと。メンバーにとって、なかなか変更のできることで はない。 ◦ 事前にカルチャーマッチをもっと厳密にチェックすべき ▪ 一次面接と最終面接(CEOの面接)の設置 34
35 現在の採⽤プロセス 1. ⾯談 2. ⼀次⾯接(⼈事⾯接) 3. プレワーク 4. 最終⾯接(CEO⾯接)
どんな1on1をやっているのか • 業務の確認 × • 抱えている課題と成⻑(未来)のみ の軸だけで話す ◦ コーチング・ティーチングの素養を使って、 メンバーが一直線に迎える方針をとる
• 効果・結果 ◦ 肩の荷が降りる。不安が解消する。目指す べき方向がクリアに 36
37 ある ない 低 ② ④ ⾼ ① ③ カルチャーマッチ
ス キ ル カルチャーマッチ◦ スキル◦ の採⽤だけが吉︕
カルチャーマッチ◦ スキル◦ の採⽤だけを続ける理由 • 信頼おけるメンバーが必要 ◦ スタートアップは何があるかわからない。 • 組織の意思疎通が取りづらくなる ◦
特にカルチャーマッチ • 無駄な脳内シェア奪われる ◦ どちらかが不一致だとスポットで1on1する必要があったり、 目を向ける、考える時間が増えたりする 38
誤解を招かないように書いておきます • スキルについて ◦ 会社によって、利用する技術は違うので、より活かせられる場所はあります • カルチャーマッチ ◦ 会社のコアバリュー・雰囲気・フェーズなどによって一致する 39
「空ではなく、他社の⽅がもっと活躍できる 」 と判断しています
40 ⾯接でもプレワークでも1on1でも1番⼤切にしていること お互いのモヤモヤを打ち明ける⼿段
41