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「デザイン」を信じるには
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なつ
February 10, 2025
Design
0
15
「デザイン」を信じるには
2/1~2/9に目黒で行われたメッシュワーク社会人人類学ゼミ展2025「ためらいながらも手を伸ばす」の会場で利用した展示用パネルです。
なつ
February 10, 2025
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Transcript
「自分がデザインに対して考えてることや、 どうして信じる/発信するようになったか書いたつもりなんですが、 こんな感じの展示でいいんですかね…」 「あぁ…そうか。そうですね。 」 私、怒ってるんですよ。『デザイン』の現状に 「なつさんのやってることって、一つのアクティビズムじゃないです か。理路整然と展示して と思うんですよね。 個人の持つ面白さとか、なんかわからんけどアツいなこの人みたいな
ことが感じられるといいと思います」 教科書みたいに読まれると勿体 無い もっと、熱量とか狂気とか。 わたし わたし 〜展示1週間の比嘉さんとの会話より〜 比嘉さん ※「よく知ってます」と笑われた
メッシュワークゼミ 3期 なつ (@dia_nexus) 「デザイン」を信じるには
「デザイン」という言葉は多くの対象を持ち、従来のグラフィックやプロダク トをこえ、UIやUX、トランジション、スペキュラティヴ…などなど… その範囲は広がっていくばかりです。 私はそんな「デザイン」に共通する、 力や態度を信じて今までやってきました。 一方で、 私たちのそばには「デザイン」の力を疑ってしまうような、 理想と現実のギャップ-幻滅(disillusion)がいつもそばにいます。 「いいものを作る」「何かを変える」 「デザイン」を信じ続けるのは大変なことです。
という 本プロジェクトについて(1/2)
私はこのゼミに入る前から、 「デザイン界隈」という目に見えない抽象的なフィールドにいました。 私はデザインを信じていますし、あるいは人々に信じてもらうため、 知りたいと思いました。 どうやってそれを知っていくかを考えたとき、 それができるかもしれない、そう思ってここにいます。 この半年でちょっと見えてきたことを、展示したいと思います。 デザイン界隈や人々、そして私の現在地を 人類学になら 本プロジェクトについて(2/2)
年 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021
2022 2023 2025 2024 プロダクト・デザイン プロダクト・デザイン サービス・デザイン 定性リサーチ 定量リサーチ デザイン思考 UX(大学・大学院) UX(実務) Web Direction AI サービス・デザイン デザイン思考 UXデザイン UXリサーチ Web Direction AI なつ
[email protected]
いく@アートがわからない @Dia_Nexus Design Futurist 4年 2年 11年 4年 4年 4年 2年 大学入学 大学卒業/ 院進学 修了就職 転職① 転職② 転職③ 転職④ デザイン思考/ 人類学との出会い (部分的) 現象学/ SDLとの出会い 糸島WS 参加 第3期ゼミ 参加 メッシュワーク 知ったのは 多分この辺り
この2年ぐらい 。 きっかけは、前職辞める時に ぐらいの扱いをされたからだ。 やめる前に勉強会をした。 そこから戦いはずっと続いている。 デザインについて発信するようになった 「UIがかけないwebディレクターもどき」 なんかムカついて
私のいいと思うデザイン 1/2 note 普段自分はnoteを使って文章を書いているが、noteは他の記事を 読もうという気になるし、何よりエディタが素晴らしい。他の サービスではできないルビをふるなど、日本語の文章に適した機 能が充実している。 Spotify Spotifyは音楽を選んで聴くというスタイルではなく、音楽を流し 続けるためのサービスだと感じる。自分が好きな音楽に出会うこ
とができる。また「今年1年聞いた音楽」などのまとめや、ジャム セッションも楽しい。 ミライク 以前の仕事で関わっていたサービスで、疾病を持つ人同士のSNS である。特に、珍しい病気を持つ人同士のコミュニケーションの 場となることに意義がある。「音声入力できるようにしたい」と 言われ理由を聞いた時に、「末期になると画面を見るのもしんど いことがあるそうです」と言われ、真摯さに震えた。
私のいいと思うデザイン 2/2 バルミューダのトースター 家ではバルミューダのトースターを使っているが、それはデザイ ンと機能に惹かれた…からではない。バルミューダだけが店頭で 実演販売をしていて、バルミューダだけがその性能を目の当たり にした。そういうコミュニケーションもまたデザインである。 白と黒の消火器 消化器は消防法で赤と決まっているが、それは商業施設などに置 く場合である。一般家庭に赤い消化器を置くのはしんどいが、白
と黒なら置けないだろうか?確かに探しづらいかもしれない、で も置かれないよりはずっといい、そういう切実さがある。 ユクル(鹿専用誘引剤) 年間5000匹の鹿が線路で轢かれて亡くなっている。では、なぜ鹿 は線路にやってくるか--鹿は線路を舐めて鉄分を取っているらし い。ユクルは鉄分を含んだ誘引剤で、人間と鹿の両方に優しいデ ザインである。この世界に生きるのは人間だけではない。
デザインは誤解されていると思う 私は普段IT業界にいるが、「デザインってUI(アプリなどの画面)作ることだよ ね?」と言われることがある。 的外れではないけれど、それは一部でしかないと私は思う。 デザインって UI(アプリなどの画面) を作ることだよね? デザインツールを 触ってる瞬間だけが デザインじゃない!
