「チームの課題解決力」を高めるための取り組みとして、私がファシリテーターとなり社内で実践してみた「デザイン思考ワークショップ」の事例をスライドにまとめてみました。
株式会社ビーワークス デザイナー/アートディレクター/マネージャー タカハマ ケンタ
ビーワークス http://www.beeworks.co.jp/
WebNAUT https://webnaut.jp/
どんな企業やチームでも実践できる「デザイン思考ワークショップ」Thinking!身近な不満を解決しよう!株式会社ビーワークスタカハマ ケンタ
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プロフィールデザインの面白さを分かりやすく伝えることを大切にしています。趣味はドライブとツーリングと写真と買い物。本気の買い物は仕事に役立つという信念で散財を楽しんでいます。株式会社ビーワークスデザイナー/アートディレクター/マネージャータカハマ ケンタ
ビーワークスというデザイン会社で企画制作部門のデザイナーをマネジメントしていたりhttp://www.beeworks.co.jp/たまに、WebNAUTというオウンドメディアでデザインの記事を書いてますhttps://webnaut.jp/
身近な不満や問題って、ちゃんと解決できてますか?みなさん
問題には気づいているし、解決のアイデアもある!でもそれを実現するにあたって必要な人やリソースがないんだよなぁ…。人や組織のせいにしてしまうよくあること
Thinking!身の回りに潜んでいる「小さな課題」を “チームで解決する経験”を通して、組織の課題解決力を高めるワークショップをやってみましたデザイン思考ワークショップ今回は
デザイン思考とは?デザイン思考(でざいんしこう、英: Design thinking)とは、デザイナーがデザインを行う過程で用いる特有の認知的活動を指す言葉である。↑あくまでも「デザイナー」のためのノウハウなの?引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%80%9D%E8%80%83
デザインとは?と捉えると、業種や職種関係なく多くの人が仕事や生活において、課題を解決する際に活用できる思考法だと考えられる。「デザイン」=「課題解決」↑ “ 多くの人”に役立つノウハウだ!!
!実際にやってみよう
プログラム内容アイデアを広げる課題を探す アイデアを磨く課題を共有する 小さな実験を重ねるチームを作る 実行の可能性を高めるテーマを決めるワーク1ワーク5ワーク2ワーク6ワーク3ワーク7ワーク4ワーク8
1「テーマを決める」
まずは取り組むテーマを決めようワーク1 「テーマを決める」社会問題やビジネス面の課題をテーマにしてもいいけど、とりあえず取り組みやすいのは…「オフィスの課題」
なぜ「オフィスの課題」が取り組みやすい?・自分ごと化できる ←現場を知っていて、深い洞察も得やすい・実行ハードルが低い ←承認が簡単、複数の施策を試せる・効果を自ら体験できる ←テストが簡単、ユーザーの声をすぐに拾えるワーク1 「テーマを決める」
2「課題を探す」
現場を歩いて「課題」を探そう現場を歩きまわり、気になった部分は “全て”、スマートフォンなどで写真に撮って記録しようワーク2 「課題を探す」1時間
課題探しのコツとルール【コツ】【ルール】・「課題を探すモード」に意識を切り替える・具体的な解決策は考えずに探し続ける・「不」がつくものを中心に探す(不満、不便、不都合、不愉快、不潔…)・解決の責任は伴わない・過去の経緯は気にしないでいい・主観だけで判断していいワーク2 「課題を探す」
3「課題を共有する」
発見した課題を共有しよう個別の課題発見が完了したら、参加者全体で課題を共有し深掘りしよう撮影した写真を紙に出力して、お互いに説明しながら壁に貼っていこうワーク3 「課題を共有する」1時間
課題のまとめ方・共通の課題は連ねて貼っていく・なぜ課題と感じたのか、理由を具体的にしていく(写真に付箋を貼る)・要因が関連していそうな課題同士を近づける問題点や問題視されている量が「視覚化」できる!ワーク3 「課題を共有する」
4「チームを作る」
課題意識で「チーム」を作る課題の本質が見えてきたところで「チーム」を作ろう「ワーク3」で出た課題の中から、「自分が一番解決したい課題」をそれぞれ選び、共通の課題意識を持ったメンバー同士でチームを作ろうワーク4 「チームを作る」15分
