Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ページキャッシュの概念
Search
Sponsored
·
SiteGround - Reliable hosting with speed, security, and support you can count on.
→
Satoru Takeuchi
PRO
November 01, 2020
Technology
0
300
ページキャッシュの概念
以下動画のテキストです
https://youtu.be/x15iXjCeJaY
Satoru Takeuchi
PRO
November 01, 2020
Tweet
Share
More Decks by Satoru Takeuchi
See All by Satoru Takeuchi
小学校5,6年生向けキャリア教育 大人になるまでの道
sat
PRO
8
3.4k
ファイルシステムの不整合
sat
PRO
2
120
書籍執筆での生成AIの活用
sat
PRO
2
430
ChatGPTに従って体調管理2026
sat
PRO
0
170
eBPF
sat
PRO
1
130
waruiBPF
sat
PRO
0
120
eBPFとwaruiBPF
sat
PRO
5
4.2k
Pythonのコードの気になる行でスタックトレースを出す
sat
PRO
1
110
ソースコードを読むときの思考プロセスの例 ~markdownのレンダリング方法を知りたかった2 markdownパッケージ~
sat
PRO
0
220
Other Decks in Technology
See All in Technology
Claude Code 2026年 最新アップデート
oikon48
13
10k
システム標準化PMOから ガバメントクラウドCoEへ
techniczna
1
120
Zero Data Loss Autonomous Recovery Service サービス概要
oracle4engineer
PRO
2
13k
SRE NEXT 2026 CfP レビュアーが語る聞きたくなるプロポーザルとは?
yutakawasaki0911
1
400
OCI技術資料 : コンピュート・サービス 概要
ocise
4
54k
A Casual Introduction to RISC-V
omasanori
0
160
2026-03-11 JAWS-UG 茨城 #12 改めてALBを便利に使う
masasuzu
2
400
Google系サービスで文字起こしから勝手にカレンダーを埋めるエージェントを作った話
risatube
0
190
内製AIチャットボットで学んだDatadog LLM Observability活用術
mkdev10
0
120
スクリプトの先へ!AIエージェントと組み合わせる モバイルE2Eテスト
error96num
0
180
20260311 ビジネスSWG活動報告(デジタルアイデンティティ人材育成推進WG Ph2 活動報告会)
oidfj
0
340
ReactのdangerouslySetInnerHTMLは“dangerously”だから危険 / Security.any #09 卒業したいセキュリティLT
flatt_security
0
290
Featured
See All Featured
Building Adaptive Systems
keathley
44
3k
Measuring Dark Social's Impact On Conversion and Attribution
stephenakadiri
1
160
Raft: Consensus for Rubyists
vanstee
141
7.4k
Navigating the moral maze — ethical principles for Al-driven product design
skipperchong
2
290
Neural Spatial Audio Processing for Sound Field Analysis and Control
skoyamalab
0
220
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
287
14k
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
528
40k
How STYLIGHT went responsive
nonsquared
100
6k
HDC tutorial
michielstock
1
550
The Curious Case for Waylosing
cassininazir
0
270
HU Berlin: Industrial-Strength Natural Language Processing with spaCy and Prodigy
inesmontani
PRO
0
260
[Rails World 2023 - Day 1 Closing Keynote] - The Magic of Rails
eileencodes
38
2.8k
Transcript
ページキャッシュの概念 Oct 31th, 2020 Satoru Takeuchi Twitter: satoru_takeuchi, EnSatoru 1
ページキャッシュ概要 • 課題 ◦ ストレージデバイスへのアクセスはメモリアクセスに比べて非常に遅い ▪ NVMe SSDへのランダムアクセス : 100倍以上遅い
▪ HDDへのランダムアクセス : 一万倍以上遅い ◦ システム全体の性能はストレージアクセスがボトルネックになる • 解決方法 ◦ ページキャッシュ: ストレージ上のデータを一時的にメモリ上に置いておく機能 ◦ ストレージデバイスへの見かけ上のアクセス速度をメモリアクセス速度と同等にする 2
ストレージからの読み出し • 次のような二段階の読み出しをする 1. 一旦ページキャッシュという領域に読み出す 2. プロセスのメモリに読み出す • 以下ファイルAの先頭から4KiB読み出す例 3
メモリ プロセスのメモリ XXXX ページキャッシュ ファイルAの0~4KiB: XXXX ストレージ ファイルA 読み出し 0~4KiB: XXXX 読み出し
二回目以降の読み出し • 既存のページキャッシュ上のデータを読み出す ◦ ストレージへのアクセスは発生しない ◦ 見かけ上の読み出し速度はメモリアクセス速度と同等 4 メモリ プロセスのメモリ
XXXX ページキャッシュ ファイルAの0~4KiB: XXXX ストレージ ファイルA 0~4KiB: XXXX 読み出し
ストレージへの書き込み • ストレージではなくメモリ上のページキャッシュという領域に書く ◦ 書いた後はすぐに復帰 ◦ 見かけ上の書き込み速度はメモリアクセス速度と同等になる • 以下、プロセスのデータをファイルAの先頭から4KiB書き込む例 5
メモリ プロセスのメモリ YYYY ページキャッシュ ファイルAの0~4KiB: YYYY ストレージ ファイルA 書き込み 0~4KiB: XXXX
その後の読み出し • ストレージではなくページキャッシュから読み出す ◦ 見かけ上の読み出し速度はメモリアクセス速度と同等に 6 メモリ プロセスのメモリ YYYY ページキャッシュ
ファイルAの0~4KiB: YYYY ストレージ ファイルA 読み出し ファイルA 0~4KiB: XXXX
ストレージへの反映 • メモリ上のデータはマシンの電源が消えると無くなってしまう • 以下のような契機で書き出し(ライトバック)をする ◦ ページキャッシュの大きさがカーネルが設定する閾値を超えた ◦ 一定時間の経過 7
メモリ プロセスのメモリ ページキャッシュ ファイルAの0~4KiB: XXXX ストレージ ファイルA 書き込み 0~4KiB: XXXX
ページキャッシュが有用なケース • 所定の期間内にアクセスするデータがキャッシュメモリ上におさまる ◦ 見かけ上のストレージアクセス速度はメモリへアクセス速度にできる ◦ システムの搭載メモリ量が増えるとキャッシュメモリに使える領域も増える • おさまらなくなればライトバック処理が頻繁に動くので性能が劣化 •
システム運用におけるヒント ◦ 読み書きするデータ量の増加に伴って性能が急激に劣化した。なぜだろう? ▪ データがページキャッシュに乗り切らなくなったせいかもしれない ◦ システムの性能を劇的に挙げる方法はないだろうか? ▪ データがページキャッシュに乗り切るようメモリ増強すると可能かもしれない
まとめ • メモリアクセス速度に比べてストレージへのアクセス速度は遅い • その速度差を吸収するのがページキャッシュ • データ量をページキャッシュに収められると最大の効果を発揮 • CPUの演算速度とメモリアクセス速度差については以下動画を参照 ◦
その7 キャッシュメモリ ◦ その13 キャッシュメモリの効果 • Latency Numbers Every Programmer Should Know ◦ https://colin-scott.github.io/personal_website/research/interactive_latency.html