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組織的なAI活用を阻む 最大のハードルは コンテキストデザインだった
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KuboSeiya
April 10, 2026
Technology
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組織的なAI活用を阻む 最大のハードルは コンテキストデザインだった
AIが止まる3つの構造的な原因と、最適なコンテキスト設計で解決した話
KuboSeiya
April 10, 2026
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Transcript
組織的なAI活用を阻む 最大のハードルは コンテキストデザインだった AIが止まる3つの構造的な原因と、最適なコンテキスト設計で解決した話
自⼰紹介 株式会社アイスリーデザイン 国産CRM開発会社・大手SIerを経て、アイスリーデザイン創業期から参 画。 現在はAI・クラウド領域のアーキテクトとして、LLMの出力品質・再現 性の改善と、AI駆動開発・社内基盤の設計を担当。クラウドアーキテク チャ設計と新規サービス開発を軸に、複数プロジェクトをリード。 久保 星哉 ソリューションアーキテクト
#フルスタックエンジニア #AIソリューション開発 #AI駆動開発 More info > #プラットフォームエンジニアリング
DevinもCursorもClaude Codeも 必要なAIは全て入れたはずなのに 利用率も生産性も上がっている気配がない AIへの期待は急増する一方、組織活用の難易度が依然としてかなり高い。 期待と現場の実態には大きなギャップが存在
Wikiにも、Slackにも、いたるところに答えが散らばっている。 その答えも古い情報のままアップデートされずに放置されて腐敗していく なぜこのアーキテクチャなの? バグの優先度は どう分けるべき? 既存のテストケースはどれ? PRDの最新版はどこ? このサービスのSLAは? レビュー前に どこまで考えるべき?
新メンバーが来るたび、2週間が溶ける シニアエンジニアが、新人オンボーディングに毎日2時間。 成果物が生まれていないのに、時間だけが過ぎていく・・。
開発チームは複数のSaaSツールを併用するため、構造的に情報がサイロ化しやすい環境下にある チームのナレッジ・過去の資産が 個人環境に埋もれたまま風化していく あの人の作ったプロンプトは どこにあるんだ… 似たファイルが複数あるけど どっちが正解かわからない… 引き継がれていないこの運用って 何が正しいの… シーケンスと実態がズレているけど、
なんでこうなっているのか 全く手がかりがない
経営からのAI期待と現場の実態との間に、構造的なギャップがある。 これからの時代は AI駆動開発だ! AIツールへ 積極的に投資 組織活用の号令があっても、現場が全く変わらない 社員全員AI活用へ 制度を刷新 一部のAI先駆者しか 使っていない
どこからAI化すれば いいかわからない AI活用の仕組みが 整備されていない 結局今までの業務を 今まで通りに継続している
AIはパワフルだが、事業や組織のことは何も知らない。 プロジェクト固有のルール、設計思想、暗黙の運用フロー etc. それを毎回教え直すのが、現場の"見えないコスト"になっている。 この状況の根本原因は「構造化されたオーケストレーション基盤の欠如」にある これからの時代は AI駆動開発だ! 結局今までの業務を 今まで通りに継続 …
AIへの期待は急増する一方、 組織活用の難易度は高く、 期待と現場の実態には大きなギャップが存在 開発チームは複数のSaaSツールを併用するため 構造的に情報がサイロ化しやすい環境下にある チーム横断で標準化されたAI活用の仕組みがなく スケーラビリティに限界がある 情報のサイロ化・属人化 AI期待と現実の乖離 スケーラビリティの限界 原因はツールでも、スキルでもルールでもなかった
AI導入が停滞する3つの構造的要因 AI活用が進まない理由は技術力ではなく、 「コンテキストデザイン」にある シニア層・スペシャリスト 「自分でやった方が良い」 長年のスキル・経験則がAIのアウトプット品質を 上回るケースが多く、業務の妨げとなってしまう ミドル・ジュニア層・PM・QA 「選択肢が多すぎる」 ツールごとにコンテキストが個別分散されており、
