プロトコル間にも差がある The Hacks Between Us による、香港の国家安全法の成立に伴って出されたメッセージ ングの比較記事がわかりやすい。 Letter Sealing: グループチャットの人数制限がある(パフォーマンス上の制限と思 われる) 安全性検証についてはProVerif でのモデル化と検証が行われている MTProto: グループチャットをサポートしていない
グループチャットの鍵共有は難しい 2 者間であればわかりやすい Signal Protocol で用いられるDouble Ratchet 方式。 暗号におけるRatchet とは、ハッシュ関数を用いて「新しい値から過去の値を計算でき ないように鍵を導出する」仕組みである。 CK = i+1 HMAC-SHA256(CK , 0x02) i MK = i HMAC-SHA256(CK , 0x01) i のように からメッセージごとに異なる を作り出す。 から が計算できないことに注意。 CK i MK i CK + i 1 CK i
Principles of User Sovereignty / Fundamental Problems of Distributed Systems @ IIW30 「分散システムの抱える根本的な問題を解決できないとき、それは企業による中央集 権化(corporate capture) を自ら許してしまう」 E メールはまさにこの最たる例ではないか?
Fundamental Problems of Distributed Systems 例: ノードのディスカバリー ノードがネットワークに参加する際のセッションの確立 (introduction) プライバシー ( 識別子による長期的な関連付けの防止) トラスト これらの問題を十分に解決できなかったので企業がマネタイズの機会を見出し中央集 権化してしまった。
まとめ E メールには暗号化がない E メールをデジタルアイデンティティの核とし続けるのは怖い E メールにはまともなidentity layer がない identity layer の構築をE メールプロバイダに任せるとself-sovereign でなくなる どうやって解決する? セキュアメッセージングのinteroperability DID を使ったidentity layer を作る