2023年8月30日に開催した、記者向けデータクリーンルーム勉強会の資料です。 データクリーンルームのホワイトペーパー(https://acompany.tech/privacytechlab/room-for-privacytech-in-data-cleanrooms/)と合わせてご覧ください。
すべてのデータが使えるDCRの詳細情報は→https://acompany.tech/
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 1STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd.DCR(データクリーンルーム)勉強会230830_Acompany
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STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 21. ⾃⼰紹介2. データクリーンルーム(DCR)3. Acompanyの取り組み4. まとめDCR勉強会アジェンダ
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 3会社概要会社名 株式会社Acompany従業員 48名(役員・従業員含む)設 ⽴ 2018年6⽉20⽇資本⾦所在地 愛知県名古屋市主要投資家467百万円 ※資本準備⾦を含む認 定
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 4役員陣名古屋⼤学・名古屋⼯業⼤学出⾝の技術者と外資コンサル出⾝者によるチーム開発部⾨ビジネス部⾨ 研究開発部⾨執⾏役員CTO⽥中 来樹 Raiki Tanaka名古屋⼤学在学時の2019年に「起業家甲⼦園」出場後、起業を経験。その後、2020年5⽉株式会社Acompanyへインターン⽣として参画。2021年10⽉、正社員。2022年3⽉開発部⾨マネージャ、同年11⽉執⾏役員CTOに就任。取締役COO佐藤 礼司 Reiji Satoアクセンチュアに⼊社し、ICT戦略の⽴案から情報システムの開発・運⽤まで幅広く経験。その後、財務コンサルティング会社を経てエクサウィザーズに⼊社し、事業開発を担当。2022年2⽉から現職。取締役VPoE近藤 岳晴 Takeharu Kondo名古屋⼯業⼤学⼤学院情報⼯学専攻修了。深層学習と画像処理に関する研究を国際会議で発表する。在学中にAcompanyを共同創業し、sMPC型秘密計算エンジン「QuickMPC」の研究開発を主導。代表取締役CEO⾼橋 亮祐 Ryosuke Takahashi名古屋⼤学在籍中にAcompanyを創業。セキュアマルチパーティ計算による秘密計算の実⽤化に注⼒。「世界を変える30歳未満の30⼈」Forbes 30 Under 30 JAPAN 2021を受賞。2022年にはASIA版も受賞。
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 5AcompanyについてAcompanyは、プライバシーに関する技術と法律に精通するプライバシーテックカンパニーPrivacy law個⼈情報保護法 / 電気通信事業法/ GDPR / CCPA / CPRAPrivacy tech秘密計算 / 合成データ /連合学習 / 差分プライバシー / etc.
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 6沿⾰2018.6 2018.12 2019.122019.6 2020.12 2021.62020.6 2021.12 2022.6 2023.62022.127⺲ 6冻 6⺲7⺲12⺲20⺲7冻22名38⺲アカン期(暗中模索期)秘密計算期(エンジン開発、社会実装開始)プライバシーテック期(AutoPrivacyを開発)2018年設⽴ブロックチェーン時代秘密計算にピボットシードラウンド調達秘密計算エンジン“QuickMPC”リリースPreシリーズA 2億円の資⾦調達NEDO STSに採択AutoPrivacyリリースプライバシーテック協会⽴ち上げ40名40名(国の補助⾦7000万)中部テレコミュニケーションと業務提携博報堂DYホールディングスと業務提携シリーズA 7.9億円の資⾦調達
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 7Acompanyの事業秘密計算から始まり、現在はデータクリーンルームの企画・構築を事業の中⼼に秘密計算MPCエンジンを独⾃開発TEE、連合学習、合成データ、差分プライバシー etc.MPC以外のPETsを技術開発PIA等を⽤いたデータ分析のリスク分析を実施プライバシーリスク分析データクリーンルームサービスAutoPrivacy開発ビジネス・法律・技術の観点でDCR構築の企画⽀援データクリーンルーム企画⽀援
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 8Acompanyの直近のハイライト22年8⽉にプライバシーテック協会を設⽴
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 9Acompanyの直近のハイライト昨年12⽉に2社との業務提携を発表
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 10Acompanyの直近のハイライト2023年3⽉ シリーズA 資⾦調達の実施
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 11取り上げ実績注⽬されるプライバシーテックの社会実装https://newspicks.com/news/8583133/body/NEWS PICKS• ⽇本経済新聞• ⽇経クロストレンド• ⽇刊⼯業新聞• 中⽇新聞• 中部経済新聞• 東洋経済• 東海テレビ• テレビ愛知• Forbes• Forbes JAPAN• ITmedia• BRIDGE• アスキー• TechCrunch JAPAN• 創業⼿帳• NEWS PICKS etc媒体
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 12本⽇のゴール本⽇の勉強会を通じて、以下の内容をお伝えしたい!ü そもそもデータクリーンルームとは何か?ü 注⽬されている理由は?ü どんな特徴があるのか?ü どんな事例が⽣まれているのか?
