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抜け出そう、テスト自動化あるある

 抜け出そう、テスト自動化あるある

2018/5/30
【自動化】ワーストプラクティス 〜まずはやってみる〜
https://d-cube.connpass.com/event/87132/

YoshikiIto

May 30, 2018
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Transcript

  1. 抜け出そう、
    テスト自動化あるある
    2018/5/30
    伊藤由貴(@yoshikiito)
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  2. はじめに
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  3. 自己紹介
    伊藤由貴(@yoshikiito)
    テスト自動化エンジニア
    某第三者検証会社に所属。
    主にGUIのテスト自動化から
    運用までをサポートするお仕事。
    ひとり作業~10人超のテスト自動化チームまで。
    Selenium+Jenkins、UFT+QC など。
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  4. 今回のお話について
    ゴール
    • テスト自動化で失敗しやすいポイントの一部を
    ”あるある”で把握
    • “あるある”をどう活かすかを掴む
    話さないこと
    • 自動テストツールの使い方
    • 具体的な自動化事例
    など
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  5. 【あるある】
    テスト自動化をする人がよく体験すること。
    とくにトラブルや問題など、ネガティブな体験。
    ここでは、あるある≒ワーストプラクティス、として進めます。
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    ことばの定義

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  6. 本編
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  7. アウトライン
    1. はじめに
    2. ”自動化あるある”物語
    3. “あるある”を活かす
    4. まとめ
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  8. 過去の”あるある”を書きだしてみた
    今回の発表にあたり、改めて過去の体験を出してみると…
    多いので、物語仕立てでお送りします。
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  9. ”自動化あるある”物語~始動編~
    4月某日、あるシステム開発会社にて…。
    9
    我々の課では生産性向上のため、
    今期テスト自動化をすることにした。
    君がリーダーとして推進してくれ。
    なんですって・・・
    今の開発作業はどうするんですか?
    それも続けつつ、
    空いた時間ですすめてくれ。
    やるからには100%自動化、な!

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  10. ”自動化あるある”物語~導入編~
    その後…。
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    わが社のツールを使えば、
    テストの工数を80%削減!
    あらゆるデバイス・OSに対応!
    テスト自動化って言われても・・・
    とりあえず画面操作できるツールを
    選んでみようか。
    お、良さそう。
    上司に頼んで買ってもらおう。

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  11. ”自動化あるある”物語~開発編~
    その後…。
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    コード書ければいいんですよね?
    まかせてください。
    で、どんなテストするんですか?
    ツールも手に入ったしやってみるか。
    後輩に声をかけて手伝ってもらおう。
    テスターさんにもだな。
    ツールの使い方が
    よくわかりません・・・
    いままで手動テストしか
    したことないし・・・。

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  12. ”自動化あるある”物語~運用編~
    その後…。
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    実行のやり方がわかりません
    3人で死ぬほど残業して、
    なんとか少し自動化できたぞ・・・
    みんな、使ってくれ・・・
    ちょっと!
    お客さんの受入テスト用データ
    消したの誰よ!?
    全然うまく動かないんだけど。

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  13. ”自動化あるある”物語~年度末大火編~
    3月某日、あるシステム開発会社にて…。
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    そういえばテスト自動化は
    どうなったんだ?
    成果は出たのか?
    それが、難航してまして・・・
    テスターの負荷も上がり、
    開発も遅延が・・・
    高いライセンス料払って
    ツール使ってるんだぞ!
    結局総工数も増えてるじゃないか!

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  14. ”自動化あるある”物語~独力の最後編~
    その後…。
    to be continued…
    14
    たすけて
    はいはいどうもどうも

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  15. アウトライン
    1. はじめに
    2. ”自動化あるある”物語
    3. “あるある”からの教訓
    4. まとめ
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  16. 物語で出てきた”自動化あるある”
    • テスト自動化の目的が曖昧
    • 専任担当者がいない
    • 100%自動化しようとする
    • トライアルせずにツール導入
    • UIのテストでカバーしようとする
    • テストそのものが未成熟
    • 周囲のフォロー不足/巻き込み不足
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  17. テスト自動化の目的が曖昧
    物語の中には、品質の視点が出てこなかった。
    過去の経験上、人員削減や社内へのアピールのために
    テストの自動化を進めた場合は失敗しがち。
    テストの自動化は、基本は品質を上げるために行うもの。
    そのうえで、
    • どのくらいの品質を目指すのか
    • どのくらいのコストを目指すのか
    • どのくらいの納期を目指すのか
    を考える。
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  18. UIのテストでカバーしようとする
    テストのピラミッドを意識しよう
    一般に、UIを操作して行うテストは低速・高コスト。
    単体テストのほうが高速・低コスト。
    UIのテストを増やしていくと、
    このピラミッド構造が崩れる。
    単体テストを厚く、
    UIテストは最小限に。
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    (https://martinfowler.com/bliki/images/testPyramid/test-pyramid.png より画像引用)

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  19. 周囲のフォロー不足/巻き込み不足
    メリットを周囲に伝えながら、進める
    テスト自動化は周囲の理解と協力が不可欠。
    大事な情報が入ってこなかったりすると、トラブルが起こる。
    自分たちがもくもくとテスト自動化を進めるのではなく、
    メリットを周囲に伝える努力をする。
    自分たちの取り組みを認知してもらう。
    ただし、実際以上に大きく見せると、自分の首を絞めます。
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  20. アウトライン
    1. はじめに
    2. ”自動化あるある”物語
    3. “あるある”からの教訓
    4. まとめ
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  21. 周りの(悪い意味での)あるあるを聞くと・・・
    • 自分(たち)だけじゃない、という安心感
    • うまくいかないこと、始めないことに対する理由付け
    につながってしまう。
    あるあるは気持ちいい。
    が、そこで止めずに活かすのが大事。
    抜け出そう、テスト自動化あるある。
    21
    “あるある”は要注意

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  22. まとめ
    • “テスト自動化あるある”からの学び
    • 品質を良くするために行う、を忘れずに。
    • 周囲の理解と協力を得る努力を。
    • テストのピラミッドを意識して、効果的に。
    • あるあるで終わらずに、活かそう
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  23. 以上、
    ありがとうございました
    ツッコミ・質問は、
    ぜひ個別にお声がけください☺

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