Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

Business Platform based on Artificial General Intelligence

moroqq82
November 22, 2022

Business Platform based on Artificial General Intelligence

These slides are written on Japanese.

---
2022年11月22日の第22回汎用人工知能研究会で発表したスライドです。

moroqq82

November 22, 2022
Tweet

Transcript

  1. 汎用人工知能による ビジネスプラットフォームについて SIG-AGI-022-13 2022年11月22日 岡谷 基弘 1

  2. これからお話しすること 汎用人工知能の実現形態を仮定し、 ビジネスおよび社会についての 思考実験の提供 以下の内容は含みません • 仮説検証の結果 • 数理的な理論 •

    生物学的妥当性についての考察 2
  3. 汎用人工知能の実現形態の仮定と それによるビジネスについて 3

  4. 汎用人工知能の実現形態の仮定 汎用人工知能の実現形態についての仮定 • 身体を持つ • 人間と自然言語によりコミュニケーションが取れる • 人間とのコミュニケーションを成り立たせることができる程度に抽象的な思考が可能 • 人間とよく似たセンサー系を持ち、人間が可能な動作は、自然言語で人間が良く教え

    ることで、出来るようになる • 自転車に乗る、家計簿を付ける、二次電池の研究をするなど、人ができるようになる ほぼ全ての「運動」「知的活動」は、人が良く自然言語で教えることで可能になる (ただし、彼らの能動的推論は必要)(*1) • 十分小さなエネルギーで動く 以下、汎用人工知能が身体を持つことを明示し、イメージしや すくするため、汎用人工知能のことを「AGIロボ」と呼称する *1 運動の場合、ハード制約でトルクが足りないなどの場合は必要なハードに取り替えることは必要 4
  5. スキル獲得とそのコピーによる量産 汎用人工知能の実現形態についての仮定 人とコミュニケーションを取ることで、人が できることができるようになるのが、AGIロボ • 視覚:教えてくれる人の動画像 • 聴覚:音声 • 触覚:物体操作感覚

    • 内受容感覚ほか コミュニケーション スキル獲得 AGIロボは「認知的に閉じ」た状態でスキル獲得を行うと すると、コミュニケーションとはロボのセンサーで受け 取ることのできる時系列刺激と考えることができる。 仮に環境の単純コピーができなかったとしても、全ての センサー生値を保存しておけば、別のAGIロボにそのセン サー値を与えれば同じスキルを獲得できると考えられる (*1) *1 本当にそうか?は議論の余地があるかもしれない。ここでは、すでに得られたセンサデータを活用すること で、一個体ごとに学習させるより、はるかに容易に能動的推論を含めたスキル獲得が可能と仮定する。 一度頑張ってAGIロボにスキルを獲得させれば、 そのスキルはコピー・量産できる! 5
  6. AGIロボのスキル獲得とスマートフォンのプラットフォームの類似性 • 視覚:教えてくれる 人の動画像 • 聴覚:音声 • 触覚:物体操作感覚 • 内受容感覚ほか

    コミュニケーション スキル獲得 一度頑張ってAGIロボにスキルを獲得させれば、 そのスキルはコピー・量産できる! この状況に良く似た例 一度頑張ってiphoneアプリを作れば、 そのアプリは全世界に配布できる! うまくいけばお金ももらえるかも! 項目 スマホ AGIロボ OS・ハード iOS/android, スマホ本体 AGIソフトウェア、ロボ 開発方法 プログラミング コミュニケーション 配布 インターネット インターネット? プラットフォーマー Apple/Google ? AGIロボは、人間のスキルをコピー・配布可能にする可能性あり。 良質なスキルを提供した個人・事業者が著しく儲かり、 そのプラットフォーマーは尋常ではなく儲かる可能性がある 6
  7. プラットフォーマーとアプリ開発者の関係 7 家事ができるAGIロボを開発し、サブスクリプションとして各家庭 がAGIロボによる家事サービスを受けられるとした場合 プラットフォーマー アプリ開発者(個人or法人) • AGIロボのハードの開発、製造 • AGIロボへの基本的な運動スキル、

    常識の付与(*1) *1 「共同生活」を行い自然言語により常識を教えることを想定。 国や地域ごとに必要 • 家事についての知識(ドメイン知識)をAGI ロボとのコミュニケーションにより伝達し、 AGIロボにスキルを獲得させる(*2) *2 スキル伝達を受ける側(AGIロボ側)からすると、自らのセンサー情報 として情報(データ)を受け取り、スキルを獲得する 家事サービスの開発者は、基本運動スキルと常 識を持つAGIロボに対して、手取り足取り家事 を教えて家事スキルを獲得させる。 その際の、センサー生データを別のAGIロボに 与えることで、家事スキルを量産・コピー可能 にする。 AGIロボが受け取るセンサー データによってプログラミン グしているとも捉えられる
  8. AGIロボによるビジネス構想例 プラットフォーマー AGIロボOS兼ハード 提供事業者 サービス提供事業者A サービス提供事業者B サービス提供事業者C ・・・ AGIロボ 使用料

