Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ハイパースレッディングの 並列化効率への影響 / Hyperthreading and Par...
Search
Sponsored
·
Ship Features Fearlessly
Turn features on and off without deploys. Used by thousands of Ruby developers.
→
kaityo256
PRO
May 23, 2013
Programming
5
61
ハイパースレッディングの 並列化効率への影響 / Hyperthreading and Parallel Efficiency
ハイパースレッディングの有無が実アプリ(分子動力学法)に与えるの影響を1024ノード規模で調べた結果。
測定日は2011年6月と古いので注意。
kaityo256
PRO
May 23, 2013
Tweet
Share
More Decks by kaityo256
See All by kaityo256
この講義について / 00-setup
kaityo256
PRO
0
240
GitHubによるWebアプリケーションのデプロイ / 07-github-deploy
kaityo256
PRO
1
190
演習:Gitの基本操作 / 04-git-basic
kaityo256
PRO
0
350
演習:Gitの応用操作 / 05-git-advanced
kaityo256
PRO
0
220
演習:GitHubの基本操作 / 06-github-basic
kaityo256
PRO
0
220
バージョン管理とは / 01-a-vcs
kaityo256
PRO
1
210
Gitの仕組みと用語 / 01-b-term
kaityo256
PRO
0
200
計算物理におけるGitの使い方 / 01-c-compphys
kaityo256
PRO
2
500
コマンドラインの使い方 / 01-d-cli
kaityo256
PRO
0
110
Other Decks in Programming
See All in Programming
「接続」—パフォーマンスチューニングの最後の一手 〜点と点を結ぶ、その一瞬のために〜
kentaroutakeda
3
1.2k
What Spring Developers Should Know About Jakarta EE
ivargrimstad
0
480
Codexに役割を持たせる 他のAIエージェントと組み合わせる実務Tips
o8n
4
1.4k
「やめとこ」がなくなった — 1月にZennを始めて22本書いた AI共創開発のリアル
atani14
0
410
AI活用のコスパを最大化する方法
ochtum
0
250
20260315 AWSなんもわからん🥲
chiilog
2
160
メタプログラミングで実現する「コードを仕様にする」仕組み/nikkei-tech-talk43
nikkei_engineer_recruiting
0
200
ふつうのRubyist、ちいさなデバイス、大きな一年 / Ordinary Rubyists, Tiny Devices, Big Year
chobishiba
1
480
どんと来い、データベース信頼性エンジニアリング / Introduction to DBRE
nnaka2992
1
310
CSC307 Lecture 15
javiergs
PRO
0
260
米国のサイバーセキュリティタイムラインと見る Goの暗号パッケージの進化
tomtwinkle
2
620
Angular-Apps smarter machen mit Gen AI: Lokal und offlinefähig - Hands-on Workshop!
christianliebel
PRO
0
130
Featured
See All Featured
Visualizing Your Data: Incorporating Mongo into Loggly Infrastructure
mongodb
49
9.9k
16th Malabo Montpellier Forum Presentation
akademiya2063
PRO
0
74
Introduction to Domain-Driven Design and Collaborative software design
baasie
1
650
The Impact of AI in SEO - AI Overviews June 2024 Edition
aleyda
5
770
The State of eCommerce SEO: How to Win in Today's Products SERPs - #SEOweek
aleyda
2
9.9k
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
528
40k
Collaborative Software Design: How to facilitate domain modelling decisions
baasie
0
160
Unlocking the hidden potential of vector embeddings in international SEO
