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熊本県×熊本学園大学20240120
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saygo ushijima
January 20, 2024
Technology
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熊本県×熊本学園大学20240120
saygo ushijima
January 20, 2024
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Transcript
オープンデータが地域を変える 2024.1.20 デジタル庁オープンデータ伝道師/Code for Kyushu 牛島 清豪
2 自己紹介 牛島 清豪 (うしじま せいごう) 佐賀県鳥栖市出身 佐賀市在住 54歳 熊本大学文学部地域科学科卒(民俗学専攻) 1994年 佐賀新聞社に入社(16年勤務) 2006年 新聞社として全国初の地域SNS立ち上げ 2009年 (一社)九州テレコム振興センターの活動に参加 2010年 株式会社ローカルメディアラボを設立。15期目。
2014年 Code for Saga立ち上げ 2016年 内閣官房(デジタル庁)オープンデータ伝道師就任 2017年 総務省地域情報化アドバイザー就任 2017年 NPO法人NetComさが理事長就任 〜2020年 法人名を「公共デザインイニシアティブ」に改称 2019年 Code for Japan理事に就任 2020年 総務省九州総合通信局より局長表彰受賞 2021年 鹿児島県肝付町CDO補佐官に就任 2022年 (一社)地域デザイン総合研究所を設立 2
Russell Watkins/DFID CC-BY-2.0 https://www.flickr.com/photos/14214150@N02/8182053117 私たちは行政サービスの消費者ではなく、 主体的に関わる市民である。 TED / Jennifer Pahlka 3
KKOからKKDへ 明治 1900年くらい 2000年 2100年 熊本県の人口も 1995年から 30年で約15万人減っている(186万→170万) 2045年 144万人の予測? 経験や勘、思いつきで上手くいった時代
KKOの時代 経験や勘+データに基づく客観性 KKDの時代 データサイエンス の時代だ! 4
今日お話すること • オープンデータとは? • オープンデータの現状 • オープンデータ活用事例 • オープンデータをみんなで使うと地域が変わる 5
オープンデータとは? 6
総務省のウェブサイトより引用 https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/ictriyou/opendata/seihu_od_torikumi.html 2020年度までに地方公共団体の オープンデータ取組率100%を目標 にすることを明記。(現在75%) 7
オープンデータの定義 1. 営利目的、非営利目的を問わず二次利用可能なルールが適用されたもの 2. 機械判読に適したもの 3. 無償で利用できるもの オープンデータ基本指針(2017年5月30日) 高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部・官民データ活用推進戦略会議決定 8
オープンデータの意義 1. 国民参加、官民協働の推進を通じた諸課題の解決、経済の活性化 2. 行政の高度化・効率化 3. 透明性・信頼性の向上 オープンデータ基本指針(2017年5月30日) 高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部・官民データ活用推進戦略会議決定 9
PD、CC-0、CC-BY、CC-BY-SAが一般的にオープンデータと呼ばれます 著作権・ライセンスの考え方 クリエイティブコモンズとは クリエイティブ・コモンズ(英: Creative Commons、略称: CC)とは、著作物の適正な再利用の促進を目的と して、著作者がみずからの著作物の再利用を許可するという意思表示を手軽に行えるようにするための様々なレ ベルのライセンスを策定し普及を図る国際的プロジェクト及びその運営主体である国際的非営利団体の名称であ る。(Wikipediaより引用)
10
機械に優しいデータ 人に優しいデータ 改変可能なライセンスがあれば、みんなで頑張って機械判読性の高いデータに変えればいい 事例)国民の休日csvデータ問題 機械判読性について 11
事例)佐賀市のゴミカレンダーアプリ http://saga.5374.jp/ 佐賀市の事例 ・5374形式にあわせて、オープンデータ化 ・全戸配布のゴミカレンダーにQRコード掲載 ・自前アプリに比べ、格段に低コスト Code for Saga ・Github
pageを使って運用(フリー) ・データ更新の手間が軽減 ・未対応エリアのアプリ制作(有償対応) 12
法的背景と国の政策との関連 官民データ活用推進基本法(2016年12月14日施行) (国及び地方公共団体等が保有する官民データの容易な利用等) 第十一条 国及び地方公共団体は、自らが保有する官民データについて、個人及び法人の権利利益、国の安全等が害され ることのないようにしつつ、国民がインターネットその他の高度情報通信ネットワークを通じて容易に利用できるよう、 必要な措置を講ずるものとする。 デジタル田園都市国家構想 現在、国が推し進めるデジタル田園都市国家構想で は、デジタル実装を通じた地方活性化を目指していま す。この構想の中でも、取り組みを持続的なものにす
るためのリソースとして、オープンデータ、データ連 携がキーワードとしてあげられています。 画像/デジタル田園都市国家構想実現会議第 1回会議資料 4より引用 13
DX推進の中でオープンデータも変わる(はず)! アナログをデジタルに 置き換える (部分的) 業務フローを全てデジ タル化する (全体的) デジタル化により新た な価値を生み出す (網羅的)
DX デジタル化 デジタル化することで、どのように社会の仕組みを変え、どんな価値が生まれる のかを明確にイメージすること。その活動のリソースがデータ。 デジタル化は手段、その先にある目的は何か? 14 ここのデータのあり方が大事!
