ライブ配信での音量調整のTips/Tips for volume control on live broadcast.

ライブ配信での音量調整のTips/Tips for volume control on live broadcast.

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Shion Tanaka

May 14, 2020
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  1. NWTNKQ ライブ配信での⾳量調整のTips 14/May/2020 (v1.1) Meetup video shooting Meetup #3 Shion

    Tanaka (@tnk4on) 1
  2. NWTNKQ アジェンダ • はじめに • ⾳について • ⾳の調整はなぜ難しい? • トラブルを防ぐ⾳量調整

    • 適正レベルのテスト⽅法 • まとめ 2
  3. NWTNKQ はじめに 3

  4. NWTNKQ ⾃⼰紹介 4 • ⽥中司恩(タナカ シオン)/ @tnk4on • 仕事:⾚い帽⼦のOSSの会社でソリューションアーキテクト •

    DTM、⾃宅録⾳を経て⼤学で⾳楽を学ぶ • 芸術系⼤学/⾳楽学科/⾳楽⼯学専攻 • メディアアート作品制作、ライブパフォーマンス、⾳響作 品の制作、など • 専⾨学校講師(⾳楽論) • 楽器:ピアノ、デュジュリドゥ、ホーミー • 10年程前はライブ配信をよくやっていた →最近復帰し、夜な夜なライブ配信のための検証...
  5. NWTNKQ 本資料の⽬的 • 記載内容はライブ配信での⾳の扱いを⽬的とし、ピュアオーディオや 業務⽤オーディオを⽬的とするものではありません • ⾳に少しでも興味をもってもらい、ライブ配信の⾳声のクオリティを 上げることを⽬的とします • 理解のしやすさを⽬指しているので、⽤語や技術点について内容を省

    略している部分があります。興味をもった場合は是⾮、深く調べてみ てください。 質問やフィードバックがあれば是⾮、ハッシュタグやコメントなどで どしどしお寄せください! 5
  6. NWTNKQ 6 ライブ配信 Quality Size Value Cost アマチュア ⺠⽣⽤ プロ

    業務⽤ 個⼈ 使いやすい 安価 国・世界 安定性 ⾼価 アイデア スキル × コミュニティ ? 何を基準に? どこを⽬指す? ライブ配信のランドスケープ
  7. NWTNKQ ⾳について 7

  8. NWTNKQ ⼀⾔で“⾳”と⾔っても… • 声、楽器、環境⾳、騒⾳、電⼦⾳... etc • ⾳の三要素 • ⾼さ(→⾳波の周波数) •

    ⼤きさ(→⾳波の振幅) • ⾳⾊(→⾳波の波形) • アナログオーディオ、デジタルオーディオ →上記のように様々な切り⼝があるため、ここでは⾳について 学ぶための基本キーワードのみを紹介 8
  9. NWTNKQ ⾳:アナログの世界 • ⾳とは:媒質(通常は空気)の振動 (粗密波) • ⼈間の聴覚性能 • 周波数: •

    約20〜20,000Hz(20kHz) • ダイナミックレンジ: • 約120dB →⼈間の聴覚性能は後述するデジタ ルオーディオの性能(規格)と密接 な関係がある 9 引⽤: https://ja.wikipedia.org/wiki/等ラウドネス曲線
  10. NWTNKQ ⾳:デジタルの世界 • サンプリング周波数( fs ) • 標本化 • 単位はHz

    • 周波数性能に関係 • ビット深度 • 量⼦化 • 単位はbit • ダイナミックレンジに関係 →デジタルオーディオの基本を押さえること で、ライブ配信の⾳の設定が理解しやすくな る 10 サンプリング周波数 ビット深度 CD 44.1kHz 16bit DVD-Audio 最⼤192kHz (stereo) 24bit CDとDVD-Audioのオーディオフォーマット 引⽤: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Pcm.svg
  11. NWTNKQ ⾳声ビットレート • デジタルオーディオにおける、1秒あたりのデータ量のこと • 計算式 ビットレート = (ビット深度) ×(サンプリング周波数)×(チャンネル数)

    e.g. 16bit、44.1kHz、2ch(ステレオ)の場合 16 × 44,100 ×2 = 1,411,200 bps(1,411.2kbps) e.g. OBSの⾳声設定(macOS/CoreAudio AAC エンコーダ) ⾳声ビットレート: 20~320kbps 11
  12. NWTNKQ ⾳の調整はなぜ難しい? 12

