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私とデザインの10年
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なつ
February 11, 2025
Design
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私とデザインの10年
2/1~2/9に目黒で行われたメッシュワーク社会人人類学ゼミ展2025「ためらいながらも手を伸ばす」の会場で利用した冊子です。
なつ
February 11, 2025
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Transcript
私とデザインの10年 私はなぜ「デザイン」に興味を持ち、 あるいはどのようにデザインと関わり、問いを持ち、 そして発信に至ったのか。 会場外持ち出し厳禁 メッシュワークゼミ 3期 なつ (@dia_nexus)
年 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021
2022 2023 2025 2024 プロダクト・デザイン プロダクト・デザイン サービス・デザイン 定性リサーチ 定量リサーチ デザイン思考 UX(大学・大学院) UX(実務) Web Direction AI サービス・デザイン デザイン思考 UXデザイン UXリサーチ Web Direction AI なつ
[email protected]
@Dia_Nexus Design Futurist 4年 2年 11年 4年 4年 4年 2年 大学入学 大学卒業/ 院進学 修了 就職 転職①転職② 転職③ 転職④ デザイン思考/ 人類学との出会い 現象学/ SDLとの出会い 糸島WS 参加 第3期ゼミ 参加 メッシュワーク 知ったのは 多分この辺り 1 いく@アートがわからない @Dia_Nexus
私とデザインの10年 2 デザインへの興味 最初にデザインに興味を持ったのは確か高校の進路選択の時期だった。 私は昔からレゴで何かを作るのが好きな子だった。家にレゴはたくさんあったように思うし、何かを組むということ は元々楽しく感じていた。でも絵を作ることはさほど好きではなく、いまだに得意ではない。 高校1年生の時、哲学に興味があった。 哲学科に行きたいと思って先生と話をした時に、東洋大学のことを知った。 東洋大学には、インド哲学や中国哲学などの哲学がある。なるほどと思っていろいろ見ていたが、自分と哲学は少し 違うように思った。理由は2つあった。
1つ目、自分は「哲学」を学ぶことではなく、哲学したかった。 中学生ぐらいの頃に、友達と幸せって何なのかみた いな話をした記憶があるし、考えることをすごく楽しく思っていた。だけれど哲学科に行って、他人の思想を学ぶと いうことにそこまで強い興味はなかった。私は哲学を学ぶことではなく、行為としての哲学、哲学をすることに興味 を持っていた。 2つ目、母親に哲学は金にならないからやめろと言われた。 基本的に母親はそういうことを言うタイプの人間ではな いし、あの人文系だし、あまり別に就職とか金になるっていうことを言うタイプでもないんだけれども、ただ母親が そう言ったことはなるほどと思うところがあった。私は基本的に母親のことを尊敬しているので、じゃあまあ母親が 言うならそうなのかもしれんと思って哲学はやめることにした。 哲学を見ていくうちに知った東洋大学には、大学の中にデザイン学科があり、デザインと哲学は自分の中で何か繋 がった。 デザインとは基本的に何かを使いやすくする。便利にする。あるいは人を豊かにする行いだとその時から思ってい て、考えることと人が豊かになるという、哲学する×デザインという組み合わせが、自分の中で紐づいたのだ。 ぼんやりと、プロダクトデザインに興味を持った。 進学 東洋大学のデザインをやる学科に進学した。 自分は最初からデザインの、例えば形を作る、絵を描く、物の造形をする、手を動かすといったことには基本的に興 味がなく、最初から考えて豊かにするという姿勢や振る舞いに興味を持っていた。最初の頃の方は結構辛かった。 