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(PSSJ2024 oral) Quantitative Estimation of Protein-Compound Substructure Interaction with Inverse Mixed-Solvent Molecular Dynamics Simulation

(PSSJ2024 oral) Quantitative Estimation of Protein-Compound Substructure Interaction with Inverse Mixed-Solvent Molecular Dynamics Simulation

Keisuke Yanagisawa

June 12, 2024
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  1. 1 Tokyo Tech 〇柳澤 渓甫1,2 吉野 龍ノ介3,4 工藤 玄己5 広川

    貴次3,4 1 東工大・情報理工 2 東工大・MIDL 3 筑波大・医学医療 4 筑波大・TMRC 5 筑波大・理情生・数物 Quantitative Estimation of Protein-Compound Substructure Interaction with Inverse Mixed-Solvent Molecular Dynamics Simulation Inverse MSMD シミュレーションによる タンパク質-化合物部分構造 相互作用定量的評価手法の開発 2024年6月13日 第24回 日本蛋白質科学会 年会 @ 札幌コンベンションセンター WS14 バイオインフォマティクスと 農芸化学の出会うところ
  2. 2 Tokyo Tech 創薬プロセスにおける in silico ⚫ 標的タンパク質に結合する化合物を探索する ことは創薬研究上重要なタスク ⚫

    様々な計算手法(in silico 手法)が提案されている ◼ タンパク質立体構造を用いる「構造ベース創薬」 ◼ 既知活性化合物情報を用いる「リガンドベース創薬」 [1] より引用・改変 [1] Y Zhang et al., IJMS 23, 13568, 2022.
  3. 3 Tokyo Tech 創薬プロセスにおける in silico ⚫ 標的タンパク質に結合する化合物を探索する ことは創薬研究上重要なタスク ⚫

    様々な計算手法(in silico 手法)が提案されている ◼ タンパク質立体構造を用いる「構造ベース創薬」 ◼ 既知活性化合物情報を用いる「リガンドベース創薬」 [1] より引用・改変 [1] Y Zhang et al., IJMS 23, 13568, 2022.
  4. 4 Tokyo Tech 創薬プロセスにおける in silico ⚫ 標的タンパク質に結合する化合物を探索する ことは創薬研究上重要なタスク ⚫

    様々な計算手法(in silico 手法)が提案されている ◼ タンパク質立体構造を用いる「構造ベース創薬」 ◼ 既知活性化合物情報を用いる「リガンドベース創薬」 [1] より引用・改変 [1] Y Zhang et al., IJMS 23, 13568, 2022.
  5. 5 Tokyo Tech 共溶媒分子動力学 (MSMD) 法 ⚫ 水分子 + プローブ分子(共溶媒)を導入したMD法

    ◼ タンパク質の柔軟性を考慮した リガンド結合部位予測[1]・ cryptic部位予測[2]・結合親和性予測[3]に利用 共溶媒MDシミュレーション 存在確率マップ [1] SE Graham et al., JCIM 58, 1426-1433, 2018. [2] SR Kimura et al., JCIM 57, 1388-1401, 2017. [3] VD Ustach et al., JCIM 59, 3018-3035, 2019.
  6. 6 Tokyo Tech これまで開発してきた手法 EXPRORER[1] 薬剤分子部分構造をプローブとして利用 AAp-MSMD[2] アミノ酸をプローブとしてPPI表面評価 Inverse MSMD[3]

    プローブ分子が好む周辺環境を可視化 [1] K Yanagisawa et al., JCIM 61, 2744–2753, 2021. (EXPRORER) [2] G Kudo†, K Yanagisawa† et al., JCIM 63, 7768–7777, 2023. (AAp-MSMD) [3] K Yanagisawa et al., IJMS 23, 4749, 2022. (Inverse MSMD)
  7. 7 Tokyo Tech これまで開発してきた手法 [1] K Yanagisawa et al., JCIM

    61, 2744–2753, 2021. (EXPRORER) [2] G Kudo†, K Yanagisawa† et al., JCIM 63, 7768–7777, 2023. (AAp-MSMD) [3] K Yanagisawa et al., IJMS 23, 4749, 2022. (Inverse MSMD) EXPRORER[1] 薬剤分子部分構造をプローブとして利用 AAp-MSMD[2] アミノ酸をプローブとしてPPI表面評価 Inverse MSMD[3] プローブ分子が好む周辺環境を可視化
  8. 8 Tokyo Tech Inverse MSMD (Yanagisawa+2022) ⚫ 15件のタンパク質との共溶媒MDを実施して プローブ分子が好むタンパク質周辺環境を可視化 ◼

