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Direct ConnectとSite-to-Site VPNによる冗長化構成の勘所 / Ch...

inomaso
July 28, 2023

Direct ConnectとSite-to-Site VPNによる冗長化構成の勘所 / Check point for redundant configuration with Direct Connect and Site-to-Site VPN

Talked at "DevelopersIO 2023 #devio2023"

inomaso

July 28, 2023
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  1. 自己紹介 2 猪股 翔(inomaso) クラスメソッド株式会社 AWS事業本部 コンサルティング部 ソリューションアーキテクト • 2023

    APN ALL AWS Certifications Engineer • ブログ ◦ https://dev.classmethod.jp/author/inomata-sho/ • 好きな AWS サービス ◦ AWS Certificate Manager ◦ AWS Transit Gateway
  2. アジェンダ 4 1. Direct Connectで過去に発生した障害 2. 代表的な冗長化の接続例 • ターゲットゲートウェイ 3.

    Direct Connect + Site-to-Site VPNのポイント • 接続方式の妥当性確認 • 経路制御 • ASNの決め方
  3. Direct Connectで過去に発生した障害 6 2021 年 9 月 2 日に東京リージョンでトラブル発生 ❏

    日本時間の午前 7 時 30 分からDirect Connect接続が失われた ❏ 約 6 時間の間、オンプレミスとAWS間の接続不可の状態 ❏ 数ヶ月前に導入した「頻度の低いネットワークコンバージェンスイベン トおよびファイバ切断に対するネットワークの反応時間を最適化する ために導入された新しいプロトコル」が原因
  4. 代表的な冗長化の接続例 16 Virtual Private Gateway(VGW) ❏ メリット ❏ 関連リソースが少ないため設定が容易 ❏

    VGW自体に料金は発生しない ❏ デメリット ❏ VPC毎にVPN接続の追加が必要 ❏ VPC間で相互接続が必要な場合、VPC Peeringの設定が1対1で 必要
  5. 代表的な冗長化の接続例 19 Transit Gateway(TGW) ❏ メリット ❏ 複数のルーティングテーブルを、Transit Gatewayのルートテーブ ルで柔軟に設計可能

    ❏ VPCの相互接続はTransit Gateway経由で可能 ❏ VPCからインターネットへのアウトバウンド通信するためのNATゲートウェイを 一つのVPCに集約 ❏ Interface型のVPCエンドポイントをShared VPCに集約 ❏ Gateway Load Balancerと組み合わせて、セキュリティアプライアンスをクラウ ドに集約
  6. 代表的な冗長化の接続例 21 Transit Gateway(TGW) ❏ デメリット ❏ Transit Gatewayを利用する場合、Direct Connectの仮想インター

    フェイス(VIF)はTransit VIFが必要 ❏ Transit Gatewayへ接続するDirect ConnectやSite-to-Site VPN、 VPCが増えるたびに毎月の固定費として約50USD(東京リージョン) の料金が発生
  7. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 23 接続方式の妥当性確認 ❏ メイン回線をDirect

    Connect、バックアップ回線をSite-to-Site VPN ❏ 予算の都合上、Direct Connect回線を複数用意できない ❏ 障害時等でフェールオーバした場合、パフォーマンスに影響が出る 可能性を許容可能 ❏ Site-to-Site VPNに動的経路制御(BGP)を利用可能 ❏ フェールオーバ時に自動でSite-to-Site VPNの経路へ切り替え可 能
  8. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 24 経路制御 ❏ Transit

    Gatewayのルート評価順 ❏ BGPパス属性 ❏ オンプレミスへの経路伝達
  9. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 25 経路制御 | Transit

    Gatewayのルート評価順 1. 送信先アドレスの最も具体的なルート(ロンゲストマッチ) 2. 送信先 IP アドレスが同じでもターゲットが異なるルートの場合、ルー トの優先順位は次の通り 2-1. 静的ルート (例えば、Site-to-Site VPN 静的ルート) 2-2. プレフィックスリスト参照ルート 2-3. VPC が伝達したルート 2-4. Direct Connect Gatewayが伝達したルート 2-5. Transit Gateway Connect が伝達したルート 2-6. Site-to-Site VPN が伝達したルート
  10. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 26 経路制御 | Transit

