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災害とジェンダー ~過去の災害から学ぶ女性の参画~

 災害とジェンダー ~過去の災害から学ぶ女性の参画~

2025/7/22 10:30-12:00にイーブルなごやで開催された講演の資料となります。

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Maki PRO

July 27, 2025
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  1. 清流の国ぎふ 防災・減災センター 男性比率の低い職業,高い職業 8 職業 男性比率 社会福祉専門職業従事者 16.9% 介護サービス職業従事者 23.8%

    その他のサービス職業従事 者 24.6% 会計事務従事者 24.7% 保健医療従事者 29.2% 生活衛生サービス職業従事 者 30.3% 接客・給仕職業従事者 31.2% 商品販売従事者 35.2% 一般事務従事者 38.3% 飲食物調理従事者 38.7% 職業 男性比率 電気工事従事者 97.9% 建設・土木作業従事者 97.3% 機械整備・修理従事者 96.9% 自動車運転従事者 96.0% 保安職業従事者 92.4% 製品製造・加工処理従事者 (金属製品) 90.4% 技術者 87.5% 法人・団体役員 83.8% 営業職業従事者 80.0% 生産関連・生産類似作業従事 者 77.2% 令和2年国勢調査より,従事総数50万人以上の職業を抽出
  2. 清流の国ぎふ 防災・減災センター 将来人口推計 17 0 2000 4000 6000 8000 10000

    12000 14000 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年 2045年 2050年 珠洲市 年少人口 珠洲市 生産年齢人口 珠洲市 前期高齢者人口 珠洲市 後期高齢者人口 0 2000000 4000000 6000000 8000000 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年 2045年 2050年 愛知県 年少人口 愛知県 生産年齢人口 愛知県 前期高齢者人口 愛知県 後期高齢者人口 0 1000 2000 3000 4000 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年 2045年 2050年 東栄町 年少人口 東栄町 生産年齢人口 東栄町 前期高齢者人口 東栄町 後期高齢者人口 0 500000 1000000 1500000 2000000 2500000 2020年 2025年 2030年 2035年 2040年 2045年 2050年 名古屋市 年少人口 名古屋市 生産年齢人口 名古屋市 前期高齢者人口 名古屋市 後期高齢者人口
  3. 清流の国ぎふ 防災・減災センター 2050年の推計人口に基づく市町村の高齢化 率と人口の関係 19 y = 173.29e-0.033x R² =

    0.7904 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 総人口指数(2020年=100) 後期高齢者率(%) 国立社会保障・人口問題研究所:日本の将来推計人口(令和5年推計)に基づいて作成
  4. 清流の国ぎふ 防災・減災センター 要支援・要介護認定率(2023年8月現在) 0.4% 2.3% 4.4% 7.7% 14.8% 27.8% 45.8%

    68.0% 0.3% 1.8% 3.9% 8.8% 21.1% 42.0% 64.0% 85.9% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0% 40~64歳 65~69 70~74 75~79 80~84 85~89 90~94 95歳以上 男 女 20 介護給付費等実態統計と人口推計より作成
  5. 清流の国ぎふ 防災・減災センター 避難所以外へ避難した場合の課題 • 現状の避難者支援対策は,避難所を拠点として行われ る • 避難所以外に避難している人(在宅避難,親戚・知人宅避難, 車避難・・・)の把握ができない •

    避難所以外に避難している人に情報や物資がわたらない • 避難所以外に避難している人の健康モニタリングができない • 避難所以外に避難している人の生活環境が悪化し,関連死のリ スクが高くなる • 要支援者,要配慮者の方は,避難所以外に避難せざるを得ない ことが多い(配慮が必要な人,関連死のリスクの高い人にほど 支援が行き渡らない) 36 このスライド,コロナ前からずっと使ってますが,まだ問題は解決されていません
  6. 清流の国ぎふ 防災・減災センター 暴力(東日本大震災の事例) • 子供への暴力 • 顔見知りでない避難者からストレスのはけ口として,怒鳴られたり叩かれたりする • 性的被害:身体を触られる,キスをされる,下着を脱がされる(男児含む),トイ レについてこられる,のぞかれる,仮設住宅への帰途に街灯のない道で襲われるな

    ど • DV • 身体的な暴力,精神的な暴力だけでなく,経済的暴力(義援金や補償金、生活費を 妻に渡さない(他の女性に使う、自分の趣味や遊びに使うなども含む))も生じて いる • DVをしていた夫が、避難所を回って妻を探すという事例も生じている • 性暴力 • 男性が隣に寝に来る、からだを触る、授乳の注視、のぞき,強姦や強姦未遂 • 街灯のない市街地や、仮設住宅周囲での強制わいせつ • 対価型の性暴力(震災・津波などで夫を亡くす、失業する、家財を失くすなどした 弱い立場、支援を必要とする女性に対して、恩恵的行為(食料や生活物資を分け与 える、住居の提供など)への対価として、性行為を要求するようなケース) • 明確に性関係の強要でなくとも、女性からのサービスの強要(食事、身のまわりに 居ることなど)も複数あった • 支援者への被災者からのセクハラもあった 37 「東日本大震災『災害・復興時における女性と子どもへの暴力』に関する調査」から
  7. 清流の国ぎふ 防災・減災センター 災害時の暴力問題の特徴 • 災害時の暴力問題への認知度の低さ • 社会の姿勢(避難所等での女性への配慮の無さ、防犯対策の不 備) • 避難所や地域で声をくみ取ってもらえない女性たち(意思決定の

