2020年7月4日、5日に開催された技育祭( https://talent.supporterz.jp/geeksai/2020/ )で登壇したときの資料です。
誰もが一度は以下のようなことを経験したことがあると思います。
* 手を動かしてるのに、成長実感がない・・・ * 独学だとできない、他の人に頼ってしまう・・・ * 最初はよかったけど、続かない・・・
これらをもとに「成長につながる3つのコツとVOYAGEでの実践例」を話しました。
400人以上のインターン生を 受け入れ成長させてきた CTOが考える 小賀昌法 / VOYAGE GROUP 取締役CTO / @makoga Jul 5, 2020 #技育祭 若手エンジニアが成長するコツ
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● 2011年にMarc Andreessenが上記を寄稿しました ● それから9年、ソフトウェアは世界を飲み込んできました ● GAFAMやベンチャー企業が成長し、社会に大きな影響を与えてきました ● 伝統的な企業もソフトェアを活用しようと投資しています ● 「あると便利」から、ビジネスの「中核」になりました https://www.wsj.com/articles/SB10001424053111903480904576512250915629460
https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/data/index.html#con03https://www.publickey1.jp/blog/20/it_2020.html日本でも世界でも技術者が足りていない
完全に理解した何もわからないチョットデキル「完全に理解した」という人を増やし、「何もわからない」人を支えることが業界に必要
育てる 技術者を 祭り
技術者を育てる 2006年から14年間、数々のインターンで400人以上の学生がものすごい速さで成長しました
技術者を育てる ● VOYAGE GROUP○ 2007年から新卒エンジニアを採用し、事業も人もしっかり成長しました
成長につながる つのコツと での実践例● 手を動かしてるのに、成長実感がない・・・● 独学だとできない、他の人に頼ってしまう・・・● 最初はよかったけど、続かない・・・誰もが一度は経験したことがあるのでは
アジェンダ ● 13:35 [ 3min] 自己紹介● 13:38 [10min] 成長につながる3つのコツ○ コンフォートゾーンの少し外側○ 支援を求める勇気○ これから思考● 13:48 [ 5min] 質問ピックアップ● 13:53 [10min] VOYAGE GROUPでの実践1○ 14年間磨き続けたインターン、Treasure● 14:03 [ 5min] 質問ピックアップ● 14:08 [10min] VOYAGE GROUPでの実践2○ 新卒育成● 14:18 [ 2min] まとめ● 14:20 [10min] 質疑応答
自己紹介 中学生 写経して学ぶ、動くと楽しい釧路高専 情報工学科 を学ぶ、実験楽しいネッツエスアイ人 プログラマー、 エンジニア基礎を学ぶ、お客様思考になるヤフー 人 → 人以上ソフトウェアエンジニア、エンジニアリングマネージャインターネットサービスを学ぶ、初めて他人の給与・賞与に関わる起業 人 、ソフトウェアエンジニア起業を学ぶ、事業計画を策定し初めて投資家にプレゼンするフリーランス 、ソフトウェアエンジニア 会社に頼らなくても生きていけると実感した人 経営を学ぶ、経営もエンジニアリングだと気づいたさまざまな組織で、さまざまな経験をしてきました。
自己紹介 ● VOYAGE GROUP○ 出来事■ MBO、社名変更、マザーズ上場、東証一部鞍替え、CCIと経営統合、電通グループ入り○ CTOとして■ エンジニアリング文化■ 新卒・中途採用強化■ 新卒研修改善■ 能力評価制度構築■ セキュリティ強化■ 海外拠点立ち上げ○ 子会社役員
成長につながる3つのコツ コンフォートゾーンの少し外側https://pub.jmam.co.jp/book/b359138.htmlhttps://www.lifehacker.jp/2014/07/140727comfortzone.htmlhttps://diamond.jp/articles/-/130369支援を求める勇気 これから思考
成長につながる3つのコツ コンフォートゾーンの少し外側支援を求める勇気 これから思考https://www.lifehacker.jp/2014/07/140727comfortzone.html
コンフォートゾーンの少し外側 手を動かしてるのに、難しいことにチャレンジしているのに、思ったように成長できない・・・という経験はありませんか?
コンフォートゾーンの少し外側 手を動かしてるのに、難しいことにチャレンジしているのに、思ったように成長できない・・・という経験はありませんか?チャレンジの難易度が合ってないかも?
