Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
抜け出そう、テスト自動化あるある
Search
YoshikiIto
May 30, 2018
Technology
4
6.2k
抜け出そう、テスト自動化あるある
2018/5/30
【自動化】ワーストプラクティス 〜まずはやってみる〜
https://d-cube.connpass.com/event/87132/
YoshikiIto
May 30, 2018
Tweet
Share
More Decks by YoshikiIto
See All by YoshikiIto
アーキテクチャで理解する テスト自動化システム Developers Summit 2023 Summer
yoshikiito
6
6.9k
迷いながらも前に進むための テスト自動化ツールの選定ポイント
yoshikiito
2
760
60分で学ぶE2Eテスト(テスト設計編)
yoshikiito
0
480
ソフトウェアテスト自動化、一歩前へ
yoshikiito
7
2.9k
テストエンジニアのための初めてのプログラミング
yoshikiito
0
610
テスト自動化Learn&Unlearn
yoshikiito
0
3.7k
テスト自動化プロジェクトを支える技術と仕組み
yoshikiito
2
3.3k
テスト自動化チームでペアプロにトライした話 / trying to pair programming on test automation team
yoshikiito
0
1k
テスト自動化とお掃除ロボット
yoshikiito
0
4.4k
Other Decks in Technology
See All in Technology
強化されたAmazon Location Serviceによる新機能と開発者体験
dayjournal
2
210
Welcome to the LLM Club
koic
0
190
AWS テクニカルサポートとエンドカスタマーの中間地点から見えるより良いサポートの活用方法
kazzpapa3
2
550
「Chatwork」の認証基盤の移行とログ活用によるプロダクト改善
kubell_hr
1
190
HiMoR: Monocular Deformable Gaussian Reconstruction with Hierarchical Motion Representation
spatial_ai_network
0
110
低レイヤを知りたいPHPerのためのCコンパイラ作成入門 完全版 / Building a C Compiler for PHPers Who Want to Dive into Low-Level Programming - Expanded
tomzoh
4
3.3k
フィンテック養成勉強会#54
finengine
0
180
Snowflake Summit 2025 データエンジニアリング関連新機能紹介 / Snowflake Summit 2025 What's New about Data Engineering
tiltmax3
0
310
AIエージェント最前線! Amazon Bedrock、Amazon Q、そしてMCPを使いこなそう
minorun365
PRO
15
5.3k
Navigation3でViewModelにデータを渡す方法
mikanichinose
0
220
Javaで作る RAGを活用した Q&Aアプリケーション
recruitengineers
PRO
1
120
本が全く読めなかった過去の自分へ
genshun9
0
550
Featured
See All Featured
A Tale of Four Properties
chriscoyier
160
23k
Music & Morning Musume
bryan
46
6.6k
Why Our Code Smells
bkeepers
PRO
337
57k
GraphQLとの向き合い方2022年版
quramy
48
14k
Statistics for Hackers
jakevdp
799
220k
Writing Fast Ruby
sferik
628
61k
BBQ
matthewcrist
89
9.7k
Bootstrapping a Software Product
garrettdimon
PRO
307
110k
Scaling GitHub
holman
459
140k
Navigating Team Friction
lara
187
15k
Design and Strategy: How to Deal with People Who Don’t "Get" Design
morganepeng
130
19k
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
330
24k
Transcript
抜け出そう、 テスト自動化あるある 2018/5/30 伊藤由貴(@yoshikiito) 1
はじめに 2
自己紹介 伊藤由貴(@yoshikiito) テスト自動化エンジニア 某第三者検証会社に所属。 主にGUIのテスト自動化から 運用までをサポートするお仕事。 ひとり作業~10人超のテスト自動化チームまで。 Selenium+Jenkins、UFT+QC など。 3
今回のお話について ゴール • テスト自動化で失敗しやすいポイントの一部を ”あるある”で把握 • “あるある”をどう活かすかを掴む 話さないこと • 自動テストツールの使い方
• 具体的な自動化事例 など 4
【あるある】 テスト自動化をする人がよく体験すること。 とくにトラブルや問題など、ネガティブな体験。 ここでは、あるある≒ワーストプラクティス、として進めます。 5 ことばの定義
本編 6
アウトライン 1. はじめに 2. ”自動化あるある”物語 3. “あるある”を活かす 4. まとめ 7
過去の”あるある”を書きだしてみた 今回の発表にあたり、改めて過去の体験を出してみると… 多いので、物語仕立てでお送りします。 8
”自動化あるある”物語~始動編~ 4月某日、あるシステム開発会社にて…。 9 我々の課では生産性向上のため、 今期テスト自動化をすることにした。 君がリーダーとして推進してくれ。 なんですって・・・ 今の開発作業はどうするんですか? それも続けつつ、 空いた時間ですすめてくれ。
やるからには100%自動化、な!