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 131. ⾃⼰紹介2. データクリーンルーム(DCR)3. Acompanyの取り組み4. まとめDCR勉強会アジェンダ
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 14市場背景業界を超えた事業者間のデータ連携が加速中JAL×Docomo Yahoo!×LINEhttps://press.jal.co.jp/ja/release/202210/006981.html
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 15市場背景本⼈同意の取得⽅法やセキュリティの不備による信頼低下や対応コストが発⽣
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 16ݸਓσồλ׆༻ʹΑΔఏڙՁϓϥΠόγʔͷ҆શੑݸਓσʔλͷ׆༻ྔ෯Λ૿ͤϓϥΠόγʔϦεΫ্͕͕ΓɺϓϥΠόγʔϦεΫΛԼ͛Εखஈ͕ݶΒΕఏڙՁ͕Լ͕ΔʜɾϓϥΠόγʔن੍ͷڧԽɾSE1BSUZ$PPLJFͷഇࢭͷಈ͖ͳͲʹΑΓɺݸਓσʔλΛ׆༻ͨ͠Ձग़͕Ұ͘͠ͳ͍ͬͯΔSE1BSUZ$PPLJFΛ༻͍ͳ͍ࠂɺ༻͍ͨࠂͱൺֱͯ͠ͷऩӹݮʹܨ͕Δ͜ͱ(PPHMFͷௐࠪͰ໌Β͔ʹɻࢀরɿ IUUQTTFSWJDFTHPPHMFDPNGIpMFTNJTDEJTBCMJOH@UIJSEQBSUZ@DPPLJFT@QVCMJTIFS@SFWFOVFQEGैདྷͷख๏ٕज़ͰɺݸਓσʔλऔΓѻ͏σʔλྔɾ෯͕૿͑ΔͱͱʹɺϓϥΠόγʔϦεΫ૿େ͠ɺاۀɾஂମ࢝Ί͍ͨࣄۀଧͪग़͍ͨ͠αʔϏεʹΓग़ͤͳ͍ঢ়گ市場背景「個⼈データ活⽤における価値創出」と「プライバシー保護」はトレードオフ
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 17DCRとは 1/2データクリーンルーム(DCR)とは異なるデータソース間でデータを安全に共有し、プライバシー保護とセキュリティを確保しながらデータ分析するためのプラットフォームです。
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 18DCRとは 2/2複数の提供元から集約したデータを、個⼈を特定することなく分析/活⽤可能DCR1st Party Data• 会員情報• Webサイトログ• 購買履歴2nd/3rd Party Data• 広告配信データ• 位置情報データ• 端末ID• 検索データ• アンケートデータ統計分析• 集計値レポート• 効果計測• ⾏動傾向分析施策実施• ターゲティング• 広告配信• キャンペーン⾃社データ他社データ• 取得した⾃社データや他社データに含まれる個⼈識別情報(PII)データ※を除去/加⼯して分析するための、安全で保護された環境• DCRの処理により⽣成されたデータは、個⼈を特定することなく他の個⼈や世帯に関するデータ等と組合せ可能• PIIデータを除去/加⼯した状態で、様々なデータの結合/分析が可能• Cookieを使⽤しない新たなターゲティング戦略として注⽬されている• 3rd Party Dataに頼ることなく、信憑性の⾼いデータから広告パフォーマンスを分析可能※個⼈が特定されない環境※ ⽒名、⽣年⽉⽇、住所、アドレス、電話番号、銀⾏⼝座番号、マイナンバーなど
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 19注⽬されるDCRGartnerでも、注⽬すべき「次の」技術として取り上げられるhttps://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2022-08-03-gartner-identifies-four-emerging-technologies-expected-to-have-transformational-impact-on-digital-advertising より引⽤
