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ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討

rpaka
September 08, 2020

 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討

第25回知能メカトロニクスワークショップ(iMec)での発表資料です。
This is presentation material of "iMec 25".

rpaka

September 08, 2020
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  1. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 3 距離推定の実現 近距離 中距離 / 遠距離 光学カメラ (可視光)

    超⾳波センサ (⾳) ミリ波/マイクロ波レーダ (電磁波) 測定機器 遠距離まで測定可能 近距離のみ測定可能 距離分解能が⾼い 特徴 距離分解能 測定下限距離 距離分解能が低い 測定下限距離が⻑い 近距離の測定に不適
  2. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 4 距離推定の実現 近距離 / 中距離 / 遠距離 ミリ波/マイクロ波レーダ

    (電磁波) 距離分解能が⾼い FM-CW⽅式に着⽬し 距離分解能を⾼める⼿法を提案 のレーダで まで測定可能に 機器コストの削減 消費電⼒の削減 利点 測定機器 特徴
  3. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 6 FM-CWレーダの構成 トランスミッタ 周波数 推定器 送信波 受信波 Tx

    S Rx S 測定対象位置 距離 R 距離 変換器 推定距離 ˆ R FM-CWレーダ 2 3 電磁波の送信と 反射波の受信 送信波と送信波が測定対象物に反射して受信される受信波を⽤いる 1
  4. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 7 周波数変化とビート周波数 t 時刻 0 f 基準周波数 0

    f f + D 最⼤周波数 r f ビート周波数 周波数差 送信波周波数 受信波周波数 t 遅延 1/ m m T f = 繰り返し周期 送信波 受信波 t 時刻 sin波 sin波 (遅延秒) 受信波は送信波が そのまま秒遅れた波形となる 周波数を上記のように線形に変化させる ! 秒のうち! − 秒は周波数差が⼀定となる
  5. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 8 周波数変化とビート周波数 t 0 f 0 f f

    + D t : 短 r f : 低 R : 狭 送信波 受信波 送信波 受信波 R : 広 t 0 f 0 f f + D t : ⻑ r f : ⾼ ビート周波数は距離に対応して変化 距離分解能:周波数分解能に依存 4 m r c Rf f f = D 4 m r f c R f f = × D 定数 固定値 光速
  6. 5 10 15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5

    2 5 10 15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 10 処理の流れ 3 累積結果の代表値計算 2 分割した信号の累積 1 信号の分割 複数信号の周期推定 が可能 計算量が低い DFTの1/100[1] ARSの特徴 ARSの処理 [1] Y. Kamiya, “A simple parameter estimation method for periodic signals applicable to vital sensing using Doppler sensors”, SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration, Vol. 10, No. 5, pp. 378-384, 2017.
  7. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 11 1. 信号の分割 ‒ 周期と同じ幅 ・・・ 5 10

    15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 5 10 15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 <周期> サンプル 重ねると・・・ の幅で分割していくと、 信 号 値 時刻 [サンプル] <分割幅> サンプル 信号の分割 累積 代表値計算
  8. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 12 1. 信号の分割 ‒ 周期と異なる幅 ・・・ 5 10

    15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 5 10 15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 重ねると・・・ の幅で分割していくと、 <周期> サンプル <分割幅> サンプル 信号の分割 累積 代表値計算 信 号 値 時刻 [サンプル]
  9. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 13 1. 信号の分割 ‒ ⽐較 幅で分割した場合 1 5

    10 15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 ・・・ 周期信号 ・・・ 幅で分割した場合 ・・・ 分割した際に同じ波形ばかりか を評価できれば周期推定可能 分割した信号を (縦に積み上げる) 事を考える 同じ波形ばかり 同じ波形ばかりではない 信号の分割 累積 代表値計算
  10. 5 10 15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5

    2 5 10 15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 14 2. 分割信号の累積 ‒ 周期と同じ幅 ・・・ の幅で分割した信号の累積は、 累積 すると・・・ <周期> サンプル <分割幅> サンプル 信号の分割 累積 代表値計算 信 号 値 時刻 [サンプル]
  11. 5 10 15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5

    2 5 10 15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 15 2. 分割信号の累積 ‒ 周期と異なる幅 ・・・ の幅で分割した信号の累積は、起伏が⼩さい 累積 すると・・・ <周期> サンプル <分割幅> サンプル 信号の分割 累積 代表値計算 信 号 値 時刻 [サンプル]
  12. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 16 3. 分割信号の累積結果の代表値計算 幅で 分割した信号の累積 1 5 10

    15 20 25 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 ・・・ 周期信号 幅で 分割した信号の累積 この違いを値として出せないか? 起伏が⼤きい 起伏が⼩さい 累積結果の に注⽬する 信号の分割 累積 代表値計算 累積結果の を評価
  13. 4 ྦྷੵ݁Ռͷ෼ࢄ 最⼤値 ・・・ 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 17 ARSの全体構成 累積 累積

    累積 5 最⼤値 6 最⼤値 ・・・ 5 サンプル ごとに分割 6 サンプル ごとに分割 4 サンプル ごとに分割 ・・・ ・・・ ⼊⼒信号 6 6 6 5 5 5 4 4 4 4 ARSは 最⼩ 1サンプルの周期分解能 を持つ
  14. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 18 ARSの周波数分解能 周期軸 周波数軸 累 積 最 ⼤

    値 間隔:⼀定 低周波数領域 間隔:狭 ⾼解像度 ⾼周波数領域 間隔:広 低解像度 R:⼩ R:⼤ r f :低 r f :⾼ 累 積 最 ⼤ 値
  15. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 20 距離分解能の導出 周波数軸 周期軸 周波数軸 1 1 t

    s f f + 1 1 1 t s f f + ARS 2 1 1 1 s t t t s t f f f f f f f D = = - + + DFT s N f f = D サンプリング周波数 総サンプル数 周波数分解能 DFT DFT DFT ( ) 4 4 4 4 r r m m m s m f R f f f f fN c f cf f f c f cf f D D æ ö æ ö + = - ç ÷ ç ÷ è ø è = D D D D D ø = ARS ARS ARS 2 ( ) 4 ( ( )) 4 ( ) 4 4 r r r m m r r s r m m f R f f f c f f cf f f c f f cf f f f f f D D æ ö æ ö + = - ç ÷ D D D ÷ ç è ø è = D + D ø = 距離分解能 s f N 分解能⼀定 1 s f 分解能⼀定 D F T A R S 1 t f t f 注⽬している周波数
  16. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 21 数値計算結果 測定距離 [m] 距 離 分 解

    能 [m] 項⽬ 値 繰り返し周波数 ! 4.00e-5 Hz 周波数遷移幅 Δ 4.00 GHz サンプリング周波数 " 8.53e+5 Hz 総サンプル数 1.00e+6 個 0.4m以下 DFTよりもARSの 距離分解能が⾼くなる ARSの距離分解能が 測定距離以下になる ARSにより近距離の測定が可能に 0.2m以下
  17. 2020/9/8 ARSを⽤いたFM-CWレーダーの距離分解能改善に関する検討 23 まとめ R t 0 f 0 f

    f + D r f FM-CW⽅式では 距離分解能は 周波数分解能に依存 周期軸 周波数軸 累 積 最 ⼤ 値 間隔:⼀定 低周波数領域 間隔:狭 ⾼解像度 R:⼩ r f :低 累 積 最 ⼤ 値 FM-CWレーダ ARSの周波数分解能 数値計算結果 ARSで 近距離の測定可能に 測定距離 [m] 距 離 分 解 能 [m]