- WEB1.0とは - WEB2.0とは - Web3とは ブロックチェーンとは ブロックチェーンウォレットとは ブロックチェーン~Web3まで Web3によるWEB2.0の課題解決 Web3における課題
Web3・ブロックチェーン入門全体像を掴むための
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◼ 本資料は情報提供のみを目的とし、投資等の勧誘を示唆するものではございませんことをご了承ください。◼ あくまでWeb3 / ブロックチェーン / NFTに興味を持った方のリサーチの入り口となることを目的としているため各論の懸念事項など全てに対して言及できていない点もご了承ください。注意事項@_KAYATO 2
目次◼ WEB1.0◼ WEB2.0◼ Web3⚫ ブロックチェーンとは⚫ ブロックチェーンウォレットとは⚫ ブロックチェーン~Web3まで⚫ Web3によるWEB2.0の課題解決⚫ Web3における課題@_KAYATO 3
“課題”と”解決策“を紐づけて理解しよう新しい技術を理解するときは、先行技術にどんな課題が発生しており、その課題をどうやって解決するか紐づけてみることで、その技術への理解が深まっていきます@_KAYATO 4
WEB1.0 ~ WEB3の大まかなトレンドWEB1.0 インターネットにより、世界中の情報を低コストで発信できるようにした(情報の民主化 / 一方通行の静的発信)WEB2.0 GAFA等のソーシャルメディア及びクラウドサーバー、スマートフォンの発展により、ユーザー自身がサーバー構築しなくても気軽に双方向発信ができるようになったWeb3 ブロックチェーンを使った分散型アプリケーション(Dapps)の登場により、ユーザー自身がデジタル上の資産を自由に動かせるようになった@_KAYATO 5
WEB1.0Web3・ブロックチェーン入門
WEB1.0の時代:レンタルサーバー×HTML直打ちでの発信◼ インターネットの最初期は、ホームページをアップロードするサーバーを時前で用意した上で、HTMLと呼ばれるWebページを作成するための言語を用いて情報発信をしていました◼ 情報の民主化と呼ばれていましたが、一般層が情報発信を行うにはまだまだ敷居が高い時代でした(ある意味今のWeb3におけるUXの悪さは当時に近い印象)@_KAYATO 7https://www2.kek.jp/ja/newskek/2002/sepoct/3w.htmlhttps://www.businessinsider.com/flashback-this-is-what-the-first-website-ever-looked-like-2011-6
WEB1.0の熱気:WindowsPC×ホームページブーム(自己発信ニーズ)@_KAYATO 8https://urbanlife.tokyo/post/30026/https://websitemap.sakura.ne.jp/monograph/monograph03.html#2-2https://websitemap.sakura.ne.jp/monograph/monograph09.html
WEB1.0の課題:ハードルが高かった情報発信1. 自前でサーバーを建てるか、レンタルサーバーを借りる2. HTMLを使ってページをコーディング3. FFFTPなどのソフトを使ってファイルをサーバーにアップロードする多少プログラミング的な勉強やパソコンについての基本的な知識がないと、ホームページで情報発信するハードルが高かった時代@_KAYATO 9
Web3の現在地:WEB1.0における1998年代に突入@_KAYATO 10
WEB2.0Web3・ブロックチェーン入門
WEB2.0の時代:ソーシャルメディア×クラウド×スマートフォン◼ WEB1.0時代の「情報発信の敷居の高さ」を克服し、一般層も利用できるようにマスアダプションさせていったのがWEB2.0◼ ソーシャルメディアの登場により、ホームページを作らなくても双方向の情報発信が行えるようになった◼ クラウドサーバーの登場により、多くのユーザーがアクセスしても耐えられる構造ができた◼ スマートフォンの登場によってインターネットにアクセスするユーザーが増えた◼ 一方でGAFAによるデジタル資産の囲い込みなど、分断構造が生じるようになる@_KAYATO 12
WEB2.0:ガラパゴス化から脱出が遅れた日本マーケット@_KAYATO 13https://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/1393/010/html/01_o.jpg.htmlhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000097076.htmlhttps://www.j-cast.com/2016/08/11274966.html?p=allhttps://www.itmedia.co.jp/news/articles/2002/10/news138.html
