プライバシーテックとは何でしょうか。今回は、『プライバシーテックとはなにか、なぜ私たちは重視しなければならないのか』(https://acompany.tech/privacytechlab/privacy-tech/) をイラストで表現してみました。 その他、プライバシーテック研究所のとっかかりのコンテンツとして、ぜひみていただきたいです。
プライバシーテックとはなにか?なぜ私たちは重視しなければいけないのか
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プライバシーとはなにか?私たちのプライバシーはどれだけ「守られていない」?01プライバシーテックって?プライバシーテックの技術02海外のプライバシーテック状況海外でのプライバシーテック03プライバシーテックを取り巻く法律法律の種類04プライバシーテックが必要とされる業界プライバシーテックを導入しやすい4つの業界とは?05
1プライバシーとはなにか?私たちのプライバシーはどれだけ「守られていない」?誰にも侵害されない、パーソナルスペースのようなものひとりひとりが直接「世界」とつながったインターネットは、わたしたちの生活の質を向上させました。一方で、名前や生年月日、仕事、結婚歴、はたまた病歴や信用情報といった情報までもが、「検索」で簡単に手に入れることが可能に。その結果、私たちのプライバシーは侵害されるようになりました。全く知らない第三者が「わたし」の個人情報を知っていると不快な気分になるし、不安にもなります。なんでもかんでもインターネットを介して手に入るようになったからこそ、利用者自身が個人に関する情報を「自分で守る手段がない」ことに危機意識を持つようになりました。年間で個人情報は東京商工リサーチ『上場企業の個人情報漏えい・紛失事故は、調査開始以来最多の137件 574万人分(2021年)』より引用574万人分 も流出ケンブリッジアナリティカの個人情報を利用した世論操作https://acompany.tech/privacytechlab/cambridge-analytica-and-facebook-brexit-privacy-protect/https://acompany.tech/privacytechlab/jr-face_recognition-personal-information-protection-law/JR東日本のSuicaデータ販売NameBirthdayCareerAddressイギリスアメリカ インドアフリカ大陸
2プライバシーテックって?「プライバシーという権利」を保護する技術企業が持つ個人データの適切な活用と、個人情報を保護するため、不可欠な技術として世界中で注目を集めています。プ ラ イ バ シ ー テ ッ ク の 技 術すーっわぁNameBirthdayCareerAddress秘密計算プライバシーテック合成データ連合学習差分プライバシープライバシーSMPC(秘密分散型MPC)準同型暗号ゼロ知識証明データを暗号化したままの状態で計算を実行する技術のこと秘密計算連合学習 データを集約せずに分散した状態で機械学習を行う技術のこと合成データ コンピューターのアルゴリズムによって生成された、限りなく実際のデータに近い人工データのこと差分プライバシー データから個人が識別されないようにしつつ、大規模なデータから学習できるようにする技術のこと
Apple海外のプライバシーテック状況海外ではGDPRを中心に、日本よりも「強い」プライバシー意識の高まり海外を見渡せば、アメリカとEU、そして中国の3国・地域がやはり、プライバシーに関しての意識の高まりが伺えます。アメリカは、GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)を中心に、ユーザーから取得したデータを、いかにしてプライバシーを保護しながら活用していけばいいのかといった動きが目立ちます。対してEUでは、プライバシーに関するグローバルスタンダート「GDPR(一般データ保護規則)」の存在があります(p5参照)。中でもエストニアでは、プライバシーテックの先駆者となっています。また中国では、Anto Groupを中心にプライバシーテックの社会実装が加速しています。3プライバシーを守ることの重要性を主張プライバシーをお金に変えるべきではない!パーソナライズ広告は悪者ではないことを主張広告というのは元々、優れた商品を見つけ出すために発展したものだ!GAFAMがプライバシーに関するCMを打っている!!Ant Groupが出資・事業展開政府管轄のもと秘密計算の実証実験を実施華控清交が に成功。他にも金融関係のサービスを展開する企業が資金調達に成功しました。約90億円の資金調達エストニアは、2014年に政府主導で秘密計算の実証実験を行ないました。その主人公は、エストニア政府のデータ交換基盤開発に携わったCybernetica。この実証実験では、国税庁が持つ1,000万の納税データと、文部科学省が持つ60万の教育データと、国民IDの「個人データ」を用いました。海 外での プ ラ イ バ シ ー テ ッ クアメリカ:中国: エストニア:エストニアアメリカ 中国90億円調達華控清交 CyberneticaMetahttps://youtu.be/NOXK4EVFmJY
プライバシーテックを取り巻く法律日本では個人情報保護法により、個人に関する情報が保護されています。 対して海外は?やはりGDPRの存在が大きい印象です。そのほかにも、アメリカでは州単位ですが、CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)、中国、韓国などでも個人データに関する法律が徐々に施行されています。4法律の種類日本EU中国韓国シンガポールタイインドアメリカアメリカ・カルフォルニア州個人情報保護法 2003年GDPR(一般データ保護規制) 世界で最も厳しいプライバシー法改正によってEUの十分性認定10の原則2018年個人情報保護法 2021年データ3法 2020年PDPA(個人情報保護法) 2014年PDPA(個人情報保護法) 2022年2019年個人情報保護法 2019年FTC法第5条 1914年CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)個人情報保護のための権利を消費者に与える法律「国家安全」が主目的米国に対する牽制の意味合いが強い現状、SNSに投稿する写真や動画の取り扱いに注目インド独自の要素が盛り込まれている「適正かつ効果的な活用の促進」が目的情報の流れを自由にすることで成長を促す発送2020年法律名 特徴施行年万が一個人情報が流通した場合の本人通知の義務化やペナルティの強化、越境データ規制の強化、仮名加工情報によるデータ利活用の促進などが盛り込まれました。改正個人情報保護法GDPR(一般データ保護規則)世界で最も厳しいプライバシー法です。罰金があるという点で強制力があり、規制が厳しいことから、ビックテックもまた該当するターゲティング広告からの脱却を図っています。CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)消費者に権利を与え、企業に対して義務を課すことで、ようにすることを目的としています。消費者が自らのプライバシーを保護・管理できる7億4600万ユーロの罰金5000万ユーロの罰金4億500万ユーロの罰金AmazonMetaGoogle(2021年)(2022年)(2019年)
プライバシーテックが必要とされる業界個人や企業など顧客情報を取り扱う企業全てが関係する技術前例がないとなかなか取り組むことは難しいのは事実。そこで今回はすでにプライバシーテックに取り組んでいる事例を踏まえて、導入が進んでいる4つの業界を紹介していきます。導入を検討すべき企業とは5Appleではアプリでの追跡を規制するIDFAを規制(取得時のオプトイン必須)。Googleでも2023年に規制を開始すると報告しています。NECは医療関連のデータを保護したり、保護しつつ連携する実証実験を行なっています。Anto Groupを中心に、金融領域のプライバシーテックの導入は中国で進んでいます。シリーズBで約90億円を調達した華控清交が代表的です。MaaS(Mobility as a Service)が出てきてから、ICT端末としても機能を持つ車「コネクティッドカー」の開発が進んでいます。プライバシーテックを導入しやすい4つの業界とは?デジタルマーケティング ヘルスケア金融 モビリティ100001000010000$SendNameBirthdayAddressCareer