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7月のガバクラ利用料が高かったので調べてみた
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高橋広和
August 29, 2025
Technology
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7月のガバクラ利用料が高かったので調べてみた
2025/08/29 JAWS-UG 名古屋 「AWSのコスト削減・最適化LT大会」 登壇資料
高橋広和
August 29, 2025
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Transcript
7月分のガバクラ利用料が 高かったので調べてみた 2025/8/29 JAWS-UG 名古屋 「AWSのコスト削減・最適化LT大会」
Profile 2 名古屋市総務局デジタル改革推進課 課長補佐(システム標準化担当) 高橋 広和 ◆ 1998年 名古屋市入庁 区役所市民課
住基・戸籍・印鑑業務従事 ◆ 2002年 健康福祉局医療福祉課 ホスト分散化対応、後期高齢者医療システム開発 ◆ 2009年 健康福祉局総務課 福祉総合情報システム保守運用 ◆ 2012年 愛知県後期高齢者医療広域連合 マイナンバー制度導入対応 ◆ 2017年 健康福祉局保険年金課 保険年金システム保守運用 ◆ 2022年 現職(2024年より課長補佐) ◆ 2024年 デジタル改革共創PFアンバサダー就任 担当業務:ガバメントクラウドCoE 趣味:読書・ゲーム 所属グループ:JAWS-UG名古屋/Gov-JAWS 好きなAWSサービス:AWS Cost Explorer X :https://twitter.com/techniczna Note:https://note.com/techniczna/
名古屋市のFinOpsの取り組み
計画 予測 可視化 最適化 名古屋市におけるFinOpsの実践 各所管課が予算確保、総務局が検査&支出 全システムのコストをイントラに開示 クラウドの予算と支出のマニュアルを整備 内部ルールでタグ付けを徹底 Cost可視化SaaS(Srest)の導入
可視化を前提に構成評価 クィックウィン最適化の実施 AWSプロサーブの活用 FinOps実践
名古屋市でのクラウド利用料予算と支出 税務総合情報システム 住民記録システム 就学事務システム 保険年金システム • クラウド利用料の予算確保と説明は業務システム所管課が実施 • ガバメントクラウドであるため、デジタル庁からの請求書に基づき月例で全環境一括支出 財政局
スポーツ市民局 教育委員会 健康福祉局 総務局 運用管理・回線・共通機能 一般会計徴税費 一般会計区役所費 一般会計教育総務費 一般会計国民年金費 国保特会事業費 後期特会事業費 一般会計総務管理費 支出 デジタル庁 各所管課にてクラウドコスト意識を熟成 月例支出時に全環境総点検
7月分クラウド利用料の調査
コスト増の発見(約14.5%) 7 • ある基幹業務システムにおいて、6月→7月でコストが$2,500増加していた なんだこりゃ
該当システムの属性 8 • 名古屋市の主要な基幹業務システムの1つ • システム標準化対象であり、今年度本番稼働予定 • インフラ構築は既に完了しており、現在は本番稼働に向けた各種テストやリハーサ ルを実施している •
スケールアップが必要になった等の課題も特に報告されていない コスト増の要因があまり考えられない
調査方法(CostExplorer) 9 粒度「月別」、ディメンジョン「サービス」で原因サービスを特定 該当サービスでフィルタし、ディメンジョン「使用タイプ」で調査 該当使用タイプでフィルタし、粒度を「日別」にして更に調査 必要に応じてConfig、CloudTrailも併せて確認
原因サービスの特定① 10 • 粒度「月別」、ディメンジョン「サービス」で原因サービスを特定
原因サービスの特定② 11 • 増加が顕著なのはRDS、EC2、CloudWatch • 各サービスごとに詳細を調査 6月 7月 差額 RDS
$9,371.26 $10,650.44 $1,279.18 EC2インスタンス $3,703.91 $4,344.18 $640.27 Tax $1,592.97 $1,819.39 $226.42 EC2その他 $1,149.95 $1,262.51 $112.56 Directory Service $521.24 $539.05 $17.81 S3 $363.65 $422.18 $58.53 Fsx $317.65 $292.07 -$25.58 CloudWatch $93.04 $219.75 $126.71 CloudTrail $92.63 $106.54 $13.91 その他 $316.35 $357.23 $40.88 合計 $17,522.65 $20,013.34 $2,490.69
RDS調査
RDS比較① 13 • 粒度「月別」、ディメンジョン「使用タイプ」とし、サービス「RDS」でフィルタ
RDS比較② 14 • リージョン間データ転送、db.m6i.4xlarge、gp3プロビジョンドIOPSが主要因 • 各タイプごとにフィルタして日別で調査 6月 7月 差額 東京リージョン
Multi-AZ db.m6i.4xlarge $4,110.70 $4,177.45 $66.75 東京から大阪リージョンへのデータ転送 $1,220.28 $1,617.59 $397.31 東京リージョン Multi-AZ gp3 ストレージ $1,309.10 $1,314.75 $5.65 大阪リージョン db.m6i.4xlarge $1,148.57 $1,188.02 $39.45 東京リージョン RDS バックアップ $499.71 $542.93 $43.22 大阪リージョン RDS バックアップ $684.06 $533.22 -$150.84 東京リージョン db.m6i.4xlarge $0.22 $500.86 $500.64 大阪リージョン gp3 ストレージ $330.88 $331.20 $0.32 東京リージョン Multi-AZ gp3 プロビジョンド IOPS $252.08 $252.08 その他 $67.74 $192.34 $124.60 合計 $9,371.26 $10,650.44 $1,279.18
東京から大阪リージョンへのデータ転送 (APN1-APN3-AWS-Out-Bytes) 15 • 6月19日、7月5日、7月18日、7月21日にデータ転送が多い
東京リージョン db.m6i.4xlarge (APN1-InstanceUsage:db.m6i.4xl) 16 • 何らかの理由で7月1日から15日まで間起動されている
