Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

オッサンの話を聞け!!いにしえの開発話!!

 オッサンの話を聞け!!いにしえの開発話!!

俺の話を聞け!!LT大会 in Tokyoの発表資料です。
https://orehanatokyo.connpass.com/event/82057/

sapi_kawahara

March 23, 2018
Tweet

More Decks by sapi_kawahara

Other Decks in Business

Transcript

  1. 唐突ですが、オッサンあるある! 1. フロッピーディスクの話をする。 2. カセットテープの話をする。 3. ハードディスクがMBしか無い時代の話をする。 4. メモリーがMBしか無い時代の話をする。 5.

    総称してPC-9801の話をする。 6. インターネットに接続する「モデム」の話をする。 7. パソコン通信時代の話をする。 8. テレホーダイの話をする。 9. 技術系の話では16進数の話をする。 10. DOS(Windowsが登場する前のOS)の話をする。
  2. プレイステーション開発環境 1. DOS/V機で、OSはWindows95です。 2. IDEは、Visual Cを使ってました。 3. 開発マシンは、ISAバスを2本使います、CD-ROMエミュレーターを合わせると、ISAバスは3 本使います、お値段150万円です。 4.

    C言語は、意外と思われますが、gccです。 5. ライブラリーは、ソニー提供です。 6. 基本的なところから、パッドの入力、CDコントロール、音楽再生、動画、2D画像ライブラリー、 3D画像ライブラリー、ほとんどをC言語から呼び出すことが出来ました。 7. ライブラリーマニュアルは、辞書並みに暑くて、タオルを巻いて枕にしてました。
  3. バグ多いぞ!プレイステーション! 1. 盛りだくさんのライブラリー、当然ながらバグも多かったです。 2. バージョン2になるまでは、全てのライブラリーにバグが有ると言っても過言では無いです。 3. 小さなバグでは、音声ボリュームで、音量を下げるというプログラミングすると、音量が上が ると言うシャレみたいなバグまで有りました。 4. 3D画像ライブラリーでは、テクスチャーの裏面とか表示しなくて良いところも、表示するとか

    処理速度的にクソな実装が有りました。 5. 一番インパクトが有るバグは、glibcにバグが有りました、なぜインパクトが有るのかと言うと、 glibcはプレイステーション本体のBIOS ROMに焼かれているからです。 6. Glibcのバグで、mfreeが行えないと言うバグは、最初は冗談かと思いました。(Java開発的 に言うと、GCしてもフリーメモリーが増えません)
  4. FATにキャッシュが無いと、どうなる か? 1. アプリがファイル名を指定して、ファイルをオープンする。 2. プレイステーションが、FATを読み見に行く。キュルキュル! 3. アプリがオープンしたファイルのデータを読む。キュルキュル! 4. アプリがファイルをクローズする。

    5. アプリが別のファイルをオープンする。 6. プレイステーションがFATを読みに行く。キュルキュル! 7. アプリがオープンしたファイルのデータを読む。キュルキュル! 8. アプリがファイルをクローズする。 9. 以下、ファイルを読みたびに、これの繰り返しです。
  5. モーションJPEGの悪夢 1. プレイステーションの動画はモーションJPEGです。 2. 簡単に説明すると、JPEG画像を高速に切り替える、それだけの仕様です。 3. 読み取り速度は、倍速なので、1秒間で0.3MB、300,000B / 30 =

    10,000B が一コマに使え ます。 4. ちなみに、今のスマホで写真撮影すると、2MBぐらいです。 5. 320 x 240 の解像度と言っても、かなりタイトなサイズです。 6. 更に、ここにも罠が有りました!
  6. 20世紀の話 1. 1996年当時、今から20年以上の前の話です。 2. 当然ながら、AIとか機械学習なんていう時代の前です。 3. 一応、努力して画像判定などはやりましたが、半分ぐらい、うまくいくぐらいでした。 4. しかも、この当時は、アナログキャプチャーの時代で、どうしても取り込みノイズが出てしま い、これがモアレの原因になりました。

    5. そんな時、大人の事情で発売が半年伸びました。 6. せっかくだから、動画をもっと綺麗にしようということなりました。 7. しかし、自分は、既に別のプロジェクトの作業なので、画像判定は、そのままで、どうしても 綺麗にならないところを!