管理できる認知限界を超えて思考停止に陥る 一部のAIアーリーアダプター 「自身の業務最適化で満足」 高度なプロンプトや自動化を構築するが、 個別最適化した設計となりチーム浸透しない コンテキストの暗黙知化 AI向けコンテキスト不足 スキル流通しづらい仕組み
でも今、変わり目が来ている これら3つの波は不可逆の変化。今がコンテキストデザインできる絶好のベストタイミング MCP標準化 MCP対応が業界標準となり、AIエージェント層と 外部ツール層のシームレスな連携が可能に。 AIエージェントにコンテキストを安定供給できる インフラが必要になっている 01 AIエージェントの爆発的普及 Claude
Code、Antigravity、Cursorなど AIエージェント活用が非エンジニア領域にも浸透。 AIによる価値創出が民主化されたことで 全員が活用できることが組織的な競争力の源泉に 02 コンテキストデータの爆発的増加 組織が扱うコンテキストデータは約4年で2倍*に増加 し、情報処理の主体は人間からAIへ。 コンテキスト限界・汚染を想定し、AIが効果的・効率 的に扱える基盤設計が急務 *IDC Global DataSphere推計 03 ツールごとの個別統合 コピペベースの手動運用 安定しないAIの出力品質 個人のスキル差が成果に直結 大量情報のメンテナンス負荷 認知負荷によるパフォーマンス低下 AIエージェント向け モジュールの構築 専門知識・暗黙知の 標準スキル開発・流通 AIに最適化された コンテキスト設計
必要なのは、 コンテキストデザイン AIモデルの性能は十分。 足りないのは、組織のコンテキストをAIに最適な形で届ける設計。 これを「コンテキストデザイン」と呼んでいます。
コンテキストエンジニアリングだけでは、 組織は変わらない。 AIに適切なコンテキストを渡す技術=コンテキストエンジニアリングに加えて、 それをいかにスキルとして形式知化し、フレッシュな品質を担保・提供管理するガバナンスとして実装し組織還元するか →この組織実装の設計まで含めた全体像が“コンテキストデザイン” コンテキストエンジニアリング プロンプトエンジニアリング AIトランスフォーメーション AI向け チーム向け
コンテキストデザイン AI向け|コンテキストの設計・管理 AIx個人|プロンプト最適化 チーム向け|AI駆動型ビジネスプロセスへの変革 AIxチーム|コンテキスト最適化→組織で 再現可能なスキルへの実装
コンテキストデザインの全体像 AIモデルとユーザーの間に5つのレイヤーが必要 これらのレイヤーを統合管理する仕組みがコンテキストデザイン 高品質コネクタによるLLM最適化データ統合 実際のIDE環境でスキルを作成・テスト・改善 スキル・ルールの一元管理とバージョン管理された配布 ロールベース権限・監査ログ・トークン予算制御 AIエージェントが実際の環境で作業を遂行 LAYER 1
Context Infrastructure LAYER 2 LAYER 3 LAYER 4 LAYER 5 Creation & Editing Skill Distribution Action Governance Execution
BOOST BUILD BROAD 組織成果をスケールさせる3 つのB オーケストレーションイメージ QA Engineer Skill PM
Rule MCP Orchestrator 暗黙知の構造化→スキル化 →品質管理→配布 AIスキルとして配布 人間の専門知識 コンテキストデザイン基盤 Developer コンテキストデザインがもたらすもの AIとユーザーのオーケストレーション基盤として、人間の専門知識をAIが活用できる形に「翻訳」し、 チーム全体が活用できる”スキル”として配布・管理する仕組みを提供できるようになるのでは? メンバーの暗黙知を構造化することで専門性を増幅させ、 Phennecを起点としたナレッジの拡大再生産を可能に カオスなコンテキストから再利用可能なスキルを構築し、 プロジェクト毎に最適なワークフローへ統合 情報の非対称性に起因する属人化を排除し、 チーム全体へ浸透できるスケーラビリティを確保 成功パターンを組織的に再現することを可能に 個人環境に分散していた知識を構造化し、 バージョン管理されたスキルとしてチーム全員に配布。
コンテキストデザインを 一発で実現する仕組みを作ってみた