    Gatewayのルート評価順 ❏ AWSからオンプレミスへ通信する際の経路選択 ❏ Transit Gatewayルートテーブルへ、Direct Connect Gatewayと Site-to-Site VPNが同じIPアドレスを伝達した場合、Direct Connect Gatewayから伝達した経路が優先される ❏ Direct Connectがダウンした場合、Site-to-Site VPNが伝達した ルートのみとなるため、自動的に経路が切り替わる
  11. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 27 経路制御 | Transit

    Gatewayのルート評価順 DXGWの経路が 優先される
  12. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 28 経路制御 | Transit

    Gatewayのルート評価順 Site-to-Site VPNの 経路に切り替わる
  13. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 30 経路制御 | BGPパス属性

    ❏ BGPパス属性は同じ宛先をもつ複数のBGPルートからベストパスを 選択するためにルータによって評価される属性値 ❏ オンプレミスからAWSへ通信する際に、Direct Connectをメイン回線 にするようLP(Local Preference)やAS-Path Prepend等で設定する 必要あり
  14. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 31 経路制御 | BGPパス属性

    ❏ BGPパス属性を用いた経路制御の例 LP=200、Prependなし Active Standby LP=100、Prependあり 平常時はDirect Connect をベストパスとして選択
  15. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 33 経路制御 | オンプレミスへの経路伝達

    ❏ オンプレミスからAWSへ通信するために、AWS側のCIDRを伝達す る必要がある ❏ 今回の構成の場合、伝達方法は以下の通り ❏ Direct Connect Gatewayの「許可されたプレフィックス」でVPCの CIDRを指定 ❏ Site-to-Site VPNのTransit Gatewayアタッチメントに関連付けて いるTransit GatewayルートテーブルのCIDR
  16. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 34 経路制御 | オンプレミスへの経路伝達

    ❏ 設計の注意点 ❏ Direct Connect Gatewayの「許可されたプレフィックス」に設定可 能なCIDRの上限あり ❏ 2023/4のアップデートで、上限が20→200に増えている ❏ VPCのCIDRを集約できた方が、VPC追加等による変更箇所を少 なくできるため、要件定義フェーズで一度検討しておきたい
  17. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 35 経路制御 | オンプレミスへの経路伝達

    ❏ 設計の注意点 ❏ 一方で、Direct Connect Gatewayの「許可されたプレフィックス」で VPCのCIDRのみを集約した場合、Site-to-Site VPN側はVPC毎の CIDRを伝達することとなりロンゲストマッチが発生 ❏ ロンゲストマッチとなった場合、オンプレミス側は常にSite-to-Site VPN側の経路を優先してしまう
  18. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 36 経路制御 | オンプレミスへの経路伝達

    ❏ 設計の注意点 ❏ ロンゲストマッチを回避するために、Site-to-Site VPN側にダミー経 路を追加し、オンプレミスのルータで不要な経路をフィルタする必要 がある
  19. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 41 ASNの決め方 | AS(Autonomous

    System) ❏ 自律システム(縄張り/管理が行き届く範囲) ❏ 複数のルータが集まって構成される ❏ ISP、企業、研究機関、拠点毎に存在するイメージ ❏ IGP(AS内のルーティングプロトコル)とEGP(AS間のルーティングプ ロトコル)を分ける概念
  20. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 42 ASNの決め方 | ASN(AS番号)

    ❏ ASを識別する番号 ❏ BGPはAS間で経路情報を交換するEGPの一種 ❏ BGPによる接続が行われたBGPルータは経路情報を交換する ❏ 経路情報を伝え合うことで何番のASにどのようなネットワークが存 在するのかがわかる ❏ 受信した経路情報のAS_PATHに自分のASN(AS番号)が含まれ ている場合、その経路情報を破棄する
  21. Direct Connect + Site-to-Site VPN のポイント 43 ASNの決め方 | 設計ポイント

    ❏ AWS側とオンプレミス側で分ける ❏ Transit GatewayとDirectConnect Gatewayで分ける ❏ 別のTransit Gatewayと接続する場合も分ける ❏ オンプレミスの拠点毎に分ける
  22. 48