端的に言うと演習が苦しかった。絵は描けないしグラフィックもやれない。 難しいなと思っていたところ、同級生の子が作ったデザインを見た。 その時はグラフィックデザインでパネルを作るようなデザインの話だったのだが、その子のデザインがすごく洗練さ れていて、何か洗練されたデザインには法則、言語として扱えるような何かがあるなと思っていた。 また、大学1年生の時に先生の一人が言っていた。 引き出しを広げなさい。美術館とかたくさん行くといいよ。 そうか、じゃあ美術館とか行って自分の目を肥やしてみよう。 とりあえず在学中に展示会に100行こうと。決めたのは確か1年の終わりの方だったように思う。 結果として自分は在学中に100以上の展示会(など)、あの頃から記録して今で350ぐらい見ている。 その積み重ねの話はどうでもいいんだけれど、何かその時に自分の中のセンスの中心となるものが培われたように思 う。その頃自分がずっと言っていたものはいろんないいものを見ることによって「良いものと悪いもの」そして「良 いものともっと良いもの」の判断がつくようになる、ということだった。
私とデザインの10年 3 デザイン思考とエスノグラフィー デザイン思考に出会ったのは大学2年(2014年)の頃だった。バズワードになる直前ぐらいの頃だった。 大学には柏樹先生というとても情熱的で厳しい方がいらっしゃって、その方がデザイン思考の話をしてくれた。先生 は授業にデザイン思考ではなく「デザイン思考法」と付けていた。曰くこの大学では思想的なことよりもう少し方法 論的なことを教えよう、ということのようだった。 自分はデザイン思考にすごく可能性を感じ、結果的に先生のゼミに進んだり、デザイン思考を深めていくことになっ た。 そんなとき、エスノグラフィーについて教えてもらった。
方法論としてだが、「濃い記述」-後年に知るところによると人類学者クリフォード・ギアツの『文化の解釈学』で紹 介されたもの - の書き方を教えてもらった。 当時は授業ということもあり、しっかり参与し、観察し、自分の感情も含め網羅的に書きなさいね、というものとし て受け取った。 こういうふうに人を知ることの先に、人を豊かにすることがあるのだろう。 自分にとっての「UXリサーチ」の原点はこのエスノグラフィーである。 このエスノグラフィー、そして人類学についてはずっと興味を持っていた。 サービスデザイン サービスデザインに出会ったのは、大学3年生の頃だった。 授業の課題の一つに、IoT、つまり Internet of Thingsを扱うような課題があり、その時に自分はアプリの話をし た。 その時はキッチンの冷蔵庫に関係するアプリの話をデザインしたのだが、自分はこれを何かすごく複雑に感じた。と いうのも、グラフィックデザインというのはポスターなどのビジュアルを作ることだが、どうやらUIというのはグラ フィックではない。物の造形を作ることでもないし、何か流れを作っているという風に感じていた。 その思いが色々繋がって、サービスというものにものすごく興味を持った。あるいはユーザーエクスペリエンスとい う言葉もその頃に出会った。自分はサービスデザイン、そしてデザイン思考をもう少し深めたいたいと思った。その 時に大学ではなく大学院に進むということを考えた。 うちの大学は大学3年生まで専攻がなく、デザインを共通して1から2年やり、そして3年から僕はプロダクトデザイ ンに入った。その2年では特にメインテーマでもないサービスデザインということはきっと触れられないだろうと 思ったので、じゃあ大学院に行くんだというのは自分の中ではあまり間違ってなかったように思った。 その想いを柏樹先生に相談したところ、KMD(慶應メディアデザイン研究科)をお薦めいただいた。 柏樹先生の会話の中でその名前はちょこちょこ出てきていたし、柏樹先生と一緒にプロジェクトを進めている奥出直 人さんがいるという話も聞いていた。 デザイン思考やサービスデザインを学びたいと思って、KMDにした。
