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230830_DCR(データクリーンルーム)勉強会

Acompany
PRO
September 01, 2023

 230830_DCR(データクリーンルーム)勉強会

2023年8月30日に開催した、記者向けデータクリーンルーム勉強会の資料です。
データクリーンルームのホワイトペーパー(https://acompany.tech/privacytechlab/room-for-privacytech-in-data-cleanrooms/)と合わせてご覧ください

すべてのデータが使えるDCRの詳細情報は→https://acompany.tech/

Acompany
PRO

September 01, 2023
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  1. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 1
    STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd.
    DCR(データクリーンルーム)勉強会
    230830_Acompany

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  2. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 2
    1. ⾃⼰紹介
    2. データクリーンルーム(DCR)
    3. Acompanyの取り組み
    4. まとめ
    DCR勉強会
    アジェンダ

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  3. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 3
    会社概要
    会社名 株式会社Acompany
    従業員 48名(役員・従業員含む)
    設 ⽴ 2018年6⽉20⽇
    資本⾦
    所在地 愛知県名古屋市
    主要投資家
    467百万円 ※資本準備⾦を含む
    認 定

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  4. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 4
    役員陣
    名古屋⼤学・名古屋⼯業⼤学出⾝の技術者と外資コンサル出⾝者によるチーム
    開発部⾨
    ビジネス部⾨ 研究開発部⾨
    執⾏役員CTO
    ⽥中 来樹 Raiki Tanaka
    名古屋⼤学在学時の2019年に「起
    業家甲⼦園」出場後、起業を経験。
    その後、2020年5⽉株式会社
    Acompanyへインターン⽣として参
    画。2021年10⽉、正社員。2022年
    3⽉開発部⾨マネージャ、同年11⽉
    執⾏役員CTOに就任。
    取締役COO
    佐藤 礼司 Reiji Sato
    アクセンチュアに⼊社し、
    ICT戦略の⽴案から情報システムの
    開発・運⽤まで幅広く経験。その
    後、財務コンサルティング会社を経
    てエクサウィザーズに⼊社し、事業
    開発を担当。2022年2⽉から現職。
    取締役VPoE
    近藤 岳晴 Takeharu Kondo
    名古屋⼯業⼤学⼤学院情報⼯学専攻
    修了。深層学習と画像処理に関する
    研究を国際会議で発表する。在学中
    にAcompanyを共同創業し、sMPC
    型秘密計算エンジン「QuickMPC」
    の研究開発を主導。
    代表取締役CEO
    ⾼橋 亮祐 Ryosuke Takahashi
    名古屋⼤学在籍中にAcompanyを創
    業。セキュアマルチパーティ計算に
    よる秘密計算の実⽤化に注⼒。「世
    界を変える30歳未満の30⼈」
    Forbes 30 Under 30 JAPAN 2021を
    受賞。2022年にはASIA版も受賞。

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  5. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 5
    Acompanyについて
    Acompanyは、プライバシーに関する
    技術と
    法律に精通する
    プライバシーテックカンパニー
    Privacy law
    個⼈情報保護法 / 電気通信事業法
    / GDPR / CCPA / CPRA
    Privacy tech
    秘密計算 / 合成データ /
    連合学習 / 差分プライバシー / etc.

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  6. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 6
    沿⾰
    2018.6 2018.12 2019.12
    2019.6 2020.12 2021.6
    2020.6 2021.12 2022.6 2023.6
    2022.12
    7⺲ 6冻 6⺲
    7⺲
    12⺲
    20⺲
    7冻
    22名
    38⺲
    アカン期
    (暗中模索期)
    秘密計算期
    (エンジン開発、社会実装開始)
    プライバシーテック期
    (AutoPrivacyを開発)
    2018年設⽴
    ブロックチェーン時代
    秘密計算にピボット
    シードラウンド調達
    秘密計算エンジン
    “QuickMPC”リリース
    PreシリーズA 2億円の資⾦調達
    NEDO STSに採択
    AutoPrivacyリリース
    プライバシーテック協会⽴ち上げ
    40名
    40名
    (国の補助⾦7000万)
    中部テレコミュニケーションと業務提携
    博報堂DYホールディングスと業務提携
    シリーズA 7.9億円の資⾦調達

