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DMBOKを参考にしたデータマネジメントの取り組み

 DMBOKを参考にしたデータマネジメントの取り組み

データマネジメントチームのマネジメントの方が難しかった話 のイベント登壇用
https://timeedev.connpass.com/event/299088/

Toshiki Tsuchikawa

November 16, 2023
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Transcript

  1. 土川 稔生 (Tsuchikawa Toshiki) 株式会社タイミーに2020年入社 DRE (Data Reliability Engineering) チーム

    1人目データエンジニアとしてデータ基盤を構築 現在はプロダクトオーナーとして、データ基盤プロダクト作りに 励む 3 自己紹介
  2. 4

  3. 5

  4. 6

  5. DMBOKピラミッドでみると...? Aikenのピラミッド https://blogs.sap.com/2020/07/09/why-hr-data-management-strategy-is-important-in-your-hr-transformation/ より画像引用 フェーズ1 フェーズ2 フェーズ3 フェーズ4 取り組めていそうな項目 •

    Data Storage & Operations データストレージ周りは、データソース管理者であるプロダ クト側などで多く運用されていた。 一部のログなどのデータについてはデータを利用可能にする ため、データの生成・収集なども行った。 • Data Integration & interoperability ETL、オーケストレーションツールを用いて、データ ソースごとに転送頻度、変換・マスキング要件を適用。 • Data warehousing / Business intelligence 統合データの分析環境・可視化ツールなどを準備した。 • Data Security マスキングなどにより一部取り組めた。
  6. データ品質 (Data Quality) における取り組み フェーズ1 フェーズ2 フェーズ3 フェーズ4 💡データ品質とは...データ利用者の期待と要求を満たす度合い データパイプラインに何か障害が発生した際の即対応により、

    品質が高いデータが保守できていそう。 しかし、品質高いデータは分析ユーザーにとって本当に必要なのか ? 必死に守っている品質の高さは分析のその先にあるビジネス価値に 繋がっているのだろうか?
  7. データ品質 (Data Quality) とは?? 一意性 データに重複はないか THE SIX PRIMARY DIMENSIONS

    FOR DATA QUALITY ASSESSMENT より 適時性 一意性 完全性 一貫性 正確性 有効性
  8. データ品質 (Data Quality) における取り組み 適時性の定義と保守 データが日々の業務での意思決定に利用されることが多かった。 その時点で利用しているデータが、いつ時点のデータを示すかが大事な指標とな るため、適時性を最初に保守対象に選定した。 正確に測ると、1つの行データごとに (ユーザーにデータが届いた時刻

    - データが生成された時刻) を比較して計測を行うことになる。 工数軽くするために、BigQueryの最終更新日時メタデータと現在時刻を比較する ことで、適時性の保守を試みた。 SLI, SLO, SLAを分析ユーザーと定義、公開し保守・改善を行った 適時性 元データが更新されてからどの くらいの遅延で分析可能になる か
  9. 20 Service Level Indicator データパイプラインの適時性 (データソースの更新からど のくらい遅れて転送先で実用可能になるか) SLI SLA SLO

    Service Level Agreement データソースごとにデータ使用者と結ばれた適時性 に関する契約 破った場合はポストモーテムを実施 例: データソースAは1日の適時性での転送 Service Level Objective DREチーム内で決定されたデータソースごとの適 時性の目標 例: データソースAは2hourの適時性での転送 データ品質 (Data Quality) における取り組み
  10. 22 データ品質 (Data Quality) における取り組み こうして、DRE (データ基盤開発チーム) は障害対応を計画的に行うことができるようになった。 空いた余力で、他の開発に取り組む時間の確保にも成功した。 また、データ品質が可視化されたことにより、品質改善への取り組みも多く発生した。

    データ利用ユーザーもどれくらいの期待値でデータが利用できるのか把握できるし、改善が回っていくので、 信頼してデータを利用できるようになる。 → 早めにデータ品質に取り組んでよかった !!!