    共溶媒MD中で各種残基の存在確率が高い位置を描画 ⚫ 共結晶構造における相互作用様式を再現 K Yanagisawa et al., IJMS 23, 4749, 2022. 相互作用プロファイル (Benzamidine) 結晶構造との重ね合わせ (Trypsin + Benzamidine) Ser171 Asp170 疎水性 親水性 酸性
  9. 9 Tokyo Tech プロファイル合致度の定量化 ⚫ 前述のInverse MSMDは可視化が目的 ◼ タンパク質表面との合致度は評価していない ⚫

    定量的に合致度を評価できれば hit-to-lead や リード最適化における 官能基の修飾の指針を与えられる ◼ 共溶媒MDのプローブは置換基サイズにほぼ一致する Ser171 Asp170 例:Ph-amidine だと20点 Ph-amide だと15点 → amidineの方が良いと推定
  10. 10 Tokyo Tech 通常の共溶媒MD (MSMD) との比較 ⚫ 特定の標的タンパク質が存在するなら通常の共溶媒MD ⚫ 多数のタンパク質に対して汎用的に用いたい場合

    定量的 Inverse MSMD は良い選択肢になる ◼ 多様な需要に即応できる ◼ (ゆくゆくはプロファイルのDB化でクラスタマシンを持たない人にも) 従来法:共溶媒MD (MSMD) 提案法:定量的 Inverse MSMD 長所 • 標的タンパク質に特化した 結果が得られ、精度高 (相関係数 R = 0.54 [1] ) • 標的タンパク質非依存な 結果が得られる • 新規標的タンパク質に対する 追加のMD実行が不要 短所 • 標的タンパク質ごとに 独立な計算を行う必要がある • 初期計算コストが高い (15タンパク質) [1] VD Ustach et al., JCIM 59, 3018-3035, 2019.
  11. 11 Tokyo Tech 研究目的・成果 ⚫ 創薬における ヒット探索 や hit-to-lead および

    リード最適化 に使える手法を開発する ⚫ タンパク質の柔軟性を考慮した 官能基置換のスコアリングを高速に行いたい ⚫ タンパク質と、プローブが持つプロファイルとの 合致度を定量的に示す手法を開発 ◼ 新しい標的に対する共溶媒MDが不要 ⚫ MCL-1 を標的とした SAR実験シリーズで 相関係数 R = 0.50 (n = 44) を達成した ◼ その他のSAR実験シリーズに対しても実験継続中
  12. 12 Tokyo Tech 手法の流れ 1. 評価したい官能基修飾からプローブを作成 2. 各プローブに対して、以下の処理を実施 ◼ 15種類のタンパク質との共溶媒MDを実施

    ◼ 共溶媒MD計算結果からプロファイルを作成 3. 対象とする複合体構造に プローブとプロファイルを 重ね合わせる 4. タンパク質の全残基と プローブのプロファイルの 合致度を計算する +0.7 +0.2
  13. 13 Tokyo Tech 手法の流れ 1. 評価したい官能基修飾からプローブを作成 2. 各プローブに対して、以下の処理を実施 ◼ 15種類のタンパク質との共溶媒MDを実施

    ◼ 共溶媒MD計算結果からプロファイルを作成 3. 対象とする複合体構造に プローブとプロファイルを 重ね合わせる 4. タンパク質の全残基と プローブのプロファイルの 合致度を計算する +0.7 +0.2
  14. 15 Tokyo Tech Step 2. Inverse MSMDの実施 ⚫ Step 1.

