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M5Stackを用いたIoT開発

MIERUNE
February 28, 2024

 M5Stackを用いたIoT開発

IoTに便利という評判のM5Stackを買ってもらったので、どんなことができるかいろいろ試してみた。

MIERUNE

February 28, 2024
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Transcript

  1. ©Project PLATEAU / MLIT Japan 鈴木 祐亮 自己紹介 その1 SUZUKI

    Yusuke • 長野県出身。北海道在住23年目。北陸新幹線とカニ が好き。 • 株式会社MIERUNE所属。バックエンドのエンジニア • AWS・CloudFlare等のクラウドサービスも触って る • 会社のインフラ周りの運用も担当 GISエンジニア
  2. ©Project PLATEAU / MLIT Japan 鈴木 祐亮 自己紹介 その2 SUZUKI

    Yusuke • 趣味 ◦ カメラ ◦ 映画鑑賞・レビュー ◦ イラスト描き ◦ ゲーム (コンピュー タ、アナログ) ◦ etc… GISエンジニア 知人の某女史にSNS用 イラストを提供 風景写真と食べ物写真を掲載してる 私のインスタグラム
  3. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackとは M5Stackの特長 その1 ⚫ マイコンチップ搭載ボード

    Arduino (アルドゥイーノ) と互換性があ るIoTモジュール ◦ Arduino自体はイタリア生まれ 2003年から発売 ⚫ M5Stackの開発・販売は中国・深センにあるスタートアップ企業 ・M5Stack社 ⚫ M5Stackは製品グループの総称 ◦ M5Stack Core、M5Stack Fire、M5StickC、 M5StickV、M5Paperなどの目的別製品がある
  4. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackとは M5Stackの特長 その2 ⚫ 今日使うのはM5Core2

    for AWS ⚫ CPU ESP32 (32bit 240MHz) ◦ 参考) ▪ iPhone 3GS 32bit ARMベース 600MHz ▪ Nintendo 3DS 32bit 任天堂独自CPU 268MHz ◦ WiFi (2.4GHz) とBLE (Bluetooth Low Energy) 機能を内臓 ⚫ M5Core2 for AWS の製品には、AWS IoTでデバイス認証を行うため の暗号化・証明書チップも搭載している ◦ AWS IoTが証明書ベースのデバイス認証しかサポートしてないので。
  5. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackとは M5Stackの特長 その3 ⚫ 低電力

    5V@500mA ⚫ 16MBフラッシュメモリ、8MB PSRAM ⚫ OSは特にない。リアルタイムOSが動く ◦ 一度に動かせるプログラムは一個だけ。 ⚫ バッテリー内臓(容量390mAh) ◦ 電源がない環境でもでもおおよそ3日間ほど稼働できる模様。 ◦ 背面にバッテリー増量用端子。拡張バッテリーもあり
  6. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackとは M5Stackの特長 その4 ⚫ 画面・ボタン・センサー・通信機能を搭載

    ◦ 画面: 320x240ピクセルのカラー液晶 ◦ ボタン: 3つのボタン(M5Core 2はタッチパネル) ◦ センサー: 加速度センサー、ジャイロセンサー、温度センサー ⚫ その他、時計、バイブレーター、マイク、スピーカーも備える
  7. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackとは M5Stackの特長 その5 ⚫ 拡張ソケットが3つ

    ◦ GROVE規格(I2C+I/O+UART)PORT A, B, C ◦ 様々なセンサーを組み合わせて搭載できる(Stack) ⚫ マイクロSDカード ◦ SRAM、フラッシュメモリに乗らない大きなデータの取り扱い時 に利用 ◦ 16GBまで対応 ▪ (とされてるが、手持ちの32GBカードも認識)
  8. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackとは Raspberry PIってのもありますが ⚫ ラズパイは、Linuxを動かせるマイコンボード

    ◦ どっちかというと小さなPC ◦ 近年、性能も向上しており、どんどんミニPCに近づいてる ◦ それにともない、価格も向上。 ◦ 安価な時代はとっくに終わった。 ⚫ M5Stackは、マイコンボード ⚫ ラズパイとM5StackはPCとゲーム機の関係に近い ⚫ ラズパイは特にUSBを利用するIoTデバイスとして使うのがよさげ ◦ 汎用I/O : GPIOも搭載してるので簡単な ▪ ケーブルが外れやすい ⚫ 各種センサーを活用する場合だと、M5Stackの方が使いやすいかも ◦ 割と堅牢
  9. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackの開発環境 M5Stackの開発環境 その1 ⚫ Windows

    or Mac or Linuxでプログラムを開発 > ビルド ⚫ 作成したプログラムはビルドしたバイナリをUSB-Cケーブルを通じ てM5Stackに書き込む ⚫ M5Stackで動かせるのはひとつのプログラムだけ
  10. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackの開発環境 M5Stackの開発環境 その2 ⚫ Arduino

