Supervised Topic Modelを⽤いたB2B企業ブランド形成要因の分析 / Identification of B2B corporate brand factors using Supervised Topic Model

Supervised Topic Modelを⽤いたB2B企業ブランド形成要因の分析 / Identification of B2B corporate brand factors using Supervised Topic Model

■イベント 
「言語処理学会第26回年次大会(NLP2020)」
https://www.anlp.jp/nlp2020/program.html

■登壇概要
タイトル:Supervised Topic Modelを⽤いたB2B企業ブランド形成要因の分析
発表者: 
DSOC 研究開発部 SocSci Group 真鍋 友則

▼Sansan DSOC
https://sansan-dsoc.com/

A2cac4b3dcb2bc0b87917ddc034ef708?s=128

Sansan DSOC

March 17, 2020
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Transcript

  1. Supervised Topic Model を⽤いた B2B 企業ブランド形成要因の分析 真鍋友則 *1, 髙橋寛治 *1,中川慧

    *2 *1) Sansan株式会社 DSOC, *2) 野村アセットマネジメント株式会社
  2. ※ 掲載されている内容等は発表時点の情報です。 ※ 公開に当たり、資料の⼀部を変更・削除している場合があります。

  3. Data Strategy and Operation Center 背景 無形資産投資・ブランド投資の興隆 • ESG など,

    企業の無形資産, ⾮財務指標に対する⻑期的投資の重要性が⾼まり続 けている (経済産業省, 2017, 価値協創のための統合的開⽰・対話ガイダンス-ESG・⾮財務情報 と無形資産投資.) 企業ブランド • 企業の無形資産の重要な⼀部であり、投資の対象 (経済産業省, 2002, ブランド価値評 価研究会報告書. 経済産業省企業法制研究会). • ⽇本企業のブランドへの投資は年間 4 ~ 5兆円 (伊藤レポート 2.0, 2017)
  4. Data Strategy and Operation Center 背景 B2B企業ブランド • ブランドは、商品や商品の付加価値 の属性として考えられてきた.

    • B2B市場における企業ブランドの役 割や価値についての研究が進展し、 その重要性の認識も進んでいる (Leek, S., & Christodoulides, G. (2011). Industrial Marketing Management, 40(6), 830–837., 右図)
  5. Data Strategy and Operation Center 背景 B2B企業ブランド研究の未解決課題 (Leek, S., &

    Christodoulides, G. (2011). Industrial Marketing Management, 40(6), 830–837) • 「ブランド」は, B2B市場におけるステークホルダーたちにどのような意 味を持っているのか • B2B市場におけるブランド価値の構成要素は何か • B2B市場におけるブランド価値をどのように測定するか
  6. Data Strategy and Operation Center 本研究のテーマ ⽬的 1. B2B 企業のブランド印象の要因を明らかにし、

    B2B 企業のブランド価値構成について考察する 2. ブランド要因と企業パフォーマンスの関係を分析し、 パフォーマンスと関連のある要因を抽出する ⽅法 • 企業の名刺所有者をパネルとした「企業ブランド印象調査」データを⽤い る
  7. Eight Company Score

  8. Data Strategy and Operation Center ⽅法 データ • Eight Company

    Score: 企業の名刺所有者に対して⾏われる 「企業ブランド印象アンケート調査」 • 名刺アプリ Eight ユーザーを対象とした 任意のアンケート調査。 回答者の個⼈情報は全て匿名化した上で 分析に利⽤ 名刺所有者 • 名刺所有者を調査パネルとすることで、 取引先、営業先、企業関係者、近しい業 界など、その企業と接点のあるヒトから のブランド印象を得ることができる
  9. Data Strategy and Operation Center ⽅法 Eight Company Score 調査内容

    • 調査時期: • 半年に1回の頻度、過去4回実施 • 2018年 5⽉,11⽉、2019年 5⽉,11⽉ • 調査企業数 • 約1400社 • 上場企業 550社 (B2B 企業323社) ブランド 〇〇社のブランドイメージは魅⼒的だと思いま すか? モノ 〇〇社の製品・サービスは⾃社/社会に有⽤だと 思いますか? ヒト 〇〇社の⼈は好印象だと思いますか? • 調査⼈数: • 1社あたり1500⼈に調査 • 平均回答率: 約10% • 1社あたり約150⼈の有効回答者 • 調査内容 • 0 - 10 までの 11 段階の評点 (3項⽬) • ⾃由記述⽂
  10. 分析