WEB2.0の基本戦略:ネットワーク効果と囲い込み◼ WEB2.0はネットワーク効果を参入障壁とするため、ユーザーの囲い込み戦略が取られていた⚫ ネットワーク効果:同じプラットフォームやサービスを利用するユーザが増加することによって、それ自体の効用や価値が高まる効果⚫ 囲い込み戦略:デバイス、ユーザーIDや決済、デジタルコンテンツの利用先を絞り込みすることで自社ネットワークにユーザーを留めておく戦略@_KAYATO 14
WEB2.0における課題課題① 制限されたデジタル資産の移動課題② フリーミアム×広告収益依存の深刻化課題③ テックジャイアントによる検閲課題④ オープンソースの貢献リターンが少ない@_KAYATO 15
WEB2.0の課題①:制限されたデジタル資産の移動◼ デジタル資産の囲い込み(二次流通ができない)⚫ Kindleなど購入したデジタルアセットの囲い込み⚫ ソーシャルゲームにおける個別アイテムのRMT(リアルマネートレード)の禁止 → アカウント単位での規約違反売買◼ 個人情報やログイン認証の独占化⚫ 広告マネタイズのために個人情報を保持し続ける⚫ Google認証 / Facebook認証 など各テックジャイアントが規格を乱立し、自社プラットフォームへの囲い込を行っている@_KAYATO 16
WEB2.0の課題②:フリーミアム×広告収益依存の深刻化@_KAYATO 17https://tanpintsuhan.com/column127/サービス運営においてテックジャイアントの広告収益依存度が高まるまた収益優先の運営によって違法 / グレーゾーンの広告掲載の課題も
WEB2.0の課題③:テックジャイアントによる検閲(安全性の裏返し)◼ AppStore / Google Playなどアプリ◼ YoutubeやTwitter、Facebook等のコンテンツ◼ 各プラットフォームにおける広告出向の掲載可否不透明な掲載可否◼ SEOランキング◼ AppStore / GooglePlay ランキング◼ Amazon / PayPay / 楽天などECモールにおけるランキング◼ 食べログ / カカクコム などランキングサイトブラックボックス化しているアルゴリズム@_KAYATO 18
WEB2.0の課題③:グーグル八分@_KAYATO 19テックジャイアントは素晴らしいユーザー体験を提供している一方で、彼らに嫌われてしまうとネットでのビジネス展開は極めて難しい状況にhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AB%E5%85%AB%E5%88%86
WEB2.0の課題③: AppStoreによるリジェクト事例@_KAYATO 20https://livedoor.blogimg.jp/nekobata/imgs/4/1/415e331b.pnghttp://i.meet-i.com/?p=47036ユーザー保護の観点からAppStoreでは厳密なガイドラインを持った審査運用がされるため、デベロッパーは日々リジェクトに戦々恐々としていた
WEB2.0の課題③: AppStoreによるリジェクト事例@_KAYATO 21Apple vs Epic Games(Fortnite)の1984 世代交代
WEB2.0の課題③: Youtubeにおけるアルゴリズム調整@_KAYATO 22アルゴリズムによってプラットフォームの健全さが維持されている一方で、グレーゾーンや攻めたラインでのマネタイズが厳しい状況もhttps://yutura.net/news/archives/66255
WEB2.0の課題④:オープンソース貢献リターンが少ない@_KAYATO 23ユーザーの目に見えない部分で大きな影響を持っているオープンソースでもその開発者に対しての経済的リターンをもたらせていない状況https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2105/12/news102_2.htmlhttps://www.publickey1.jp/blog/21/babel.html
Web3Web3・ブロックチェーン入門
ブロックチェーンを基幹技術としたユーザー自身でデジタル資産を管理できるインターネット※ここでのデジタル資産は自身の個人情報やログイン認証など含む広義の意味Web3とは何か@_KAYATO 25
WEB2.0とWeb3の構造的な違い@_KAYATO 26サービスが契約しているクラウドサーバー①サービスが契約しているクラウドサーバー②アプリ① アプリ②プラットフォーム毎に分断しているためデジタル資産の移動ができないサービスが契約しているクラウドサーバー①サービスが契約しているクラウドサーバー②アプリ① アプリ②パブリックブロックチェーンデジタル資産の所有権情報がサービス横断のパブリックブロックチェーンに刻まれている限り、ユーザーの意思でデジタル資産を管理できるブロックチェーンの技術によって本当の意味でのデジタル資産の所有権という概念が生まれ、サービスを超えたデジタル資産の移動ができるようになった