私とデザインの10年 4 KMD(慶應メディアデザイン研究科) KMDに入って奥出先生のゼミに入るぞ!と思っていたのだが、結果的に入らなかった。 奥出先生とは話が合いそうな気がしたのですが、どうもゼミ生と雰囲気が合わない気がした。 い、意識高い系…と思って見ていた。 結果的にこの関係性が自分にはちょうど良かったかもしれない。大学院自分は、いろんな人と話したし、何か体験を 作るということのすごく深いものに触れたように思う。 その時にすごく自分の中心にあったのが、これって本当にいい体験なんだろうか。つまり僕たちが自由に体験を作る ことはできるけれども、体験のサービスを作ることはできるけれども、それが使う人にとって本当に一番いい体験な
のか。 人類学と現象学とSDL で、時折横のゼミの話として奥出研の話を聞いた。 この時によく耳にしたのが「人類学」「SDL(サービス・ドミナント・ロジック)」「現象学」である。 当時はなんとな〜くの浅い理解と、なんなら名前を聞いただけで、深めたものではなかった。 ただ、自分にとっては「奥出先生が言っている」というのが大きかった。 柏樹先生を師匠としている私としては、それは先生が言ってるのと同じである。 それぞれなんとなくは触れてみたが、なかなかに難しい。 いつかはそれのことも知らなければいけない、という思いだけは残っていた。 それはしこりのように自分の中に残り続け、長い年月を経て自分はそれを学ぶに至った。もちろん本で学んだり、人 とディスカッションをしたり、でも自分の中で自分の体験と咀嚼をして、7、8年ぐらいかけて、ああなるほどと身体 知に変わっていったように思う。 最近ようやく、それを自分の知識と紐づけて語れるようになってきた。
私とデザインの10年 5 修了後とWeb業界における「UX」の衝撃 院を修了して、自分はじゃあUXデザインの世界に入ったかと言われれば実は入っておらず、修論があまりにしんど かったことも含めて、しばらくは仕事をする気が出ていなかった。 4ヶ月ぐらいして、たまたま行政系のコンサルに入った。 例えば、この自治体に住む住民は今後5年後10年後どういう風になっていきたいんだろうかとか、あるいはこの自治 体の教育はどうあるべきだろうかと、大げさに言えばそういうことを考える場所だった。 実際そこまで強固なアクションはできないんだけれども、そういうような場所にいた。 ただまあなんか、自治体というのは結構変わらないもので難しいなと思っていたときに、もう少しUXというものに、
サービスというものに近づきたいと思ってUXで調べてウェブ業界にあたり転職をした。 ーーーーー ウェブ業界で言われているUXは自分の知らないものだった。 今までデザインやUXというものを7,8年はやっているのにも関わらず、その会社で初めて自分はUXの5段階モデルと いうものを聞いた。 あるいは話があまりにUIに限られすぎている。もちろん制約があることはわかっている。 しかしながらUXはUIではない。 UIを是とするWeb業界にいながら、「UXはUIではない」と口にすることのいかに虚しいことか。 ーーーーー 後から振り返れば自分は大学や大学院でHCDプロセスとは違うところにいたし、あるいはその次に入った会社ではそ もそもUXをやれるようなレベルの会社でなかった。 その次の会社にはUXの部署を立ち上げます、やりたいという話に乗っかっていったが、そこは部署再編でUXのこと が意識されるような部署ではなくなってしまった。 ーーーーー 最後に(というか現職)、2023年の11月にUXをやる会社に行っていろんなことを考えた。 その時から自分はどうもUXそのものではなく、デザインをするということに関して、意識がすごく違うんじゃないか と思うようになった。 私はデザイン学科出身で、そして自分のことはデザイナーだと思っている。 デザイン出身の人は大抵UIを作る側などに行って、あんまりUXデザイナーやディレクターに行くことはない。 自分がUIデザインに行かないのは、プロジェクト全域に関われないからだ。 WebディレクターやPM、あるいは全域に関わり続けるUXリサーチャー、UXデザイナーが必要ではないだろうか。 実際のところ、デザイン学科出身でUXリサーチャー、UXデザイナー、あるいはウェブディレクターをやっている人 に、自分はまだ出会ったことがない。 職能デザイナーとスタンスとしてのデザイナーは大きく違うのではないか、と思っている。 「最初から仕事の中で収まりきるものを作る」というデザインを学んできた人と、「いいものを作るということを追 求し、それを仕事の中に収め切る」ということの間で葛藤している人は、結構な差があるのかもしれないと思ってい る。
