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地図アーカイブを オープンデータ化することの意義 -迅速測図データ公開から得たもの-

wata909
March 28, 2023

地図アーカイブを オープンデータ化することの意義 -迅速測図データ公開から得たもの-

日本地理学会2023年春季学術大会「GISと社会研究グループ」発表資料
PPTXフォーマット:https://www.dropbox.com/s/1run70hw0oelwvr/AJG2023Spring_GISAS_iwasaki2023.pptx?dl=0

wata909

March 28, 2023
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  1. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    NARO
    2023年日本地理学会春季学術大会
    「GISと社会」研究グループ集会
    2023年3月26日
    Value of making map archives as open data
    農研機構農業環境研究部門
    岩崎亘典
    地図アーカイブを
    オープンデータ化することの意義
    迅速測図データ公開から得たもの

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  2. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    1
    • 迅速測図と歴史的農業環境閲覧システム
    • 迅速測図とは
    • 歴史的農業環境閲覧システム
    • システム概要
    • ライセンス
    • 各種コンテンツ
    • 迅速測図データ公開から得たもの
    • 活用事例
    • 利用の展開
    • 地図アーカイブ公開に関わる課題
    • 運用上の課題
    • 地図アーカイブをオープンデータ化する
    ことの意義
    本日の発表内容
    第一軍管区地方2万分1迅速測図原図(農研機構) - 概要
    (arcgis.com)

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  3. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    2
    • 迅速測図とは
    • 明治時代初期に簡便な測量法で作成され
    た地図
    • 「第一軍管区地方二万分一迅速測圖原
    圖」は彩色されている
    • 土地利用毎に色が違う
    • 樹種についても記載されている
    • 参謀本部陸軍部測量局
    • 全体で920枚程度
    • 全体像がわかりにくい
    迅速測図と歴史的農業環境閲覧システム
    (小椋,2012)

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  4. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    3
    • 歴史的農業環境閲覧システム
    • 迅速測図を結合、公開したWebGIS
    • FOSS4Gを用いて構築
    • 当初はGeoserverの動的サイト
    • 現在はGDAL2Tiles等を用いた静的サイト
    • 土地利用DBは、Githubを使用
    • オープンデータとして公開
    • スキャンは「著作物」ではない
    • マージしたことで「著作物」
    • 個人的にはPDでいいんだけど・・・
    • ライセンスはCC BY 2.1 日本
    • 陸地測量標条例の前なので、測量法の対象

    • CC BY 4.0 にしないと・・・
    迅速測図と歴史的農業環境閲覧システム

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  5. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    4
    • コンテンツ概要
    • 「第一軍管区地方2万分1迅速
    測図原図」、「五千分一東京
    図測量原図」画像データ
    • 閲覧表示、比較表示、KML形式
    • 視図データ
    • KML形式
    • 100mグリッド土地利用DB
    • 3次メッシュGeoJSONファイル
    迅速測図と歴史的農業環境閲覧システム

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  6. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    5
    https://www.pref.gunma.jp/uploaded/attachment/11343.pdf
    • 「地図」としての迅速測図の利用
    • 研究、防災、趣味、町づくり、学習、教育、 etc…
    迅速測図データ公開から得たもの
    ササハタハツファームニュース | 玉川上水旧水路緑道再整備

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  7. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    6
    • 「データ」としての迅速測図の利用
    • 今昔地図、ひなたGIS、スーパー地形図、東京古い地図2020 etc…
    迅速測図データ公開から得たもの

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  8. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    7
    迅速測図(Leaflet+WebGL+PCPNG) (kitao.net)
    Cloud Optimized GeoTIFFを置いてみました (zenn.dev)
    • 新規技術の開発、適用
    • 技術があってもデータが無い場合、活用してもらえる
    • 自分の研究にもフィードバック
    • Cloud Optimized GeoTIFF → FlatGeobuf
    • WebGLによる点群表示→ WebGLによる地図演算
    迅速測図データ公開から得たもの

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  9. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    8
    • 運用にあたっての課題
    • システムの維持管理の負担。
    • 自分でできる範囲での運用が重要
    • FOSS4Gならデッドコピーも可能
    • データの持続性
    • システムは10年、データは100年
    • そもそも迅速測図が140年前
    • オープンデータ化により回避
    • 農環研 → Finds.jp →
    boiledorange73@Sakura
    • 「他人」に使いやすいもの創る
    • 情けは人のためならず。自分のため
    にやる
    迅速測図データ公開から得たもの

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    9
    • 地図アーカイブをオープンデータ
    化することの意義
    • 迅速測図公開から得たもの
    • 活用の推進
    • 予想以上に使われた。
    • コンテンツが強力なため
    • 持続的利用の実現
    • 自分の手を離れたとき持続するか?
    • 「コミュニケーション」の道具とし
    ての意義
    • 色々な人と繋がる切っ掛け
    • 結局、それが一番大きいか?
    まとめ
    https://twitter.com/chizutodesign/status/1447097919081828354

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  11. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    10
    追加コメント
    • ソフト・サービスの持続性について
    • コミュニティ主導だから保障されるわけではない
    • 開発者も無限に時間があるわけではない(右図リンク等)
    • FOSS4G 2019 - The secret life of open source developers
    • コメントでの懸念の通り開発者に負担を要求する場合も
    • For ex. 「無料でLog4j対策を教えろ」と迫った大企業とオープ
    ンソース開発者の痛快なやりとりが公開中
    • 社会的な保障の仕組みが必要かも?
    • デジタル時代の「Commonsの悲劇」を招かないために
    • 配布のコストは低いが、開発のコストは存在する
    • 宇沢弘文「社会的共通資本」と親和性があるのではと、個人
    的に思っている
    • 「終わる」という選択肢もある
    • 代替ソフトウェア、データ等があれば永続する必要も無い
    • アーカイブ(論文化?)も必要か?

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  12. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    11
    • 活用リテラシーに関して
    • 「地理→データ」の方向でなく、
    「データ→地図」の方向からリテ
    ラシーが論じられている
    • 報道機関での地理空間情報の活用
    • 全国100万件の交通事故マップ-みえな
    い交差点-プレミアムA:朝日新聞デジ
    タル (asahi.com)
    • 「データサイエンス」としての地理
    • 地理総合教材について情報学との
    連携の必要性の指摘
    • リテラシーをについても、データ可視
    化、データサイエンスとの連携が必要
    では?
    追加コメント

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  13. Licensed under a Creative Commons 表示4.0国際ライセンス
    12
    You can do it !!!
    谷先生、DAN杉本さんには成れない
    でも、できることはあるし、多くなっている
    自分で始めることが必要
    最後に

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