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イネイブリングチームの挑戦

 イネイブリングチームの挑戦

■イベント
第3回システムソフトLT大会
https://www.systemsoft.co.jp/lightningtalks

■発表者
Bill One Engineering Unit
木村 祐也

■Bill One エンジニア 採用情報
https://media.sansan-engineering.com/billone-engineer

SansanTech

March 22, 2024
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Transcript

  1. 写真が入ります ⽊村 祐也 Sansan株式会社 技術本部 Bill One Engineering Unit グループマネジャー

    Sansan Global Development Center, Inc. グループマネジャー ハードウェアからソフトウェアまで様々な業界での経験を経て、 2021年にSansan株式会社に⼊社。 Sansan株式会社では、Bill Oneのエンジニアとしてキャリアを スタートし、現在はBill One Engineering Unit(以下、Bill One EU) のマネジャーとして、Bill Oneの中核となる領域の拡⼤と、 Sansan Global Development Center, Inc.(以下、SGDC)のマネジ ャーとしてBill Oneの海外展開と向き合っている。
  2. Sansanの働き⽅を変えるDXサービス 個⼈向けサービス 請求書受領から、 ⽉次決算を加速する インボイス管理サービス 契約データベースから、 収益を最⼤化する 契約データベース 営業DXサービス 名刺管理から、収益を最⼤化する

    あらゆる顧客接点で 営業機会を逃さない マルチチャネルフォーム 法⼈向けサービス 名刺アプリ タッチで交換。スマートに管理。 受注業務のDXから、 事業を加速する 受注管理サービス 設⽴ 2007年6⽉ 資本⾦ 事業 働き⽅を変えるDXサービスの 企画・開発・販売 東京証券取引所 プライム市場 上場証券取引所 表参道本社 Sansan パラシオ 関⻄⽀店 福岡⽀店 中部⽀店 拠点 第三者機関認証の 取得状況 ISO/IEC 27001(ISMS) ISO/IEC 27017 JIS Q 15001(Pマー ク) 66億88百万円 (2023年11⽉30⽇時点)
  3. - 前提知識 - Bill One EUとSGDCの開発関係 - SGDCとは? - 参考にした書籍

    - 課題とイネイブリングチーム発⾜ - グローバルチームとSGDCの課題 - イネイブリングチームの発⾜ - プロセスと結果 - プロセス - 結果 - 考察と未来の話 本⽇お話しすること
  4. Bill One EUとSGDCの開発関係 開発 チーム 開発 チーム 開発 グローバル チーム

    ・・・ 開発 チーム 開発 チーム 開発 チーム ・・・ それぞれのエンジニアのバックボーン(⽂化や考え⽅)を活かし Bill Oneの国内向け(そのうちの⼀つがグローバルチーム)、海外向けの開発を並⾏して⾏っている Bill One EU SGDC 国内向け開発がメイン 海外向け開発がメイン Bill One 開発
  5. - チームトポロジー −マシュー・スケルトン (著), マニュエル・パイス (著) - コンウェイの法則や4つのチームタイプ、3つのインタラクションモードなど から、アジリティの⾼い組織作りを⾏う考え⽅をまとめたもの -

    イネイブリングチーム - 特定のテクニカルドメインのスペシャリストから構成されたチーム。各開発 チームの能⼒ギャップを埋めるのを助ける 参考にした書籍
  6. - グローバルチームの課題 - グローバルメンバーは⽇英の⾔語スキル+Bill Oneが求める技術スタックが必要 - そのような⼈材は簡単には⾒つからない - Bill Oneビジネスカードのサービス開始で、グローバルPMFにかけるリソースが不⾜

    している - グローバルメンバーは既存ドメイン知識が不⾜している - SGDCの課題 - メンバーが急増しているが開発基盤が追いついていない - グローバルPMFに向けては、単⼀ドメイン知識ではなく、横断的なドメイン知識が 必要 - 既存ドメインに変更を加えた際に、影響範囲の考慮不⾜でインシデントに繋げてし まうケースが度々発⽣している グローバルチームとSGDCの課題
  7. - Mission - グローバルチームとSGDCのメンバーがより効果的に仕事を遂⾏できるように、適 切なソリューションを提供することで、それぞれのチームの⾃律性を⾼め、結果と して、各チームのデリバリー速度の改善、品質向上へと繋げていく - Roles - グローバルチーム、SGDCに対するサーバントリーダーシップ

    - グローバルチーム、SGDCで必要になる技術のニーズ探索と習得 - グローバルチーム、SGDCの技術⼒向上のための⽀援 - グローバルチーム、SGDCの技術負債の解決と向き合う - TemporaryでSGDCが持つドメインのサポート - Not Roles - 特定のドメインやPBIはもたない イネイブリングチームの発⾜
  8. - チームのオンボーディング計画は全体で3ヶ⽉で以下を⾏うことを⽬標とする - 準備 - メンバー集めとKPIを作成する - 改善に関するアンケート - 可視化

    - Four Keysの指標をベースにしたSGDCの可視化(グローバルチームは既に可視化さ れている) - 改善の実⾏ - SGDCのPR作成・レビューガイドラインを作成 - 技術勉強会の開催 - ポストモーテムのプロセス改善 プロセス
  9. 【結論】 - イネイブリングチームの進捗は全体で75%に⽌まり、短期的な成果を⽰す改善活動に繋げることが難し く、イネイブリングチームは⼀時解散し、改善活動は別の形式でアプローチする 【実績】 - 準備期間 - メンバー集めとKPIを作成する→達成 -

    改善に関するアンケート→達成 - 可視化 - Four Keysの指標をベースにしたSGDCの可視化(グローバルチームは既に可視化されている)→達成したものの ⼀部⼿動運⽤が残る - 改善の実⾏ - SGDCのPR作成・レビューガイドラインを作成→達成 - 技術勉強会の開催→計画はしたものの未実施 - ポストモーテムのプロセス改善→プロセス改善案まで作成したが実運⽤に⾄っていない 結果
  10. - 考察(仮説) - 75%に⽌まった理由は? - 改善活動に踏み込むまでに、検討時間を取りすぎた - Temporaryでドメインを持ったが、ここにかかる⼯数を予⾒できていなかった - 開発チームに対して、横串で関わるチームの関わり⽅に課題があった

    - 短期的に成果が出なかった理由は? - 「いまできること」の⽬線で改善活動に取り組んでしまった - 未来 - 今後、イネイブリングチームは必要か? - 結論:必要(だけど、今じゃない) - 技術は⽇進⽉歩の中、専⾨性やドメインスペシャリストのような領域の学習コストは⼤きい - 学習コストを削減することができれば、エンジニアのモチベートにも繋がる(はず) - 現状の課題はドメインスペシャリストのヘルプというよりも、キャッチアップができていない 考察と未来の話