Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
旧石器ハテナソン
Search
wata909
December 04, 2016
Science
0
230
旧石器ハテナソン
旧石器ハテナソンでの発表資料になります。
wata909
December 04, 2016
Tweet
Share
More Decks by wata909
See All by wata909
オープンソースソフトウェアで地図を作ってみたいけど、どうしたらいいの!? 〜OSSの地理情報ソフトFOSS4Gのご紹介〜
wata909
0
84
QGISハンズオン事に質問のあったProjectのGeoPackageへの保存方法についての、補足の資料です。
wata909
0
130
FOSS4G 山陰 Meetup 2024@砂丘 はじめの挨拶
wata909
1
160
鳥取に赴任したGIS人が知識ゼロからGTFS(にトライしたらハマった話)
wata909
0
210
「歴史的農業環境閲覧システム」と「迅速測図」について
wata909
1
1.2k
地図アーカイブを オープンデータ化することの意義 -迅速測図データ公開から得たもの-
wata909
0
330
ベースレジストリ研究会・岩崎発表資料
wata909
0
140
君も法務省地図XMLで遊んでみないか? - AMX-projectのご紹介
wata909
0
570
日本サンゴ礁学会QGIS初心者向けハンズオ
wata909
0
400
Other Decks in Science
See All in Science
Iniciativas independentes de divulgação científica: o caso do Movimento #CiteMulheresNegras
taisso
0
1k
01_篠原弘道_SIPガバニングボード座長_ポスコロSIPへの期待.pdf
sip3ristex
0
180
The thin line between reconstruction, classification, and hallucination in brain decoding
ykamit
1
1.2k
Design of three-dimensional binary manipulators for pick-and-place task avoiding obstacles (IECON2024)
konakalab
0
130
眼科AIコンテスト2024_特別賞_6位Solution
pon0matsu
0
290
As We May Interact: Challenges and Opportunities for Next-Generation Human-Information Interaction
signer
PRO
0
380
非同期コミュニケーションの構造 -チャットツールを用いた組織における情報の流れの設計について-
koisono
0
210
05_山中真也_室蘭工業大学大学院工学研究科教授_だてプロの挑戦.pdf
sip3ristex
0
180
構造設計のための3D生成AI-最新の取り組みと今後の展開-
kojinishiguchi
0
900
最適化超入門
tkm2261
14
3.5k
観察研究における因果推論
nearme_tech
PRO
1
160
Reconciling Accuracy, Cost, and Latency of Inference Serving Systems
pjamshidi
0
120
Featured
See All Featured
Docker and Python
trallard
44
3.3k
Writing Fast Ruby
sferik
628
61k
Git: the NoSQL Database
bkeepers
PRO
428
65k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
244
12k
XXLCSS - How to scale CSS and keep your sanity
sugarenia
248
1.3M
A Modern Web Designer's Workflow
chriscoyier
693
190k
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
6
260
A better future with KSS
kneath
238
17k
Become a Pro
speakerdeck
PRO
26
5.2k
4 Signs Your Business is Dying
shpigford
183
22k
RailsConf 2023
tenderlove
29
1k
Understanding Cognitive Biases in Performance Measurement
bluesmoon
27
1.6k
Transcript
旧石器遺跡データベース・ハテナソン 2016/11/27 考古学のオープンデータ化への期待 農研機構・農業環境変動研究センター 岩崎 亘典
[email protected]
自己紹介 • 略歴 – 東京都立大地理科(学部) – 東京工業大学(修士・博士) – 農研機構 •
研究テーマ – 博士論文:土地利用変化に 伴う黒ボク土の土壌酸性化 の空間的評価 – 農村地域における歴史的土 地利用変化の解明 – FOSS4Gを利用した地理空 間情報の利活用手法の検討 • 活動 – OSGeo財団日本支部 2 はじめに
自己紹介 • 略歴 – 東京都立大地理科(学部) – 東京工業大学(修士・博士) – 農研機構 •
研究テーマ – 博士論文:土地利用変化に 伴う黒ボク土の土壌酸性化 の空間的評価 – 農村地域における歴史的土 地利用変化の解明 – FOSS4Gを利用した地理空 間情報の利活用手法の検討 • 活動 – OSGeo財団日本支部 3 はじめに
考古学と私の研究 • 黒ボク土と遺跡の分布等は関係があるのでは!? – 草本環境が必要なため • 黒ボク土と古代生業の関係は、博士時代の師匠のテーマ(渡邊, 1992) – ASO-4とか、ATとか当時は覚えていました・・・
• データベースが公開!? 見てみよう!! 4 はじめに
とにかくダウンロード! • まず関東地方でやってみる! • →質問の後、全国でやってみた!! – 位置情報がDDMMSS・・・ – 頑張って変換する! 5
『日本列島の旧石器時代遺跡』の可視化
とにかく地図に表示! • QGISに読み込ませて表示! – 土壌図は以下からダウンロード • http://nrb-www.mlit.go.jp/kokjo/inspect/landclassification/download/ • できた!! –
師匠の時代には数日仕事が、約1時間! • 点の数は師匠より多い! データベース万歳! 6 『日本列島の旧石器時代遺跡』の可視化
せっかくだから • こんなことも出来たら良いのでは? – 座標変換する作業が面倒だから、変換した データを公開すれば手間が省ける!! – 3Dで重ねて公開したらおもしろくないか! • それができるのがオープンデータ!!