オープンデータ政策の課題 • どう役立っているのか分からない、無駄な仕事をしたくない(自治体) • 何のデータを出せばよいのか分からない(自治体) • データを悪用されたら困る(自治体) • データが間違っていて、責任問題になったら困る(自治体) •
欲しいデータがない(企業・団体) • そもそもオープンデータを知らない(企業) • うちのデータは売り物です(企業) • 担当者が異動すると振り出しに戻る、、、 15
オープンデータ データジャーナリズム データビジュアライゼーション シビックテック まちづくり・地域活性 行政に期待されているのはココ! 官民連携や市民協働に期待されているのはココ! 新しいビジネスの創出 DIKWモデル 16
KNOWLEDGE(ナレッジ) インフォメーションから 導き出される規則性、知見 WISDOM(ウィズダム) ナレッジを活用して判断する力 INFORMATION(インフォメーション) 情報、データを何らかの基準で整理したもの DATA(データ) 体系化されていない情報、ローデータ ここをつなぐ施策が足りていない 業務の高度化・効率化(DX)
私が作る料理で誰を幸せにするのか!? データ デジタル技術 サービス アイデア サービス設計 施策 サービス 利用 価値創出
食材を見極めるセンス 食材の特徴を知る 調理道具の選択 新しい道具を上手く使 いこなす アイデアを紡ぎ出す テクニックを磨く キーワードは共創 技術 プログラミング デザイン ディレクション 価値を伝える力 マーケティング 表現力 ↓ 課題発見スキル(観 察力) 17 「どんな料理になるか分からないから野菜は作らない!」とは言わないですよね?
利活用事例 18
オープンデータとどう向き合う? • オープンデータを活用して地域の課題を見つけ出す ◦ データ分析、データサイエンス(RESASで地域間比較など) ◦ オープンデータをGISにマッピングすることで課題に気づく(データビジュアライズ) • オープンデータを活用して誰かがハッピーになるサービスを作る ◦
GTFS(公共交通のオープンデータフォーマット)を活用しアプリケーション ◦ 私がハッピーになるサービスを作るのもあり(5374佐賀市版を一番使っているのは。。。) • みんなで、誰かのためになるかもしれないオープンデータを作る ◦ Wikipediaをみんなで編集しよう ◦ GoogleMapsより詳しい地域の地図を作ろう ◦ 熊本の美しい写真を、みんなでCC0で公開しよう 19
WebGIS(デジタル地図)と探求学習 福岡県行橋市での事例(2019) 小学生を対象にした探求学習ワークショップ テーマは防災教育 1. 指定緊急避難所、津波浸水想定域などを地図上にプ ロット 2. 実際に周辺を歩いて、新たな気づきをメモ 3.
取材した情報を地図上に書き込む 4. 気づきをまとめ、発表 ※行橋市と福岡県のオープンデータを活用 20
http://www.adoptahydrant.org/ 消火栓オーナーゲーム ADOPT A HYDRANT 21
行政 Code for America 市民 消火栓の場所を オープンデータとして公開 業務改善(火災が起こった際) 管理コストの低減 消火栓オーナーゲーム開発
ソーシャルビジネス としての基盤 (横展開も) 楽しみながら 地域課題の解決に参加 共助ネットワークと 管理ログの蓄積→戦略へ データ利活用による 共助型エコシステム 22
https://lp.tekkon.com/ 23
みんなで編集できる地図 Open Street Map 24
25
佐賀県立図書館デジタルアーカイブ 所蔵資料の2万8千点以上をパブリックドメインで公開 https://www.sagalibdb.jp/ 26
何が起こったか?? • 世界中からアクセスが ◦ 「種痘之図」が新聞記事に引用 ◦ 「庭訓往来」が英語の教科書に採用 ◦ ハーバード大学の研究者から資料を使いたいとオ ファー
◦ 地域のかるたを作る際に利用(佐賀市西与賀地区) • 利用許諾申請の手続きを処理する業務が劇的に少なく なった! ウェブサイトの価値向上と職員の業務効率化を同時に実現でき (これってDXの本質ではないか) 27
オープンデータで地域を変える 28
オープンデータだけで 何かできるわけではない • 他のデータとどう組み合わせるのか • 誰が何のために使うのか、使えるのか • どう見せて、何を伝えるのか、何の役に立つのか データの使い方や、それによって何を目指すのかを 描く力をみんなで磨いていくことが、地域の底力に
なる。 29
これからのICTやデータを活用したまちづくり • 新しい技術が身近に • 使えるデータが増える • コストも抑えられる • 課題ファースト •
みんなでICTに親しむ • 使い方を共創型で考える 官民連携 • 企業によるデータ利活用促進 • スタートアップ支援 市民協働 • シビックテック、共創 • 市民活動との連携(NPTech) • 教育との連携(人材育成) 30
オープンデータを 次のフェーズに押し上げていかねば! 熊本からはじめよう! 31