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印刷会社はXMLで飛躍する / 20120919-xml-nakanishi

XSPA
May 03, 2015

印刷会社はXMLで飛躍する / 20120919-xml-nakanishi

学術情報XML推進協議会(XSPA) 第1回 記念講演会
日付: 2012年9月19日 (水曜日)
場所: 独立行政法人 科学技術振興機構 東京本部 別館ホール

XSPA

May 03, 2015
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Transcript

  1. 印刷会社は XML で
    飛躍する
    2012.9.19 「XMLが開く学術出版の未来」

    中西印刷株式会社 中西秀彦

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  2. 学術印刷会社の役割
    |  印刷の工程の2つ
    | 組み版
    •  情報の整理・可読性を高める工夫
    | 印刷・製本
    •  大量複製
    |  もはや印刷に期待できない。あるにこしたことはないが
    |  組版工程への付加価値増
    1.  より高付加価値の組み版志向
    •  数学・古文書など→市場先細り
    2.  オンライン用組み版

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  3. 冊子体作成とオンライン作成の差
    |  冊子体
    | 紙の上で読みやすいこと
    | レイアウト志向
    | 写真などの精度が高い
    |  オンライン
    | 画面で読みやすいこと 
    •  段組みがない。ページがない
    | ハイパーリンクの付加
    | 写真精度は求められない(今のところ)
    | PDFはオンライン特性を犠牲にした形

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  4. コンテンツ作成の二度手間
    |  オンラインジャーナルと冊子体、内容は同一
    |  製作法が違うが、別々に作ると二度手間
    | この場合PDFは冊子体と同視しうる
    |  構造化組み版による自動製作
    原稿 構造化ファイル
    PDF
    オンライン



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  5.  鍵はXML
    | 構造化組版はXMLに集約
    | オンラインのXHTML
    | 電子書籍のEPUB
    | 見栄えより文書の構造を優先
    | 人間にも機械にも読みやすくする
    | 必要な情報を整理
    | 情報過多社会に必須

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  6. なぜ日本ではXML化されなかったか?
    | 確立した日本語DTDがない
    | 学会側の紙ベースの発想
    | 微細な組み版へのこだわり
    | 印刷会社の対応遅れ
    | 学術印刷のスイッチングコストの高さ
    | しかし一気に進めないと、日本語情報発信は
    壊滅する

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  7. 印刷会社側の問題 -SGMLの反省
    | 印刷屋と学会の関係
    | 印刷技術の職人依存
    •  ITより慣れた職人と編集員
    | 印刷会社のITレベル
    •  OLJ対応の困難
    •  SGMLやSISTへの無理解
    | 学会側の認識
    | 「印刷屋が対応できないものを導入するな」
    | SGML対応の印刷会社の技術囲い込み
    |      国外への流出を招いただけ

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  8. インドの印刷会社の躍進
    | ヨーロッパの出版社のインドシフト
    | ハイテクインド
    | ローテクジャパン
    | コアな組版技術はインドへ移転

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  9. 日本からの発信の重要性
    | アメリカ・ヨーロッパ・アジアという3誌体制
    | American Journal, European Journal
    | そして Asian Journal
    | このままではアジア代表誌がChinese Journalに
    なりかねない
    | 海外でRejectされてアイデアだけが漏洩しな
    いか
    | 日本で日本の税金を使った研究成果を海外
    出版社に金を払って読むのはおかしい

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  10. 日本からの発信強化
    | =(イコール)日本の印刷会社の実力向上
    | 印刷会社の編集力維持=日本の発信力強化
    | インドに勝る技術力を日本の印刷会社がつける 

    |  日本語XMLという莫大な市場へ切り込む
    | 理系誌から文系誌のOLJ化進行
    •  日本史・日本文学・社会学・科学史・科学哲学
    | 研究の世界水準の維持には徹底した日本語OLJ

    •  紀要・地方学術誌・研究会誌の維持
    | 英語雑誌をインドから取り戻すためにも

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  11. 印刷会社のジレンマ
    | オンラインを進めれば印刷がなくなる
    | 紙の利点を訴える方向が正しいのでは?
    | 既存の設備が無駄になる
    | 長期的に紙は消滅の方向
    | 縮小する一方の印刷ビジネス
    | 残存者利益は甘い考え
    | オンラインを進めれば紙がついてきます
    | 今時、紙だけという選択は学会にない
    いまのところは

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  12. 学術情報XML推進協議会
    | 印刷会社のXML対応を強化することで、世
    界への発信強化
    | 技術囲い込み戦略からの脱皮
    | 競争相手は国内ではなく、インドから世界へ
    | 日本語のXML規格を世界水準へ
    | 加盟をお願いします
    | 年会費がたったの50,000円


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