ブロックチェーンWeb3・ブロックチェーン入門
デジタル資産(データ)の所有権を特定の国家や企業に依存せずに管理できるデータベース※データベース ≒ データの取引履歴 ≒ 取引台帳ブロックチェーンとは何か@_KAYATO 28
デジタル資産(データ)の所有権を管理するデータベースとは@_KAYATO 29「所有」 = 誰が何を持っているかデータベース : 誰が誰にいつ何を譲渡したのかの履歴いつ 誰が 誰に 何を2022/06/09 Aさん Bさん 100万円2022/06/09 Bさん Cさん 靴2022/06/10 Cさん Bさん 靴2022/06/10 Bさん Aさん 10万円2022/06/11 Cさん Dさん カード2022/06/12 Dさん Aさん 米2022/06/12 Aさん Dさん 20万円
ブロックチェーン登場前の中央集権的なデータベースの管理@_KAYATO 30国家や銀行、取引所など何かしらの中央集権的な組織・団体が、第三者として取引の成立を保証し、データーベースを管理していた
中央集権的な管理における課題改ざん耐性 中央管理 ≒ 中央を乗っ取りすることで改ざんできてしまう(中央集権管理による単一障害点の発生)安定性 中央管理でシステム異常が発生した場合、取引全体が停止してしまう(銀行のATM停止の例)管理・取引コスト中央集権管理を行うためにセキュリティや取引監視など管理コストが高く、結果として取引手数料が高くなってしまう※ また国際送金の場合は複数の中央集権管理の取引所を経由するためコストが高い発展性 それぞれ中央集権管理しているシステムに互換性が低いため、相互運用を行うための開発が難しく発展性に乏しいトレーサビリティ 中央集権管理によってデータベースの内容は非開示になっており、その国家 / 企業などの組織外部の人は内容を確認・検証することができない@_KAYATO 31
ブロックチェーンのデータベースアプローチ@_KAYATO 32中央で一つのデータベースを管理するのではなく、全く同じ内容のデータベースを全世界のコンピューターで分散所有することで改ざん / 安定 / コスト / 発展性 / トレーサビリティを解消した
ブロックチェーンの仕組み@_KAYATO 33全てのコンピューターが同一の暗号化されたデータベースを持ち監視し合うことで不正・改ざん・システムダウンに対する耐性を持っている1. P2P:世界中で分散されたコンピューターによりシステムが運営されている(マシンリソースを貸し出すことにマイニングなど経済的なインセンティブがある)2. 暗号技術:全ての取引(ブロック)が暗号技術によってチェーン上に連なっており、過去の取引改ざんが不可能に近い形でロックされている
ブロックチェーンのメタファー ≒ マトリョーシカ@_KAYATO 34取引の履歴が暗号化された入れ子のブロックに格納されている。1万回取引を行った後、1版最初の取引を改ざんしようとした場合、最新のブロックの暗号から1万回暗号を解読し、1回目の取引を改ざんし、さらに最新の1万回分のブロックへ暗号し直す作業をする。(しかも監視されながら)最古の取引最新の取引https://kurashi-to-oshare.jp/goods/138633/ https://www.amazon.co.jp/dp/B07GSRVWVC
どれぐらい分散されて管理されているの?@_KAYATO 35ビットコインの場合:15,000台のノードで運用されている
すべてのデータベースの容量ってめちゃくちゃ多いのでは?@_KAYATO 36ビットコインのすべての取引データでも500GB以下
なぜみんなコンピューターのリソースを提供しているの?@_KAYATO 37コンピューターリソースを提供する代わりにそのブロックチェーンのトークン(例BTC)が貰える仕組み(≒マイニング)があるのでこぞって参加している
それって無限にインフレし続けるのでは…?@_KAYATO 38供給量を徐々に減らしていく仕組みをとっており最終的には2100万枚で止まる(新規発行は無くなるがマイニング報酬として送金手数料が分配される)https://bitcoin.dmm.com/column/074
ブロックチェーンウォレットWeb3・ブロックチェーン入門
暗号資産ウォレットでできること40@_KAYATO送金 所持している資産(暗号資産やNFT)を送ったり受け取ったりすることができるログイン 暗号資産ウォレットを使うことでNFTマーケットプレイスなどブロックチェーンを活用したサービス(dApps)にログインできるNFT購入 上記のログイン機能を使うことによって、ウォレットに入っている暗号資産でNFTの購入ができる
