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ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討

rpaka
September 03, 2020

 ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討

第37回センシングフォーラム萌芽セッションでの発表資料です。
This is my presentation material of "37th Sensing Forum Hoga Session".

rpaka

September 03, 2020
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  1. 2020/9/3 ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討 2 IoTの普及 ⼈ 構造物 機械 ⾃然環境 現 実

    世 界 動物 センサ ⼼拍 呼吸間隔 損傷具合 ⽔量 通信 IoTデバイス 記録 機械学習 可視化
  2. 2020/9/3 ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討 3 データ処理⼿法の⼀つ:周期推定 ⼈ (胸の動き) センサ 呼吸間隔 IoTデバイス 通信

    etc... ARS† DFT AMDF 周期推定 ・・・ 呼吸間隔推定など幅広い⽤途 ARSの特徴 計算量が少ない DFTのおよそ1/100 [1] 複数周期信号の周期を別々に推定可 機器台数を削減でき,コストを抑えられる [1] Y . Kamiya: A simple parameter estimation method for periodic signals applicable to vital sensing using Doppler sensors, SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration, Vol. 10, No. 5, pp. 378-384, September 2017.
  3. 2020/9/3 ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討 4 IoT機器の特徴, 搭載するデータ処理⼿法に求められる事 プロセッサやメモリ IoT機器: ⼤量に設置する プロセッサやメモリ: コストがかけられない

    IoT機器: 設置場所が多様 電⼒供給: バッテリ駆動が多い 低 計算量 少 メモリ 求められること 少 サンプルでの処理 求められること 電⼒供給
  4. 2020/9/3 ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討 5 ARSとIoT機器に搭載する⼿法に求められる事の⽐較 ARSの特徴 求められること 少メモリ 少 サンプルでの処理 低

    計算量 低 計算量 複数周期信号の周期 を別々に推定可 機器台数の削減 多サンプル ほど ⾼ 精度 多メモリ ※トレードオフ
  5. 2020/9/3 ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討 8 計算機シミュレーションの基本的な考え⽅ 調べたいこと どのくらい 少サンプルで 計算機シミュレーション 正確な周期推定を⾏えるか 周

    期 推 定 結 果 周期1 周期2 不正解 不正解 周期1 周期2 不正解 不正解 データを取る範囲 周期1 周期2 不正解 不正解 周期1 周期2 正解 正解 正確に推定するのに 必要な最短の信号⻑ これ を⽐較 時刻 信 号 値
  6. 2020/9/3 ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討 9 計算機シミュレーションの流れ・条件 基本波形の⽣成 信号の⽣成 周期の推定 推定周期は正解か 信号⻑を延⻑ 開始

    終了 現在の信号⻑を記録 Yes No 1波⽬ 2波⽬ 1波⽬ 2波⽬ 2波の⻑さの差:周期差 ⼊⼒信号 1回の試⾏ 「1回の試⾏」を および を変えて⾏い,結果を⽐較 条件 基本波形:sin波 周期信号の数:2つ 1波⽬の周期:40サンプル 2波⽬の周期:42, 43, ・・・, 50サンプル 周期差:2, 3, ・・・, 10サンプル 周期推定範囲:30サンプル〜40+(周期差)+10サンプル DFTの0埋めサンプル数:信号⻑の2〜10倍
  7. 2020/9/3 ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討 10 結果 周期差 [サンプル] 必 要 信 号

    ⻑ [ 周 期 ] DFT x は信号⻑の倍の サンプル数の0パディング を⾏った事を⽰す
  8. 2020/9/3 ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討 11 検討(1)ARSとDFTの結果の⽐較 周期差 [サンプル] 必 要 信 号

    ⻑ [ 周 期 ] 0パディングを⽤いない場合 今回の条件においては周期差に関係なく はDFTに対し ARSは より での 周期推定が可能 0パディングを⽤いる場合 DFTは0パディングのサンプル数を増やして いくことで必要な信号⻑が短くなっていく しかし0パディングを⾏うと の⾯から であると考えられる x0 0 DFT ARS x6 計 算 量 低 ⾼ x2 x3 x8 x10
  9. 2020/9/3 ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討 12 検討(2)周期差の影響 周期差 [サンプル] 必 要 信 号

    ⻑ [ 周 期 ] 周期差がある程度 短い と 必要な信号⻑が ⻑く なる ARSにおいて 信号の分離には ⽐較的 ことを⽰唆
  10. 2020/9/3 ARSを⽤いた信号分離性能に関する検討 14 まとめ ARSの特徴 求められること 低 計算量 少メモリ 低

    計算量 少 サンプルでの処理 多サンプル ほど ⾼ 精度 多メモリ が必要 ARSがIoT機器に搭載する デ ー タ 処 理 ⼿ 法 と し て 適当であるかを検討 メモリ量や消費電⼒に影 響する必要な計測時間の ⻑さをDFTと⽐較 メモリ量や消費電⼒の ⾯からIoTに有効な周期 推定⼿法である 周期差 [サンプル] 必 要 信 号 ⻑ [ 周 期 ] x0 x10 DFT ARS x6 計 算 量 低 ⾼ ARSは より での 周期推定が可能 DFTは0パディングで必要な信号⻑ が短くなるが の⾯から であると考えられる 0 ARSは計算量のわりには 計測時間が短くてすむ