frankvandijk
0
210
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
135
9.8k
Why Our Code Smells
bkeepers
PRO
340
58k
The B2B funnel & how to create a winning content strategy
katarinadahlin
PRO
1
310
Self-Hosted WebAssembly Runtime for Runtime-Neutral Checkpoint/Restore in Edge–Cloud Continuum
chikuwait
0
400
Transcript
1/13 ハイパースレッディングの 並列化効率への影響 東京大学物性研究所 渡辺宙志 2013年5月23日
2/13 400万粒子/ノードに固定し、ノード数を増やすウィークスケーリング 1000ステップ計算するのにかかった時間をプロット @物性研 SGI Altix ICE 8400EX 観測事実 (1/2)
オーバーヘッド
3/13 観測事実 (2/2) (1) 粒度が疎、つまり計算時間に比して通信時間が相当 短いはずなのに、ウィークスケーリングで高並列時に 性能が劣化する (2) 力の計算時間を測定してみると、通信を含まないは ずなのにプロセスごとに時間がばらついている
(3) 時間のばらつきはプロセス数を増やすと大きくなり、 全体同期により性能劣化を招いている (4) まったく同じ計算をしても、遅いプロセスは毎回異なる システムノイズ(OSジッタ)だろうか? しかしOSジッタにしては影響が大きすぎる
4/13 調べたいこと (1) プロセスの実行時間の揺らぎを精密に調べる (2) ハイパースレッディング(HT) の並列性能への影響を 調べる
5/13 HTなし HTあり HTなしでは、物理コアひとつにMPIプロセス一つをバインドする。 HTありでは、物理コアが二つの論理コアになるが、 物理コア一つにMPIプロセスを一つバインド。 計算条件 (1/2) HTの有無以外の計算条件は変えない
6/13 計算条件 (2/2) 東京大学物性研究所 システムB SGI Altix ICE 8400EX CPU:
Intel Xeon X5570 2.93GHz 4コア/CPU、2CPU/ノード 計算資源: 計算条件: カットオフ2.5σのLennard-Jones粒子系 時間ステップ 0.001、数密度: 0.5 粒子数: 50万粒子/コア、 400万粒子/ノード Flat-MPIによる領域分割 計算コード:http://mdacp.sourceforge.net/ 測定日:2011年6月 ※ HT無効の計算は1ノードから1024ノードまで数点を、 HTを有効にした計算は、1024ノード、8192コアの一点のみを計算
7/13 粒子をメッシュに登録 隣接粒子リストを作成 力の計算 位置と速度を更新 リストはまだ有効か? No Yes 領域からはみ出した粒子の処理 粒子の位置情報を更新
MPI_Sendrecv MPI_Sendrecv MPI_Allreduce 計算アルゴリズム ※通信は全てブロッキング通信
8/13 粒子をメッシュに登録 隣接粒子リストを作成 力の計算 位置と速度を更新 リストはまだ有効か? No Yes 領域からはみ出した粒子の処理 粒子の位置情報を更新
測定する場所 計算全体: このループを 1000ステップ積算 力の計算: ここだけをステップごと、 プロセスごとに計測 ※計算全体は並列化効率の定義のため、力の計算は揺らぎの測定のために調べる
9/13 Hyper-Threadingの影響 HTを有効にするだけで並列化効率が 大きく改善(66%→90%)
10/13 あるステップにおける、プロセスごとの「力の計算」に かかった時間の累積確率分布 ほとんどのプロセスの揺らぎはガウス分布に従うが、飛び抜けて遅い連中がいる → システムからのノイズ? 計算時間の揺らぎ (1/3)
11/13 誤差関数でフィットしてみる 特徴的な時間「τ」 ガウス分布の標準偏差に相当 HTなし:平均時間 143.785 [ms] 標準偏差 0.29 [ms]
HTあり:平均時間 143.940 [ms] 標準偏差 0.36 [ms] 一番遅かったプロセス: HTなし: 221.543 [ms] HTあり: 164.009 [ms] 平均からのずれが256σ 統計情報からはHTなしの方が優れている(平均も揺らぎも小さい)が・・・ 一番遅いプロセスの実行時間がHTにより大きく改善された 計算時間の揺らぎ (2/3)
12/13 計算時間の揺らぎ (3/3) 各ステップでもっとも計算が遅かったランク番号 (HTあり) ロードインバランスのせいではない (同じペアリストを使い回す間は粒子ペア 数が固定であるにも関わらず、毎ステップ一番遅いプロセスが違うから) 何か構造がありそう。ラウンドロビンで何かやってる?
13/13 まとめのようなもの (1) Hyper-Threading Technologyを有効にすることで 並列化効率が大きく向上→HTによるスムーズなス レッドの切り替えが要因? (2) 揺らぐ時間は80ミリ秒といったオーダー →
OSジッタとしては大きすぎる (3) 通信を含まないはずの領域を測定しているのに、計 算時間が大きく揺らぐ →通信の後処理が割り込んでいる?