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06028_新見公立大学シンポジウム

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Goトレの紹介

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noriaki_koshiba

June 26, 2025
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  1. 2 【仕 事】 〇一般社団法人SMARTふくしラボ 研究員/プロジェクトマネージャー ◦社会福祉法人黒部市社会福祉協議会 協力研究員 〇一般社団法人コミュニティドライブ 代表理事 〇一般財団法人CSOネットワーク

    リサーチフェロー 【志 事】 ◦NPO法人明日育(あすいく) 〇一般社団法人グリーンダウンプロジェクト ◦LINEWORKSアンバサダー 〇CI-labo(community indicators labo)
  2. 3 ICTや新しい技術革新を活かした地域福祉の推進へ shakyo3.0 スマート社協3.0構想 【ビジネスチャット】 コミュニケーションツールで働く人がより働きやすくする。 【地域福祉分野におけるICT利活用実証実験】 支援する人が支援しやすい環境づくり ICTリテラシーが低い、後期高齢者を支える 官民協働のプラットフォーム

    ※国立研究開発法人情報通信研究機構、株式会 社日新システムズ、黒部市社協の三者協定 【LINE botによる相談窓口】 相談のハードルを下げ、早くからの リーチをつなげるしくみ将来的な 情報発信のキーとなるしくみ 【ふくしDX】 業務効率改善を行い福祉 現場での人材不足を解消 民間企業との共同研究PJ 【5goals for 黒部】 市民に分かりやすく伝え、みんな の目指すべきgoalを示す。 【個人活動の可視化】 社会にどう貢献したか、自分自身の活動 ログが見えるようにする。 【ふくしDXの推進基盤】 社団法人を立ち上げふくし全体のデジタ ル化、DX推進を図る組織の立ち上げ。 【SW-MaaSの開発】 トヨタモビリティ基金と福祉版移動シェア サービスの研究開発 一般社団法人 SMARTふくしラボの設立 福祉版移動シェアサービス SW-MaaS Social welfare Mobility as a service
  3. 【SMARTふくしラボのポジション】 簡単に言うと、 福祉団体と民間企業・研究機関の間にはコーディネートがいる 福祉団体・組織・法人 SMARTふくしラボ 民間企業・研究機関 困りごとの整理 課題発見 組織内の合意形成 業務改善

    DX支援 福祉ニーズへのマッチング 商品開発 実証実験 販路拡大 ICT※ リテラシー推進 ※福祉寄りに伴走支援していくことが強み 最終目標:smartにつながる状態 ※smart(スマート):賢い デジタルやDXを理解し、上手く活かすことのできる状態 ※ リテラシー:「(何らかのカタチで表現されたものを)適切に 理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する」
  4. SMART ふくしラボ 学び合う場 learning 実験する場 experiment 研究する場 laboratory ビックデータ 蓄積/利活用

    福祉分野の デジタル化・DX 研究 民間企業との 共同研究 地域での 実証実験 フォーラム 開催 リテラシー 向上 ビジネスモデル 事業化 プログラム 開発 セミナー 勉強会 ローカライズ 他地域への 展開 福祉団体支援 【3つの場づくり】Core competenceからの事業展開
  5. 9

  6. 10

  7. 23人 参加者数 161人 参加者数 47人 参加者数 30~70歳 年代・属性 12~75歳 年代・属性

    35~50歳 年代・属性 27件 出てきた課題の数 79件 移動実態調査 24件 ヒアリング調査 12 対話 調査 対話 調査 可視 化 対話 調査 行政向けWS 地域住民向けWS 企業向けヒアリング/WS 2024年度黒部市で実施したプログラム
  8. サービスの流れ(3) 地域のさまざまな場所へ外出する 【行き先】 ・地域のショッピングモール ・道の駅 ・地域の観光地 ・商店街などの商業圏 ・温泉などの施設 【効果】 ・商業施設で買い物するトレーニングができる