  11. Data Strategy and Operation Center 分析 • 回答者の⾃由記述⽂とブランド評点を関連付け、「企業について、どのような内容・印象を 持っていると、ブランドを⾼く評価するのか」を明らかにする •

    Supervised Latent Dirichlet allocation (sLDA) を⽤いる(Blei, D. M., & McAuliffe, J. D. (2009). Advances in Neural Information Processing Systems 20 - Proceedings of the 2007 Conference, 1‒22., 右図) • ⽂書ラベル(連続値)に対する予測精度を最⼤化するよ うに⽂書の潜在トピックを定める⼿法 (Blei, D. M., & McAuliffe, J. D. (2009). Advances in Neural Information Processing Systems 20 - Proceedings of the 2007 Conference, 1–22.) 企業ブランド印象の要因 • ブランド印象評点 (0-11) を⽬的変数とし、 ⾃由記述⽂から、レーティングと関連のある 潜在トピックを抽出する
  12. Data Strategy and Operation Center 分析 ⾃由記述⽂ • 前処理: 空⽩,

    また, 「知らない」「特に ない」などの⾮認知を⽰す⽂書を削除 • ⽂書 ‒ ブランド評点ペア数: 436,308 • ⽂書の形態素分割 • mecab-ipadic-Neologd 辞書を使⽤ • 品詞は名詞・形容詞・動詞・副詞・ 連体詞 ブランド評点の分布 • スコアは以下のように分布している • 平均値: 6.9
  13. Data Strategy and Operation Center 分析 トピック数の決定 • トピック数を 2

    から 20 まで変化させ, 予測 スコアと実測スコアの決定係数を求める • 5-folds クロスバリデーションで各トピック ス数 k における ! の分布を求める • トピック数 8 付近 で ! が飽和. トピック 数を 8 と定めた トピック数と決定係数 R の lda パッケージを使⽤。ギプスサンプリングによる推定
  14. Data Strategy and Operation Center 分析 sLDA による潜在トピック • ⽣起確率の⾼い単語

    top 10 • 横軸はブランド評点に対する係数値 お世話になってい る, 対応が良い, 親 切, 丁寧, 誠実 技術の⾼さ、 商品の魅⼒、 先進性と信頼 地域や社会への 貢献, 優良企業 ⼤⼿, トップ, リー ディングカンパニー 対応・取引 の評価 営業・社員 の印象 競合他社と の⽐較 印象がない
  15. Data Strategy and Operation Center 分析 B2B ブランド理論との⽐較 Kuhn, K.

    A. L., Alpert, F., & Pope, N. K. L. (2008). Qualitative Market Research, 11(1), 40–58. • ⾃由記述⽂から抽出されたブランド要因と, Khun らによって提⽰された B2B ブランドピ ラミッドの⽐較 ブランド⼒と関連のある企業についてのトピック
  16. Data Strategy and Operation Center 分析 企業パフォーマンスとの関係 • 各企業の平均トピック⽐率を算出 •

    企業についての全回答⽂の中で、ト ピック k に割り当てられた単語の出現 ⽐率 • 企業の平均トピック⽐率と, 企業業績の関係を 重回帰分析によって求めた • 企業業績: • PBR (Price Book-value Ratio) • ROS (Return on Sales)
  17. Data Strategy and Operation Center 分析 企業パフォーマンスとの関係 • 重回帰分析 •

    ⽬的変数: PBR, ROS • 説明変数: トピック⽐率, 企業サイズ(当期利益), 業種ダミー, 年⽉ダミー • 数値データは全て対数変換 • 8 トピックのトピック⽐率はその合計が 1 の変数 • 予測に寄与するトピック⽐率のみを残すように、ステップワイズ法を使⽤ (AIC 基準)
  18. Data Strategy and Operation Center 分析: 企業パフォーマンスとの関係 • 重回帰分析結果 (偏回帰係数)

    結果 • 「技術の⾼さ、商品の 魅⼒、先進性と信頼」 トピックの⽐率が⾼い 企業は、PBR , ROS 共 に有意に⾼い • ⽐率の 1 % の増加に対 し, PBR が 0.38 %, ROS が 0.26 % 増加
  19. Data Strategy and Operation Center まとめ B2B企業のブランド要因 • 企業ブランド評点と, 対応する⾃由記述⽂から,

    supervised Topic Model を⽤いて、ブランド 評点と関連のあるトピックを抽出した • 「お世話になっている、対応が良い」・「地域や社会への貢献」・「技術の⾼さ」トピック が⾼いブランド評点と関連が⾼く、また、ブランド評点に対する係数が最も低いのは「印象 のなさ」であった B2B企業ブランド要素と企業業績 • 企業のコメント群におけるトピック⽐率と企業パフォーマンスの間には有意な関連が⾒られ た • 特に、業績と正の関連を有するトピック⽐率は、「技術の⾼さ、商品の魅⼒、先進性と信 頼」であった • B2B 企業のブランディング戦略において、重要な知⾒と考える
  20. None