2021/10/03 スクラムフェス三河
チームのタスクをチームで対応するため、最初からみんなで一緒に進めるモブプログラミングならぬモブワークを導入しました。 プログラミングに限らず様々な内容をチームで進めるモブワークについて導入~活用までのポイントをご紹介します。
みんなでやればいいじゃん!チームの力を高めるモブワークを始めよう!
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池田 直弥(いけだ なおや)自己紹介Nao_Mk22019年 Retty入社技術的にはバックエンド寄りが好き仕事ではフロントエンドもインフラもやりますふりかえりは大好き
とあるスプリントの光景スプリントプランニングにてABC「上から順番にメンバー割り当てようかー」「「 はーい 」」Todo Doing Done
スプリントの途中ABC「B終わったんですけどAかCって分担できます?」「うーん、並列してできるのはなさそう」「なるほど、じゃあ新しいDを取っちゃいます!」DTodo Doing Doneとあるスプリントの光景
スプリントの最終日ABCTodo Doing Done「ふー、Dも何とか今日終わった」「Cは昨日終わったしAも今日終わりそう」「全部スプリント内に終わるね、良かった!」Dとあるスプリントの光景
とあるスプリントの光景スプリントの最終日ABCTodo Doing Done「ふー、Dも何とか今日終わった」「Cは昨日終わったしAも今日終わりそう」「全部スプリント内に終わるね、良かった!」Dふと生まれた疑問「これって本当に順調……なのか?」
自分の仕事に集中しがち問題PBIの並びは優先順位の高い順PBI(プロダクトバックログアイテム)を1人1つ持つと自分のPBI > 他人のPBI になりやすい● 割り当てられた仕事を完遂したい気持ちにおされる● 本来のPBIの優先順位が意識されないその順に早く価値を届けたい(≠ 必ず最初に終わらせる)
チームの仕事はチームのもの● 自分の進捗ばかり気にする● ヘルプの声が挙がるまで優先順位の高いPBIを気にかけない● 「分担できないので新しいPBIやります」問題最初からみんなでやればいい!モブプログラミングならぬモブワークだ!PBIは担当したチームが責任を持つもの
● モブワークとは● モブワークの目的・メリット● モブワークのポイント● 導入する時のポイントこれからお話しすること
PBIを完成させるための作業をみんなで集まってやる!モブワークとは● コード設計議論● テスト● 業務知識の共有● 実装などなどみんなで同じもの・画面を見ながらやるのがポイント!
PBIを進めるために必要な業務知識の共有● 詳しいメンバーを中心に共有する● 参加メンバーでドキュメントを作成・更新するたとえばコード設計議論・コーディング● ペアプログラミング・モブプログラミング● プロダクションコードとテストコードで分担● 雑談や作業に必要な会話をする
モブワークの目的・メリット
モブワークはフロー効率重視目的● チームのコミュニケーションによる課題解決● リードタイムの短縮メリット● 情報共有する機会が増えて早く解決に導ける● 特定業務に詳しいメンバーへの依存度を下げられる○ チームがこなす開発の安定度を上げる
リソース効率とフロー効率はトレードオフリソース効率リソースの稼働率を重視総アウトプット量が多いリードタイムが増えるフロー効率リードタイムの短縮を重視総アウトプット量が少ないリードタイムが減るモブワークはこっち
モブワークのポイント
● 音声通話ツール○ Zoom○ Discordモブワークに便利なものオフライン● ホワイトボードオンライン● ホワイトボードツール○ Miro○ MURAL
● クリエイティブな作業(大抵のPBI)● メンバー間で知識に差がある作業○ 情報共有しつつ作業が進む● メンバー全員に知見がない作業○ 技術的に新しい挑戦○ レガシーコードと向き合う改修モブワーク向きの作業を見極める● 単純作業● 手順が定型化された作業向いてる適した作業でやるのが大切(モブワークは手段の1つ)向かない
何となく集まって流れでやるモブワークを生かすポイントやってみるのは簡単だけど意外とつまずく部分もあるBAD GOOD何をどこまでやるか最初に決めるとりあえず何人も集まる 最適だと思う人数に絞るその場にいるだけの人がいる作業に入れるようにフォローする難しいなら抜けてもらうのもアリ
導入する時のポイント
なぜモブワークをやるのかをまず対話目的が揃わないままやっても失敗してしまう優先順位の高いPBIからなるべく早く価値を届けたいスプリント内に終わるなら問題ないのではと考える人もいる(過去の自分)フロー効率を重視しリードタイムを短くしたいみんなでやるのは効率悪いのでは?という意見は大抵リソース効率の観点まずは話そう!
最初はイベント的にやってみるのもアリ定期スケジュールでチームのイベント的にやってみる使い所を知ればチーム文化になる試しに何でもモブワークでやってみる自分たちにとっての向き・不向きが明らかになるモブワーク自体のふりかえりがとても有効良かったこと・悪かったことがわかれば使い所もわかってくるやり方の改善が進めば手段の1つとしてより選びやすくなる
● 少しでも早く価値あるものを届けるための「モブワーク」● 知見共有が自然とできるのでチームの成長に役立つ● モブワークのやり方に正解・不正解はない○ 自分たちでレベルアップさせていくのがベスト!まとめ