8/15(火)開催のJaSST nano vol.7に登壇した渡邉(@motokiwatanabe2)の発表資料です。 https://jasst-nano.connpass.com/event/292604/
©MIXIISTQB® Certified TesterGame Testing v1.0.1(CT-GaMe)に載っていないことの話2023/08/15株式会社MIXI渡邉元輝
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©MIXI2018年 株式会社ミクシィ(現:株式会社MIXI)⼊社2018年 モンスターストライク QA/企画2020年 共闘ことばRPG コトダマン QA2022年 新規サービス QA2023年 家族アルバム みてね QA2023年4⽉〜 Asym Altered Axis QA⾃⼰紹介2開発中渡邉 元輝 @motokiwatanabe2前職含めると2010年からゲームのQAエンジニアとして活動しています。(コンシューマー/スマートフォン/PC)
©MIXIゲームテスト領域の資格が誕⽣!2022年にISTQB®よりCertified Tester Game Testing (CT-GaMe)がリリース!3https://jstqb.jp/istqbnews.html
©MIXI今回はシラバスに盛り込まれていない内容について、これまでの経験を踏まえてお話します!4
©MIXI2. Testing Game Mechanics(ゲームメカニクスのテスト)5まずは
©MIXIこの章で書かれている内容の例• ゲームメカニクス(機能)は6種類メカニクス毎にテストのアプローチが異なる• ゲームメカニクスに関連する⽋陥は3種類ゲームメカクニスが意図通りに動かない⽋陥ゲームがプレイヤーに適切に認識されない⽋陥特定の状況でゲームメカクニスが効果的に機能しない⽋陥• セーブの種類とロード時の観点2. Testing Game Mechanics(ゲームメカニクスのテスト)6
©MIXIこの章で書かれている内容の例• ゲームメカニクス(機能)は6種類メカニクス毎にテストのアプローチが異なる• ゲームメカニクスに関連する⽋陥は3種類ゲームメカクニスが意図通りに動かない⽋陥ゲームがプレイヤーに適切に認識されない⽋陥特定の状況でゲームメカクニスが効果的に機能しない⽋陥• セーブの種類とロード時の観点2. Testing Game Mechanics(ゲームメカニクスのテスト)7\補足したい/
©MIXI2. Testing Game Mechanics(ゲームメカニクスのテスト)ゲームがプレイヤーに適切に認識されない⽋陥Defects of appropriateness recognizability of the game→何が起きたのか分からない、気づけない⽋陥→メッセージが無い、エフェクトが無い、効果⾳が⼩さい、タイムアップだったけど時計が全然⽬⽴ってなかった、ロード中なのかフリーズしているのか分かりづらい、など。コンシューマーであればTRC、TCRなどに従って防ぐことも可能。スマートフォンやPCの場合は各社で品質基準を定義する必要あり。8
©MIXI2. Testing Game Mechanics(ゲームメカニクスのテスト)セーブの種類・セーブポイントでのセーブ、どこでもセーブ、オートセーブ・チェックポイント(死亡時復活する場所)・セーブデータに保存されない(ゲーム終了したら消える)ロード時の観点・セーブ時の情報を正しく復元できること・新しいバージョンでもロードができること・別の端末でもロードができること(クラウドセーブ)・ロード後に死亡した際、前のセーブのチェックポイントで復活してしまわないか9
©MIXI3. Graphics Testing(グラフィックステスト)10
©MIXI3. Graphics Testing(グラフィックステスト)この章ではグラフィックス、テクスチャ、VFX、 LoD、コリジョン、ヒットボックス、アニメーション、エフェクト、照明などに関する⽋陥の種類やテストのアプローチが記載。カメラに関する話も欲しかった!11
©MIXI3. Graphics Testing(グラフィックステスト)カメラの観点• キャラクターを追従するカメラが壁にぶつかったら?• キャラクターが右に進んだら、すぐにカメラを旋回させる?• ⼀⼈称視点のカメラで、オブジェクトに近づきすぎたら?• オブジェクトが無いが⾒えちゃったら、何を映すべき?• 建物に⼊ったら建物の壁は透けるべき?12使いやすさを念頭にテスト、改善しよう
©MIXI5. Game Level Testing(ゲームレベルのテスト)13
©MIXI5. Game Level Testing(ゲームレベルのテスト)レベル=ステージ、エリアのこと!この章ではレベルにまつわる要素、つまり地形、オブジェクト、照明、サウンド、ゲームメカニクスなどに関する⽋陥の種類や制作段階に応じたテストについて記載。レベルを効率的に評価するには・・?14
©MIXI5. Game Level Testing(ゲームレベルのテスト)レベルをヒートマップで分析するレベルに対してプレイヤーがどの道を通り、どこを多く探索し、どこでよく倒されるのか、といった情報をロギングし、レベル上にヒートマップ等で可視化することで傾向が掴めます。ゲームバランスの調整やゲーム体験の改善に活かすことができます。15
©MIXI7. Localization Testing(ローカライゼーションテスト)16
©MIXI7. Localization Testing(ローカライゼーションテスト)ローカライゼーションの対象はゲームに関わるテキスト、⾳声、グラフィックスなど全てが対象!ただ翻訳するのではなく、その国・地域の⽂化や特性も考慮しコンテンツを適応(改修)させる。ネイティブによるテストが必須!(ハンドサインが特定の国では不適切な表現になってしまう、等)17
©MIXI7. Localization Testing(ローカライゼーションテスト)ローカライゼーションテストの⼯夫・アセットを⾒て、権利・倫理チェックをまず初めに実施する・ゲーム内のテキストが、コード埋め込みなのかデータなのか判別できるようにする(#12345等の通し番号を適宜表⽰できると分かりやすい)・1つ単語を複数の画⾯で使いまわしている場合、翻訳時には⽂脈に応じてアセットを増やせるようにする(“exit” → “出る” “やめる”)・全部なんでもかんでも翻訳しない(⽇本語にするとダサいパターンもある)18
©MIXI19あえて最後に1. Specificity of Game Testing(ゲームテストの特性)
©MIXI1. Specificity of Game Testing(ゲームテストの特性)1.1.4 ビデオゲームの製品リスクをテストがどのように軽減するかそこで⽋陥が発⽣した場合の遭遇率と重⼤度を鑑みてテストの優先度を決めよう、という内容。どうやってバグを効率的に拾っていくか?・チュートリアルは優先度が⾼い。専⽤の仕組みが⼊ってる為エンバグが起こりやすい。・エンディング周辺など、辿るまでの時間がかかる場所はチェックされる機会が少なく、それが故にバグが眠っている。20
©MIXI1. Specificity of Game Testing(ゲームテストの特性)1.3 ゲームソフトウェア開発ライフサイクルを通じたテスト活動マイルストーンに応じてテストベースと成果物が変わる。これらを実践することによってリスクを軽減できる。・テストの前にゲームのコンセプトを理解しよう→ターゲットとなるユーザーは誰か?届けたい価値は何か?・コンセプトからブレていかないように、QAはいち早く参画して開発をしよう→ゲームがほぼ出来上がった段階で参画しても、品質は⽋陥によって下がったところを戻すまでしかできない21
©MIXI1. Specificity of Game Testing(ゲームテストの特性)品質保証として、エンターテイメントであるゲームの⼀番⼤事な品質、「⾯⽩さ」「楽しさ」の評価は必要不可⽋。しかしシラバスの内容は基礎のため、品質を保証して⾏くためのプロセスやプラクティスには触れられていません。(主観的な要素なので本当に難しい!)この品質を評価できるようになると、ゲームQAとしてAdvanced Levelかも…?!22
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