【改訂版】食材の高騰、安全な食材の不足が加速 – 種苗法改定について –

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September 21, 2020

【改訂版】食材の高騰、安全な食材の不足が加速 – 種苗法改定について –

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September 21, 2020
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  1. 食材の高騰、安全な食材の不足が加速 種苗法改定について 改訂版

  2. 参照 / reference 2 この資料で得られる情報 #1 種苗法に関する概要や制定の背景について #2 種苗法「改定案」に関する問題点 #3

    よくある賛成派の意見とそれに対する反論 #4 農水省が伝える「安心論」が信用できない理由 #5 種苗法改定が農家、消費者、国家に与える影響
  3. このスライドでは除草剤の主流成分 グリホサートを見ていきます 種苗法とは何か

  4. 参照 / reference 4 種苗法とは何か 野菜、果物、穀物(米・麦・大豆)や草花など、植物全てを含む ※ 本スライドでは食に関わる野菜、果物、穀物を中心に解説します 種苗(植物のタネと苗)の知的財産権を守る法律

  5. 参照 / reference 5 種苗法が制定された背景 • 日々、野菜や果物、穀物は様々な品種改良が 行われている • 品種改良には、時間も手間もかかるため、

    開発者側の知的財産権を守ることを目的に、 制定されたのが種苗法 • 種苗法は1998年5月29日に公布された
  6. そもそも、空気や水のように共有財産であるはずの 種苗に対して、開発者に知的財産権を与えるかどうか? については、農家サイドからの議論が絶えなかった 種苗法制定時から問われていた大きな問い

  7. 参照 / reference 7 開発者と農家の権利のバランスをとった種苗法 開発者 (品種改良する人) 農家 (自家採種する人) 購入した種子を販売・転売

    することは禁止されている が育成した作物の タネを再利用(自家採種) することは原則可能 開発者は開発した 種子の独占権が与えられる。 農家が購入した種子を 販売・転売したりすること を禁止できる
  8. 参照 / reference 8 これまでの種苗法でとってきた「開発者」と「農家」の 権利バランスが崩れる提案がされているのが改定案の問題 種苗法改定案によりバランスが崩れはじめている 開発者 農家 一律自家採種

    禁止の制限
  9. ここで改めて抑えておきたいのは、種苗法改定案への反対 派の多くが「開発者」を守る必要はない!と言っているの ではないということ。 後述するように「一律での自家採種禁止とする必要がなく、 リスクが高いために反対である」ということです

  10. このスライドでは除草剤の主流成分 グリホサートを見ていきます 改定案の最大の問題点である 自家採種一律禁止と反論

  11. 参照 / reference 11 なぜ農水省は自家採種を禁止するのか? • 農水省は種苗の海外流出を防ぐのが目的と発表 • 国内で品種改良した「いちご」や「ぶどう」が 韓国や中国に流出し、栽培・販売された経緯が

    あるためとしている 一見、大義のありそうな主張だが、しかし・・・
  12. 参照 / reference 12 種苗法改定(自家採種禁止)は意味がない 種苗法(第二十一条四項)※11P丨https://www.maff.go.jp/j/shokusan/tizai/syubyo/pdf/4-1.pdf そもそも海外流出に対して国内法の適用は曖昧であり、 海外で商標登録をする方が重要 ※農水省も認めている 1

    (UPOV加盟国以外の)海外流出は現行の種苗法で対応可 ※種苗法:第二十一条四項 2 刑事告訴することの方が適切な対応とさえ言われている 3
  13. 参照 / reference 13 補足解説1:よくある賛成派の反論について よくある賛成派の反論 種苗法第二十一条四項で持ち出しを 禁止しても、 UPOV条約の加盟国は持ち出しでき る抜け道がある

    UPOV条約とその問題 UPOV条約とは大雑把にいうと、 品種の知的財産権を守ろうとい う国際条約。 この条約の問題は、ある国の品 種は加盟国にも権利があるとし て、持ち出し等が許容されてい ること 国内法を強めても無意味 国内法をいくら強化(農家の自家採 種禁止)しても、UPOV条約のよう な国際条約の方が、日本においては 国内法より上位にあり、自家採種禁 止の国内法をいくら強めても、 UPOV加盟国には効力を発揮しない (UPOV加盟国以外には現行の種苗 法第二十一条四項で制限可能) それを農水省は知っているから、 海外の商標登録が最も有効であると 見解を出している
  14. 参照 / reference 14 補足解説2:よくある賛成派の反論について この事態への対策としては、種苗などの 国外への持ち出しを物理的に防止することが困難 である以上、海外において品種登録(育成者権の 取得)を行うことが唯一の対策となっています。 UPOV

    加盟国 その他 の国 海外での品種登録 で対応 現行種苗法の 第21条4項で対応可 上記で対応できるのだから「自家禁止で海外 流出を防ぐ」根拠がなくなる。それを知って いるから農水省は右記見解を発表している。 海外流出に対する対応 【農林水産省から】海外における品種登録の推進について(農林水産省食料産業局知的財産課)https://www.alic.go.jp/koho/kikaku03_001040.html
  15. 本来、品種の海外流出阻止を目的に種苗法の改定(自家採 取禁止)を検討しているにも関わらず、 海外流出防止の目的は達成されず「農家の自家採種禁止」 だけが結果として残る、本末転倒な法改定へ向かっている