    タッチパネルでの注文やセルフサービスへの順応 ・外出する楽しさの実感 ・地域の店舗やサービス利用による地域経済循環 地域にある様々なスポットでGoトレを実施する 地域のあるものをつかう
  9. 課題 Goトレで解決 大都市以外の過疎化が進んでおり、 公共交通機関の利用者が減少し 公共交通機関は減便や路線見直しなど 縮小の一途を辿っている 01. インフラの維持 Goトレが生み出す価値とは これまで車社会の人たちが免許返納などで公

    共交通機関を利用する人が増えるはずが 乗り方がわからないなどで利用者が 増加していない傾向にある 地域の公共交通機関を基軸とした トレーニングのため、 公共交通機関利用者が増加し売り上げ などの増加によるインフラ維持にも 貢献する
  10. 2030年問題が近づいており、2030年に は 65歳以上の高齢者が3,716万人となり、 全人口の30%に達する見込みである そのため、介護・医療費が2020年度 10.5兆円から2030年度13.4兆円に 増加する見通しとなっている 02. 介護予防 Goトレが生み出す価値とは

    元気な人を元気なままで いられるようにする介護予防プログラム 要介護度5の人1人分で100人がGOトレを 受けることができ介護費用の抑制も 見込まれる 健康度は上がり、医療・介護費用が下がる 課題 Goトレで解決
  11. 移動範囲が狭まることにより、 従来行っていた経済活動ができなくなり、 消費が減り地域への経済循環が鈍化する 03. 経済活性化 Goトレが生み出す価値とは 小売店や飲食店のDX化しているが、 順応できず既存サービスを受けられなく なっている 外出することで商業施設や飲食店で

    消費活動を行うようになる また、コミュニティで外出することにより、 DX化されているサービスに対してやり方を教 え合うなどして順応していき、これまで 通りにサービスを受けられるようになる 課題 Goトレで解決
  12. 総合事業としてGoトレを展開します Goトレの提供方法 総合事業とは 高齢者の方が要介護状態にならないように総合的に支援するために 市町村が取り組み、サービスを作る地域包括ケアの具体的な事業の1つです 一般予防事業 【対象者】 ・65歳以上の人 【受けられるサービス】 ・介護予防把握事業

    ・介護予防普及啓発事業 ・地域介護予防活動支援事業 ・一般介護予防事業評価事業 ・地域リハ活動支援事業 介護予防・生活支援事業 【対象者】 ・要支援1・2 ・基本チェックリスト該当者 【受けられるサービス】 ・訪問型サービス ・通所型サービス ・その他の生活支援サービス ・介護予防ケアマネジメント 【例】 ・介護予防教室 ・体操教室 ・サークル活動 【例】 ・日常生活支援 ・機能訓練 ・栄養改善指導 行政がメニュー化をし、民間などの事業者が実施をする
  13. 2030年問題に向けて、 団塊の世代の元気な人を元気なままでいられるようにGoトレを提供していく Goトレのメインターゲット 2025年 2030年 団塊の世代が 75歳以上に 約5.6人に1人が 後期高齢者 3人に1人が

    高齢者へ 約3.1人に1人が 高齢者 医療費や介護サービスの需要が急増し、 生産年齢人口の減少によって 医療介護職の供給不足が見込まれる 元気な人が元気なままでいることで・・ 100人 1人 Goトレプログラムにか かる年間経費 要介護5の場合の 介護保険サービス年間利用料 介護にかかる財源やリソースなどを 大幅に削減できる先行投資となる
  14. 高齢者が外出することは、身体的、精神的、社会的な健康に多大な効果をもたらし 結果として介護予防につながる なぜ外出することが大事なのか 身体的健康の向上 身体活動を促進し筋力や バランス感覚を維持・向上 させます。 これにより転倒リスクが 減少し、日常生活の自立度 が高まります。