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  7. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 7
    Acompanyの事業
    秘密計算から始まり、現在はデータクリーンルームの企画・構築を事業の中⼼に
    秘密計算MPC
    エンジンを独⾃開発
    TEE、連合学習、
    合成データ、
    差分プライバシー etc.
    MPC以外の
    PETsを技術開発
    PIA等を⽤いた
    データ分析の
    リスク分析を実施
    プライバシー
    リスク分析
    データクリーンルームサービス
    AutoPrivacy開発
    ビジネス・法律・技術の観点で
    DCR構築の企画⽀援
    データクリーンルーム
    企画⽀援

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  8. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 8
    Acompanyの直近のハイライト
    22年8⽉にプライバシーテック協会を設⽴

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  9. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 9
    Acompanyの直近のハイライト
    昨年12⽉に2社との業務提携を発表

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  10. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 10
    Acompanyの直近のハイライト
    2023年3⽉ シリーズA 資⾦調達の実施

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  11. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 11
    取り上げ実績
    注⽬されるプライバシーテックの社会実装
    https://newspicks.com/news/8583133/body/
    NEWS PICKS
    • ⽇本経済新聞
    • ⽇経クロストレンド
    • ⽇刊⼯業新聞
    • 中⽇新聞
    • 中部経済新聞
    • 東洋経済
    • 東海テレビ
    • テレビ愛知
    • Forbes
    • Forbes JAPAN
    • ITmedia
    • BRIDGE
    • アスキー
    • TechCrunch JAPAN
    • 創業⼿帳
    • NEWS PICKS etc
    媒体

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  12. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 12
    本⽇のゴール
    本⽇の勉強会を通じて、以下の内容をお伝えしたい!
    ü そもそもデータクリーンルームとは何か?
    ü 注⽬されている理由は?
    ü どんな特徴があるのか?
    ü どんな事例が⽣まれているのか?

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  13. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 13
    1. ⾃⼰紹介
    2. データクリーンルーム(DCR)
    3. Acompanyの取り組み
    4. まとめ
    DCR勉強会
    アジェンダ

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  14. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 14
    市場背景
    業界を超えた事業者間のデータ連携が加速中
    JAL×Docomo Yahoo!×LINE
    https://press.jal.co.jp/ja/release/202210/006981.html

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  15. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 15
    市場背景
    本⼈同意の取得⽅法やセキュリティの不備による信頼低下や対応コストが発⽣

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  16. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 16
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    ଧͪग़͍ͨ͠αʔϏεʹ৐Γग़ͤͳ͍ঢ়گ
    市場背景
    「個⼈データ活⽤における価値創出」と「プライバシー保護」はトレードオフ

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  17. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 17
    DCRとは 1/2
    データクリーンルーム(DCR)とは
    異なるデータソース間でデータを安全に共有し、
    プライバシー保護とセキュリティを確保しながら
    データ分析するためのプラットフォームです。

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  18. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 18
    DCRとは 2/2
    複数の提供元から集約したデータを、個⼈を特定することなく分析/活⽤可能
    DCR
    1st Party Data
    • 会員情報
    • Webサイトログ
    • 購買履歴
    2nd/3rd Party Data
    • 広告配信データ
    • 位置情報データ
    • 端末ID
    • 検索データ
    • アンケートデータ
    統計分析
    • 集計値レポート
    • 効果計測
    • ⾏動傾向分析
    施策実施
    • ターゲティング
    • 広告配信
    • キャンペーン
    ⾃社データ
    他社データ
    • 取得した⾃社データや他社データに含まれ
    る個⼈識別情報(PII)データ※を除去/加⼯し
    て分析するための、安全で保護された環境
    • DCRの処理により⽣成されたデータ
    は、個⼈を特定することなく他の個⼈
    や世帯に関するデータ等と組合せ可能
    • PIIデータを除去/加⼯した状態で、
    様々なデータの結合/分析が可能
    • Cookieを使⽤しない新たなターゲティング
    戦略として注⽬されている
    • 3rd Party Dataに頼ることなく、信憑性
    の⾼いデータから広告パフォーマンス
    を分析可能
    ※個⼈が特定さ
    れない環境
    ※ ⽒名、⽣年⽉⽇、住所、アドレス、電話番号、銀⾏⼝座番号、マイナンバーなど