コンフォートゾーンの少し外側 ● 限界的練習○ 「何を知っているか」ではなく「何ができるか」に重きを置く● コンフォートゾーンで「トレーニング」を続けても向上につながらない● 一方、あまりにも長時間負荷をかけつづけると燃え尽きてしまい、学習効果は低くなる● コンフォートゾーンの「はるか上」ではなく「少し外側」というスイートスポットhttps://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163904955
コンフォートゾーンの少し外側 https://www.lifehacker.jp/2014/07/140727comfortzone.html● コンフォートゾーンから出ると、人間は安定した状態に戻ろうとする● 戻ろうとする力に抗うとストレスを感じる● ストレスに打ち勝ってトレーニングを続けることで成長する
コンフォートゾーンの少し外側 手を動かしてるのに、難しいことにチャレンジしているのに、思ったように成長できない・・・という経験はありませんか?ストレスに打ち勝ちコンフォートゾーンの少し外側でトレーニングを続けよう
成長につながる3つのコツ コンフォートゾーンの少し外側https://pub.jmam.co.jp/book/b359138.html支援を求める勇気 これから思考
支援を求める勇気 自分の力では解決できない課題分かっている人につい頼ってしまうという経験はありませんか?
支援を求める勇気 自分の力では解決できない課題分かっている人につい頼ってしまうという経験はありませんか?他の人の力を借りてよかったのか?
支援を求める勇気 ● 既存の能力開発の問題点○ 問題点1:変動性の無視○ 問題点2:生態学的妥当性の無視○ 問題点3:多様な能力領域・多様な成長プロセスの無視● どうすれば成長を促すトレーニングが実現されるのか○ 変動性の3種類のノイズ○ 1人ではできないことを「できる」に変える○ 他者を通じたさらなる成長と他者のさらなる成長を支援するためにhttps://pub.jmam.co.jp/book/b359138.html
支援を求める勇気 ● 機能レベル○ 他者や環境の支援なしに発揮することができる、自分が持っている最も高度な能力レベル● 最適レベル○ 他者や環境からのサポートによって発揮することができる、自分が持っている最も高度な能力レベル● 最近接発達領域○ 他者からの支援があった場合に、1人では成し遂げられないことが成し遂げられることに変わる領域https://pub.jmam.co.jp/book/b359138.html
支援を求める勇気 ● 達成の喜びは成長の原動力● 「やればできる」から「やればできた」へ● チャレンジングな課題に取り組むときには、「支援を求める勇気」が重要● 他者がチャレンジングな課題に取り組むときには、「支援を与える勇気」が重要https://pub.jmam.co.jp/book/b359138.html
支援を求める勇気 自分の力では解決できない課題分かっている人につい頼ってしまうという経験はありませんか?最初は誰でもできないこと、分からないことがたくさんある勇気を持ってどんどん支援を求めよう
成長につながる3つのコツ コンフォートゾーンの少し外側https://diamond.jp/articles/-/130369支援を求める勇気 これから思考
これから思考 最初はできることがどんどん増え毎日成長していると感じていたあるとき成長を感じられなくなりそこでやめてしまったという経験はありませんか?
これから思考 最初はできることがどんどん増え毎日成長していると感じていたあるとき成長を感じられなくなりそこでやめてしまったという経験はありませんか?続けたほうがよかった?あきらめて正解?
これから思考 ● 「目標達成ツール」○ 目標達成の切り札「if-thenプランニング」○ 目標までの距離に目を向ける「これから思考」○ ネガティブな側面にも目を向ける「現実的楽観主義」○ 失敗を味方にする「成長ゴール」○ 〝やり抜く力〟を支える「拡張的知能観」○ etchttps://d21.co.jp/book/detail/978-4-7993-2113-3
これから思考 ● 必ず途中に停滞する時期がある● わかっていても苦しい期間● フィードバックでやる気を維持できる● 「これまで思考(to-date thinking)」○ 「どこまでやり遂げたのか」に視点を向ける思考スタイル○ 早い段階で達成感を持ち、気が緩む● 「これから思考(to-go thinking)」○ 「あとどれだけやらなければいけないのか」に視点を向ける思考スタイル○ 目標までの距離を測り、やる気を維持https://diamond.jp/articles/-/130369
これから思考 最初はできることがどんどん増え毎日成長していると感じていたあるとき成長を感じられなくなりそこでやめてしまったという経験はありませんか?停滞する時期は誰にでもあるフィードバックをもらい目標との距離を測りこれからやるべきことを意識しやる気を高めよう
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure ● VOYAGE GROUPのエンジニア向けインターン全体のコンセプトは「学生が1人では学びにくいことが学べる」● Treasure○ 2006年から毎年夏に開催している○ 講義+グループワーク○ 学生24−30人に、講師&サポーターは40人○ 「正しく動く」だけじゃない、「価値あるものづくり」「チーム開発」が学べる
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure ● ここからいくつか学生が書いたブログから文章を抜粋して紹介します。● 学生が書いたブログの一覧はこちらの公式エンジニアブログを参照してください。https://techlog.voyagegroup.com/entry/summer2019#blog
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure ● 学生が書いたブログから抜粋
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure コンフォートゾーンの少し外側https://www.lifehacker.jp/2014/07/140727comfortzone.html支援を求める勇気 これから思考