    (アルドゥイーノ) IDE ◦ 使える言語は基本がC++ ◦ バイナリはESP32向け。 ◦ x86/x64系WindowsでもApple SiliconのMacでも、クロ スコンパイル可能 ◦ Arduino IDEは動作がもっさりしてるので、VSCodeを使っ ても開発環境は構築できる(まだ試してない)
  11. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackの開発環境 M5Stackの開発環境 その3 ⚫ その他開発環境

    ◦ UIFlow ▪ Scratch風に、コードブロックを組み合わせてプログラムを構築するプロ グラミング環境 ◦ MicroPython ▪ 組み込み機器向けのPythonを使ってプログラミング
  12. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackの開発環境 サンプル1: Hello, World #include

    <M5Core2.h> void setup() { M5.begin(); M5.Lcd.setTextSize(6); M5.Lcd.print("Hello World!!"); } void loop() { }
  13. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackの開発環境 サンプルプログラムの構造 ⚫ setup() 関数

    ◦ 初期化処理を行う ⚫ loop() 関数 ◦ メイン処理を行う ⚫ この構造になんか見覚えがある方 ◦ 電子アートとビジュアルデザインのためのプログラミング言語 ・Processingと似てる。 ◦ そもそもArduino(アルドゥイーノ)IDE自体がProcessingの エディタに影響をうけてる
  14. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackの開発環境 その他のサンプル: ⚫ サンプル2: LEDを光らせる

    ⚫ サンプル3: ボタンを使う ⚫ サンプル4: 音を鳴らす ◦ wavファイル、mp3ファイルの再生が可能 ◦ 無限ブッダマシン的に延々とお経を鳴らすとかも可能
  15. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackの開発環境 その他のサンプル: ⚫ サンプル5: WiFiにつなぐ

    ◦ WiFiはいくつかAPを登録しておけば、一番電波強度が強いAP を使う ◦ スマホみたく、その場に存在するAPを動的に選択することがで きない。 ◦ プログラムのコードにAP情報を埋め込んでおく必要がある。 ▪ せめて設定ファイル編集で適用できないものか ◦ ネットに接続すれば、様々な通信プロトコルを扱える ▪ HTTP, TCP, UDP etc…
  16. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackの開発環境 その他のサンプル: ⚫ サンプル6: MQTTサーバ

    (ブローカー)と情報の送受 信を行う ◦ M5Stackはメッセージ を待ち続けたり(Sub)、 定期的にメッセージを送 ること(Pub)もできる ◦ 複数のM5Stackに同時 にメッセージも送れる
  17. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackの開発環境 ここでM5Core2からのメッセージ を確認するため、mosquitto_sub を動かしてトピックを指定する。 M5Core2からの送ってるメッセー

    ジを確認できる。 M5Core2のプログラムは他の publisherからのメッセージも受け られる。 なので、mosquitto_pubプログラ ムを起動。メッセージを送ってみる。
  18. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackで何をしようか? アイデア:その1 ⚫ 機器単体でネットワーク対応しているため、IoT的な機器を用いるアイデアはおおむね実 現可能と思われる。

    ⚫ 例えば... ◦ BLE通信で値を取得できる温度計(Switchbot)から定期的に温度情報を受信。 ▪ →その後、なんらかのAPIを通じて、温度をGoogle SpreadSheetに記録し続ける ◦ 人感センサーと組み合わせる。 ▪ 誰かが部屋に入退室した時間を(なるべく)自動化する ◦ 備品の在庫管理 ▪ 備品を使う度に、付近のM5Stackのボタンを押す。 • M5Stackに関連する在庫の数量を減らすことができる ▪ 定期的に最新の在庫数を管理するシートに送信・在庫数の同期を取ったり、リアルタイムに在庫数 を変動させる。
  19. ©Project PLATEAU / MLIT Japan M5Stackで何をしようか? アイデア:その2 ⚫ その他いろいろ ◦

    対応するセンサーを繋いでみると可能性さらに広がりそう。