”自動化あるある”物語~導入編~ その後…。 10 わが社のツールを使えば、 テストの工数を80%削減! あらゆるデバイス・OSに対応! テスト自動化って言われても・・・ とりあえず画面操作できるツールを 選んでみようか。 お、良さそう。
上司に頼んで買ってもらおう。
”自動化あるある”物語~開発編~ その後…。 11 コード書ければいいんですよね? まかせてください。 で、どんなテストするんですか? ツールも手に入ったしやってみるか。 後輩に声をかけて手伝ってもらおう。 テスターさんにもだな。 ツールの使い方が
よくわかりません・・・ いままで手動テストしか したことないし・・・。
”自動化あるある”物語~運用編~ その後…。 12 実行のやり方がわかりません 3人で死ぬほど残業して、 なんとか少し自動化できたぞ・・・ みんな、使ってくれ・・・ ちょっと! お客さんの受入テスト用データ 消したの誰よ!?
全然うまく動かないんだけど。
”自動化あるある”物語~年度末大火編~ 3月某日、あるシステム開発会社にて…。 13 そういえばテスト自動化は どうなったんだ? 成果は出たのか? それが、難航してまして・・・ テスターの負荷も上がり、 開発も遅延が・・・ 高いライセンス料払って
ツール使ってるんだぞ! 結局総工数も増えてるじゃないか!
”自動化あるある”物語~独力の最後編~ その後…。 to be continued… 14 たすけて はいはいどうもどうも
アウトライン 1. はじめに 2. ”自動化あるある”物語 3. “あるある”からの教訓 4. まとめ 15
物語で出てきた”自動化あるある” • テスト自動化の目的が曖昧 • 専任担当者がいない • 100%自動化しようとする • トライアルせずにツール導入 •
UIのテストでカバーしようとする • テストそのものが未成熟 • 周囲のフォロー不足/巻き込み不足 16
テスト自動化の目的が曖昧 物語の中には、品質の視点が出てこなかった。 過去の経験上、人員削減や社内へのアピールのために テストの自動化を進めた場合は失敗しがち。 テストの自動化は、基本は品質を上げるために行うもの。 そのうえで、 • どのくらいの品質を目指すのか • どのくらいのコストを目指すのか
• どのくらいの納期を目指すのか を考える。 17
UIのテストでカバーしようとする テストのピラミッドを意識しよう 一般に、UIを操作して行うテストは低速・高コスト。 単体テストのほうが高速・低コスト。 UIのテストを増やしていくと、 このピラミッド構造が崩れる。 単体テストを厚く、 UIテストは最小限に。 18 (https://martinfowler.com/bliki/images/testPyramid/test-pyramid.png
より画像引用)
周囲のフォロー不足/巻き込み不足 メリットを周囲に伝えながら、進める テスト自動化は周囲の理解と協力が不可欠。 大事な情報が入ってこなかったりすると、トラブルが起こる。 自分たちがもくもくとテスト自動化を進めるのではなく、 メリットを周囲に伝える努力をする。 自分たちの取り組みを認知してもらう。 ただし、実際以上に大きく見せると、自分の首を絞めます。 19
アウトライン 1. はじめに 2. ”自動化あるある”物語 3. “あるある”からの教訓 4. まとめ 20
周りの(悪い意味での)あるあるを聞くと・・・ • 自分(たち)だけじゃない、という安心感 • うまくいかないこと、始めないことに対する理由付け につながってしまう。 あるあるは気持ちいい。 が、そこで止めずに活かすのが大事。 抜け出そう、テスト自動化あるある。 21
“あるある”は要注意
まとめ • “テスト自動化あるある”からの学び • 品質を良くするために行う、を忘れずに。 • 周囲の理解と協力を得る努力を。 • テストのピラミッドを意識して、効果的に。 •
あるあるで終わらずに、活かそう 22
以上、 ありがとうございました ツッコミ・質問は、 ぜひ個別にお声がけください☺