暗号資産ウォレットとは何か41@_KAYATO• BitcoinやEthereumなどの暗号資産やNFTを管理するもの• 自分のウォレットの宛先を示す公開鍵と資産を動かす鍵である秘密鍵の2種類の鍵で成り立つ• インターネットに接続できるホットウォレットと接続していないコールドウォレットの2種類が存在• ホットウォレットは手軽に活用できるが、ハッキングリスクも一定量存在する• コールドウォレットはネットワークから隔絶されているため、利用の不便さはあるがハッキングリスクを減らせる• 秘密鍵を知っていれば、公開鍵も復元できる• 暗号資産ウォレットを使うことで様々なブロックチェーン / Web3サービスにログインできる
公開鍵と秘密鍵の違い42@_KAYATO◼ 世界中に公開されている財布の住所 / アドレス⚫ 暗号資産やNFTを送るときに送り先として指定する文字列⚫ メールアドレスのようなイメージ⚫ 資産を送って欲しいときに相手に教えるのはパブリックキー公開鍵:パブリックキー◼ 公開鍵に保存されている資産を送付するためのパスワード⚫ 公開鍵に紐づいている暗号資産やNFTを送るときに必要な文字列⚫ 秘密鍵を知っている人はその公開鍵に紐づく資産を動かすことができる⚫ 銀行口座のパスワードのイメージ⚫ しかしパスワード違って変更することができない(公開鍵と対の存在であるため変更できない)⚫ 秘密鍵は絶対に第三者に教えてはいけない秘密鍵:プライベートキー
ホットウォレットの例:インターネット接続できるソフト43@_KAYATO
コールドウォレットの例:秘密鍵を保存する媒体44@_KAYATOUSBでの保存鉄板での保存紙での保存
暗号資産取引所と暗号資産ウォレットの違い45@_KAYATO◼ 暗号資産取引所⚫ 日本円などの法定通貨とBitcoin / Ethereumなどの暗号資産を両替することができる場所⚫ ユーザーの代わりに取引所が暗号資産を管理 / 保管を行うカストディ業務を行う⚫ bitFlyer / Coincheck / GMOコイン・・・◼ 暗号資産ウォレット⚫ ユーザー自身が暗号資産を保有するために使うお財布⚫ 利用する暗号資産によって異なる規格のウォレットになる⚫ Ethereum:METAMASK…⚫ Solana:Phantom…
ブロックチェーンの存在により、単一国家や企業など中央集権的な管理を必要せずに、デジタル資産(データ)の所有権の証明が行えるようになった↓デジタル資産(データ)が関わる領域は、ブロックチェーンのイノベーションが起こるブロックチェーンによる所有権革命@_KAYATO 46
ブロックチェーンからWeb3までWeb3・ブロックチェーン入門
ブロックチェーンが影響を及ぼす所有権の例貨幣 仮想通貨 / 暗号資産ビットコイン / ステーブルコイン ・・・デジタルファイル デジタルデータの所有権の証明NFT(Non-Fungible Token)金融商品 株式 / 社債 / 不動産DeFi(Decentralized Finance) / DEX(Decentralized Exchange) …身分証明証 ワクチン接種証明 / チケットDecentralized Identity意思決定の権利 投票 / 投票権の移譲DAO(Decentralized Autonomous Organization)@_KAYATO 48
ブロックチェーンの登場からWeb3の流れ@_KAYATO 49Bitcoin2008Ethereum2013DeFi NFT DAO2018/2020EthereumWeb32022Web
① Bitcoin:ブロックチェーンにおける通貨の誕生@_KAYATO 502009年 サトシナカモトによるビットコインの論文が発表されるhttps://www.kk-kernel.co.jp/qgis/HALTAK/FEBupload/nakamotosatoshi-paper.pdf https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%88%E3%82%B7%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%82%AB%E3%83%A2%E3%83%88
① Bitcoin:ブロックチェーンにおける通貨の誕生@_KAYATO 51繰り返される規制がありながらも、ブロックチェーンにおける基軸通貨のポジションを確立2014国内取引所マウントゴックスの経営破綻2017改正資金決済法(世界初の仮想通貨法律)2018各SNSによる広告禁止バブル崩壊2020年コロナショックから資金流入2021年テスラ大量購入2021年中国規制強化
② Ethereum:汎用性が高いブロックチェーンの誕生◼ ブロックチェーン上にプログラムを使った取引契約を書き込むことができる機能⚫ 例) 10ETH支払いをしたら、ある場所の鍵を開ける◼ 事前に設定された契約条件が満たされると自動的に契約の執行がされる◼ Ethereumが稼働し続ける限り、半永久的に契約執行が可能なコードも作れる@_KAYATO 52Ethereumのスマートコントラクトの登場により様々な条件での価値移転が可能となった→後に続くDeFi / NFT / DAOの技術基盤となるhttps://www.sbbit.jp/article/fj/40394#&gid=null&pid=1
