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ICH Q5D 生物学的製剤の製造に用いる細胞の由来と評価

xjorv
August 25, 2020

ICH Q5D 生物学的製剤の製造に用いる細胞の由来と評価

ICH Q5Dは生物学的製剤の製造に用いる細胞の由来と評価についてのガイドラインです。生物学的製剤の製造に用いる細胞はCell substrateと呼ばれ、ヒト・動物・微生物細胞がその製造に用いられています。

xjorv

August 25, 2020
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Transcript

  1. ガイドラインの対象 Cell bankを持つCell substrate • in vivoで使用される製剤の製造に用いるもの • in vitroで使用される診断薬は除く

    • 抗生物質・アミノ酸・炭水化物などは除く • 遺伝子治療用細胞、ワクチンを含む
  2. 同定試験(Test of Identity): 動物細胞 細胞が何なのか、生理・遺伝学的に同定する • 動物細胞は基層にくっつくので、形態から調べられる • 基本的にはイソ酵素解析*を実施すればよい •

    染色体解析や基層特異性なども参考になる • 遺伝的マーカー*を用いてもよい *イソ酵素: isoenzyme。同じ活性を持つ別の酵素のこと *遺伝的マーカー: 染色体上の特徴のこと。制限酵素断片長など
  3. 同定試験(Test of Identity): 微生物 選択培地*での培養で同定可能 • 大腸菌ではファージタイピング*などを行う • 発現物の解析も効果的 *選択培地:

    抗生物質を含む培地のこと。組み換えDNAを持つと耐性になるよう設計されている場合が多い *Phage typing: おそらくバクテリオファージの感染性について調べることだと思われる。ファージは大腸菌感染性のウイルス