私とデザインの10年 6 メッシュワークとの出会い メッシュワークとの出会い…最初に知ったのがいつだったかはいまいち定かではない。 記憶しているコンテンツといえば、比嘉さんのインタビューなのだが…それが本当に最初か?と言われれば何か違う 気がする。 確か「人類学者のやるデザインの会社があるのか」みたいな認識だった気がする。2022年ごろかな。 お二人に実際にお会いしたのは、2期ゼミ展が初めてだった。 2023年の自分は、ものすごくままならない想いを抱えていて、何か新しい知識やより深めることが重要だ、と感じ ていた。改めて人類学を深めることにした。
そんな時メッシュワークで社会人ゼミをやっていることを知り、ぜひ3期ゼミに申し込みたいと思った。 なので、2期ゼミ展に「3期のゼミあります??」と直接尋ねに行った記憶がある。 その後5月の糸島のWSと、こうして3期のゼミに参加した。 合同会社メッシュワーク・人類学者の比嘉夏子さんに聞いてみた | UXのタテヨコナナメvol.3 発信 前職を辞めるとき、自分はUXの話を発信し始めた。 前職ではUXの部署を立ち上げよう、みたいな感じになり、そして立ち上がらなかった。 そして自分が心を、いろんなアクションをし、うまくいかず、心折れ転職をしようと思ったとき。なんか自分が、そ のときにUIができないぐらいのWebディレクターだと思われていたことがすごく癪で、UXデザインというものの爪痕 を残したいと思った。 だから、UXデザインって、UXって何なの?っていう話を、やめて最後に勉強会をやってた。そのときに、思ったよ り手応えがあって。ああ、みんな意外と…。聞いてくれるんだっていうことをすごく不思議に思った。で、転職をし た。 転職をした先で、今度はUXはベースの知識となっていたが、でもさっきのデザインのような問題にぶち当たって、だ からデザインについて話す会をやろうと思った。そこには自分は「つよつよUX」という名前をつけた。 なんかUX研究会とかだとすごく意識高そうだし、ゆるい気持ちで来てほしいから。 「業務には役に立たない」を標榜し、自分の大事だと思うデザインの話をするつもりだった。 実を言うとUXに関する話は最初から一切やるつもりはなく、例えば、自分たちが思っているほど自分たちは他の人の ことを分かっていないという話だったり、あるいは、デザイン思想、どういう風にデザインをしていくことがいいん だろうかといったデザイン思想の話をしたりとか、 あるいは、実際にフィールドに入ってみるという体験をみんなにさせてみたりとか、そういうことをいろいろアク ションをやってみた1年だった。 そのアクションをやってみて、そのアクションに感化された人もいるみたいだし、それはすごく嬉しいことだと思 う。何かそういう思想的、哲学的なことを考えるべき、あるいは考えなければいけないということを発信すべきとい うのは、自分がやってみた中での気づきでもあったし、そして人に伝えられたことだった。
私とデザインの10年 7 デザインとAIに関する最初の問い 最近の問い…メッシュワークに来た理由でもあるが、自分はデザインの話がしたかった。 そこでもう一つ外せないキーワードが、AIである。 実は自分はここ2年ほど「生成AI界隈」と言われる、昨今のAIの発展を受けてできた界隈に属している。 界隈のインフルエンサーの方とも結構しっかりと交流があり、一緒にイベントをやったりしたこともある。 昨今AIが台頭する中、UXリサーチ/デザインというものもAI化を図られるようになりつつある。 この状況に、非UX 界隈の人は「リーチはAI化できる」といい、UX界隈の人は「リサーチはAI化できない」と対立が起きている。
