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エンジニアの示唆に溢れている漫画『HUNTER×HUNTER』
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Shinya Saita
August 20, 2026
Business
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エンジニアの示唆に溢れている漫画『HUNTER×HUNTER』
面白すぎる漫画として名高いのはもちろんですが、エンジニアとして生きてて共通点や示唆を非常に貰える作品です。子供の頃読んでいた人は今もう一度読んでみてほしい。
Shinya Saita
August 20, 2026
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Transcript
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について HUNTER HUNTER って エンジニアの示唆に溢れてるのでは? 〜 単なる「面白すぎる漫画」なだけじゃない発見 〜 斉田真也
X: @saita̲shinya / GitHub: shinya 出典: ©冨樫義博『HUNTER HUNTER』©集英社
自己紹介 斉田 真也(さいた しんや) Webエンジニア 仕事:株式会社ラクスのエンジニア 個人:Markdownエディタ Bokuchi の開発 趣味:
ものづくり全般 特技: カードマジック 各種アカウント X: @saita̲shinya GitHub: shinya Qiita: @ssaita 2
作ってるもの Bokuchi 自作のMarkdownエディタ(OSS) Tauri + React + Rust 製 https://bokuchi.com/
3
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エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について 本題 5
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について HUNTER HUNTERは面白い 読んでる人多いし、めちゃくちゃ売れてるし、 実際この中にも同意してくれる人は多いはず。 ただ改めて、この漫画の魅力に気づいたのでみなさんに改めて薦めたい。それは エンジニアとして生きている自分にも、刺さる要素が多いから そして得られる示唆も非常に多い 6
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について つまりこれは、ENGINEERxENGINEERでもある! ※違います 注:ちなみに32巻・34巻のネタバレを含みます ネタバレ回避したい人には、大変申し訳ないですが・・・ ここで読むのを諦めるか、目と耳をふさいでください(えっ) 7
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について HUNTER HUNTERxENGINEER その①: 制約と誓約 「あえて縛る」ことで、力が増す世界 8
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について 能力の強さは「何を捨てたか」で決まる この世界の能力(念)には面白い設計思想があり、 能力に自ら制約を課すほど、その能力の威力が増す 「この能力は特定の相手にしか使わない」と誓えば、威力は跳ね上がる さらに「破れば自分の命を失う」とまで誓えば、威力はもっと別次元になる つまり、なんでもできる万能な能力よりも 「これしかできない」という能力のほうが強い・・・という世界。 9
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について エンジニア的な翻訳 え?これ、設計の話では? 「制約を課すほど強くなる」ってアレですやん 型で縛るほど、コードは読みやすく堅牢になる 「やらないこと」を決めたプロダクトほど、体験が研ぎ澄まされる(気がする) なんでもできる汎用設計より、 捨てる決断をした設計のほうが強い 私たちが技術選定や設計レビューで毎日やっている
「トレードオフを引き受ける」という営みが、 この漫画では能力バトルの根幹ルールとして描かれています 。 ・・・おい、 C++ の悪口を言うのはそこまでだ。 10
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について HUNTER HUNTERxENGINEER その②: 戦闘は「仕様の読み合い」 強い者が勝つのではなく、条件を整えた者が勝つ 11
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について 能力には「仕様」がある この作品のバトルは、腕力のぶつけ合いではない。 まあ、レイザーのスパイクとかゴンのジャジャン拳とかはあるけど。 能力には仕様(発動条件・射程・持続時間・リスク)がある 勝敗を分けるのは、相手の能力の仕様の理解と、穴の突き方 自分の能力の仕様をあえて敵に明かして、威力を上げるキャラもいる 重要な戦いでは、「なぜ今この選択をするのか」が 驚くほど論理的に言語化されます