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  19. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 19
    注⽬されるDCR
    Gartnerでも、注⽬すべき「次の」技術として取り上げられる
    https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2022-08-03-
    gartner-identifies-four-emerging-technologies-expected-to-have-
    transformational-impact-on-digital-advertising より引⽤

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  20. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 20
    DCRが注⽬されている背景
    法規制やベンダーによるトラッキング規制により活⽤可能なデータ量が減少中

    • 2017年よりSafariブラウザにトラッキング防⽌機
    能(ITP)が搭載
    • 2020年3⽉以降は3rd Party Cookieを完全に
    ブロック
    • iOSにおいても、iOS14以降から広告⽤識別⼦
    (IDFA)の利⽤にユーザー同意が必須化され、ITP
    の適⽤範囲がアプリ内ブラウザまで拡⼤するなど
    年々規制が強化中

    • 2020年1⽉、「2年以内にChromeブラウザで3rd
    Party Cookieの利⽤を制限する」ことを発表
    • 2024年を⽬途に、Google Chromeにおける3rd
    Party Cookieのサポートを廃⽌予定
    法規制
    • GDPR(EU⼀般データ保護規則)やCPRA(カリフォ
    ルニア州プライバシー権法)など、プライバシー
    に関する規制が海外で強化中
    • GDPRではCookieやIPアドレスも個⼈情報
    に該当し、EU圏内で個⼈情報を取り扱う事
    業者すべてにユーザーの同意取得を義務化
    • CPRAでは「Do Not Sell or Share My
    Personal Information」と題したタイトルの
    ページへのリンクを明⽰的に表⽰すること
    を義務化
    • ⽇本でも2022年4⽉より個⼈情報保護法が改正
    • Cookieなど「個⼈関連情報」を第三者に提
    供する場合において、提供先の第三者が当
    該個⼈関連情報を「個⼈データ」として取
    得することが想定される場合に本⼈の同意
    取得を義務化
    ベンダー規制

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  21. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 21
    参考)3rd Party Cookieとは
    各サイトやサービスのドメイン/URLを跨いで、ユーザーを同定する技術
    Cookie
    Cookie
    Cookie
    ユーザー
    サイトA
    (XX市のサイト)
    サイトB
    (⾃動⾞情報サイト)
    サイトC
    (結婚情報サイト)
    www.xx.co.jp www.xx.co.jp www.xx.co.jp
    1st party
    Cookie
    3rd party Cookie
    ユーザーは
    • XX市近辺に住んでいて
    • ⾃動⾞の購⼊/買替を検討していて
    • 独⾝で
    広告会社
    ユーザーが訪問したサイト
    でない他サイトでの
    ⽤途(広告⽬的)で使⽤
    されるファイル

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  22. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 22
    参考)3rd Party Cookieが規制される理由
    3rd Party Cookieはプライバシー保護の観点で問題視されている
    ユーザー⾏動のトラッキング
    ユーザーが訪問中のWebサイト(ドメイ
    ン)から提供されるCookieではなく、広
    告媒体側のドメインから提供される
    Cookieであり、Webサイトを横断して
    ユーザーの⾏動(サイト閲覧履歴)を追
    跡できる
    • 3rd Party Cookieを利⽤したリター
    ゲティング広告の広告主にとって
    は、ターゲティングの精度を⾼める
    便利な存在
    3rd Party Cookieの特徴
    プライバシー侵害のリスク
    ■個⼈情報の特定
    広告事業者が、⾃社広告を閲覧したユー
    ザー(ブラウザ)に対してCookieを発⾏
    し、当該事業者による他の広告枠の閲覧履
    歴等の情報を踏まえてユーザーの好みや趣
    味嗜好を把握可能
    ■本⼈同意なき⾏動トラッキング
    ユーザーが意図しない形で勝⼿にCookieが
    付与され、個⼈情報を収集される可能性
    3rd Party Cookieの問題