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 20DCRが注⽬されている背景法規制やベンダーによるトラッキング規制により活⽤可能なデータ量が減少中• 2017年よりSafariブラウザにトラッキング防⽌機能(ITP)が搭載• 2020年3⽉以降は3rd Party Cookieを完全にブロック• iOSにおいても、iOS14以降から広告⽤識別⼦(IDFA)の利⽤にユーザー同意が必須化され、ITPの適⽤範囲がアプリ内ブラウザまで拡⼤するなど年々規制が強化中• 2020年1⽉、「2年以内にChromeブラウザで3rdParty Cookieの利⽤を制限する」ことを発表• 2024年を⽬途に、Google Chromeにおける3rdParty Cookieのサポートを廃⽌予定法規制• GDPR(EU⼀般データ保護規則)やCPRA(カリフォルニア州プライバシー権法)など、プライバシーに関する規制が海外で強化中• GDPRではCookieやIPアドレスも個⼈情報に該当し、EU圏内で個⼈情報を取り扱う事業者すべてにユーザーの同意取得を義務化• CPRAでは「Do Not Sell or Share MyPersonal Information」と題したタイトルのページへのリンクを明⽰的に表⽰することを義務化• ⽇本でも2022年4⽉より個⼈情報保護法が改正• Cookieなど「個⼈関連情報」を第三者に提供する場合において、提供先の第三者が当該個⼈関連情報を「個⼈データ」として取得することが想定される場合に本⼈の同意取得を義務化ベンダー規制
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 21参考)3rd Party Cookieとは各サイトやサービスのドメイン/URLを跨いで、ユーザーを同定する技術CookieCookieCookieユーザーサイトA(XX市のサイト)サイトB(⾃動⾞情報サイト)サイトC(結婚情報サイト)www.xx.co.jp www.xx.co.jp www.xx.co.jp1st partyCookie3rd party Cookieユーザーは• XX市近辺に住んでいて• ⾃動⾞の購⼊/買替を検討していて• 独⾝で広告会社ユーザーが訪問したサイトでない他サイトでの⽤途(広告⽬的)で使⽤されるファイル
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 22参考)3rd Party Cookieが規制される理由3rd Party Cookieはプライバシー保護の観点で問題視されているユーザー⾏動のトラッキングユーザーが訪問中のWebサイト(ドメイン)から提供されるCookieではなく、広告媒体側のドメインから提供されるCookieであり、Webサイトを横断してユーザーの⾏動(サイト閲覧履歴)を追跡できる• 3rd Party Cookieを利⽤したリターゲティング広告の広告主にとっては、ターゲティングの精度を⾼める便利な存在3rd Party Cookieの特徴プライバシー侵害のリスク■個⼈情報の特定広告事業者が、⾃社広告を閲覧したユーザー(ブラウザ)に対してCookieを発⾏し、当該事業者による他の広告枠の閲覧履歴等の情報を踏まえてユーザーの好みや趣味嗜好を把握可能■本⼈同意なき⾏動トラッキングユーザーが意図しない形で勝⼿にCookieが付与され、個⼈情報を収集される可能性3rd Party Cookieの問題
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 23参考)Cookie Free時代のデータ連携⾃社のCDPと他社のCDP・データを掛け合わせ、新たな事業機会を創出3rd Party Cookie活⽤ Cookie Free/CDP連携⾃社のCDP3rd Pary Cookie 3rd Pary Cookieターゲティング・アプローチCDPユーザーに関する全てのデータを管理するシステム⾃社のCDP他社のCDP他社のユーザーデータターゲティング・アプローチDCR
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 24DCRの特徴 1/2単なるCookieの代替に留まらず、従来のマーケティング効率・精度の向上に寄与※ ブラウザの場合はCookie、アプリやサイト、店舗の場合は会員情報などユーザーのIDを⼀時的に記録→定期的(数⽇〜数年)に消失ユーザーのIDを⻑期で記録→データの蓄積が可能データの蓄積各ソースのID※をバラバラに管理→名寄せが困難One-IDで統合→⼤規模なデータを名寄せ可能データの名寄せ信頼可能な属性情報→分析精度が向上推計/⽋測リスクのある属性情報→分析精度が低下データの分析精度Cookie活⽤ DCR活⽤
