はじめてのKiro、今あなたは岐路に立つ

こちらの発表資料からタイトルの部分だけを抜粋したものです。
https://speakerdeck.com/satoshi256kbyte/aws-summit-japan-2024to2025nobi-jiao-slash-hasimetenokiro-kirotesheng-kiro

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1. はじめてのKiro、今あなたは岐路に立つ 2025.07.18 SATOSHI KANEYASU JAWS-UG広島
2. 2 自己紹介 氏名：兼安 聡 所属：株式会社サーバーワークス アプリケーションサービス部 在住：広島（フルリモート） 担当：DevOps、技術支援、PM、SM SNS(X)：@satoshi256kbyte • 2025 AWS Community Builders • 2025 Japan AWS Top Engineers (AI/ML Data Engineer) • 2025 Japan AWS All Certifications Engineers • 認定スクラムマスター • PMP
3. 3 目次 ⚫Kiroとは ⚫Kiroのスペックを使ってみる ⚫現時点のKiroの感想とまとめ
4. 4 AWS Summit New York City ⚫ 日本時間7/16(水)深夜24時、AWS Summit New York Cityが開催さ れ、大型のアップデートが発表されています。  Amazon Bedrock Agent Core  AWS MarketplaceにAIエージェントを販売する新カテゴリーを開設  Amazon S3 Vectors  Kiro
5. 5 Kiroとは ⚫ Kiroは2025年7月14日に発表されたAWS製のAI機能を備えたIDE （統合開発環境）です。 ⚫ 本資料作成時点（2025年7月16日）ではプレビュー版として公開さ れています。 ⚫ 最大の特徴はスペック・フック・ステアリングという新たな考え方の 機能を備えていることです。 ⚫ スペックは入力された要件に対して、要件定義書、設計書、実装計画 をファイルとして保存し、その上で実装を行う機能です。 ⚫ フックは開発の各工程において、自動処理を走らせる機能です。
6. 6 VibeとSpec ⚫ KiroはAIとやりとりするチャットを起動するとVibeとSpecという2つ のモードが選べます。 ⚫ Specを選んだ時のモード（スペックモード）がKiroの目玉です。
7. 7 Vibe Codingの課題 ⚫ Vibe Coding とはAIに自然言語で指示を与えて開発するスタイルを 指します。 ⚫ 一般的にチャットで会話しながら開発するので、同じ成果物を得るた めのプロンプトを蓄積しにくいと感じます。 （対策となるテクニックは存在しますが本筋から離れるので割愛します） このやり取りを丸ごと再現しないと、 同じ成果物を得るのは難しい
8. 8 Kiroのスペックのメリット ⚫ Kiroのスペックは要件定義＞設計＞実装計画＞実装という段階を踏み ます ⚫ 実行計画までの各フェーズでドキュメントを生成するのでレビュー・ 軌道修正・保存が楽です。 要件の入力 要件定義 設計 実装計画 実装 Kiroのスペック requirements. md design.md tasks.md コード
9. 9 スペックが作るドキュメント群 ⚫ 最終的にスペックが作るドキュメント群は以下の構造になります。 ⚫ 要件ごとにスペックのドキュメント群一式ができます。 project-root/ ├── .kiro/ │ ├── hooks/ │ │ └── ts-history-tracker.kiro.hook │ └── specs/ │ └── admin-notification/ # 要件ごとにスペックファイル一式が生成される │ ├── requirements.md │ ├── design.md │ └── tasks.md ├── src/ │ └── ... ├── docs/ │ └── ...
10. Kiroのスペックを使ってみる
11. 11 今回の題材 ⚫ こんなこともあろうかと、私が作成しておいたIT勉強会カレンダーと いうWebアプリを改造してみようと思います。 ⚫ このWebアプリはデータ登録時に管理者が気づく仕組みを設けてい ません。なので、Kiroのスペック機能を使ってデータ登録時に通知す る機能を実装してみようと思います。
12. 12 スペックモードの開始 ⚫ Kiroでチャットを起動しSpecを選択します。
13. 13 要件の入力と要件定義書① ⚫ 要件を入力してみます。
14. 14 要件の入力と要件定義書② ⚫ 要件定義書はマークダウン
15. 15 要件の入力と要件定義書③ ⚫ 気になるところを修正指示
16. 16 設計フェーズへの移行と設計書① ⚫ 設計フェーズへ進みます
17. 17 設計フェーズへの移行と設計書② ⚫ 設計書はMermaidも駆使してくれます
18. 18 実装計画フェーズへの移行と実装計画書① ⚫ 実装計画に移ります
19. 19 実装計画フェーズへの移行と実装計画書② ⚫ 実装計画ファイルから分割されたタスクを実行できます ⚫ タスクは連続クリックするとキューに溜まります ⚫ このままタスクを全部完了させると実装は完了です
20. 現時点のKiroの感想とまとめ
21. 21 現時点のKiroの感想とまとめ ⚫KiroはAWS製のAI機能を備えたIDEで、現在はプレビュー版です。 ⚫Kiroはスペックとフックという特徴的な機能を持ちます ⚫スペック機能は各工程のドキュメントが残るので、後からの振り返り や別の要件での再利用もできそうだと思います。 ⚫適度な粒度でタスク分割するのも簡単ではないの、これをやってくれ るだけでも存在価値はあるでしょう。 ⚫スペック機能による実装は、従来のVibe Codingと比較してかなり時 間がかかります。 単純にやる手順が多いので致し方ないところはあります。 ⚫簡単な作業も含めて全部スペックでやってしまうと、逆に生産性が落 ちかねないので、使い分けがいるでしょう。
23. 23 参考資料 • Kiro（プレビュー版）によるはじめてのスペックコーディング