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  23. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 23
    参考)Cookie Free時代のデータ連携
    ⾃社のCDPと他社のCDP・データを掛け合わせ、新たな事業機会を創出
    3rd Party Cookie活⽤ Cookie Free/CDP連携
    ⾃社のCDP
    3rd Pary Cookie 3rd Pary Cookie
    ターゲティング
    ・アプローチ
    CDP
    ユーザーに
    関する全ての
    データを管理
    するシステム
    ⾃社のCDP
    他社のCDP
    他社の
    ユーザーデータ
    ターゲティング
    ・アプローチ
    DCR

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  24. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 24
    DCRの特徴 1/2
    単なるCookieの代替に留まらず、従来のマーケティング効率・精度の向上に寄与
    ※ ブラウザの場合はCookie、アプリやサイ
    ト、店舗の場合は会員情報など
    ユーザーのIDを⼀時的に記録
    →定期的(数⽇〜数年)に消失
    ユーザーのIDを⻑期で記録
    →データの蓄積が可能
    データ
    の蓄積
    各ソースのID※をバラバラに管理
    →名寄せが困難
    One-IDで統合
    →⼤規模なデータを名寄せ可能
    データ
    の名寄せ
    信頼可能な属性情報
    →分析精度が向上
    推計/⽋測リスクのある属性情報
    →分析精度が低下
    データの
    分析精度
    Cookie活⽤ DCR活⽤

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  25. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 25
    DCRの特徴 2/2
    プライバシーを保護した形で、集団単位でのデータ分析が可能
    プライバシー
    保護対応
    個⼈レベルの
    データを集計
    • 他のデータ共有⽅法とは異なり、ユーザーレベルのデータ出⼒には厳格なプライバシー制限が設
    けられている
    • 広告主の選択したデータを匿名加⼯※しDCRに取込む(CRMデータなど)
    • パブリッシャーのローデータは、API等のセキュアな⽅法で取込まれる
    • 広告主は、DCRに対してクエリ経由で問合せし、回答を得る
    • 当事者全員の完全な同意が得られている場合のみ、ユーザーレベルの情報提供が可能
    • 個⼈を特定可能な情報(PII)は関係者に公開されないため、固有の識別⼦を⽤いて個々のユーザー
    を識別することは不可能
    • DCRから得られるデータは集計レベルのインサイトのみ
    • DCRで⽣成されるデータは、⼈単位ではない集団単位のデータ
    • 例)特定のユーザー属性群に対する広告施策(各キャンペーンの重複パターン別もしくは配信
    回数別)の効果
    ※ ここでの匿名加⼯は、特定の個⼈が識別できないレベルに加⼯したもの指し、匿名加⼯情報への加⼯とは限らない

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  26. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 26
    DCRの種別
    DCRは3つのタイプに⼤別され、メディア予算を持つ広告主の利⽤率が⾼い
    AdTech DCR
    広告主とアドネットワークの仲介
    機能の延⻑としてのDCR
    広告主のアプリからユーザーデー
    タを受取り、複数アドネットワー
    クと連携してユーザーの広告接触
    データを取得/提供
    中⽴的な⽴場で即効性のあるDCR
    を提供可能な⼀⽅、対象データは
    アプリ広告の領域に限定される
    AppsFlyer、LiveRamp
    2023年までに多額のメディア予算を持つ広告主の80%がDCRを利⽤し、
    既に250~500のDCRが利⽤可能もしくは開発中の状況にあると推定※
    ※ ガートナー社の調査(https://www.iab.com/wp-content/uploads/2023/01/IAB_State_of_Data_2023.pdf)より
    プライベートDCR
    Habu、Snowflake、InfoSum、
    Acompany
    柔軟な設計が可能で⾃由度が⾼い
    反⾯、各ステークホルダーとの
    データ送受信の設計/合意など取
    組準備に時間を要する
    企業や独⽴したベンダーが構築す
    るDCR
    ウォールドガーデンDCR
    巨⼤プラットフォーマーが提供す
    るDCR
    プラットフォームの持つ膨⼤な
    データと組み合せた分析が可能
    で、その成果を当プラットフォー
    ムでそのままターゲティング広告
    に活⽤可能(即効性が⾼い)
    広告主が巨⼤プラットフォームへ
    データを提供し続ける必要がある
    Google、Meta、Amazon
    概要
    特徴
    主なプレイヤー