  16. このスライドでは除草剤の主流成分 グリホサートを見ていきます 農水省が主張する安心論 に対する反論とその危険性

  17. 参照 / reference 17 自家採種禁止に対する、農水省の主張 • 自家採種禁止に「在来種(一般品種)」は入らないから 問題が無い。としているのが農水省の主張 ※登録(開発)品種のみが対象となると主張 •

    在来種とは、特定の土地においてある期間育てられ続け、 その土地の気候風土や環境に適応したもの • 自家採種は基本的に「在来種」からなされる ※在来種の他に「F1種」があるが、F1は一世代しか育たない種である ため、自家採種ができない種となっている
  18. しかし、農水省が農家への安心材料として 伝える「在来種は自家採種が可能」という見解が 曖昧で、リスクのあるものとされている

  19. 参照 / reference 19 登録品種と在来種の見分け方が曖昧、非現実的 新規性、区別性、均一性、安定性 をみたした品種開発→申請→登録品種 従来の在来種で自家採種 を行い農家を営む 開発者

    (登録品種) 自家採種する農家 (在来種) 人が判断 人が判断 遺伝子解析は不可として「登録品種」or「在来種」を 農水省が「特性表」と「人的能力」だけで見分けるとしている
  20. 参照 / reference 20 特性表参考 日本の種子(たね)を守る会、勉強会におけるスライド資料(印鑰智哉)

  21. 参照 / reference 21 特性表と人的能力での見極めが困難な理由 種はその土地々々で変化し、かつ同じ形状・特質ではな い。在来種が土地や気候の変化で登録品種に近い形質と なった時、厳密に判断できるのか 種は変化する 作物には、いくつもの種が存在する。例えば、大豆には

    何万種。大根は何千種もの種があり、これらを「特性 表」や「人的能力」だけで見極めるのは非現実的 品種の多様性 海外では登録品種(遺伝子組み換え)が風にのって作物 と交雑し訴訟されるケースが多発。何らかの登録品種が 在来種と交雑し、形状や特質が似たらどうするのか 交雑の問題
  22. 参照 / reference 22 遺伝子解析や現物比較でなく特性表で判断する理由 遺伝子解析(DNAマーカー) 現物での比較 DNAと特性の関係が ほぼ不明で使えない 開発者側が訴訟を起こした

    ときに(種苗は変化するた め)現物がないケースが多 く、開発者側が不利だから 要は、遺伝子解析は不十分で、現物での比較は開発者の権利を主張す るのに不利だから、「特性表で判断する」ということを主張している 第6回 優良品種の持続的な利用を可能とする植物新品種の保護に関する検討会(農林水産省)https://www.maff.go.jp/j/kanbo/tizai/brand/attach/pdf/6siryou-2.pdf 国内外における品種保護をめぐる現状(農林水産省)https://www.maff.go.jp/j/council/sizai/syubyou/17/attach/pdf/index-10.pdf
  23. 在来種は自家採種ができると安心させながらも この状況であれば、いつ開発者側に訴訟を起こされ 意図せず農家が訴えられてもおかしくない状況に

  24. このスライドでは除草剤の主流成分 グリホサートを見ていきます 種苗法改定が与える 農家・消費者・国家への影響

  25. 参照 / reference 25 種苗法に違反した場合の刑罰 「10年」以下の懲役 +「1000万」以下の罰金 共謀罪=関係したとみなされた者も罰する •例えば、現在も地方を中心に行われている種子の交換会。これらに参加した 人全員が罰則の対象となる

    •更に「準備行為」も含まれるため、交換会に向けて「話し合いに参加した」 程度の関わりでも、罰則の対象となる •この刑罰は併科であり、他の刑法上の罰則と比べても明らかに重いも •なお、上記は個人の場合であり、法人の場合は「3億円以下の罰金」となる
  26. 参照 / reference 26 種苗法改定による自家採取禁止品種は年々拡大 1998 2006 2017 2018 2020

    23 種 82 種 289 種 356 種 原則自家採種禁止を検討(失われる農家の権利)
  27. 参照 / reference 27 影響として予想されること(農家) • これまで自家採種をしてきた農家は毎年、企業から 種を必ず買わねばならず、コスト負担が甚大に • あるいちご農家では年間1000万の負担増。あるウドの栽

    培農家では年間310万円の負担増(この方は米、麦、大 豆等の主要農作物も自家採種であるため、更に負担増) • 穀物(米・麦・大豆)を自家採種している農家は種子法 廃止の影響で、企業から購入する可能性が高まる • いちご、イモ類、サトウキビ、りんご、みかんなどは 自家採種されることが多く、多大な影響をうける 山田正彦丨公式ブログ丨https://ameblo.jp/yamada-masahiko/entry-12575782319.html 一般社団法人心土不二丨タネは誰のもの〜種苗法改定で農家は?丨https://www.youtube.com/watch?v=1SK2uh8qUlM&t=1s
  28. 参照 / reference 28 影響として予想されること(消費者) 1 2 穀物、野菜、果物 の価格高騰 自然農・有機農の