    で列挙したプローブについて Inverse MSMD を実施 ◼ 15種類のタンパク質と共溶媒MD ◼ 1タンパク質1プローブペアあたり 40 ns x 20 runs = 800 ns のシミュレーションを実施 ⚫ 1プローブあたり合計 12 µs のシミュレーション ⚫ Inverse MSMDで得られたシミュレーション結果 から相互作用プロファイルを作成 各スナップショット 相互作用プロファイル タンパク質のCβ原子 位置を抽出
  15. 16 Tokyo Tech 15種類のタンパク質 ⚫ Soga et al., 2007 から取得

    ◼ 多様性が考慮されたタンパク質集合 ◼ 膜タンパク質は含まれていない Aldo-keto reductase family 1 member B10 Endo-1,4-β- xylanase A precursor Phospholipase A2, acidic Penicillopepsin Glycoside hydrolase Azurin precursor β-lactamase CTX-M-9a Cathepsin K precursor Carboxypeptidase A1 precursor Avidin-related protein 2 precursor Collagenase 3 precursor Ribonuclease pancreatic precursor Glutamate receptor, ionotropic kainate 2 precursor Tyrosyl-tRNA synthetase Pentaerythritol tetranitrate reductase
  16. 17 Tokyo Tech MD設定 MD engine GROMACS 2019.4 Force field

    Amber ff14SB (protein) GAFF2 (probes) Water model TIP3P Pseudo repulsion between probes LJ (σ = 2nm, ε = 1 × 10-6 kcal) between centers of probes Conc. of probes ≈ 0.25M Time step 2 fs Production run 800 ns (40 ns × 20 runs) per a pair Trajectory snapshots every 10 ps, in 20-40 ns
  17. 18 Tokyo Tech Step 3. 複合体構造とプロファイルの重ね合わせ ⚫ 初期タンパク質化合物複合体構造を準備 ◼ 仕組み上は予測複合体構造でも可能

    ⚫ 所望の置換基修飾に合致するように、 化合物の重原子の重ね合わせを実施 ◼ プローブは構造的な自由度低く、容易に重ね合わせ可能 初期複合体構造 相互作用プロファイル
  18. 19 Tokyo Tech Step 4. 合致度の計算 ⚫ 標的タンパク質の各残基の位置の プロファイル(残基の存在確率マップ) の値(=確率値)を取得

    ⚫ 確率値を、平均確率との比に変換 ⚫ 確率比の対数を取り、各残基の合致スコアとする ⚫ タンパク質とプロファイルの合致度を 残基単位の合致スコアの総和で算出する 7% 3% 例:バリン +0.7 +0.2 合致スコア変換 (0.2+0.7+...) + (..) + ...= 36.3 Val Ala
  19. 20 Tokyo Tech 評価実験 ⚫ Myeloid cell leukemia 1 (Mcl-1)

    に対する SAR実験データ[1]を利用して評価 ⚫ 対象化合物数:44 件 ◼ K i = 0.055 µM ~ 62 µM ◼ 置換基の位置が2か所にわたるため、 2つの合致度の合計と K i との相関を見る ⚫ 利用プローブ種類数:26 種類 ⚫ 初期構造 PDBID: 4HW3 [1] A Friberg et al. JMC 56: 15-30, 2013.
  20. 22 Tokyo Tech 実験結果 ⚫ 実験値 − 𝐥𝐨𝐠 𝑲𝒊 との相関係数

    R = 0.50 (n = 44) ◼ 標的タンパク質に対する共溶媒MD実行無し ◼ 事前計算が済んでいれば1時間以内に結果が得られる K Yanagisawa et al. (in preparation)
  21. 23 Tokyo Tech 考察 なぜ標的タンパク質の構造ゆらぎを見ずに評価可能? ⚫ 相互作用プロファイルが構造変化情報を暗に含んでいる ⚫ Cβ 原子を使って合致度を評価しており

    側鎖の動きに多少ロバスト ◼ XIAPのLys残基の側鎖構造変化に対する頑健性(下図) score = 29.79 (IC50 = 𝟎. 𝟔𝟒 μM) score = 37.86 (IC50 = 𝟎. 𝟏𝟔 μM)
  22. 25 Tokyo Tech 今後の課題 ⚫ プローブ切り出しサイズの検討 ◼ 精度が落ちない範囲でプローブサイズを小さくし、 再利用性を高める ⚫

    プローブサイズに対応したシミュレーション長の修正 ⚫ アミノ酸プローブの適用? ◼ プローブの柔軟性の考慮方法を検討する必要あり 本研究は以下の支援を受けて行われた ⚫ AMED BINDS(JP23ama121026, JP23ama121029) ⚫ 科研費(20K19917, 22H03684, 23H03495)