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  27. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 27
    DCRの利点
    プライバシー保護やデータガバナンスによる信頼性、広範な分析範囲に利点有り
    信頼性
    • 収集されたデータの活⽤(アクセスコントロールや利⽤範囲など)に関する当事者の合意を取得済み
    • ある当事者は他の当事者のデータにアクセスできず、個⼈データを同意なく複数事業者間で共有不可能
    • 個⼈情報保護に対する期待から、プラットフォーム内外から正確性の⾼いデータが⼤量に集まる
    キャンペーン計測
    の正確性
    • Google/Meta/Amazon/New York Timesなどのウォールドガーデンは、豊富なユーザーレベルデータを
    保有
    • 広告主は、ウォールドガーデンの環境下で当データを活⽤し、パーソナライズとターゲティングの精度を上
    げつつキャンペーンの成功を図ることが可能
    プライバシー保護
    • 信頼可能なプロバイダーにより管理されるデータ環境であり、収集されたデータは個⼈が特定されない形で
    統合・連携されるため、プライバシー侵害のリスクが低い
    • 広告主は、セグメンテーションおよび類似のオーディエンス情報を、個⼈の識別情報を伴わない形で集計
    し、当情報をパブリッシャー/DSP/アドネットワークと共有してキャンペーンに役⽴てることが可能
    クロスデバイス分析
    • ユーザーによるAmazon経由での購買やGoogle検索などはスマートフォン、ノートパソコン、タブレット
    といった複数のデバイスから⾏われ、それらを統合したデータ分析が可能
    • 得られた貴重なクロスデバイスデータは、キャンペーンのリーチや最適化を⽬的として、匿名加⼯した上で
    広告主と共有可能

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  28. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 28
    DCRの課題
    DCRの活⽤に向けてはコストやデータ連携の柔軟性、セキュリティが障壁
    企業間データ連携
    導⼊/運⽤コスト
    • DCRの導⼊/維持において、多⼤なコストや社員への負荷を要する
    • 故に、DCRの構築/維持/拡張に取り組める企業はごくわずか
    • DCRの運⽤(データの結合/分析)には、データサイエンティストやアナリスト、エンジニアなどのチームが
    必要で、実⽤的なインサイトを得るためのプロセスが複雑で多⼤な⼯数を要する
    • ⼀般的にクエリには殆ど柔軟性がなく、⽣データのインサイトへの変換は⼿動で対応
    セキュリティ
    • 企業間でデータを共有するための安全な環境ではあるが、各企業が⾃発的にユーザーの同意を取得した/共
    同利⽤を宣⾔した情報のみがアップロードされるため、最終的に連携可能なデータが限定される
    • あくまで広告主等の1st Party Dataとプラットフォーム内のデータをマッチングさせるための環境
    • 得られたインサイトの活⽤可能範囲は、プラットフォーム内に限定される
    • 例)Metaで得られたインサイトをGoogleに適⽤することは不可能
    • DCRの運⽤は⼿作業であり、他のデータセットの誤送信や誤共有など情報保護リスクが⾼い
    • アクセス管理や不審検知、データ転送/保存時の暗号化などを担保する体制が必要
    • ウォールドガーデンの場合、プロバイダーやアルゴリズムを広告主(DCRを利⽤する企業)側で監査できず、
    DCRの運⽤がブラックボックス状態
    • 特定のウォールドガーデンに依存しすぎた場合、問題が起きると広告主への事業影響は計り知れない