③ DeFi × NFT× DAOの勃興(トークノミクス)DeFiDecentralized Financeスマートコントラクトを活用することで、様々な種類のトークン(暗号資産)やそれらを取引するためのサービスが登場NFTNon-Fungible Token所有権をBitcoinなどのトークンだけではなく、デジタルデータそのモノに付与するための規格が登場DAODecentralized AutonomousOrganizationスマートコントラクトを活用した株式会社に変わる新しい組織形態トークンを株券のように活用することで、細部の意思決定まで参加できるようになる@_KAYATO 53
③-1. DeFi:ERC-20規格の登場(Ethereumにおけるトークンの多様化)◼ ERC-20という規格がEthereumに登場したことによって、Ethereum上で様々なトークン(暗号資産)を発行できるようになった◼ Ethereum上で立ち上げを行うプロジェクトの暗号資産を株式のような形で配布することが実現できるようになり、調達が盛んになる(ICOブーム)◼ 暗号資産のボラティリティの高さが日常使いで不便なため、ステーブルコインのようなドル建てのトークンも出現@_KAYATO 54https://medium.com/crypto-wisdom/erc-20-token-basics-for-crypto-beginners-231f988db36
③-1. DeFi:DEXの登場(分散型取引所によるトークン売買の活性化)◼ 様々なトークンが登場したことによって、色んな種類のトークン同士を取引するニーズが生まれた◼ bitFlyerやBinanceのような企業運営の取引所ではなくスマートコントラクトを活用して自動的に取引成立させるDEX(分散型取引所)が登場@_KAYATO 55
③-1. DeFiの多様化とTVL(預かり資産の増加)◼ DeFiの預かり資産は1,000億ドルを超えている◼ スマートコントラクト活用した様々な金融商品が日々生まれている⚫ レンディング⚫ デリバティブ@_KAYATO 56
③-2.NFT(Non-Fungible Token)の登場@_KAYATO 57EthereumのERC-721というNFTの規格が登場したことにより全てのデジタルアセットに所有権を示すことができるようになったトークン種別 英語表記 日本語表記 説明 役割 具体的な事例暗号資産(通常のトークン)Fungible Token 代替性トークン 同じトークンが存在する通貨 / ポイント10BTC / 20ETHなど数字で量を示せるものに付与するBitcoin /Ethereumなどの暗号資産NFT Non-FungibleToken非代替性トークン 同じトークンが存在しないデジタルデータに対して唯一無二の識別子を付与する(個別ファイルを複製してもオリジナルの所有者がわかる)デジタルアート /ゲーム内のアイテム/ ブロックチェーンのドメイン(DNS) / メタバース空間の土地NFTはデジタルデータの所有権を示す技術で、そのデータの所有権が唯一無二のものであることを示す。例え、参照先のデータを複製したとしても、ブロックチェーン上に刻まれた取引履歴にはオリジナルの所有者データが残り続ける。(日本の法律ではデジタルデータは無形資産の扱いのため、法的な所有権は存在しない)
③-2.NFT(Non-Fungible Token)の登場@_KAYATO 58NFTはデジタルアセットに関わる全てに紐付けられるため、これからも多様なユースケースでの利用が想定されるデジタルアート ゲームキャラ / アイテム メタバースの土地販促付録としてのNFT スポーツのハイライトシーン 広告の非表示権
③-2.NFT(Non-Fungible Token)の二次流通市場@_KAYATO 59デジタルアセットに所有権の概念が生まれたことで二次流通市場が生まれたまた二次流通の販売ロイヤリティが作者に還元されるようになった
③-2.NFT(Non-Fungible Token)で盛り上がるPFP NFT@_KAYATO 60NFT認証されたプロフィール画像の設定できるSNSが増加PFP(Profile-Picture) 向けのNFTがトレンドに