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 25DCRの特徴 2/2プライバシーを保護した形で、集団単位でのデータ分析が可能プライバシー保護対応個⼈レベルのデータを集計• 他のデータ共有⽅法とは異なり、ユーザーレベルのデータ出⼒には厳格なプライバシー制限が設けられている• 広告主の選択したデータを匿名加⼯※しDCRに取込む(CRMデータなど)• パブリッシャーのローデータは、API等のセキュアな⽅法で取込まれる• 広告主は、DCRに対してクエリ経由で問合せし、回答を得る• 当事者全員の完全な同意が得られている場合のみ、ユーザーレベルの情報提供が可能• 個⼈を特定可能な情報(PII)は関係者に公開されないため、固有の識別⼦を⽤いて個々のユーザーを識別することは不可能• DCRから得られるデータは集計レベルのインサイトのみ• DCRで⽣成されるデータは、⼈単位ではない集団単位のデータ• 例)特定のユーザー属性群に対する広告施策(各キャンペーンの重複パターン別もしくは配信回数別)の効果※ ここでの匿名加⼯は、特定の個⼈が識別できないレベルに加⼯したもの指し、匿名加⼯情報への加⼯とは限らない
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 26DCRの種別DCRは3つのタイプに⼤別され、メディア予算を持つ広告主の利⽤率が⾼いAdTech DCR広告主とアドネットワークの仲介機能の延⻑としてのDCR広告主のアプリからユーザーデータを受取り、複数アドネットワークと連携してユーザーの広告接触データを取得/提供中⽴的な⽴場で即効性のあるDCRを提供可能な⼀⽅、対象データはアプリ広告の領域に限定されるAppsFlyer、LiveRamp2023年までに多額のメディア予算を持つ広告主の80%がDCRを利⽤し、既に250~500のDCRが利⽤可能もしくは開発中の状況にあると推定※※ ガートナー社の調査(https://www.iab.com/wp-content/uploads/2023/01/IAB_State_of_Data_2023.pdf)よりプライベートDCRHabu、Snowflake、InfoSum、Acompany柔軟な設計が可能で⾃由度が⾼い反⾯、各ステークホルダーとのデータ送受信の設計/合意など取組準備に時間を要する企業や独⽴したベンダーが構築するDCRウォールドガーデンDCR巨⼤プラットフォーマーが提供するDCRプラットフォームの持つ膨⼤なデータと組み合せた分析が可能で、その成果を当プラットフォームでそのままターゲティング広告に活⽤可能(即効性が⾼い)広告主が巨⼤プラットフォームへデータを提供し続ける必要があるGoogle、Meta、Amazon概要特徴主なプレイヤー
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 27DCRの利点プライバシー保護やデータガバナンスによる信頼性、広範な分析範囲に利点有り信頼性• 収集されたデータの活⽤(アクセスコントロールや利⽤範囲など)に関する当事者の合意を取得済み• ある当事者は他の当事者のデータにアクセスできず、個⼈データを同意なく複数事業者間で共有不可能• 個⼈情報保護に対する期待から、プラットフォーム内外から正確性の⾼いデータが⼤量に集まるキャンペーン計測の正確性• Google/Meta/Amazon/New York Timesなどのウォールドガーデンは、豊富なユーザーレベルデータを保有• 広告主は、ウォールドガーデンの環境下で当データを活⽤し、パーソナライズとターゲティングの精度を上げつつキャンペーンの成功を図ることが可能プライバシー保護• 信頼可能なプロバイダーにより管理されるデータ環境であり、収集されたデータは個⼈が特定されない形で統合・連携されるため、プライバシー侵害のリスクが低い• 広告主は、セグメンテーションおよび類似のオーディエンス情報を、個⼈の識別情報を伴わない形で集計し、当情報をパブリッシャー/DSP/アドネットワークと共有してキャンペーンに役⽴てることが可能クロスデバイス分析• ユーザーによるAmazon経由での購買やGoogle検索などはスマートフォン、ノートパソコン、タブレットといった複数のデバイスから⾏われ、それらを統合したデータ分析が可能• 得られた貴重なクロスデバイスデータは、キャンペーンのリーチや最適化を⽬的として、匿名加⼯した上で広告主と共有可能
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 28DCRの課題DCRの活⽤に向けてはコストやデータ連携の柔軟性、セキュリティが障壁企業間データ連携導⼊/運⽤コスト• DCRの導⼊/維持において、多⼤なコストや社員への負荷を要する• 故に、DCRの構築/維持/拡張に取り組める企業はごくわずか• DCRの運⽤(データの結合/分析)には、データサイエンティストやアナリスト、エンジニアなどのチームが必要で、実⽤的なインサイトを得るためのプロセスが複雑で多⼤な⼯数を要する• ⼀般的にクエリには殆ど柔軟性がなく、⽣データのインサイトへの変換は⼿動で対応セキュリティ• 