    気分転換やストレス解消 に役立ち、うつ病や認知症 の予防にも効果的です。 自然環境や新しい刺激を 受けることで、脳の活性化 が促されます。 精神的健康の改善 他者との交流を増やし、社 会的なつながりを 強化します。 これにより社会的孤立 が防止され、心の健康が 保たれます。 社会的交流の促進 Goトレによる外出トレーニングにより、 日常的に外出の機会が増え、健康で自立した生活を送るカギとなる
  15. 介護予防総合事業対象者 ≒ 後期高齢者等 移動困難者の移動支援財源 移動支援と介護予防を同時解決するしくみと公共交通機関への財源循環 Goトレプログラムの財源構成 後期高齢者等 移動困難者 【今までのしくみ】 市単独財源

    単発的な助成金、 移動支援財源など 公共交通事業者 介護予防総合事業費 介護予防拠点 Goトレ事業主体 行政 交通事業者 公共交通の乗車率UP 利用料収入の増加 【新たなしくみ】 行政 Goトレ 効果測定データ フィードバックデータ 健康寿命の延伸 介護費・医療費抑制 介護予防財源 活用可能な制度 行政、交通事業者、利用者の 三方よしの好循環サイクルが生まれる 支援 支援 利用
  16. Goトレ運営想定事業者(事業主体) 行政が総合事業として予算化を行い、 委託された事業者が事業主体となりGoトレの運用を行う 【推奨事業者】 交通事業者 【事業者】 タクシー会社やバス会社 【事例】 ・空いているモビリティの活用 ・介護サービスとして追加事業として展開

    【事業者のメリット】 ・Goトレの移動に際しての交通機関として 自社インフラを活用でき売上が増加する ・介護サービスとしての売上も追加 介護事業者 【事業者】 介護サービス提供事業者 【事例】 ・空いている送迎車などのモビリティの活用 ・既存の人員をフルで活用できる ・介護サービスを増やすことができる 【事業者のメリット】 ・介護サービスが増加することによる売上UP ・空いている人員やモビリティの利活用 地域づくり団体 【事業者】 地域づくり系団体(NPO法人など) 【事例】 ・地域活性化の一環として展開 ・高齢者の住みやすい街づくりとして展開 【事業者のメリット】 ・すでにサービス化された事業の導入展開が可能 ・高齢者だけではなく交通事業者や地域の資源を 活用した多方向の地域活性化に繋げることが可能 行政 総合事業として予 算化 委託
  17. Copyright © 2025 KANADERU.CO.,LTD. All Rights Reserved 48 メルシー 宇奈月温泉

    くろべ牧場 KOKOくろべ 原信周辺 魚の駅生地/YKK 2023 2034.5 2540.9 2112.8 1605.3 1766.2 0 2024 2579.3 2341.9 2203.7 2174.6 2154.1 3382.6 0.0 500.0 1000.0 1500.0 2000.0 2500.0 3000.0 3500.0 平均歩数(歩) 黒部市- 2023年度/2024年度比較-場所別参加者平均歩数 実 施 な し ✓ 昨年度よりも平均歩数が高くなる傾向があり、今年 度より実施した魚の駅生地およびYKK技術館・セン ターパークにおいて平均歩数が最も高くなった。  昨年より外出先での散策の内容が豊かになった  特にYKK技術館内を歩いて回ることで歩数が増加 ✓ 昨年に比べてメルシー、くろべ牧場、KOKOくろべ、 原信周辺での平均歩数が高くなった。反対に、宇奈 月温泉での数値は微減した。  散策や食事以外にもメルシーでのグリスロ乗車体験 (2024/11/12-14)など、昨年よりも2年目の今年 の方が全体的に体験内容も豊かになっている  昨年の宇奈月温泉では散策中心だったが、今年はく ろワン切符を活用した新黒部駅からの鉄道体験を 行っており、歩行距離の代わりに体験内容が豊かに なったといえる
  18. Copyright © 2025 KANADERU.CO.,LTD. All Rights Reserved 49 国交省KPI(問9-11):公共交通機関の利用について 9.Goトレに参加して公共交通に乗る機会が増えま