AIエージェント向けインフラとして開発 PhennecはAIモデル・AIエージェント向けに開発されたコンテキストエンジニアリング基盤 事業のあらゆるコンテキストを、Phennecが最適な形で供給しAIのポテンシャルを開放する共創関係 ユーザー AI ユーザーごとの権限管理 全変更の履歴管理・ロールバック 常にテスト済みの最新バージョンを Pullして利用 実際の環境と同じIDEで
スキルを作成・テスト 初回セットアップ以降は メンテナンス不要 実行時にGitイシューやプロジェクト ライブデータを取得・更新 スキルのローカル実行 実際の環境で開発・作業 既存のツールチェーンを活用することで、中央集権的なアップデートと確実なバージョン管理を実現 Access & Version Control (GitLab) Distribution (GitLab Clone/Pull) Creation & Editing (Cursor IDE) Context &Runtime Data (Phennec MCP) Execution
Phennec を構成する4つの戦略 コンテキスト配信の質とAIエージェントの振る舞いを制御するモジューラーとしてポジショニング ガバナンスセキュアな環境でコンテキストインフラを構築し、ユーザー利用可能なスキルとして現場実装 Context Infrastructure 高品質コネクタによる LLM最適化データ統合 01 Skill
Distribution Layer スキル・ルール・サブエージェント の一元管理と配布 02 Action Governance ロールベース権限・監査ログ トークン予算制御 03 Enterprise Customization 業種別スキルパック 企業固有ルール・ワークフロー 04
Phennecがもたらしたパラダイムシフト Phennecは “ツール” ではなく“システム” 個人の属人性を最小限にし、専門性を標準ナレッジ化するための仕組みとして機能 汎用的なアプローチ Phennecオーケストレーション パーソナライズ 全員が同じ汎用設定 役割・プロジェクトごとに最適化
プロジェクトコンテキスト 毎回入力が必要 知識体系としてスキル化 品質管理 ユーザー自己責任 配布前に事前レビュー・検証が可能 配布・更新 ベストプラクティスになり形骸化 バージョン管理された中央集権的なアップデート 効果測定 追跡困難 全ステージにメトリクスを組込可能 拡張性 個人の努力とセンスに依存した属人的な領域 成功パターンの組織的な再現が可能
Step1 : Connect (5分) Step4 : Skill (最適化) Step2 :
Index (自動) Step3 : Query (MCP1コード) Layer4 最適化された指示 必要なコンテキストのみを読み込み、無駄なプロンプトを排除 Layer3 PhennecMCP統合 GitLabのライブデータ等、外部コンテキストの直接呼び出し Layer2 プロジェクト固有ナレッジ コーディング規約やドキュメントルールの埋め込み Layer1 スコープ境界設定 LLMの無駄な推論を防ぐ厳格な出力定義 4ステップでスキル最適化を実装 管理画面からデータソースを 選択し、OAuth認証するだけ Phennecが自動的にデータを セマンティックインデックス化 CursorやClaudeのMCP設定に Phennecのエンドポイントを追加 プロジェクト固有のコンテキスト (ルール・テンプレ)をスキルに構造化 GitLab, Google Drive, Notion, Backlog などに対応(順次拡大中) 。 リアルタイム同期で常に 最新状態を維持 AIエージェントが自動的に Phennec経由で社内情報を参照 AIの出力品質を業務レベルまで引き上 げ品質メンテナンスコストを最小化 Skillの 4構造
開発現場で実際に起きたユースケース オンボーディング加速 AIが「うちのアーキテクチャは?」 「このマイクロサービスの責務は?」に即答 新任メンバーが最新のコンテキスト情報に辿り着 き、技術スタック・設計思想をステップバイステッ プで理解 2 week 2
DAY リリースノート自動生成 AIがPhennec経由で全ソースを横断し、 構造化されたリリースノートを生成 GitLabのMR/Jiraチケット/仕様書を読みなが ら手動で突き合わせて生成 4 hour 15 MIN バグの根本原因分析 AIがPhennec経由で外部ツールから関連情 報を横断検索し、根本原因の仮説を提示 過去の類似ケース特定のために、 複数の外部ツールを個別に検索・統合 Too Many Trials 1 PROMPT QAテストケース生成 AIが最新の要件 + 過去のバグ情報を統合 し、網羅的なテストケースを自動提案 仕様書と過去バグを手動で照合して その都度テストケース作成 with RISK EVERGREEN