企業間でデータを共有するための安全な環境ではあるが、各企業が⾃発的にユーザーの同意を取得した/共同利⽤を宣⾔した情報のみがアップロードされるため、最終的に連携可能なデータが限定される• あくまで広告主等の1st Party Dataとプラットフォーム内のデータをマッチングさせるための環境• 得られたインサイトの活⽤可能範囲は、プラットフォーム内に限定される• 例)Metaで得られたインサイトをGoogleに適⽤することは不可能• DCRの運⽤は⼿作業であり、他のデータセットの誤送信や誤共有など情報保護リスクが⾼い• アクセス管理や不審検知、データ転送/保存時の暗号化などを担保する体制が必要• ウォールドガーデンの場合、プロバイダーやアルゴリズムを広告主(DCRを利⽤する企業)側で監査できず、DCRの運⽤がブラックボックス状態• 特定のウォールドガーデンに依存しすぎた場合、問題が起きると広告主への事業影響は計り知れない
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 29参考)DCRの課題に関するレポート運⽤コストの最適化、企業間のデータマッチング率の改善が求められる導⼊/運⽤コスト• IABによると、各DCRの平均マッチング率は39〜52%• DCR内で統合されたデータセットのマッチング率を踏まえ、活⽤可能なデータ範囲の留意が必要企業間データ連携• IABによると、2022年におけるDCRの平均年間ランニングコストは376,000⽶ドル(約5,000万円)• DCRは難易度の⾼いツールのため、セキュリティやデータ分析などの専⾨家への投資も必要• DCRの導⼊においては、⽬標ROIの達成可能性や売上増加⾒⽴てなどの精査が必要【出所】IABレポート(https://www.iab.com/wp-content/uploads/2023/01/IAB_State_of_Data_2023.pdf)より
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 30【再掲】DCRの種別DCRは3つのタイプに⼤別され、メディア予算を持つ広告主の利⽤率が⾼いAdTech DCR広告主とアドネットワークの仲介機能の延⻑としてのDCR広告主のアプリからユーザーデータを受取り、複数アドネットワークと連携してユーザーの広告接触データを取得/提供中⽴的な⽴場で即効性のあるDCRを提供可能な⼀⽅、対象データはアプリ広告の領域に限定されるAppsFlyer、LiveRamp2023年までに多額のメディア予算を持つ広告主の80%がDCRを利⽤し、既に250~500のDCRが利⽤可能もしくは開発中の状況にあると推定※※ ガートナー社の調査(https://www.iab.com/wp-content/uploads/2023/01/IAB_State_of_Data_2023.pdf)よりプライベートDCRHabu、Snowflake、InfoSum、Acompany柔軟な設計が可能で⾃由度が⾼い反⾯、各ステークホルダーとのデータ送受信の設計/合意など取組準備に時間を要する企業や独⽴したベンダーが構築するDCRウォールドガーデンDCR巨⼤プラットフォーマーが提供するDCRプラットフォームの持つ膨⼤なデータと組み合せた分析が可能で、その成果を当プラットフォームでそのままターゲティング広告に活⽤可能(即効性が⾼い)広告主が巨⼤プラットフォームへデータを提供し続ける必要があるGoogle、Meta、Amazon概要特徴主なプレイヤー
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 31ウォールドガーデンDCRのユースケース巨⼤プラットフォーマー保有データとクライアント保有データを連携し広告分析Audience Dive(Google)• 博報堂DYグループ(HDY)は、1st Party Dataと2nd Party Dataを連携して広告オーディエンスを深堀分析するソリューションとして「Audience Dive」を提供中• GoogleのDCRであるAds Data Hubを利⽤し、ユーザーインサイトの分析や計測を型化し、汎⽤的な利⽤が可能Omusubi(Twitter)【出所】DIGIFUL(https://digiful.irep.co.jp/blog/85560832784)より• 電通は、Twitter社が保有する広告配信データやその関連企業が保有する1st Party Data、また電通が保有する2nd Party Dataを掛け合わせたTwitter Data Hub「Omusubi」を提供中• すでに20件以上に及ぶクライアントとの実証実験を終え、実⽤化に成功【出所】電通サイト(https://www.dentsu.co.jp/news/release/2021/1028-010455.html)より