    AGIロボ 使用料 使用料 AGIロボ 個人、各業界特有のデータを用いて、 コミュニケーションによりAGIロボ にスキル獲得(データによるプログ ラミング)させる。そのスキルを サービスとして広く提供する 利用料 家事ロボ サービス 個人 利用料 足場架け 作業ロボ サービス 企業 利用料 介護作業 ロボサー ビス 企業 AGIロボはあらゆるサービスのプラットフォームになりうる。 AGIロボOSを提供できる企業は比類のない規模になる 8
  9. 汎用人工知能によるビジネスが 引き起こす歪みと対策について 9

  10. AGIロボによる社会変革と歪 AGIロボは生活を激変させ、途方もないメリットがある • 家事からの開放 • 労働災害の撲滅 • 農業の完全自動化 • 宇宙空間の大規模探索

    • 温室効果ガスの削減(必要な研究の推進) etc 一方、当然ながらデメリットもある • 格差の拡大(AGIロボサービス提供者と同業は廃業の懸念) • ピケティの提唱した資本収益率>経済成長率がさらに加速する 恐れ(資金力を持つ法人の方がサービス提供者として成功する 確率が高いと推定) • AGIロボによる単純労働の代替による、働く人の役割の喪失 このような社会の望ましくない歪に対して2つ提案したい 10
  11. AGIロボの提供企業の創業者が株式を最も貧しい人々に定期的に譲渡 提案1 AGIロボ提供企業は、極少数の個人がすべての株式を所有し、上場までの資金調達はすべて使途 の制限のない寄付金で賄う。そして、企業成長に合わせ、 全世界で最も貧しい人々に定期的に自身の持つ株式の一部を強制譲渡する マリオカートのように、最も貧しい人に最高のアイテム(お金に変えられ、価値 が上がる可能性の高い株式)を提供し、経済格差を個人の力で補正する これを実現するソフト・ハードをプラット フォーム化し、あらゆる起業家が利用でき るようにすることでさらに加速させる

    11
  12. well-beingを実現するための対話スキルを全人類に提供 提案2 AGIロボのスキルとして、「人がより良く生きるための対話スキル」を獲得させ、 全世界の全個人にそのスキルがプリインストールされたAGIロボを無償で提供する。 社会的に力があるが精神的に苦しむ人に優先し先行配布する。 著しく手に入りづらいものを求めて、「それがあれば(あれがなければ)幸せになれるのに」 と思いながら生きる人が多い。しかし、そうした考えでは幸せにはなれないことに気づく必 要がある。対話によって、「今ここ」にある幸せを見つけ、自分自身を助けることができる ようにしたい。それを、AGIロボのスキルとして獲得させられれば、すべての人のwell- beingの実現に近づく。

    12
  13. まとめ 13

  14. まとめ • 汎用人工知能の実現形態について、いくつかの仮定を置くことで、ビジネス 活用の形態について考察した • コミュニケーションによるスキル獲得が可能とすると、人間のスキルが量産、 コピー可能となると推定 • 汎用人工知能を実現したロボット(AGIロボ)はあらゆるサービスのプラット フォームとなり、世界を激変させる。

    • さらなる格差の拡大を少しでも抑止するため、AGIロボの提供事業者(起業 家)は株式を譲渡、新規発行する形での資金調達を行わずそのまま持ち続け、 一定数量を上場後、企業成長に合わせて、全世界の最も貧しい人々に定期的 に株式を強制譲渡すべき • 全人類のwell-being実現のため、人がより良く生きるための対話スキルを AGIロボに獲得させ、全人類1人1台AGIロボとし、対話によって全個人の well-being実現を目指すべき 14
  15. END 15

  16. Appendix 16

  17. コストの見通し SaaSとは異なり、ロボハードが相当数必要となる。そのため、演算のコスト、データの コストだけでなく、ハードのコストも必要になる。(逆に考えるとものづくりが強い日 本にとってAGIロボの立ち上げは意味があると考えられるかもしれない) 家事ロボサービスを例に考察。 家事を代わりにやってくれるサービスに一般家庭が支払う 金額を5万円/月とする。すると、3年で180万円。 ハードの製造費用が120万円、 3年分のランニングコストとして ハードのメンテナンスコストが10万円、

    演算(電力)が20万円、 データが20万円なら 10万円の利益が出る。(本当は研究開発費や販管費などが ここから引かれる) AGIロボは自動車よりもさらに複雑な精密機器の塊であろうこと を考えると、あらゆる精密機器の価格が現在よりも低下し、エネ ルギーコスト、演算コスト、データコストも低下して、さらに、 量産効果を出して初めて黒字になるものと思われる。 すごく感覚的に言うと、機能はともか くガワだけ同じものを作ったとしても 2022年現在ではハードだけでコストの 桁が2つ多くなるような気がする。 17