社内実証で見えた確かな成果 当社内の開発プロジェクトにおいて、QAエンジニアとプロジェクトマネージャーを対象に実証導入。 「汎用的なAI」ではなく「自分のワークフロー専用のAI」として提供されることで、 活用までのフリクションが劇的に下がり、ユーザー意思に頼らずにネイティブな導入を実現 定量パフォーマンス タスク削減時間 -45m/ task トークン消費効率 最適化済み
チーム内利用率 エラー・差戻発生率 アクションベースでの変化 テンプレート手動検索 ログのコピペ&チェック 規約逸脱 PJT固有スキルの起動 必要なログを自動取得 規約に沿ったレポート生成 -80% 100%
ROI 開発チーム10名の場合の年間効果試算 年間合計: 約4,360時間の節約 → エンジニア時給5,000円で約2,180万円相当 Phennecの年間コスト(10席 x 約7,500円/月 x
12ヶ月 = 約90万円)に対し、ROI約24倍。 上記は社内開発プロジェクトでの実測値です。Bootcampで貴社環境での実数値を計測評価します 業務 Before After 削減率 年間節約時間 オンボーディング 2週間/人 2日/人 80% 年4名入社で 480時間 リリースノート作成 3~4時間/回 15分/回 92% 月2回で 84時間 社内横断の情報検索 1日の19% 1日の5% 74% 10名で 3,640時間 QAテストケース作成 8時間/スプリント 2時間/スプリント 75% 26スプリントで 156時間
Bootcampも実施中! Day1 Connect & Build Phennecが実現する8段階のオーケストレーション・プレイブックのエッセンスを体験し、 組織的な効果実感を体験できる2 DAYs Workshopをオーダーメイドで設計提供。 御社導入の外部ツールをPhennecに接続
セマンティックインデックス構築 Phennec MCP設定 実際の業務タスクでPhennecを体験 導入前後の時間比較を定量計測 導入インパクトシミュレーション 2 Weeks Deployment Support 14日間Phennecを無償ご提供 当社FDEがエコシステム構築を オンデマンドサポート Day2 Experience & Evaluate
Why Phennec 選ばれる理由 Copilot (Microsoft) Rovo (Atlassian) Glean (Glean) Phennec
エンドユーザー 人間 人間 人間 AIエージェント 接続方式 Microsoft Graph Atlassian Graph 独自コネクタ MCP (標準プロトコル) ベンダー依存 Microsoft Atlassian Glean 中立 最小契約 1席から Atlassian契約必須 100席/年約900万円 3席/無料から パーソナライズ 弱い(共通設定) 狭い (Atlassian内のみ) 弱い(共通設定) 役割・プロジェクト 別に最適化 品質管理 個人の ベストプラクティス 個人の ベストプラクティス プラットフォーム 依存 事前テスト済み スキルを配布 シンプルなシートベース課金+導入支援オプションの設計
Phennecのこれから 現在 Enterprise パッケージ導入 経営層向けAIダッシュボード リスク監視・コンプライアンス 組織オーケストレーション自動化・簡略化 Phase 3 Phase
2 スキルインフラの構築 Skill Distribution MVP スキルバージョン管理・権限制御 スキル利用分析機能 Phase 1 User Experience最適化 主要コネクタ安定化 利用分析・レポーティング強化 プロジェクト単位AIルール導入 Phase 4 ガバナンスセキュア環境構築 Action Governance MVP アクションログ・ロール制御 トークン予算管理
コンテキストデザインに関するご質問・ディスカッション Phennecに関する詳細なご説明 Bootcampに関する詳細なご説明 i3DESIGNのご紹介 お問い合わせ サービスサイト まずはお気軽にお問い合わせください など