③-3.DAO(Decentralized Autonomous Organization)とは@_KAYATO 61スマートコントラクトによるシステマティックなアプローチをとることで株式会社と比較すると不特定多数のトークンホルダーが細部の意思決定まで参加できますhttps://nirolution.com/decentralized-autonomous-organization/ブロックチェーン上で自律的に運営されている組織です。DAOはスマートコントラクトを利用し、組織の運営内容を定義しています。スマートコントラクトのソースコードを介することで、参加者の投票による意思決定や作業のプロセス、報酬などのルールを実装しています。トークンを所有する全ての人が投票権利を持ち、スマートコントラクトの記載されたルール変更へ投票で参加することができます。またDAOへの貢献度によってトークンインセンティブが付与され自律的に動く組織形態が作られています。
③-3.DAO(Decentralized Autonomous Organization)とは@_KAYATO 62有限会社としてDAOが法的に認められる存在となる地域が出てきたhttps://www.neweconomy.jp/posts/112086
③-3.DAO(Decentralized Autonomous Organization)とは@_KAYATO 63山古志村(人口800人の限界集落)ではデジタル住民券をNFTとして発行し、DAO運用がはじまっているhttps://twitter.com/nishikigoiNFT/status/1534447863996235776/photo/1https://twitter.com/nishikigoiNFT
④ Ethereumの課題を克服するためのマルチチェーン共創/競争@_KAYATO 64取引量の拡大&ユースケースの多様化に伴いEthereumでカバーしきれない需要が生まれたハイスペックチェーン間の競争 / 役割特化したチェーン同士での共創時代へ突入■ Ethereumが抱える課題1. 大量のトランザクションを消化できない(秒間15件)2. DeFi/NFTの登場により取引需要があがったことで取引時のガス代が高騰した3. 1~2の課題が個別利用ケースでの新規参入する際のハードルになる■ Ethereumの課題に対するアプローチA:Ethereumに接続するサイドチェーンで課題解決する(Layer2)┗Arbitrum / Polygon / Immutable XB:Ethereumに変わる全く新しいチェーンで課題解決する┗Solana / Avalanche / CardanoC:役割別の特化チェーンを作る┗Internet Computer(ICP) / Filecoin / ArweaveD:マルチチェーンを前提として各チェーンとつなげるためのチェーンを作る┗Polkadot / Kusama / Cosmoshttps://www.reddit.com/r/solana/comments/ms0hfn/solana_vs_ethereum_vs_binance_smart_chain_vs/
④ Ethereumの課題を克服するためのマルチチェーン共創/競争@_KAYATO 65様々なチェーンが絡み合いながら複雑なエコシステムを形成しはじめているWeb3のインフラとしては特定のチェーン1強の状況を作れていない(相互運用性が大事なフェーズ)https://i.redd.it/8kfvum5arnm71.png
Web3に戻るWeb3・NFT入門
⑤ Web3時代の到来@_KAYATO 67コンテンツ / ユーザーを囲い込むことを企業戦略としていたWEB2.0とは正反対の共創関係を作るサービスが生まれるトレンドへ
Web3はカウンターカルチャー@_KAYATO 68サイファーパンク宣言を源流とし中央集権化されたWEB2.0に対するカウンターカルチャーがあるhttps://jp.cointelegraph.com/news/happy-birthday-bitcoin-and-dont-forget-about-cypherpunks-keiserhttps://blog.blockchain.bitflyer.com/n/nbed0f71a5fc2
WEB2.0における課題(再掲)課題① 制限されたデジタル資産の移動課題② フリーミアム×広告収益依存の深刻化課題③ テックジャイアントによる検閲課題④ オープンソースの貢献リターンが少ない@_KAYATO 69
Web3におけるソリューション課題① 制限されたデジタル資産の移動→ ブロックチェーンによるデジタル資産に対する所有権の付与課題② フリーミアム×広告収益依存の深刻化→ トークノミクスを活用した新しいマネタイズ課題③ テックジャイアントによる検閲→ DAOによる分散型のガバナンス(Community is King)課題④ オープンソースの貢献リターンが少ない→ プロトコルレイヤーはトークノミクスによりマネタイズが可能に@_KAYATO 70
① ブロックチェーンによるデジタル資産に対する所有権の付与@_KAYATO 71WEB3.0ではユーザーがコンテンツの所有権を持っており、その取引をサービス外でも自由に行うことができますhttps://visionaryart.io/nft/marketplace-comparison/