  13. NWTNKQ ⾳は⾒えない • ⾳の取り扱い⽅について • 専⾨家でなければ聴覚のトレーニングはしていない • ⾳を⾳で思考するということ • ⾳を⾃然⾔語で正しく表現できるか?

    • ⾳の⾒える化のすすめ • レベルメーター • スペクトラムアナライザー(スペアナ) • (オシロスコープ、リサージュメーター) →出⾳を確認することも⼤事だが、その前段で視覚的・直感的に⾳を 捉えることができるようにすることも重要 13 スペアナプラグイン: Voxengo SPAN
  14. NWTNKQ ⾳の⼊⼒と出⼒はアナログ • 最近は⾳声の伝送経路をフルデジタルで処理することが増えた が、⾳の⼊出⼒はアナログのまま • ⾳の⼊出⼒例 • ⾳の⼊⼒:空気の振動を電気信号に変換 •

    マイクロフォン、ピックアップ • ⾳の出⼒:電気信号を空気の振動に変換 • スピーカー、ヘッドフォン →⾳の⼊出⼒がアナログ処理を経由するということは、デジタ ル領域のみでの制御が難しい 15 引⽤:https://info.shimamura.co.jp/digital/knowledge/2014/04/23017
  15. NWTNKQ 外部ミキサーレス問題 • PC内部で⾳声処理を完結することが多い ので⾳量を直感的に操作する機会が少ない • ⾳量調整の反応速度 • ツマミ/フェーダー >

    マウス/ボタン • ステミキ/BlackHoleなどのループバック系 ソフトの取り扱いスキル 16 https://jp.yamaha.com/products/music_production/webcasting_mixer/ag03/index.html https://jp.yamaha.com/products/music_production/webcasting_mixer/ag06/index.html https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/atemmini →デジタル時代ならではの課題。ライブ配信のようなリアルタイムで対 応を求められる場合は物理的な⾳量調整の機器があることが望ましい
  16. NWTNKQ その他の考慮事項 • 周波数特性 • 機器⾃体の性能が上がっているので、特に意識しなくても良い • 伝送経路、処理系がデジタル化されているので、処理を経ることによってSN⽐ が悪くなるということが起きにくい •

    ウェブ会議システムを利⽤する場合、集⾳環境によって⾳質差が⼤き くなるので注意 • ⾳質の差が気になって →ライブ配信の場合、注⽬すべきは周波数特性よりも⾳量調整 17
  17. NWTNKQ トラブルを防ぐ⾳量調整 18

  18. NWTNKQ トラブルを防ぐ⾳量調整:ポイント • 適正レベル位置を知る • 0dBを超えない運⽤ • ダイナミクス系エフェクター • モノラル化

    19
  19. NWTNKQ • 各機器、ソフトの適正レベル位置はどこ? • ノミナルレベル:⼊⼒信号が⼊⼒された⼤きさのままで出⼒される規 定レベルを意味する • 機器によってはマニュアルに記載がある。⺠⽣機やソフトウェアでは ほとんど記載がないため、⾃分で探り出す必要がある。 •

    ⽬的:⾳声の伝送経路における⾳質変化を回避するため • SN⽐を稼ぐ • ⾳のクリップを防ぐ →テスト⽅法は後述 適正レベル位置を知る 20 http://yamaha.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/4067 参考ツイート: Zoomの⾳量レベル調整動画
  20. NWTNKQ 0dBを超えない運⽤ • ピークメーターにおける0dBとは? • ピークメーター:デジタルオーディオで使われるレベルメーター • 単位はdBFS(デシベルフルスケール)。または単にdBのみ表記。 • 最⼤値(ピーク)が0dB

    • レベルはピークから常にマイナス読み • 0dBを超えることは⾳が歪むということ • ヘッドルームを設ける • 過⼤⼊⼒時に⾳が歪まないように 余裕を設ける 21 通常の⾳量範囲 ヘッド ルーム クリップレベル
  21. NWTNKQ ダイナミクス系エフェクター • ダイナミックレンジを調整する処理 • 相対的に⼤きな⾳を抑える • コンプレッサー • リミッター