デザインできるのは UIだけじゃない! (私自身はUIできない) デザインに 詳しくない人 溝が存在している わたし
私は、デザインは当事者の課題解決のためであってほしい 当事者が抱える課題を解決するために行うデザインと、お金を稼ぐために行う デザインは、交わるけれども一致はしない。でも私は理想論だとしても当事者 のためになるデザインをしたい。でも彼らの気持ちもわかる。葛藤。 「デザイン」は 競合優位になるか ら、取り入れたい! 当事者にとって 最善の解決を 限界まで模索したい…
競争力のために デザインを行う人 交わるけれども… わたし
思うに、「デザイン」には3つの側面がある 「デザイン」 1.形としてのデザイン 3.在り方としてのデザイン 2.営みとしてのデザイン 目に見える成果物や、 具体的な制作活動 FigmaでUIを作る場合、 作られたもの「デザイン」 作る行為自体も「デザイン」
探究的な姿勢や、理解、信念 など、デザイナー的な思考 デザインは手法をなぞれば うまくいくわけではなく、 探究する姿勢や信念が求められる。 デザインには 根本に「より良いものを作る」 という目的が存在する。 対象物や状況のより良い在り方を 模索・実現していく営み よく会話される あまり意識されない あまり意識されない
これまで してきた。 それはいい試みだったと思う。 いろいろ発信 でも、自分が発信するだけじゃ、 いけないと思い始めた。
「そうですね。わかります。 冗談で とか言われることありますね。」 宗教 わたし 「なつさんが色々発信とかやってきたの大事なことだと思います。 なつさんは、デザインに対して考えを持って発信ができている し、いうならば布教している じゃないですか」 でも
教祖 比嘉さん 〜展示1週間の比嘉さんとの会話より〜 「もっと弟子を作る…というか、彼らのギャップになっていることと か、彼らがデザインをどう考え、信じて、発信していくようになるか とか、なつさんは と思うんですよね」 その人たちについて知らないといけ ない、 比嘉さん
ITで解決できることはすごく少 ない そこのジレンマがありつつ、 (給与がいいので)IT業界にいる 転職を考えるとしたら、ITじゃ ない分野なのかもしれない。 理想的なものを どうビジネスとの整合のなかで バランスを取っていくか みんなに
デザイン 好きに なって 欲しいん ですよね デザインがもっと ”よく”広まってほしい デザインの独り歩きに「なにかし たい…!」ってなっている。喋っ たりはする。 案件によっては、クライアントに 流されてしまうこともある。そう ありたいわけではないけれど、そ うなっちゃうよな…という気持ち もわかる。 普段、UXの本とか作って るから、あんまりこうい うことは言えないんだけ ど、今のUXデザインの論 調にはもう飽きている。 ユー ザーの声が肌で感じら れることが嬉しいし貢献感が ある。 自 分は貢献感があると 結構 嬉しい。 ビジネスを超えて、 当事者のために何か を作ることは素敵だ と思います 理想的なものを どうビジネスとの整合の なかで バランスを取っていくか (状況が)よくならなくて も、当人の中でそこに意 味がうまれているなら価 値があると思う いいものを作る方法を もっとみんなで話してい きたいんだよね。 会社の中にいると やり方に慣れていく。 定期的に見直さないといけない。 初心に帰らないといけない。 デザインに向き合 いたいけど、ずっ とお金の話をして るとか デザインって社会とつながっているものです よね、って思っている。デザインってなにか の課題解決をしていく必要があるから、かな らず人があって物があってサービスが有っ て、そういうものに対して耳を傾けていく必 要がある。そこにいる人達の思いをちゃんと 汲み取る。一緒にも見ながら形にしていく、 一人ではできないからみんなで。 なにも考えずに ”デザイン”できるぐらい、 熱意がなければ、 もっと楽に生きられた この2年、いろんな人にいろんな形でデザインについて話しました
会社でこう いう勉強で きる場があ るのすごい ありがた かったで す!! 「UXデザイン」って 虚業じゃん 強くなりてぇ
「第三者による当 事者のための解 決」ではなく、AIに よる「当事者によ る当事者のための 解決」を目指す。 100000%Agreeで す。 やれるこ とをやっ ていくし かないで すね 私も、世の中のデザイン に対しての認識がもやも やする…という想いを、 自分の言葉で表現できる ようになりたい、がんば ろう!という気持ちにな りました…! 終わりなき 修験者だ… 仕事をしていると、記 事や表面的な情報で物 事捉えがちですが、 フィールドワークみた いに実際に触ったり会 話したり、自分のまな ざしを通して感じるこ とを大切にしていきた いな・・・と改めて思 いました・・・ 美大とかデザ イン学科出身 にしかわから ない、デザイ ンに対す る”あの”ヒ リヒリした感 覚 (プログラマーなので)デザイ ナーとしての実務経験を積んだ 訳ではないけど、「より良い状 態を目指して走り続けてる」こ とは意識していきたい。 在り方の部分で信念を持ててる から、今の所プロダクトをブレ ずに作れてるのかもしれない (スクール商法などを見ながら) 本当のデザインの力を 身につける…? 本当にデザイナーに なりたいけど、食い物にされて ない?みたいな 自分の言葉で伝えるように発信 するのって怖くなかったです か? 私は自分の至らなさを感じるの で、人に自分の言葉で伝えるの が怖くなります。 UXとUI を一緒 にされ たくな いよね なんだかんだUX 勉強してる人っ て少なくて、な んとなくジャー ニー書いてUX やってる感だけ 出す人しか出 会ったことな いっす これはすごくいい方 法なんだけれど、で もやっぱり、実際仕 事でこうやるのは難 しそう。笑 なつさんは、 折り合いをつけて仕事 をしてるんですか? ポジティブなものも、ネガティブなものもありました
あなたの「デザイン」の話も、教えてください。 あなたの好きなデザインや、デザインと言われてイメージするもの、 感じていること、信じているもの、信じられないこと、なんでも。