なぜ「チーム」を作るの?・「できない」という先入観を壊せる・得意な領域で活躍できる・約束には人を動かす力がある「チーム」を活用して「個人」よりも高い創造性を発揮しようワーク4 「チームを作る」
チーム作りのポイント!・「グループ」ではなく「チーム」を作る ←共通属性よりも共通目的・1チームの人数は3〜4人にする ←役割が明確、議論がしやすい・メンバー構成に多様性がある方がいい ←知識や思考に広がりがでるひとつの課題に人が集中したら、チームを分けるか、課題をさらに分割しようワーク4 「チームを作る」
5「アイデアを広げる」
まずは「アイスブレイク」から!「自己紹介」や「チーム名を決める」など、ちょっとしたアイスブレイクで打ち解けようワーク5 「アイデアを広げる」15分
ブレストでアイデアを広げよう・批判はしない、判断は後でする!・馬鹿だと思われるようなアイデアも歓迎する!・質より量を重視する!・他人のアイデアにも連想、結合、便乗していく!ブレストのルールワーク5 「アイデアを広げる」1時間
6「アイデアを磨く」
「君が思いついたアイデアがどんなに素晴らしくても、実行しなければ1円の価値もない」という耳の痛い言葉を肝に銘じて次のワークへ進みましょう…ワーク6 「アイデアを磨く」アイデアが広がったところで…
アイデアを磨こうワーク6 「アイデアを磨く」広がったアイデアに「制約」をうまく掛け合わせ、実行可能な施策へとアイデアを研ぎ澄まそう【制約】 できるだけお金を使わないアイデアを実行すること、お金が必要な場合はしかるべき承認者から正しく承認を得ること1時間
アイデアの磨き方!・制約がアイデアを洗練される・お金をかけない・モノだけでなくルールや仕組みにも目を向けるお金があったとしても、ビジネスの場面では「使用用途」や「金額」によって承認者や承認回数が大きく変わる。予算の出どころや承認プロセスまで考えられた提案や、既存の承認プロセスと違うルートを構築できる提案は実現度が一気に高まる。ワーク6 「アイデアを磨く」
施策の検討のポイント役立つ(有用性)できる(実現可能性)続けられる(持続可能性)ワーク6 「アイデアを磨く」のバランスが大事!
アイデア事例「放置された傘」「所有者不明のビニール傘が複数放置されていて、誰のものかもわからないため処分されずに傘立て周辺が乱雑になる…」という責任者の所在も不明で誰も解決しようとしない問題。↓「新たに傘立てを追加する」のではなく、「所有権が放棄された傘を明確にし、共用の置き傘として全員が使えるものに変えた」ワーク6 「アイデアを磨く」
アイデア事例「放置された傘」視点「溢れた傘を整理するためのモノが必要」から、「責任の所在を明らかにして対処することが必要」へ↓↓工夫「権利放棄までの期限を伝えるシール」と「共有の傘であることがわかるシール」を作成ポイント「モノではなく、ルールや仕組みによる解決」と「広報と承認プロセスの見える化」を行ったワーク6 「アイデアを磨く」
ワーク6 「アイデアを磨く」アイデア事例「放置された傘」→ →
7「小さな実験を重ねる」
プロトタイプを作ろうテストと検証を反復的に行いながら解決策を探るために「プロトタイプ」を作成してテストしようプロトタイプはお金をかけずに素早く実行するのがポイント!紙やダンボールなどで簡単に作って実際に置いてみようワーク7 「小さな実験を重ねる」(施策実行1時間+テスト2日間)×3回
小さな実験を重ねると…・実行のハードルが低くなる・効果を早い段階で測ることができる・簡単に手戻りができる複数の施策から効果的な施策がわかったら、本格的に実行しよう!ワーク7 「小さな実験を重ねる」
8「実行の可能性を高める」
ワークショップを振り返る身近な課題が解決できてスッキリしましたか?参加者全員でこれまでのワークショップを振り返ろう各ワークで得た知見についてディスカッションし、今後の課題解決に活かそうワーク8 「実行の可能性を高める」1時間
振り返り例ストーリーを語ること/周囲への広報やアナウンスをきちんと行うこと/しかるべき責任者からの許可取りを考えて動くこと/試作段階で人に見せて反応をもらうこと/段階的なリニューアルや部分的な効果検証を行うこと/課題の優先度を見極めること/失敗時の撤退パターンも考えておくこと/モノをつくらなくても解決することはあると知ること/日頃の信頼関係が大事だったりすること/などなど…たくさん議論して、次の課題解決につなげよう実行の可能性を高めるために重要なことは?ワーク8 「実行の可能性を高める」
おわりに
「デザイン思考」のアプローチを学べるだけでなく、「チームで解決することの楽しさ」や「解決して感謝される喜び」なども体験できます。ぜひ、お試しあれ!デザイン思考ワークショップは…