7 オープンデータについて
そもそもオープンデータの「オープン」って? • 以下の定義がよいかと – Open Definition 2.1 • Summary:あらゆる人が対象のデータを自由に閲 覧し、利用し、修正し、そして共有できることを
知識/knowledge がオープンであるとする。 • その際に掛けられる制限は、出自情報やオープン さの保持を考慮する程度に留められる。 – http://opendefinition.org/od/2.1/ja/ を改変 – 要求できるのは出典の明示と条件の継承 • 継承とは「オープンデータで作ったものは、公開 の際はオープンデータにしてください」というも の 8 オープンデータについて
『日本列島の旧石器時代遺跡』のライセンスは • 前の定義では「オープン」データでない – 2.の条件が・・・ • この条件を事前に許可するのがオープンデータ 9 オープンデータについて
ですが素晴らしいことです! 10 考古学のオープンデータ化への期待 http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-23-t230.pdf • いきなりが難しい場合は、一歩ずつでも! • オープンデータは科学の進歩のため! – 異なる分野間の連携には、特に重要!
• 以下のような提言やハコモノは無視!
ですが素晴らしいことです! 11 考古学のオープンデータ化への期待 • いきなりが難しい場合は、一歩ずつでも! • オープンデータは科学の進歩のため! – 異なる分野間の連携には、特に重要! Simple
Open Data シンプルにスタートするのが最善です。データポータルをセットアップしよう としたり、公開用のサーバーをセットアップしようとする前に必要なのは、シ ンプルなダウンロードページです。 (中略) 多くの組織にとって、オープンデータを信頼性高く安価に提供することは大切 なことです。わざわざ特別なポータルに予算を充てることは、悩みの種を増や すだけです。 http://simpleopendata.com/index.ja.html
新しい科学の形へ -オープンサイエンス 12 考古学のオープンデータ化への期待 • 伽藍とバザール – ソフトウェアの開発方法の比較 – 中央集権的開発
vs 分散的開発 • ギルドとコミュニティ – 科学はコミュニティのものであるべきでは? • 所属,経歴等々は関係ないはず – 在野の科学者も多々いるのでは? – Galaxy Zooの成功 – 今はギルド的 • 文献も,ツールも,データ自由に使えれば, 科学が変わる,かも?
最後にお願い! • オープなライセンスの採用を! – クリエイティブコモンズ BY 4.0がよく使われる • 一部データについては標準化も –
文化層・石器文化や草創期土器 • ただしこれは、他者の協力をあおいでも良いかも • さらなる拡充を!(石器以外はないのでしょうか?) – 人文社会分野でのオープンデータの先陣を! • 機会があれば遺跡のタイプと、土壌の分布を考えてみたい! 13 考古学のオープンデータ化への期待
ちなみに • 迅速測図のデータをオープンデータとして公 開しています! – 組み合わせて使えないでしょうか!? • http://habs.dc.affrc.go.jp/ • https://github.com/HabsNiaes/habs_luccdb
14 考古学のオープンデータ化への期待