    • 相対的に⼩さな⾳を抑える • エクスパンダー • ゲート →使うと⾮常に便利だが、動作原理を理解しないと各パラメー ターの設定が難しい。お勧めはリミッター。 22 https://en.wikipedia.org/wiki/Dynamic_range_compression コンプレッサー、リミッターの動作
  22. NWTNKQ • リミッター • コンプレッサー (参考)OBS搭載の⾳声フィルター 23 • エクスパンダー •

    ノイズゲート
  23. NWTNKQ モノラル化 • よくある不具合: • デジタルカメラの内蔵ステレオマイクを⾳声の⼊⼒ソースにした場合に、話者の定位がセンター 以外になる • 複数のステレオソースをミックスした場合に、どこかのミックス処理過程で左右のレベル差が出 てしまった

    • 左右ch間のレベル差、位相差が発⽣し、定位が定まらない • ⾳楽配信などでステレオ⾳声が必要な場合以外は、思い切ってモノラルにしてみるとい いかも →OBSではチャンネルをモノラルに変更できる 24
  24. NWTNKQ 適正レベルのテスト⽅法 25

  25. NWTNKQ • テスト信号を調べたい機器に⼊⼒し、⾳量レベルを調整して、 出⼒段に接続したオシロスコープで観測する • ⽤いるテスト信号: • 1kHzのサイン波 適正レベルのテスト⽅法:概要 26

    計測したい機器 適正レベル位置 は正しい 適正レベル位置 に問題あり (⾳量レベルの調整を実施) テスト信号 出⼒結果 引⽤: https://en.wikipedia.org/wiki/Clipping_( signal_processing)
  26. NWTNKQ 計測:接続構成 27 出⼒機器:iPhone X アプリ:Audio function Generator https://apps.apple.com/jp/app/audio- function-generator/id768229610

    計測機器:ETEPON オシロスコープ(Amazonで購⼊) 計測対象:YAMAHA AG06
  27. NWTNKQ (参考)計測:接続構成 28 出⼒機器: KKmoon DDS機能 信号発⽣器 (Amazonで購⼊)

  28. NWTNKQ 計測結果例 29 • インプットレベルが適正位置の場合 出⼒結果はサイン 波の状態のまま インプットレベル は適正位置

  29. NWTNKQ • インプットレベルの位置がオーバー 計測結果例 30 出⼒結果は歪みが発⽣ インプットレベルが適正 位置を超えている場合 ミキサーの出⼒はピー クになっていない

  30. NWTNKQ 計測結果 31 • GAINレベルが⾼すぎる場合 出⼒結果は歪みが発⽣ インプットレベルは適正 位置 ミキサーの出⼒はピー クになっていない

    GAINレベルが⼊⼒⾳に対 して⾼すぎる
  31. NWTNKQ まとめ 32

  32. NWTNKQ まとめ • デジタルオーディオの基本を押さえる • ⾳を⾒える化することで、聴覚以外の感覚で⾳を捉えまたその感覚を磨 く。 • ライブ配信はレコーディングとは違うので、⾳声のレベル基準を厳格に 守る必要はない。

    • ただし、⾃分が使っている配信システムの適正レベルには注意する。配 信先の視聴者の⽿の安全を守り、⾳声のクオリティを上げることを⽬指 す。 良いライブ配信を! 33
  33. NWTNKQ 参考リンク 34

  34. NWTNKQ ⾳声に関するリンク • ビット深度 (⾳響機器) - Wikipedia • サンプリング周波数 -

    Wikipedia • 産総研:聴覚の等感曲線の国際規格ISO226が全⾯的に改正に • Nominal level – Wikipedia • Dynamic range compression - Wikipedia • ⾳声信号の基礎〜アナログ⾳声からハイレゾ⾳声まで〜 35
  35. NWTNKQ ツールに関するリンク • OBS • OBS Studioに関する個⼈的メモ:OBS Studioに関する情報投稿ブロマ ガ -

    ブロマガ • スペアナ(フリーのプラグイン) • Free Spectrum Analyzer Plugin, FFT, Real-Time [VST, AU, AAX] - SPAN | Voxengo • OSSの⾳声分析、ビジュアライザー • Sonic Visualiser 36
  36. NWTNKQ Thank you 37