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 32AdTech DCRのユースケース有効な広告配信と効果測定を実現するためのデータコラボレーション環境https://www.treasuredata.co.jp/press_release_jp/20220719_td_yahoo_data_xross/Yahoo! Data Xross LiveRamp Safe HavenYahooデータを組み合わせ、顧客インサイトの可視化や有効な広告配信を実現https://www.dac.co.jp/press/2022/20221221_liverampクッキーおよびモバイル広告IDを代替するRampIDによる有効な広告配信を実現
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 33プライベートDCRのユースケース個別企業が保有するデータを安全にコラボレーションする環境として活⽤https://www.snowflake.com/news/kddi-selects-snowflake-data-clean-room-framework-to-create-and-expand-viewing-opportunities-for-sports/?lang=jaKDDIのDCR ASICSのDCRスポーツの視聴機会の創出・拡⼤に向けたデータコラボレーションhttps://view-su2.highspot.com/viewer/649b0a920289a56a1dcb790a?utm_campaign=Case%20Studies&utm_medium=email&_hsmi=264400635&_hsenc=p2ANqtz-8Kn2kkI-PcIRfgeTIuJcZZGgNjiPtt97O7HG_5HxWwuSsT4eqI3KGKNQzo1W7pCTJUz3SVUAu6RLEotJ1GAfNLTfnojx-ELDUpX5-oF6HNqqDwc7k&utm_content=264400635&utm_source=hs_automation各チャネル(オン/オフライン)のデータを統合し、グローバル広告効果を最適化
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 34DCRの活⽤例マーケティング領域でのユースケースが⽬⽴つが、その他領域でも活⽤余地あり顧客プロファイリングオーディエンスオーバーラップ分析キャンペーン効果測定ユーザースコアリング• 顧客の年齢/性別/職業/趣味などの属性データと購買履歴/⾏動履歴を分析し、顧客の特徴を推測して広告配信のターゲティングに活⽤• 複数のWebサイトにアクセスしているオーディエンス(広告メッセージを受取る⼈)の重複を分析し、⾃社がアプローチ可能なオーディエンス規模や対象を特定• 各種キャンペーン(特定の⽬的のために期限付きで実施される広告や販促活動)に関する効果※を測定し、最適なキャンペーン施策を実施(※費⽤対効果、顧客LTV、CPA、CPC、CPR、Webサイトへのアクセス数、直帰率など)• 顧客の属性や⾏動に応じてポイントを加算し、商品/サービス購⼊までの顧客のステージや⾒込み顧客を数値化し、各顧客に応じた最適なアプローチを実施ヘルスケアサービス• 地域の患者に関するデータを分析し、患者向け診療/医療サービスの充実や予防策、製薬会社の研究開発や医療機関の業務効率化を実施⼦どもの教育⽀援/虐待防⽌• 地域の家庭に関するデータを分析し、潜在的に⽀援を必要とする、または⼦どもへの虐待可能性の⾼い家庭を可視化し、適切な⽀援策を実施abcdefマーケテ%ング
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 351. ⾃⼰紹介2. データクリーンルーム(DCR)3. Acompanyの取り組み4. まとめDCR勉強会アジェンダ
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 36Acompanyのサービスデータ活⽤を⽀えるプライバシー対策を、企画から運⽤まで⼀気通貫でご⽀援データ活⽤施策企画事業者• サービス価値検討• 事業スキーム検討• データ項⽬検討• データ連携/処理⽅針検討• データ連携/活⽤基盤構築• 運⽤体制検討• サービス提供• サービス拡張/⾼度化/運⽤安定化データ活⽤施策設計 データ活⽤基盤構築 施策実施・運⽤Acompanyデータ活⽤施策のプロセス概略プロフェッショナルサービスの提供プロダクト提供法律/技術⽬線でのスキーム検討 プライバシー影響評価(PIA)伴⾛データ利活⽤基盤の構築/提供ユースケースに応じたプライバシー対策を法律/技術⾯からご⽀援