果たして、UXやデザインはどこまでAI化できるのか? リサーチにおいて対象者、あるいは聞き手が、人間でなければいけないというのであれば、それはなぜ人間でなけれ ばいけないのか。 人間が人間であることは、リサーチにおいて何を担保しているのか が気になっていた。 それを解き明かすことが、自分の中では人類学とつながる気がした。 デザインに関する今の問い その問いを考えるうちに、少し違和感に気づいた。 問い続ける中で、ふと「なぜ私は”これは代替できるか”ということを”判断”できるのか」が気になった。 つまりその裏側に、私の中に「これはいいデザインである」と思うやり方があることに他ならないからである。 この私の中の「よいデザイン」を明らかにする中で、私の苦しみは「どうやってそれを伝えていくか、巻き込んでい けるか」だと気づいた。 今私は、私たちはどのようにAIでデザインするのか?-エンハンス-誰もがアクセスできる形にするのか?そしてどの ように私の信じる『デザイン』を伝えていけるだろうか?ということを考えている。 最近話していること じゃぁ具体的にどんな発信をしているかである。 生成AI界隈は、エンジニア中心の界隈である。しかしAIのインパクトもあり、多種多様な人が集まっている。 自分はここで「デザイン」の話をする必要があると思った。 だから最近は、「AI界隈にデザイン-人文-思想的なものをインストールする」ことをやっている。 一方で、思想的な人たちは、どうもAIに疎い印象がある。 じゃぁ「AI」の話もしないといけない。 「デザイン界隈-ないし人文的-思想的なものに意識がある人にAIのことを考えてもらう」を細々やっている。 2025年は、その複合点をやはり作らねばなという気がする。
私とデザインの10年 8 名乗り この10年、自分のことをなんというデザイナーと名乗ればいいかわからなかった。 グラフィックデザイナーではない。 UXデザイナーというと、UIデザインと混同されがちだ。 マインドとしてサービスデザイナーは遠からずだが、実務としてサービスデザインにたくさん関わってこれたわけで はないので少し抵抗がある。 自分はデザインの実務より思想的な部分に興味がある。だからデザイン思想家? あるいは、どうよくしていくか、倫理としてのデザインにも興味がある。じゃぁデザイン哲学者?
シンプルにデザイナーと名乗ろうかと思ったがそれはそれでわかりづらい。 半年ぐらい前から、自分はDesign Futuristかもしれないと思った。 名乗りつつ、まだこれが何かよくわかっていないのですが、 自分の中でDesign Futuristとは「未来を洞察し、あるべき未来を作っていく/あるいは足がかりを築いてくこと」 そして「デザイン自身の未来を考え、デザインを普及させていくこと」という多義的な意味を持っている。 デザインで未来を作ること、そしてデザインの未来を考えること、である。 ばっちし!っていうわけではないですが、まぁあながちハズレでもない。だから今は試用期間で使っている。 アクション 「アクションをしなきゃいけないんだ」と思った。 人を理解することも、人のことを考えることも、そしてデザインで良いものを作っていくということも、本当に大切 で、でもそれは思ったよりみんなが知らないこと。 この10年は模索の10年だった。 自分の中での「いいデザイン」のやり方が少しづつ見えてきて、いいものを作る方法を模索することと、そしてそれ を人に伝えていくことをやりたいと思った。 自分のこの10年やってきたことの、多分最初からやっていたことは同じで、でもそれを自分一人ではできないから人 に発展させようっていう思いがあって、今ここにこうやっているんだと思う。 これで自分史は一旦終わり。ここからはまだ紡がれていない話。
私とデザインの10年 9 読んでよかった本 この10年のうちに読んでよかったデザインに関連する(と自分が思ってる)本です。 どうも最近、あたりの本を引くのが上手くなってきた。でも、読みたいけど読めてない本もひたすらある。 読みたくて読めてない 本ありすぎ ファスト&スロー 魔法の世紀 サブスクリプショ
ン デザインにでき ないこと コ・デザイン UX実践者のための プロダクトマネジメ ント入門 質的研究法マッピ ング ファンタジア サステイナブルな ものづくり: ゆり かごからゆりかご へ WIRED (ワイアード) VOL.34 「ナラティ ヴと実装 ~ 2020年代 の実装論」 人類学とは何か メタフィジカルデ ザイン UX戦略 未来の「奇縁」は ヴァースを超えて マニフェスト 本の 未来 多元世界に向けた デザイン まったく新しいア カデミック・ライ ティングの教科書 サービス・ドミナント・ ロジックの発想と応用 現象学とは何か 生物から見た世界