東京リージョン Multi-AZ gp3 プロビジョンド IOPS (APN1-RDS:Multi-AZ-GP3-PIOPS) 17 • 何らかの理由で7月4日から21日までの間プロビジョニングされている
RDS総評 18 • 当該システムは本番稼働に向け、7月に各種移行リハーサル作業をしていた • db.m6i.4xlarge の追加起動およびgp3 プロビジョンド IOPS は本番移行に向
けたリハーサル処理によるもの • 特定の日のリージョン間データ転送量増加は各種リハーサル処理実施時のバック アップによるもの 移行直前リハーサルに伴う一時的なコスト
EC2調査
EC2比較① 20 • 粒度「月別」ディメンジョン「使用タイプ」、サービス「EC2」「EC2その他」でフィルタ
EC2比較② 21 • 単純にインスタンス本体(恐らく稼働時間)が主な要因 • 一方で大阪リージョンのインスタンス関連のコストが無くなっている 6月 7月 差額 東京リージョン
m6i.2xlarge $2,650.68 $3,258.94 $608.26 東京リージョン m6i.xlarge $872.65 $1,085.24 $212.59 東京から大阪リージョンへのデータ転送 $345.87 $514.14 $168.27 東京リージョン gp3 ストレージ $433.92 $433.92 $0.00 大阪リージョン m6i.2xlarge $135.48 -$135.48 東京リージョン EBSスナップショット $112.90 $158.65 $45.75 大阪リージョン EBSスナップショット $123.46 $152.39 $28.93 大阪から東京リージョンへのデータ転送 $102.96 -$102.96 大阪リージョン gp3 ストレージ $26.36 -$26.36 その他 $49.57 $3.41 -$46.16 合計 $4,853.85 $5,606.69 $752.84
東京リージョン m6i.2xlarge (APN1-BoxUsage:m6i.2xlarge) 22 • インスタンスの稼働時間が日ごとによって異なる
東京リージョン m6i.xlarge (APN1-BoxUsage:m6i.xlarge) 23 • m6i.xlargeも同様
大阪リージョン m6i.2xlarge (APN3-BoxUsage:m6i.2xlarge) 24 • 大阪リージョンのインスタンスは6月末数日しか稼働していない
EC2総評 26 • インスタンスは常時稼働では無く、都度起動停止している。(起動は自動、停止は手 動) • 7月はリハーサル処理のため稼働時間が長かった • 大阪リージョンのインスタンスとデータ転送は6月にDR検証(切り戻し含む)を実施 しているため(パイロットライト方式)
移行直前リハーサルに伴う一時的なコスト
CloudWatch調査
CloudWatch比較① 28 • 粒度「月別」ディメンジョン「使用タイプ」、サービス「CloudWatch」でフィルタ
CloudWatch比較② 29 • 主要因はCloudWatch Database Insights とデータ取り込み量 6月 7月 差額
東京リージョン CloudWatch Database Insights $94.72 $94.72 東京リージョン CloudWatch メトリクス監視 $36.86 $42.73 $5.87 東京リージョン データ取り込み $14.77 $39.76 $24.99 東京リージョン Vended Logs(自動提供ログ) $11.64 $14.01 $2.37 東京リージョン CloudWatch アラーム $11.68 $11.68 $0.00 大阪リージョン データ取り込み $10.07 $10.36 $0.29 東京リージョン CloudWatch API リクエスト $3.02 $3.61 $0.59 東京リージョン ストレージ使用 $1.91 $2.15 $0.24 大阪リージョン CloudWatch アラーム $0.64 $0.64 $0.00 その他 $2.45 $0.09 -$2.36 合計 $93.04 $219.75 $126.71
CloudWatch Database Insights 30 • 2024年12月(re:Invent 2024)に発表された機能 ➢従来、DBのパフォーマンス分析は各DB側の機能(Performance Insights)を利用する必要 があったが、CloudWatch
Logs、CloudWatch Application Signals などと併せて CloudWatch で統合的にモニタリングできるようになった • 当初はAuroraのみだったが、2025年2月に他のDBでも利用可能となった • スタンダードとアドバンスドがあり、アドバンスドモードのみ課金される ➢Performance Insights相当の機能はアドバンスドモードでしか利用できない ➢Performance Insightsは2025年11月30日にEOL(移行が必要) • 2025年7月にはアドバンスドモードの機能であるDatabase Insights 分析機 能が RDS for Oracle で利用できるようになった https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2025/07/database- insights-on-demand-analysis-rds-oracle/
東京リージョン CloudWatch Database Insights (APN1-CW:DatabaseInsights-vCPU-Hours) 31 • 7月7日からDatabase Insights(アドバンスドモード)を利用している
東京リージョン データ取り込み (APN1-DataProcessing-Bytes) 32 • データ取り込みもDatabase Insights(アドバンスドモード)に連動した増加
CloudWatch総評 33 • 7月にCloudWatch Database Insights のアドバンスドモードを利用開始し たことに伴うコスト増 • 従前機能のPerformance
Insightsは2025年11月30日にサービス終了する ため必要な措置 経常的だが運用に必要なコスト
まとめ
まとめ 35 • 7月のコスト増要因は主に以下の2つ ➢移行直前リハーサル処理に伴う一時的なコスト増 ➢CloudWatch Database Insights アドバンスドモード移行に伴う経常的な コスト増
• オンプレミス時代と異なり、検証やリハーサルに一定(人件費以外の)コ ストが発生する ➢システム所管課に意識してもらう事が重要
ご清聴ありがとう ございました! 36