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 3737STRICTLY CONFIDENTIALCOPYRIGHT ©Acompany Co., Ltd. ALL RIGHTS RESERVED.37すべてのデータが使えるデータクリーンルーム
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 38データクリーンルームプロダクトデータクリーンルームに特化した機能をご提供複雑なデータ処理を⾃動化するパイプライン機能匿名加⼯やその他データ加⼯を含めた、データ処理の⾃動化およびその管理が可能基本的な動作はユーザーがUIから操作可能データアップロードやパイプラインの設定変更、分析結果の取得などはUI上から可能
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 39積極的な機能開発AutoPrivacyでリリース続々!コア技術の実⽤化の加速
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 40参考)DCRの種類様々なプレイヤーが参画してきており、それぞれ提供内容が異なる広告プラットフォーマー• デジタル広告に関するユーザーや⾏動に関する⼤量のデータを分析するため、広告主が利⽤する• ⼩売等、1st Partyデータを持つ企業も、⾃社データを起点にしたデータクリーンルームを構築し始めているインフラ基盤事業者• DWHなどクラウド基盤上でデータを⼤量に管理するインフラプレイヤーが、⾃社基盤上で複数事業者間のデータを連携しやすくする特定⽤途のプラットフォーマー• 共通IDソリューションやモバイル計測など、特定⽤途でのデータクリーンルーム個別DCR提供者• DWH間の秘匿化されたデータマッチング・分析を⾏うためのデータクリーンルームを構築• Google、Meta• Amazon、その他リテールメディア• AWS、GCP、Snowflake• LiveRamp、AppesFlyer、TreasureData• Habu、InfoSum• Acompanyサービスソリ-ーシ/ン概要 主なプレイヤー
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 41DCRサービスの⽐較AutoPrivacyは国内規制への対応と、DCRに特化した使いやすさが特徴構築の容易さ利⽤可能データ量機能の充実度◎◎◯Snowflake◯△◎Habu△◎SIer△△△規制対応 ◎ △ △ ◯構築費⽤ ◯ ◯ ◯ △◎
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 42Why Acompany企画検討・プロダクト・技術のあらゆる⾯からDCR構築を⽀援可能✔ DCRの検討では、法律上の影響、技術制約等を踏まえながら、ビジネスメリットを創出する検討が必要✔ プライバシー規制やプライバシー保護技術に関する専⾨性を有し、多くのDCR企画検討の実績を有するデータクリーンルームの企画検討✔ データクリーンルームでプライバシー保護を実現するためには、専⽤の機能が必要✔ 複雑なデータ加⼯を⾃動化する機能や、適切な⼈だけが操作できるアクセスコントロールなどデータクリーンルームに特化したプロダクト✔ プライバシー保護技術(PETs)はプライバシー保護とデータ利⽤を両⽴する技術であり、これらの適切な利⽤がDCRの安全性と利⽤可能性を⾼める✔ Acompanyでは独⾃技術の開発も⾏なっているプライバシー保護とデータ利⽤を両⽴する技術
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 431. ⾃⼰紹介2. データクリーンルーム(DCR)3. Acompanyの取り組み4. まとめDCR勉強会アジェンダ
STRICTLY CONFIDENTIAL©Acompany Co.,Ltd. 44まとめ• 個⼈データの規制強化によりプライバシー強化したデータ利活⽤のニーズが増⼤• 巨⼤プラットフォーマー中⼼に3rd party Cookieの代替としてデータクリーンルームが注⽬される• 実⽤事例も増加中• ⼤きく3つのタイプがある• ウォールドガーデン DCR• Ad Tech DCR• プライベートDCR• コストや精度の課題が残る• AutoPrivacyについて• プライベートDCR構築サービス• 個⼈情報保護法に対応した機能が特徴