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20220120modelinglt_miure

m-miura.jp
January 21, 2022

 20220120modelinglt_miure

株式会社ラクスさん主催のコミュニティイベントで発表したときのスライドです。https://rakus.connpass.com/event/233514/

宇宙開発の人が設計やモデリングについて考えてみた

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January 21, 2022
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Transcript

  1. 目的と目次 目的 • エンジニアコミュニティの皆さんにレヴィが開発・提供している モデリングツールやフレームワークについて知って欲しい • (後述するように)宇宙開発よりもソフトウェアやWebの世界の方が 設計・モデリングの話が進んでいるので、意見やアドバイスが欲しい 目次 •

    自己紹介 • 会社紹介:宇宙開発の人がつくった設計・モデリングの会社 • 宇宙開発とシステム工学 • アーキテクチャ設計と対話型モデリング このスライドのダウンロード:https://bit.ly/20220120lt ※配布すると怒られそうな画像とかロゴとかは消しています
  2. 自己紹介 三浦 政司 (みうら まさし) 宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 准教授 株式会社レヴィ 共同創業者&システムデザイン研究所所長

    • 菌類からロケットまで、複雑システムなら何でも扱う研究者 • 鳥取に10年間住んでいたけれど、最近関東に戻ってきた • 好きなこと:蟻、コミック、自転車、B級スポット巡りなど https://levii.co.jp/ https://m-miura.jp
  3. 機会があったら話したいこと(呼ばれるの待ち • 蟻コロニーの創設と飼育          <- https://r.m-miura.jp/ants/ • 自然言語処理技術の無駄遣い        <- https://note.com/miure ⇨「異世界転生あるあるを導出」「ネット上の怖い話を分類」など 

    • 木材腐朽菌のエージェントシミュレーション <- https://bit.ly/fimas2021 • 人工知能鹿肉品質判定器「ジビエーアイ」  <- https://r.m-miura.jp/gibierai/ • ロケット工学、宇宙開発、分散協調制御の話 システム 我が家で生まれたアリ 自然言語処理で 異世界転生あるあるを導出 木材腐朽菌 種間競争 MAS
  4. アーキテクチャ設計とは? 実装プロセス 統 合 プ ロ セ ス 設 計

    プ ロ セ ス 上流設計 要求分析 アーキテクチャ設計
  5. 参考資料では ビジネス分析 プロセス 利害関係者要求 定義プロセス アーキテクチャ 定義プロセス 設計定義プロセス システム分析 プロセス

    実装プロセス 統合プロセス 検証プロセス 移行プロセス 妥当性確認 プロセス 運用プロセス 保守プロセス 保守プロセス 要求定義プロセス ISO/IEEE 15288:2015 p17-Fig.4で定義されている システムライフサイクルプロセスのうち技術プロセスを抜粋 システムズエンジニアリングの基本的な考え方, JAXA
  6. システミングのエッセンス 専門家B 専門家C 専門家A 1. 視点をわける 2. システムモデルで表現する 3. 視点をつなげる

    運用 フロー 機能 構造 運用フローを実現する のに必要十分な機能が 挙げられているか? (整合性観点)
  7. 「対話型モデリング」を言ってもいいかも 専門家B 専門家C 専門家A 1. 視点をわける 2. システムモデルで表現する 3. 視点をつなげる

    運用 フロー 機能 構造 運用フローを実現する のに必要十分な機能が 挙げられているか? (整合性観点) 対話するための前提 対話しながらシステムモデルを 構築していくことで合意できる アーキテクチャを探す 対話しながらモデリングを するときの注意点
  8. システム設計者がよく使うビューポイント Context Viewpoint システムの全体と境界、および外部との相互作用に関心を持つ Functional Viewpoint システムの機能に関心を持つ Operational Viewpoint システムを操作する、運用するという側面に関心をもつ

    Process Viewpoint システムの動作、処理の順番などに関心がある視点 Physical Viewpoint システムの物理的な構成、特性、形状などに関心がある視点 どのようなビューポイントが必要か?も探りポイント(対話が必要になることも)
  9. システム工学は宇宙開発出身だけど、 • 新しいコンセプトの宇宙システムを考えるときは、 既存のアーキテクチャから話をはじめるのではダメ • ビジネス、用途開発など新しいビューポイントが必要になってきている • 設計するシステムのスコープを広げて大きなシステムの提案が必要 例)宇宙探査と宇宙輸送のあり方を同時に設計する •

    JAXA、民間企業、大学、etc…など多様な立場でチームを形成し、 協力して設計開発に取り組む場面が増えていく • リソースが不足しがちな中で効率的に設計開発を進めなければならない • リモートで設計、認識合わせ、合意形成を行わなければならない 宇宙開発のシステム工学は進化しなければならない