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  29. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 29
    参考)DCRの課題に関するレポート
    運⽤コストの最適化、企業間のデータマッチング率の改善が求められる
    導⼊/運⽤コスト
    • IABによると、各DCRの平均マッチング率は39〜
    52%
    • DCR内で統合されたデータセットのマッチング率
    を踏まえ、活⽤可能なデータ範囲の留意が必要
    企業間データ連携
    • IABによると、2022年におけるDCRの平均年間ラ
    ンニングコストは376,000⽶ドル(約5,000万円)
    • DCRは難易度の⾼いツールのため、セキュリティ
    やデータ分析などの専⾨家への投資も必要
    • DCRの導⼊においては、⽬標ROIの達成可能性や
    売上増加⾒⽴てなどの精査が必要
    【出所】IABレポート(https://www.iab.com/wp-content/uploads/2023/01/IAB_State_of_Data_2023.pdf)より

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  30. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 30
    【再掲】DCRの種別
    DCRは3つのタイプに⼤別され、メディア予算を持つ広告主の利⽤率が⾼い
    AdTech DCR
    広告主とアドネットワークの仲介
    機能の延⻑としてのDCR
    広告主のアプリからユーザーデー
    タを受取り、複数アドネットワー
    クと連携してユーザーの広告接触
    データを取得/提供
    中⽴的な⽴場で即効性のあるDCR
    を提供可能な⼀⽅、対象データは
    アプリ広告の領域に限定される
    AppsFlyer、LiveRamp
    2023年までに多額のメディア予算を持つ広告主の80%がDCRを利⽤し、
    既に250~500のDCRが利⽤可能もしくは開発中の状況にあると推定※
    ※ ガートナー社の調査(https://www.iab.com/wp-content/uploads/2023/01/IAB_State_of_Data_2023.pdf)より
    プライベートDCR
    Habu、Snowflake、InfoSum、
    Acompany
    柔軟な設計が可能で⾃由度が⾼い
    反⾯、各ステークホルダーとの
    データ送受信の設計/合意など取
    組準備に時間を要する
    企業や独⽴したベンダーが構築す
    るDCR
    ウォールドガーデンDCR
    巨⼤プラットフォーマーが提供す
    るDCR
    プラットフォームの持つ膨⼤な
    データと組み合せた分析が可能
    で、その成果を当プラットフォー
    ムでそのままターゲティング広告
    に活⽤可能(即効性が⾼い)
    広告主が巨⼤プラットフォームへ
    データを提供し続ける必要がある
    Google、Meta、Amazon
    概要
    特徴
    主なプレイヤー

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  31. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 31
    ウォールドガーデンDCRのユースケース
    巨⼤プラットフォーマー保有データとクライアント保有データを連携し広告分析
    Audience Dive(Google)
    • 博報堂DYグループ(HDY)は、1st Party Dataと
    2nd Party Dataを連携して広告オーディエンス
    を深堀分析するソリューションとして
    「Audience Dive」を提供中
    • GoogleのDCRであるAds Data Hubを利⽤
    し、ユーザーインサイトの分析や計測を型
    化し、汎⽤的な利⽤が可能
    Omusubi(Twitter)
    【出所】DIGIFUL(https://digiful.irep.co.jp/blog/85560832784)より
    • 電通は、Twitter社が保有する広告配信データや
    その関連企業が保有する1st Party Data、また電
    通が保有する2nd Party Dataを掛け合わせた
    Twitter Data Hub「Omusubi」を提供中
    • すでに20件以上に及ぶクライアントとの実
    証実験を終え、実⽤化に成功
    【出所】電通サイト(https://www.dentsu.co.jp/news/release/2021/1028-010455.html)より

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  32. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 32
    AdTech DCRのユースケース
    有効な広告配信と効果測定を実現するためのデータコラボレーション環境
    https://www.treasuredata.co.jp/press_release_jp/20220719_td_yahoo_data_xross/
    Yahoo! Data Xross LiveRamp Safe Haven
    Yahooデータを組み合わせ、顧客インサ
    イトの可視化や有効な広告配信を実現
    https://www.dac.co.jp/press/2022/20221221_liveramp
    クッキーおよびモバイル広告IDを代替す
    るRampIDによる有効な広告配信を実現

