WebRTCの安全性証明をしたい

【増員！】WebRTC Meetup Tokyo #8で発表した資料です。

日時：2015年06月05日（金） 19:00〜21:30
場所： 21cafe（渋谷）

Transcript

1. WebRTCの安全性証明をしたい
2. 自己紹介 • Twitter: @iskmsy • Gecko committer • Chromium committer • 産総研 高機能暗号グループ RA • 暗号理論の研究してます • 今はTLSとQUIC !!
3. 今日話す内容 WebRTCの安全性証明
4. 今日話す内容 WebRTCの安全性証明 したいけど、知識が足りないので助けて下さい
5. 安全性証明とは？ 数学的困難な問題が解けない限り安全性モデルを破 ることができないことを証明すること 安全性証明 WebRTCに適した安全性モデルは存在しない
6. 安全性証明をする意味は？ • 安全であることの確認 • プロトコルの最適化の指針 • より高度な安全性の議論
7. WebRTCの概要
8. WebRTCの概要 http://www.slideshare.net/iwashi86/20150128-web-rtcsecurity
9. WebRTCの概要 http://www.slideshare.net/iwashi86/20150128-web-rtcsecurity
10. WebRTCの概要 http://www.slideshare.net/iwashi86/20150128-web-rtcsecurity
11. WebRTCの概要 http://www.slideshare.net/iwashi86/20150128-web-rtcsecurity
12. WebRTCの概要 http://www.slideshare.net/iwashi86/20150128-web-rtcsecurity
13. WebRTCの概要 http://www.slideshare.net/iwashi86/20150128-web-rtcsecurity
14. 安全性を証明したい箇所 • TURNサーバとの通信 • TURN REST Server API • ユーザ間の通信 • WebRTC Security Architecture
15. TURN REST Server API http://www.slideshare.net/iwashi86/20150128-web-rtcsecurity
16. 攻撃者の目標 Webサーバとのハンドシェイクを結ばずにTURNサー バを利用できるか 目標 考えられる攻撃 1. 通信情報を読み取る ØTLSの安全性に依存 2. Webサーバの認証(ユーザ認証?)を突破 Ø 認証の実装に依存 3. TURNサーバの認証(credentialの確認)を突破 Ø 実装に依存 なんとなく、大丈夫そう…
17. より強い攻撃者を考える 1.Webサービスなので攻撃者もユーザ登録すれば TURNサーバが使用できる Ø 誰がTURNサーバを利用したのかの特定が 必要？ 2. 一度Shared Secretを知ってしまえば、ずっと不 正利用可能になる (かなり攻撃者に有利な条件) Ø 安全かつ効率的な更新の仕組みが必要？
18. 安全性を証明したい箇所 • TURNサーバとの通信 • TURN REST Server API • ユーザ間の通信 • WebRTC Security Architecture
19. WebRTC Security Architecture http://www.ietf.org/proceedings/82/slides/rtcweb-13.pdf
20. WebRTC Security Architecture http://www.slideshare.net/iwashi86/20150128-web-rtcsecurity
21. 攻撃者の目標 Webサーバに登録されていない状態で、正規のユー ザとハンドシェイクを結べるか 目標1 ex. ) 他社の秘密のビデオカンファレンスに勝手にジョイン 他の正規ユーザになりすましができるか 目標2 意図しないユーザ同士でハンドシェイクを結べるか 目標3 いっぱい、考えられそう…
22. ちょっとした疑問 1.二者間の通信をサポートするDTLSでは、スケー ルしないのでは？ Ø 単純計算でユーザ数nに対して鍵交換の回 数はO(n^2)に (メッシュ構造を仮定) 2. アプリ提供者が登録ユーザに対するPKI的なの を作成した方が効率的な気が… Ø 現状の構造では認証の回数が増える Ø PKIの実装が大変だから？
23. 類似の研究 • Conference Key Distribution System1 • 複数人で鍵を共有するための研究 • Key Agreement in Dynamic Peer Groups2 • 動的に複数人で鍵を共有するための研究 • Authenticated Group Key Exchange3 • 強力な攻撃者に対しても安全に鍵共有するための研究 1. I. Ingemarsson, D.T. Tang, and C.K. Wong. A Conference Key Distribution System. IEEE Transactions on Information Theory (1982). 2. M. Steiner, G. Tsudik, and M. Waidner. Key Agreement in Dynamic Peer Groups. IEEE Trans. on Parallel and Distributed Systems 11(8): 769–780 (2000). 3. J. Katz, and M. Yung. Scalable Protocols for Authenticated Group Key Exchange. Advances in Cryptology – CRYPTO (2003)