→結果文字の量が半端ないが・・・。 特に34巻のクロロvsヒソカのバトルは、 この設計仕様をずっと分析してるシーンばっかり。 12
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について まるで・・・ クロロの仕様説明と ヒソカによるレビュー 文字量もすごい・・・! 出典: ©冨樫義博『HUNTER HUNTER』©集英社 13
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について エンジニア的な翻訳 読みながら仕様レビューが始まる 設計やコードのレビューする時、多分皆さんは念能力者の戦いをしている 「この設計、エッジケースとかあるんかな?」 「その条件やったら、こういう抜け道があるのでは」 「あ!この障害、エッジケースを突いたヤツなかなか賢いな・・・」 念能力のバトルは、障害対応や設計議論で私たちがやっている 「仕様を詰める・穴を探す・条件を整える」という思考そのもので進んでいく。
頭脳戦が好きなエンジニアには、たまらないはず! 14
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について HUNTER HUNTERxENGINEER その③: 親子の会話 この漫画で斉田が一番好きな場面の話 ※ネタバレ注意 15
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について 「ほしいものって何?」 主人公のゴンとその父親であるジンが、世界樹の上で語り合う場面があります。 ゴンに一番ほしいものを尋ねられたジンは、こんな話をします。 ある王族の王墓に入りたかった。だが「信頼に足る団体」にしか調査は許されない 2年かけてネットで仲間を探し、NPO法人を設立。念願の調査と修繕を実現した 集まった仲間は普通の会社員や院生。無償で雑事を担い、寄付までしてくれた 金銭ではなく、信頼と目的だけでつながった有志が計画を支える̶̶ これは・・・まるで・・・OSSコミュニティでは????
16
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について 念願の王墓に入って、 ジンが気づいたこと ジンが一番嬉しかったのは、王墓の「真実」 を目の当たりにしたことではなく̶̶ いっしょに中へ入った仲間と 顔を見合わせて握手した瞬間だった 大切なものは、ほしいものより先に来た。 王墓の「真実」は、ただのおまけだった。
めっちゃええ話やん・・・ 出典: ©冨樫義博『HUNTER HUNTER』©集英社 17
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について その④: 「道草を楽しめ」 そしてジンは、ゴンにこう伝えます。 道草を楽しめ、大いにな 目的に向かう道中にこそ、 目的より大切なものが転がっている。 出典: ©冨樫義博『HUNTER
HUNTER』©集英社 18
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について 斉田はこの話に強く共感 自身のエンジニア人生でも同じで、宝物になったのは 道中で出会ったプログラミングの楽しさや、製品を使ってもらえる喜び 「つよつよエンジニアになりたい」という目的よりも、 はるかに自分には価値があるものでした。 道草をする理由、それは・・・ 19
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について ほしいものより 大切なものが きっとそっちに ころがってる 出典: ©冨樫義博『HUNTER HUNTER』©集英社 20
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について まとめ: HUNTER HUNTERに学ぶ 4つの「エンジニア的ポイント」 ① 制約と誓約 ̶̶ トレードオフを引き受ける設計思想が、バトルの根幹ルール
② 仕様の読み合い ̶̶ エッジケースを探す思考で進む頭脳戦 ③ ジンの遺跡発掘チーム ̶̶ OSSコミュニティのような信頼と協働の物語 ④ 道草を楽しめ ̶̶ キャリアの道中にこそ宝物があるという人生観 ストーリーは、もちろんめちゃくちゃ面白いのですが それとは別に読み終わったとき、仕事の見え方が少し変わっている・・・ という漫画な気がしていますです。 21
エンジニアと『HUNTER HUNTER』の関係性について ぜひ、もう一度読み返してみてください 余談ですが・・・ ゴン自身も「ジンに会うこと」を目指して旅をしてきて、 その道中で得たもの(キルアを始めとした仲間たちや、カイト/ビスケという師) が大きな宝物になっていっています(ジンと同じ) 一度読んだ方も、ぜひもう一度1巻を手に取ってみてください。 読んだら、感想も聞かせてください。 HUNTER
HUNTER(冨樫義博・集英社/既刊39巻・連載中) 出典: ©冨樫義博『HUNTER HUNTER』©集英社 22