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  33. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 33
    プライベートDCRのユースケース
    個別企業が保有するデータを安全にコラボレーションする環境として活⽤
    https://www.snowflake.com/news/kddi-selects-snowflake-data-clean-room-
    framework-to-create-and-expand-viewing-opportunities-for-sports/?lang=ja
    KDDIのDCR ASICSのDCR
    スポーツの視聴機会の創出・
    拡⼤に向けたデータコラボレーション
    https://view-
    su2.highspot.com/viewer/649b0a920289a56a1dcb790a?utm_campaign=Case%20Studies&utm_medium
    =email&_hsmi=264400635&_hsenc=p2ANqtz-8Kn2kkI-
    PcIRfgeTIuJcZZGgNjiPtt97O7HG_5HxWwuSsT4eqI3KGKNQzo1W7pCTJUz3SVUAu6RLEotJ1GAfNLTfnoj
    x-ELDUpX5-oF6HNqqDwc7k&utm_content=264400635&utm_source=hs_automation
    各チャネル(オン/オフライン)のデータを
    統合し、グローバル広告効果を最適化

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  34. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 34
    DCRの活⽤例
    マーケティング領域でのユースケースが⽬⽴つが、その他領域でも活⽤余地あり
    顧客プロファイリング
    オーディエンス
    オーバーラップ分析
    キャンペーン効果測定
    ユーザースコアリング
    • 顧客の年齢/性別/職業/趣味などの属性データと購買履歴/⾏動履歴を分析し、顧客
    の特徴を推測して広告配信のターゲティングに活⽤
    • 複数のWebサイトにアクセスしているオーディエンス(広告メッセージを受取る⼈)
    の重複を分析し、⾃社がアプローチ可能なオーディエンス規模や対象を特定
    • 各種キャンペーン(特定の⽬的のために期限付きで実施される広告や販促活動)に関
    する効果※を測定し、最適なキャンペーン施策を実施
    (※費⽤対効果、顧客LTV、CPA、CPC、CPR、Webサイトへのアクセス数、直帰率など)
    • 顧客の属性や⾏動に応じてポイントを加算し、商品/サービス購⼊までの顧客のス
    テージや⾒込み顧客を数値化し、各顧客に応じた最適なアプローチを実施
    ヘルスケアサービス
    • 地域の患者に関するデータを分析し、患者向け診療/医療サービスの充実や予防
    策、製薬会社の研究開発や医療機関の業務効率化を実施
    ⼦どもの教育⽀援/虐待防⽌
    • 地域の家庭に関するデータを分析し、潜在的に⽀援を必要とする、または⼦どもへ
    の虐待可能性の⾼い家庭を可視化し、適切な⽀援策を実施
    a
    b
    c
    d
    e
    f




    %


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  35. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 35
    1. ⾃⼰紹介
    2. データクリーンルーム(DCR)
    3. Acompanyの取り組み
    4. まとめ
    DCR勉強会
    アジェンダ

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  36. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 36
    Acompanyのサービス
    データ活⽤を⽀えるプライバシー対策を、企画から運⽤まで⼀気通貫でご⽀援
    データ活⽤施策企画
    事業者
    • サービス価値検討
    • 事業スキーム検討
    • データ項⽬検討
    • データ連携/処理⽅
    針検討
    • データ連携/活⽤基
    盤構築
    • 運⽤体制検討
    • サービス提供
    • サービス拡張/⾼度
    化/運⽤安定化
    データ活⽤施策設計 データ活⽤基盤構築 施策実施・運⽤
    Acompany
    データ活⽤施策のプロセス概略
    プロフェッショナルサービスの提供
    プロダクト提供
    法律/技術⽬線でのスキーム検討 プライバシー影響評価(PIA)伴⾛
    データ利活⽤基盤の構築/提供
    ユースケースに応じたプライバシー対策を法律/技術⾯からご⽀援

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  37. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 37
    37
    STRICTLY CONFIDENTIAL
    COPYRIGHT ©Acompany Co., Ltd. ALL RIGHTS RESERVED.
    37
    すべてのデータが使える
    データクリーンルーム