    場の男女不平等) • 特に、夫を亡くす、失業、家財を失うなどで弱い立場に置かれ、 支援を必要とする女性が、暴力問題に直面するリスクが高くなり ます。 • 被災者・支援者(行政・民間・ボランティアなど立場問わず)の、 どちらもが被害者にも加害者にもなり得る、ということも視野に 入れておく必要があります。 38 「東日本大震災『災害・復興時における女性と子どもへの暴力』に関する調査」から
  8. 清流の国ぎふ 防災・減災センター 避難所運営にあたって • 避難所の環境改善を行うときに非常に大事な事は,避難してい る人自身が避難所運営に関わる事です. • 子どもの特性は子どもが居ない人には分からないこともあるで しょうし,環境に配慮が必要な人がいた場合,自己申告しなけ れば配慮しようがない.ということもあるでしょう.

    • 人によっては「わがまま」に見えることでも,その人にとって は深刻な問題であることもあります. • だからこそ,多様な当事者が運営に参加し,みんなで環境を整 えていくことが重要です. • 相互理解には時間がかかるものです.できるだけ,被災前から 一緒に考える場を作っていきましょう. 39
  9. 清流の国ぎふ 防災・減災センター 事例に学ぶ災害対策 • 第1週:防災情報をどう使う? • 講座の解説 • 風水害・土砂災害と防災情報 •

    洪水ハザードマップ • 土砂災害ハザードマップ • 地震災害と防災情報 • 地震ハザードマップ • 第2週:過去の災害に学ぶ:風水 害・土砂災害 • 2015年関東・東北豪雨災害(1) • 2015年関東・東北豪雨災害(2) • 2016年台風10号(1) • 2016年台風10号(2) • 2017年九州北部豪雨(1) • 2017年九州北部豪雨(2) • 第3週:過去の災害に学ぶ:地震 災害 • 1923年関東大震災 • 1995年阪神・淡路大震災 • 2011年東日本大震災(1) • 2011年東日本大震災(2) • 2016年熊本地震(1) • 2016年熊本地震(2) • 第4週:私の防災・減災対策 • 対策の振り返り(1) • 対策の振り返り(2) • 対策が進まない理由 • どうすれば対策を進められるか • 防災訓練の活用 • 地区防災計画制度 49 https://www.youtube.com/playlist?list=PLaV440MqR1x9Ijh6skFg3DmVshsNoyKTE
  10. 清流の国ぎふ 防災・減災センター 事例に学ぶ災害対策要配慮者編 • 第1週:本講座の使い方と大阪の事例 から 1. 本講座の使い方 2. 要支援者対策を考える上で大事な考

    え方 3. 大阪府北部の地震時の要支援者の状 況 4. 普段からの多職種の顔の見える関係 づくりとICTの活用 5. 災害時の法制度をうまく使う 6. 親亡き後を考えた対策の必要性 • 第2週:大阪府北部の地震と台風21号 の事例から 1. ユニバーサルデザインとまちづくり 2. 当事者としての被災経験から 3. 当事者が自ら考え動くということ 4. 障がい者福祉事業所の被災事例 5. 障がい者福祉事業所での備えの大切 さ 6. 連携と協働の事例と効果 • 第3週:熊本地震の事例から 1. ヘルパーとしての動きと利用者さん の状況 2. 熊本県身体障がい者福祉センターの 事例 3. 熊本学園大学における避難所の立ち 上げと運営 4. 熊本学園大学における支援から見え ること 5. 当事者としての被災経験から(災害 前~被災状況,避難所へ) 6. 当事者としての被災経験から(避難 所生活から生活再建) • 第4週:平常時にできること 1. 福祉的避難所,福祉的避難スペース の考え方 2. 日常の取り組み 3. 別府市での取り組み1 4. 別府市での取り組み2 5. 別府市での取り組み3 6. 別府市での取り組み4 50 https://www.youtube.com/playlist?list=PLaV440MqR1x90W_glTacQO20PjLZ5Vs6z
  11. 清流の国ぎふ 防災・減災センター 地域安全学会実務者企画委員会 • オンライン勉強会 • 福祉と防災の最前線-連携の取 り組みと課題 • 福祉と防災の最前線-福祉施設

    の災害時業務継続 • 福祉と防砂の最前線-縦割りを 越えるための悩みと実践 • 洪水ハザードマップの読み方 と使い方 • 水災害リスク:広域避難とま ちづくり • 水災害リスク:流域治水と土 地利用(参加者限定) • 土砂災害リスク: 土砂災害に 関する気象情報の活用及び土 砂災害ハザードマップの活用 51 https://www.youtube.com/channel/UCDXIGrVxWFmEU1krBNZ6Iow