    安全な食材が不足 自家採種は自然農法や有機農法等の 安全性の高い農法と相性が良いが、 自家採種禁止となると、これら農法 が行えず、安心・安全な食材が不足 農家の種子購入コストが高騰するた め、消費者の購入コストも高騰する
  29. 参照 / reference 29 種苗法改定は国家の食料自給に関わる問題 ETC GROUP(2013レポート)より抜粋 ※モンサント社とバイエル社は2018年合併。デュポン社とダウ社は2017年合併 モンサント デュポン

    シン ジェンタ リマ グレイン ランド オレイクス KWS バイエル ダウ タキイ サカタの タネ 世界における主要な種苗会社売上高 2011年 億ドル 国 内 企 業 種苗法改定により、自家採種が禁止され 農家が毎年タネを買うことになった場合、食生産の根源 である「タネ」を外資系企業に握られてしまうことに。 これは日本の国家安全や、食糧自給に関わる問題として 認識する必要がある。
  30. 参照 / reference 30 自家採種一律禁止は世界の流れと逆行している 国際連合 欧州連合(EU) ブータン 自家採種する権利を含め、農家の権利 を強調する宣言(2018年)

    2020年より有機栽培農家の 自家採種を自由とする 小農と農村で働く人びとの権利に関する国連宣言丨https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/files/000485953.pdf インドやネパール等9カ国と条約を結 び品種改良したタネを相互利用可能に ITPGR (食料・農業植物遺伝資源条約) 農民の権利として自家採種の原則自由 を認める(日本は2013年に批准)
  31. 参照 / reference 31 私達の食を守るために種苗法改定に声をあげる • 種苗法改定の事実を多くの人に知らせる ※本スライドや記事が有用だと思った場合は、引用や転載など 自由にご活用下さい。冒頭のスライドシェアからもDL可能です •

    自治体(市町村・県)や国へ意見書・請願書を提出 https://www.taneomamorukai.com/shubyou ※URLにフォーマット有り • TV局や雑誌、メディア関係企業へ問い合わせ • 農水省へ直接問い合わせを行う https://www.contactus.maff.go.jp/voice/sogo.html • 周辺の国会議員・地方議員にこの事実を伝える
  32. 原則自家採種禁止とする種苗法改定に関する動きは 国会の閉会と共に止まっていますが、2020年10月 から再開されます。 私達、国家の食料安全・保障のために一人でも多く の方に、事実の拡散をお願いします

  33. このスライドでは除草剤の主流成分 グリホサートを見ていきます 補足資料

  34. 参照 / reference 34 稲の産地品種銘柄でみると、登録品種の割合の方が多く自家採種禁止 による影響が如何に大きいかわかる。「わずか」など決して言えない 登録品種 52 % 非登録品種

    48 % 種苗法改正に関する農水省のQ&Aに一言(印鑰智哉)http://blog.rederio.jp/commentsonpvpactreform 自家採種禁止対象が「わずか」という嘘 -1
  35. 参照 / reference 35 自家採種禁止対象が「わずか」という嘘 -2 北海道ばれいしょ 53% 岐阜県栗 50%

    青森県りんご 29% 滋賀県小麦 71% 秋田県枝豆 71% 和歌山県ウメ 39% 福島県もも 71% 鳥取県大豆 83% 茨城県アスパラガス 69% 岡山県ナシ 50% 栃木県イチゴ 83% 広島県その他カンキツ 64% 群馬県レタス 50% 香川県キウイフルーツ 71% 千葉県落花生 50% 熊本県甘藷 50% 神奈川県トマト 57% 鹿児島県お茶 44% 山梨県ブドウ 56% 沖縄県サトウキビ 90% 長野県そば 43% 稲(産地品種銘柄) 52% 地方で力を入れている多くの銘柄において登録品種の割合が高い この点を見ても、登録品種が「わずか」など決して言えない 種苗法改正に関する農水省のQ&Aに一言(印鑰智哉)http://blog.rederio.jp/commentsonpvpactreform
  36. 参照 / reference 36 国内開発者の利益を守るために 自家採種一律禁止は、大手グローバル種子企業の独占リスクを高めるため そうでない方法で国内開発者の利益を守る。国内開発者を守る志は同じ ー 例1ー 開発者への積極的な補助金

    ー 例2 ー 直接契約で成果報酬 開発者 農家 政府 手厚い補助金 共生 開発者 農家 契約 登録品種で農家の方が売上を 上げた際は成果報酬を支払う 『種苗法改正について考えよう!』第2回フル ゲスト:元農林水産大臣 山田正彦氏(林ぶどう研究所) https://www.youtube.com/watch?v=tg9J-1J2lgY&t=9s
  37. None