① ブロックチェーンによるデジタル資産に対する所有権の付与@_KAYATO 72ブロックチェーンにおける「wallet」を鍵として、ユーザーがアカウントの所有権を持つ時代に
② トークノミクスを活用した新しいマネタイズ@_KAYATO 73サービス利用費としてのトークン手数料だけでなく、ステークホルダーを巻き込んだトークノミクスでマネタイズが可能https://twitter.com/ta_ka_sea0/status/1473552422496657412/photo/1https://www.global.jcb/ja/press/2019/201908300001_others.html
③ DAOによる分散型のガバナンス(Community is King)@_KAYATO 74トークンホルダーを巻き込んだコミュニティ運営をできるかがサービス立ち上げの肝にWEB2.0Contents isKING↓Web3Community isKINGhttps://crypto-spells.medium.com/?p=55b8e027e2d9
④ プロトコルレイヤーはトークノミクスによりマネタイズが可能に@_KAYATO 75アプリケーションよりも、より多くのアプリケーションで利用されるプロトコルを作る方が経済的リターンが大きくなる世界https://medium.com/coinmonks/fat-protocol-and-value-capture-over-time-part-1-of-2-51c7e7d0ca34◼ WEB2.0まではアプリケーションレイヤーが広告マネタイズによって巨額の収益を得ていた◼ Web3において優秀なプロトコルを作ると利用費としてのトークン収益が入ってくる
WEB2とWeb3の参入障壁の築き方の違い@_KAYATO 76自社プロダクトに囲い込みをするのではなく、LEGOや積み木のようにコンポーザビリティ(複数の要素や部品などを結合して、構成や組み立てが可能な要素)が高いサービスを提供しステークホルダーと共にコミュニティを作り上げ、エコステムに無くてはならない存在になることがWeb3においては重要WEB2.0:ネットワーク効果と囲い込み Web3:コンポーザビリティとコミュニティ
Web3の課題Web3・NFT入門
カスタマーサポートが存在しない市場78@_KAYATO◼ BitcoinやEthereumなどのパブリックブロックチェーンは、特定の企業などが中央集権的に運営しているサービスではありません◼ 故に、そこでの失敗やミスをフォローしてくれるカスタマーサポートのようなものは存在しません
取り返しがつかないことの事例79@_KAYATO• MetaMaskのシークレットリカバリーフレーズを紛失し、資産にアクセスできなくなる• 誰もシークレットリカバリーフレーズの再発行はできない• 暗号資産の送付先のアドレスを間違えてしまう• 送金した事実の取り消しをすることはできない• 詐欺に引っかかり資産を奪われてしまう• 奪われた資産も遡って払い戻しされることはない
ブロックチェーン界隈で大事な”DYOR”マインド80@_KAYATOhttps://note.com/_kayato/n/nf93f01d8096a
日本におけるブロックチェーン参入障壁81@_KAYATO◼ 日本の法律上の参入障壁⚫ トークンセール時の売上課税(原価0の100%売上計上)⚫ トークン期末保有時における含み益課税⚫ パブリックチェーン開発における国際競争力の低下⚫ 取引所 / NFTビジネスなどエコシステムのアプリケーションレイヤー(上モノ)参入しかできない状況⚫ トークノミクスを活かそうとするプロジェクトはシンガポール / ドバイなど海外法人での設立が増加◼ 上場企業における参入障壁⚫ 暗号資産ウォレット所有する際のリスクケア体制の構築⚫ 管理ツールに乏しく新しいブロックチェーンウォレットを上場企業のガバナンスに対応させるまでの時間軸が長い⚫ ストックオプション的なトークン付与など新しい人材採用へのインセンティブ設計への対応(採用優位性の担保)⚫ 既存組織構造があるためDAOなど新しい組織形態への適応難易度が高い⚫ レピュテーションリスク⚫ ① 有事の際の既存事業への影響⚫ ② クリプトネイティブ / 原理主義者からの厳しい目線
補足資料82The Power of PowerPoint - thepopp.com◼ ブロックチェーン&WEB3.0の歩き方(調査ノウハウ / 情報ソースなど)⚫ https://note.com/_kayato/n/nf93f01d8096a◼ 暗号資産ウォレット入門(MetaMaskの入門~NFTの購入~詐欺の注意事項など)⚫ https://speakerdeck.com/kayato/an-hao-zi-chan-uoretutoru-men-metamaskfalseru-men-nftfalsegou-ru-zha-qi-falsezhu-yi-shi-xiang-nado