    したか。 10.Goトレに参加する前と後で公共交通の利用頻 度はどの程度変化しましたか。(月で回答) 11.Goトレに参加する前と後で公共交通を利用する 意欲はどの程度変化しましたか。 ✓ Goトレを通じて公共交通機関の利用が増加した人は全体の1割弱、利用頻度の増加についても月1回以上の利用が増 加した人は52名中4名(7%)にとどまった。 ✓ Goトレの参加前の回答と参加後の回答を比べた際、公共交通機関の利用意欲が高まったという人が全体の4割弱を占め ており、利用頻度はあまり増加していないものの利用意欲は高まっている傾向がみられた。  寒河江市では13名中10名(77%)、黒部市では21名中9名(37%)、南砺市では45名中10名(22%)が公共交 通機関の利用意欲が高まったと回答しており、寒河江市の数値が特に高いものの、全体としてGoトレ参加を通じて公 共交通機関の利用意欲が高まっている傾向がみられた。 6 1 2 3 67 17 11 49 0% 20% 40% 60% 80% 100% 全体(N=73) 黒部市(N=18) 寒河江市(N=13) 南砺市(N=42) 増えた 変わらない・減った 4 0 1 3 52 20 12 20 0% 20% 40% 60% 80% 100% 全体(N=56) 黒部市(N=20) 寒河江市(N=13) 南砺市(N=23) 月1回以上増えた 変わらない・減った 5 3 0 2 24 6 10 8 50 12 3 35 0% 20% 40% 60% 80% 100% 全体(N=79) 黒部市(N=21) 寒河江市(N=13) 南砺市(N=23) 高まった 少し高まった 変わらない・減った
  19. (2)「調査の設計と実施」業務 Goトレ効果検証に資する短期・中期・長期の視点 <短期的> ⚫ Goトレ参加で、歩数・活動量が増える。 ⇒ 4名で、歩数と活動量の増加が見られた。 ⚫ Goトレ参加は、適度な負荷になる(心拍数を目安に)。 ⇒

    4名の検証では、負荷の増加は見られなかった。 ⚫ 参加直後に心理的な健康状態(気分等)が良くなる ⇒ のべ197名のデータから、気分の改善が見られた。 ⚫ 参加当日の睡眠の質が高まる。⇒ デバイス次第で今後検証できるかもしれない。 <中期的> ⚫ Goトレ参加により、普段の身体活動量も増える。 ⇒ デバイス次第で今後検証できるかもしれない。 ⚫ Goトレ参加により、機能面の維持・向上がある。 ⇒ 機能面の向上は期待しにくいが、対照群が あれば維持効果を検証できるかもしれない。 ⚫ Goトレ参加により、心理的な健康状態が改善する。 ⇒ POMSⓇ2等の活用で検証できるかもしれない。 <長期的> ⚫ Goトレ参加群は、不参加群より機能低下が緩やかである。 ⚫ 同様に、医療依存(医療費)、介護依存(認定・重度化)の増大も緩やかである。 ⇒ 参加群、不参加群ともに、基本チェックリスト、介護認定情報、国保・後期高齢 者医療等のデータ(KDB)を縦断的に収集できれば検証可能。行政との調整が必要。 POMSⓇ2 Profile of Mood States 2nd Edition 気分プロフィール検査 世界的に信頼されている心理で、7つ の尺度(【怒り~敵意】【混乱~当 惑】【抑うつ~落込み】【疲労~無気 力】【緊張~不安】【活気~活力】 【友好】)とネガティブな気分状態を 総合的に表す「TMD得点」から、気分 の状態を評価する。短縮版は35の質問 項目で、回答所要時間は5分程度。 https://www.chibatc.co.jp/cgi/web/index.cgi?c=catalogue-zoom&pk=154