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開発生産性が組織文化になるまでの軌跡
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ふくすけ
November 12, 2025
Programming
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開発生産性が組織文化になるまでの軌跡
2025/11/12 僕・私が考える最強の開発生産性を紹介します!【D-Plus Tokyo#19】
ふくすけ
November 12, 2025
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Transcript
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 開発生産性が組織文化に なるまでの軌跡 D-Plus Tokyo#19 僕・私が考える最強の開発生産性を紹介します! 福田
佑介 / ふくすけ (@tonegawa07)
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 自己紹介 福田 佑介 / ふくすけ (@tonegawa07)
スタークス株式会社 エンジニアリングマネージャー / テックリード • 仕事 ◦ バックエンド / フロントエンド / 最近はデータエンジニアリングも • 趣味 ◦ サッカー観戦 (Jリーグ) ◦ パン作り • ひとこと ◦ 社内勉強会や社内テックブログの運営をしています ▪ 社内LTで醸成する開発組織のアウトプット文化 2
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 以前あった課題 レビュー滞留が常態化 • PR出してもなかなかレビューされない •
数日後に大量のコメントがつきレビュー対応に追われる • PR Openからマージまで時間がかかる 3
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 PRが腐る🤮 4
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 腐った (放置された) PRに起こる問題 • 実装者も記憶が薄れている •
レビュアーはさらに薄れている • コンフリクト地獄 5
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 リリースしようにもデグレが怖い💀 6
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 レビュー負荷 = 認知負荷 認知負荷を下げよう 7
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 認知負荷を下げるために • 設計レビュー会 ◦ 設計時点で情報共有することでレビュー負荷を下げる •
PR分割 ◦ 1PRあたりの変更量を減らすことでレビュー負荷を下げる 8
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 PR分割のメリット • ビッグバンリリースを回避できる • レビューコストが下がる •
タスクが細分化されているので進捗管理しやすい • メンタルヘルス (PRが腐らない) 9
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 なんだかいい感じかも 10
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 とはいえ まだ個人レベルの取り組み 11
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 開発生産性指標をKPIに設定する Findy Team+ 導入をきっかけに設定したKPI • マージPR数
◦ 開発出力 • オープンからレビューまでの平均時間 ◦ レビュー着手の速さ • レビューからApproveまでの平均時間 ◦ レビュー対応の速さ 12
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 PR分割を行う上での考え方① 1PR:1目的 ❌: 〇〇機能の追加と△△機能のリファクタリング ⭕:
①〇〇機能の追加, ②△△機能のリファクタリング 13
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 PR分割を行う上での考え方② 処理と呼び出しは分割できる • モデル・エンティティ定義 •
CRUD処理 [バックエンド] • APIエンドポイント追加 [バックエンド] • API呼び出し [フロントエンド] • UI [フロントエンド] 14
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 PR分割を行う上での考え方③ デプロイとリリース (サービスイン) を切り離す •
機能フラグやUI非表示などで内部処理だけを先に デプロイできる • ビッグバンリリースを避ける 15
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 PR分割が徐々に浸透していく 16
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 PR分割 = タスク分割 タスク分割までを設計段階で行う (あとで変わっても良い)
17
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 1日1PR PR粒度の基準 • 1PR:1目的 •
工数1日以内 (目安) 18
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 当時のKPI • 月間マージPR数: 20件/人 • オープンからレビューまでの平均時間:
12時間以内 • レビューからApproveまでの平均時間: 24時間以内 19
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 開発生産性施策の成果 Findy Team+ Award 2023 Quick
Success Division 受賞 20
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 PR分割も浸透して、成果も出て、 めでたしめでたし 21
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 とはならず 22
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 調査タスクが計上されない問題 サポート対応や不具合報告で発生する調査タスク • マージPR数にカウントされない • 貧乏くじのように感じてしまう
実際の業務の優先度とKPIがコンフリクト 23
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 Product Team Value (PTV) PTV: 開発生産性指標
PTV = マージPR数 + (調査チケット対応数 × 負荷係数) ※ 負荷係数は状況に応じて調整 チケット対応を含む開発チームのアウトプット量を定量評価 24
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 開発生産性への意識が向上 KPIに設定することで組織全体に浸透 生産性向上のための施策が生まれる • Dependabot消化会 •
もくもくレビュー会 • 設計相談/レビュー会 25
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 継続したことで文化レベルで 組織に根付く 26
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 27 解決したい課題をKPIに落とし込む • チーム/個人の評価と紐づける • KPI軸で振り返り、議論する
• 改善施策を回す
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 開発環境の大きな変化 28
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 29
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 AIコーディングエージェントの登場 • コーディングにかかる時間が大幅に短縮 • 従来の1日1PRとは基準が変わる •
レビューがボトルネックに 30
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 やることは変わらない • 開発速度が上がっても分割の有効性は変わらない • PR分割が文化として定着していたことで AIによる開発時間短縮の恩恵を受けた
31
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 レビュー負荷を下げるために • Claude Code Action ◦
PR要約、レビュー自動化 • CodeRabbit ◦ PR要約、レビュー自動化 • Devin ◦ Dependabotで更新されるライブラリ 破壊的変更の有無を確認し推奨アクションを提案 32
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 文化になったその先に 現在、マージPR数 (PTV) やサイクルタイムは KPIとしては追っておらず、定点観測指標として計測 •
開発組織の文化として定着した • 一定以上の水準を維持できているか確認 33
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 プロダクトの価値に向き合う開発組織へ 開発生産性1.0 : 出力量・生産量 • 定点観測で一定以上の出力を維持
(AI活用等でさらに進化させる) 開発生産性2.0 : プロダクト価値 • アクティブユーザー数、機能別利用数など プロダクト価値指標にフォーカス 34
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 35 プロダクト価値に向き合う • PR数やサイクルタイムはヘルスチェック指標 • 基準をクリアしながら
(開発生産性を維持しながら) プロダクト価値・品質に向き合う
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 まとめ 36
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 組織にフィットした指標と継続が 文化形成につながる 37
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 組織文化に根付いたことで プロダクト価値に向き合える 38
2025.11.12 | D-Plus Tokyo#19 開発生産性が組織文化に なるまでの軌跡 ご清聴ありがとうございました