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure コンフォートゾーンの少し外側https://www.lifehacker.jp/2014/07/140727comfortzone.html● Treasure2019の内容○ 講義■ GoでAPI、JavaScriptでフロントエンド、データベースモデリング、Webセキュリティ、AWSでインフラ&CI/CD、サービスアイデアの考え方○ グループワーク■ チームでアイデアをディスカッション、バックログ管理、開発プロセス、スケジューリング
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure コンフォートゾーンの少し外側https://www.lifehacker.jp/2014/07/140727comfortzone.html● Treasure2019の内容○ 講義■ GoでAPI、JavaScriptでフロントエンド、データベースモデリング、Webセキュリティ、AWSでインフラ&CI/CD、サービスアイデアの考え方○ グループワーク■ チームでアイデアをディスカッション、バックログ管理、開発プロセス、スケジューリングこれだけの幅広い内容をすべて楽々こなせる学生はほとんどいない。成長する学生は自分の不得意な領域にも積極的に挑戦していた。
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure ● 学生が書いたブログの文章を抜粋
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure コンフォートゾーンの少し外側https://pub.jmam.co.jp/book/b359138.html支援を求める勇気 これから思考
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure ● Treasure2019の内容○ 講義■ 各講義に講師が1−3人■ 常にTAが8−10人○ グループワーク■ 各チームサポーターがフルコミット● エンジニアが2人、人事が1人● 定期的なレビューだけではなく、常に寄り添うhttps://pub.jmam.co.jp/book/b359138.html支援を求める勇気
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure ● Treasure2019の内容○ 講義■ 各講義に講師が1−3人■ 常にTAが8−10人○ グループワーク■ 各チームサポーターがフルコミット● エンジニアが2人● 人事が1人https://www.amazon.co.jp/dp/B0739Q42P5/支援を求める勇気ある分野が強い人でも分からないことがあることに気づく。自然と分からないと言えるようになり、講師やTAに質問する。そこから学生同士で質問し合い、教え合い、成長が加速する。
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure コンフォートゾーンの少し外側https://diamond.jp/articles/-/130369支援を求める勇気 これから思考
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure ● Treasure2019の内容○ 中間発表の成果物にたいして、講師が1on1でフィードバック○ グループワーク中にサポーターがフィードバック■ プロダクトデザイン■ コードや設計■ チームでの振る舞いhttps://diamond.jp/articles/-/130369これから思考
VOYAGEでの実践1. 14年磨き続けたインターン、Treasure ● Treasure2019の内容○ 中間発表の成果物にたいして、講師が1on1でフィードバック○ グループワーク中にサポーターがフィードバック■ プロダクトデザイン■ コードや設計■ チームでの振る舞いhttps://diamond.jp/articles/-/130369これから思考フィードバックで褒めてもらってもそこで満足しない。課題を指摘されてもくじけない。目標を見据え、どうすればできるかを考え、やる気を維持する。
VOYAGEでの実践2. 新卒育成 コンフォートゾーンの少し外側https://www.lifehacker.jp/2014/07/140727comfortzone.html● 画一的な教育はしない、個性を伸ばす○ 新卒一括研修のほうが楽だけど止めた○ 1人ひとり違う(スキル、コンフォートゾーン)○ 個性に合わせるのは難しいけど、その人にとって最適な課題を渡す○ 新卒1人にOJTを1人、チームでフォロー○ 新卒の入社人数は、各チームがしっかり育成できる人数に合わせる● 勉強会・読書会はシニアなエンジニアと一緒に参加する
VOYAGEでの実践2. 新卒育成 ● 質問しやすい文化○ ドキュメントが少ない○ シニアなエンジニアも普通にメンバーに聞く○ チームメンバーがSlackやIssueに経過を垂れ流していく○ 自然と質問しやすい雰囲気に● 答えを教えない文化○ 「すぐ聞いていいよ。いきなり答えを教えるのではなく、考えるきっかけや方向性を教えてくれるから」https://pub.jmam.co.jp/book/b359138.html支援を求める勇気
VOYAGEでの実践2. 新卒育成 ● 技術力評価会○ 半年に1度、他のチームのエンジニアから技術力を評価される○ プレゼン30分、質疑応答60分○ 成果物+考え方を評価される○ 評価結果はCTO、評価委員、評価者2人でしっかり議論○ 評価者2人から対面でフィードバックされる○ 評価結果レポートはGitHubで社内公開○ 公開資料https://diamond.jp/articles/-/130369これから思考https://speakerdeck.com/makoga
VOYAGEでの実践2. 新卒育成 ● 技術力評価会○ 評価結果レポートサンプルhttps://diamond.jp/articles/-/130369これから思考
継続的にフィードバックをもらう、技術力評価会
継続的にフィードバックをもらう、技術力評価会 https://speakerdeck.com/makoga
成長につながる3つのコツ コンフォートゾーンの少し外側https://www.amazon.co.jp/dp/B0739Q42P5/https://www.lifehacker.jp/2014/07/140727comfortzone.htmlhttps://diamond.jp/articles/-/130369支援を求める勇気 これから思考3つのコツを使って、圧倒的に成長していこう!