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  38. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 38
    データクリーンルームプロダクト
    データクリーンルームに特化した機能をご提供
    複雑なデータ処理を⾃動化
    するパイプライン機能
    匿名加⼯やその他データ加⼯を含めた、デー
    タ処理の⾃動化およびその管理が可能
    基本的な動作は
    ユーザーがUIから操作可能
    データアップロードやパイプラインの設定変
    更、分析結果の取得などはUI上から可能

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  39. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 39
    積極的な機能開発
    AutoPrivacyでリリース続々!コア技術の実⽤化の加速

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  40. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 40
    参考)DCRの種類
    様々なプレイヤーが参画してきており、それぞれ提供内容が異なる
    広告
    プラットフォーマー
    • デジタル広告に関するユーザーや⾏動に関する⼤量の
    データを分析するため、広告主が利⽤する
    • ⼩売等、1st Partyデータを持つ企業も、⾃社データを起
    点にしたデータクリーンルームを構築し始めている
    インフラ基盤
    事業者
    • DWHなどクラウド基盤上でデータを⼤量に管理するイ
    ンフラプレイヤーが、⾃社基盤上で複数事業者間のデー
    タを連携しやすくする
    特定⽤途の
    プラットフォーマー
    • 共通IDソリューションやモバイル計測など、特定⽤途で
    のデータクリーンルーム
    個別DCR提供者
    • DWH間の秘匿化されたデータマッチング・分析を⾏う
    ためのデータクリーンルームを構築
    • Google、Meta
    • Amazon、その他リテールメディア
    • AWS、GCP、Snowflake
    • LiveRamp、AppesFlyer、
    TreasureData
    • Habu、InfoSum
    • Acompany






    -


    /

    概要 主なプレイヤー

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  41. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 41
    DCRサービスの⽐較
    AutoPrivacyは国内規制への対応と、DCRに特化した使いやすさが特徴
    構築の容易さ
    利⽤可能データ量
    機能の充実度



    Snowflake



    Habu


    SIer



    規制対応 ◎ △ △ ◯
    構築費⽤ ◯ ◯ ◯ △

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  42. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 42
    Why Acompany
    企画検討・プロダクト・技術のあらゆる⾯からDCR構築を⽀援可能
    ✔ DCRの検討では、法律上の
    影響、技術制約等を踏まえ
    ながら、ビジネスメリット
    を創出する検討が必要
    ✔ プライバシー規制やプライ
    バシー保護技術に関する専
    ⾨性を有し、多くのDCR企
    画検討の実績を有する
    データクリーンルームの
    企画検討
    ✔ データクリーンルームでプ
    ライバシー保護を実現する
    ためには、専⽤の機能が必

    ✔ 複雑なデータ加⼯を⾃動化
    する機能や、適切な⼈だけ
    が操作できるアクセスコン
    トロールなど
    データクリーンルームに
    特化したプロダクト
    ✔ プライバシー保護技術
    (PETs)はプライバシー保
    護とデータ利⽤を両⽴する
    技術であり、これらの適切
    な利⽤がDCRの安全性と利
    ⽤可能性を⾼める
    ✔ Acompanyでは独⾃技術の
    開発も⾏なっている
    プライバシー保護とデータ
    利⽤を両⽴する技術

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  43. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 43
    1. ⾃⼰紹介
    2. データクリーンルーム(DCR)
    3. Acompanyの取り組み
    4. まとめ
    DCR勉強会
    アジェンダ

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  44. STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 44
    まとめ
    • 個⼈データの規制強化によりプライバシー強化したデータ利活⽤のニーズが増⼤
    • 巨⼤プラットフォーマー中⼼に3rd party Cookieの代替としてデータクリーンルームが注⽬される
    • 実⽤事例も増加中
    • ⼤きく3つのタイプがある
    • ウォールドガーデン DCR
    • Ad Tech DCR
    • プライベートDCR
    • コストや精度の課題が残る
    • AutoPrivacyについて
    • プライベートDCR構築サービス
    • 個⼈情報保護法に対応した機能が特徴

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